みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

自由化と電力コスト上昇で新規投資が活発化、企業が漸く動き始めた - 原子力依存の「怠惰病」は滅ぶべき

2015-08-27 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
日本経済新聞は、首都圏だけで原発13基分・2兆円超の投資計画があると伝えている。
間違いなくこれは日本の内需を力強く支える成長分野である。

こうした動きは、原発停止によって尻に火がついた企業が漸くにして
他力本願を諦めてエネルギー投資に本腰を入れ始めたこと、
そして利権勢力による骨抜きの恐れがあるものの
曲がりなりに電力自由化が進みつつあることが背景だ。

利権勢力に牛耳られた日本では長らく
「経済成長率が低いのにエネルギー消費の伸びの方が大きい」という
どうしようもない病的な状態にあり、利権勢力にカネを上納し続けてきた。

勿論その元凶は、エネルギーを垂れ流し国内投資を抑圧してきた原子力だ。
企業も家庭もエネルギー効率化や省エネ投資に邁進し、
原子力を締め上げることによって日本経済は再び前進する。

電力自由化で電力利権が打撃を受けるのは間違いない。
必至に骨抜きを図る利権勢力の策動を打破するために、
国民はエネルギーコストを引き下げる賢明な企業を支持しなければならない。

「原子力は日本経済に有害なのである。
 成長率の低迷が何より雄弁にそれを証明している」

「異次元緩和などと「次元の低い」政策を行っている日本よりも
 明らかに成長率の高いドイツは、コージェネ発電の比率が13%に達している。
 日本経済のために、原子力を撃滅してコージェネに転換するべきなのである」

「ドイツはコージェネ発電の比率を2020年までに25%に引き上げようとしている。
 同じような少子高齢化が進む両国が、成長率で差がついている理由は明白だ。
 日本では原子力利権がのさばって経済成長を抑圧していからだ」

「賢明でかつ投資も増え、経済成長に繋がる合理的なコージェネが普及すると
 確実に電力大手の売上は減り、原子力の必要性が全くないことがバレるので
 利権勢力としては何としても国民にとっては非常に有益なコージェネを普及させたくないのだ」

「残念ながら自民内の脱原発派は強力な代案を出していない。
 コストの安い風力発電のため送電網を整備するとともに、
 (愚劣なバラ撒きである国土強靭化やリニアの10分の1以下の予算で可能だ)
 経済合理性の高いコージェネ発電の買取制度を創設し、
 地中熱での節電分をネガワット取引で売却できるようにすべきである」

「原発ゼロは可能であるばかりか、日本経済の成長のために必須である。
 原発利権を撃滅しなければ、今の低成長から脱することもできない。
 潜在エネルギー資源を豊富に持つ地方経済の「創生」の成否もそこにかかっている」

と主張してきた当ウェブログとしては、
利権癒着の自民党が与党に居座っている点が懸念材料だが
チャンスは確実にあると見ている。
まずは、平均気温の低い東日本や日本海側、内陸部でのコージェネ推進が鍵を握る。

▽ 発電でのエネルギーロスが非常に多い日本は、コージェネの成長余地が大きい

『エネルギーを選びなおす』(小澤祥司,岩波書店)


コージェネの普及が妨害される可能性は依然としてあるが、
それでも電力自由化での投資増は間違いない。

「日本経済新聞の報道によれば、原発停止と電力自由化を見据え
 火力発電への新規投資が2兆円を超えたとのことだ」

「当ウェブログは、原子力比率の高いフランスの成長率が低いこと、
 成長率でドイツに劣るばかりか製造業もドイツに劣っていることから、
 原子力はただのレント(政治利権)に過ぎず、経済成長の妨害要因だと指摘してきた」

「愚劣な安倍内閣の円安誘導による燃料費高騰の現実を無視し、
 電力料金の高騰ばかり強調して国民を「B層」扱いして欺き、
 原発再稼働を狙う醜悪な「第五列」の情報操作の悪質さと欺瞞は、
 報道によっても完璧に証明されつつある」

「省エネと風力に注力する合理的なエネルギー政策を選択できれば日本経済は甦る。
 地中熱と木質バイオマス熱利用を推進すれば地方経済にもポジティブであるが、
 問題は今の自民党が原子力と癒着し、そうした「正しい」政策を妨害していることだ」

