『続日本後紀』承和六年(839)五月辛卯(11日)条
「今日より始めて三箇日を限り、賀茂大神(賀茂神社)の為に金剛般若経一千巻を転読す。」
この頃は仁明天皇の病気平癒祈願の記事が頻繁にみられます。
賀茂神社は神仏分離が昔からすすんでいたと思われていますが、実はここの神仏一体でした。
上賀茂神社には「紺紙金字法華経」が奉納されていますし、
「山城名勝志」には「神宮寺 在本社東南」「今澤田社東蓮池北、有小堂、号多宝塔」、
「百練抄」には「永久四年<1116>公家供養賀茂上社多宝塔、今上懐妊之時御願也。但馬守家保建立之」などとあります。