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信越線住民の好きなもの~フリッチャイ、鉄道・・・

フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その1

2024-06-10 12:23:24 | フリッチャイ
フリッチャイの演奏の録音については、手に入るものすべてをこのブログで紹介してきました。

録音は、DG(ドイツ・グラモフォン)のセッション録音が発売(DGからは昨年の没後60年を記念してCD86枚、DVD1枚の全集が発売されています)されているほか、RIASなどの放送録音、ライヴ録音がDGや他レーベルから数多く発売されました。
その中には、同じ曲の異なる演奏の録音があるほか、放送録音やライヴ録音では、同じ演奏でも複数のCD等が発売されており、音源、音質や音の修正等が異なります。
これから、このような同じ曲の異なる演奏、同じ演奏であっても複数のレーベルから発売されているCD等について、これまでと重複する部分もありますがその違いなどを私が所有しているものから紹介していきます。

第1回目は、フリッチャイのライヴ録音を専属契約を結んでいたDG以外のレーベルが商品化し、その先駆けとなった次の曲です。
○モーツァルト ピアノ協奏曲第19番
セッション録音とライヴ録音、放送録音各1種の3種があります。
また放送録音、ライヴ録音は、複数のレーベルから発売されました。
(1) ハスキル(Pf)、ベルリン・フィル 1955年9月21、22日(セッション録音、DG)(M)

(2) ハスキル(Pf)、ケルン放送交響楽団 1952年5月30日(ライヴ録音)(M)
 ア ロココ盤
 イ ラウディス盤
 ウ tahra盤
 エ URANIA盤
 オ medici arts盤
 カ ANDROMEDA盤


(3) ハスキル(Pf)、RIAS交響楽団 1953年1月20日(RIAS放送録音)(M)
 ア tahra盤
 イ audite盤


演奏時間
 (1) Ⅰ 12’43 Ⅱ 8’08 Ⅲ 7’06
 (2) Ⅰ 12’16 Ⅱ 6’52 Ⅲ 7’05 
 (3) Ⅰ 12’47 Ⅱ 7’05 Ⅲ 7’23

演奏について
(1)の録音はDGのセッション録音でカップリングの27番と合わせ、名盤の一つに数えられています。
ピアノの音は、(1)、(3)も素晴らしいですが、(2)が飛び抜けて良いと思います。特に第1楽章のある部分では、玉を転がしたような、或いは子犬が喜んで駆け回るような快活さと愉悦を感じます。オーケストラは、(1)が老練、(2)が溌剌、(3)がエレガントな感じです。
オーケストラは、(3)が一番良いと感じますが、ピアノの音とも勘案すると(2)が一番良いと思います。

(2)の音質等について
この演奏は、最初1980年にロココからLPで発売された後、多くのレーベルから発売されました。アのロココ盤はフリッチャイのライヴ録音がDG以外でLP化された最初(だぶん)のものです。ブヂブチというノイズがひどいですが、ピアノの音がキラキラして弾むようでとても素晴らしいです。その後発売されたイのラウディス盤は、ピアノの音がこの盤ほどの映えない音でした。ウのtahra盤は初めてCD化されたものですが、相変わらずノイズは入っていました。その後も色々なレーベルから発売されましたが、オのmedici arts盤は放送局に保存されていた録音を使用しておりノイズがなくピアノの音も素晴らしいもので、この演奏の一番の愛聴盤となっています。 
なお、アのロココ盤、イのラウディス盤、オのANDROMEDA盤はオーケストラがRIAS交響楽団となっており、イ、オでは録音時期も記されていますが、そのような演奏会は存在せず架空の日付です。
(3)の音質等について
それほどの差異はないと思います。
 
コメント
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