「それは同時に、新規雇用を生まない利権勢力に利益誘導し、
 日本経済の成長をも妨害するというより重大な問題を内包している」

「新電力はまだまだ比率が低い。
 需要側(企業・家庭)が省エネと自家発電(コージェネ・太陽光)を進めることで
 電力コストは低下し、投資も増え真の「経済の好循環」が実現するのである」

ネガワット取引による省エネ投資促進にも大きな効果がある。
利権癒着政党・自民を追い込んで正しい政策を実行させなければならない。

 ↓ 参考

原発停止で新規投資は首都圏だけで2兆円超の増加、原発13基分の出力増へ - 原子力は経済成長の敵だ
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/0a0a3271504d2f86ea356a830aae9581

コージェネレーションの急成長は確実、2030年迄に全電源の7%に -「15%を目指すべき」との声も
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b8067d44524b710bec11a333716f6b4f‎

日本は既に省エネ「劣等生」、コージェネが不十分でビルの消費エネルギーも多い -「世界トップから脱落」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/bdbe09d8dd34742ef530ce1011b5cb0c

▽ 天然ガスは無駄の多い大型火力ではなく、小規模分散のコージェネ利用が合理的でかつ低コスト

『天然ガスが日本を救う 知られざる資源の政治経済学』(石井彰,日経BP社)


東ソー、自家発電増強に150億円 生産コスト抑制(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO90471610S5A810C1TJC000/
”東ソーは150億円を投じて自家用の発電設備を増強する。休止中の重油を使う火力発電設備を石炭を使う設備に改修するほか、稼働中の発電用タービンを順次補修する。東日本大震災後、産業用の電力料金が上昇しているため、自社設備を活用し電力コストを安く抑える。王子ホールディングスも自社が持つ水力発電設備の更新による効率化に乗り出すなど、生産コスト低減に向けた発電設備への投資が広がっている。
 東ソーは南陽事業所…〔以下略〕”

利権勢力の手先は、原発停止で企業が苦しんでいるかのように偽っているが、
とんでもない嘘である。円安誘導(=労働コスト切り下げ)で大企業は楽勝で儲けている。
エネルギー関連投資を行う余力は大きく、優勝劣敗により経済は効率化するのである。


電力会社6割「料金下がる」 家庭向け自由化、日経アンケート(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDJ17H1H_X10C15A7SHA000/
家庭向け電力小売りの自由化を2016年春に控え日本経済新聞社が電力会社にアンケート調査したところ、回答企業180社のうち6割が電気料金の下落を予想していることが分かった。下げ幅は1割未満が最も多かった。新たに130社が家庭向けで参入を決めたり検討したりしており、通信など他のサービスとのセット割引を中心に販売競争が本格化しそうだ。
 日本の電力市場のうち販売が自由化されている大口向けは販売電力量ベー…〔以下略〕”

電力自由化は必要条件ではあるが、十分条件ではない。
高コスト体質の電力大手にコスト合理化を迫るだけでは大して電気代は下がらず、
コージェネもしくは省エネによるネガワット取引でエネルギーコスト自体を引き下げる必要がある。


楽天が電力小売り、丸紅から調達 ネット出店者に安く(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ27HZG_X20C15A8MM8000/
楽天は丸紅と組み電力の小売りに乗り出す。ネット通販モールに出店する中小事業者に丸紅が用意した割安の電力を販売する。来年4月の電力小売り全面自由化をにらみ、大手電力、新電力、通信などが顧客の争奪に動く中、楽天は出店業者の支援と囲い込みに電力自由化を活用する。別分野の規制緩和を主力ビジネスの競争力強化につなげる先駆けとなりそうだ。
 楽天と丸紅は月内にも業務提携の大枠で合意する見通し。自由化に向けた電…〔以下略〕”

焦点となるのは小売やサービスの企業である。
首都圏は幸いにも原発再稼働の見通しが不透明で、低コストの電力への需要がある。
石炭火力には環境問題があり、容易に新設できない以上、天然ガスが主役になるのだ。

日本最大の電力市場である首都圏でコージェネとネガワット取引が急拡大するとしたら、
参入事業者が新規電力調達と流動性提供を行うことが必須条件となる。
(例えば楽天なら、省エネ投資を行った事業者から余剰電力を買って転売することができる)
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米の4~6月期実質GDPが速報値から上振れ、FOMCへの影響に注目集まる

2015-08-27 | 注目対象…譲渡益税分は寄付に廻して下さい
いち早く「米株売り」を唱えていたゴールドマンは
今週、絶妙のタイミングで「買い」に転じていたと聞く。

暴落してから慌てふためいて顔色を失っていた我が国のエコノミストは
先見力のあるゴールドマンに遠く及ばないことを自ら証明した訳である。
敗者の言い訳よりも勝者の言葉に耳を傾けたいものである。

さて市況であるが、中国の利下げによる「止血」がひとまず成功、
各国市場の急反発に米GDPの上方修正が加わって
市場心理の改善が明確になってきた。

上海市場はいつどのような暴落に転じるか全く分からないので、
盲信は厳禁であるもののFRBの利上げ観測が再び高まるまで
市場は暫くの間、小康状態を享受できそうだ。

「次は中南海と同じような株価操作政策を行っている
 東証にも甚大な災いが及ぶことになるであろう。
 次元の低い安倍政権が、株価操作によって愚民を欺く粉飾政策を行っているからだ。
 あさましいことに、中共の同類にまで堕ちたのだから自業自得である」

「米利上げが接近しているとの市場関係者の観測と、
 中国経済の減速懸念の二重苦でマーケットには重苦しい雰囲気が充溢し、
 ゴールドマンの「米株売り」宣言がその暗鬱さに拍車をかけている」

「中国当局がいかに株価を操作しようと、コモディティの需要減退を誤摩化すことはできない。
 また、米利上げが経常赤字の資源国経済を直撃することは歴史的経験から明白である。
 従って、今は東証を暢気にバイ&ホールドしている場合ではなくなってきている」

「中国の生産年齢人口は既にマイナスに転じた。
 日本の輸出関連セクターは多かれ少なかれ中国経済と関わっており、
 東証の中国関連は基本的にポートフォリオから外さなければならない」

と警告した当ウェブログのリスクシナリオはやや遠のいた。
(しかし、消えてはおらず水面下に潜っただけなので注意されたい)

▽ 中国経済は、かつての日本とよく似た「傲慢」という病に罹っている

『巨龍の苦闘 中国、GDP世界一位の幻想』(津上俊哉,KADOKAWA/角川書店)


米GDP、大幅上方改定=4~6月期は3.7%増に(時事通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150827-00000165-jij-n_ame
”【ワシントン時事】米商務省が27日発表した2015年4~6月期の実質GDP(国内総生産)改定値は、季節調整済み年率換算で前期比3.7%増となった。
 輸入が下方修正される一方、設備投資や個人消費などは上方修正され、全体では速報値の2.3%増から大幅な上方改定となった。
 米景気の堅調な回復傾向が改めて示されており、連邦準備制度理事会(FRB)の年内利上げを後押しする内容といえる。ただ最近の世界の金融市場の混乱などが米経済に悪影響を及ぼす恐れがあるとの指摘もあり、FRBは9月16、17両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げが可能かどうか慎重に見極める見通しだ。”

この堅調な指標を受け、米9月利上げ観測が再び強まりそうだ。
9月になるか、12月になるか、それとも年明けになるか。
いずれにせよ円高アノマリーのある東証はそこまでは何とかもつかもしれない。


 竹内製作所(Rakuten.sec) 2,122   先進国市場がメイン


 任天堂(Rakuten.sec)   23,355  急落の打撃が比較的小さい


 トリドール(Rakuten.sec) 1,718   ご存知、優待銘柄


あとは富士重工、ロックFといったところにも注目。
但し殆どに対して「戻り」以上のものは求めていない。


▽ 富国生命の市岡繁男氏が警告した中国経済の危機(人口動態要因)は、まだこれからが本番

『エコノミスト』2015年 7/28号


勿論、「中国経済は大幅な減速必至、どうあがいても米国を抜けない」とした
当ウェブログの見方は微塵も揺らいでいない。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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