mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

見沼田んぼに雪が降る

2021-01-28 17:17:19 | 日記

 今日の埼玉地方の天気予報は、一日曇り。所沢だけが夕方6時ころから雪の予報であった。お弁当をもって家を出た。出るときに師匠が「一応傘も用意して」と言ったので、折り畳み傘をリュックに入れた。見沼自然公園までトモエガモを見に行こうという。芝川の通船堀に出て調整池へ入る。天気は曇り。見沼用水西縁を流れる水の水量が多い。つい先日の雨がこんなにあったのか。それとも、そろそろ農業用水が必要な時期になるのだろうか。
 コガモに混じってオカヨシガモが浮かんでいる。オオバンが群れている。アオジが枝に止まっている。ウグイスが目の前を飛び去る。ヒヨドリ哭きながら飛び交い、ムクドリが電線にとまってお喋りしている。スズメの群れているのが茂みから飛び立つ。
 調整池にミコアイサが6,7羽浮かんだりもぐったりしている。鳥観の人たちの数が少ない。走る人と散歩をする人がちらりほらり。民家園まで行くのに1時間ほども掛ける。師匠の探鳥は、いつも歩度が遅い。見沼用水の東縁に上がって北へ向かう。国昌寺を過ぎ、見沼のトラスト一号地に入る。カワセミが飛ぶ。萱場に小鳥もいるが、何かはわからない。師匠がシメを見つける。マルコの萱で作った竜が、すっかり草臥れている。傍らの萱場の萱は刈り取って使ってくれと言わんばかりに生い茂っている。火をつけて焼き払うと肥料にもなっていいだろうにと思う。
 浦和草加線道路が渋滞している。ちょうど東縁を渡るところで街路灯の設置だか取替工事をしている。ご苦労さんだ。交通整理員が私たちを見て車を停め、通れと手にした信号灯を振る。ありがたい。
 自然公園の東屋に3人ほどのカメラマンがたむろしている。なにかをみているのか、お喋りしているだけなのか、わからない。池の方へ行く。前回来たときには池が凍っていて、そこへ石を投げて遊んでいる子どもたちがいたが、今日は凍っていない。オオバンが陸に上がって何かを啄ばんでいる。カルガモがぽかりぽかりと浮いている。鳥たちは、いずれも池の端の方に寄っている。
 トモエガモを探す。葦の草叢に一羽、それらしきのがいる。大きさは以前見たトモエガモのそれだが、顔をみないと私にはわからない。と、傍らから何かが飛び込んできて、トモエらしきカモは驚いて飛び立ち、大きく旋回して東の方へ行ってしまった。オナガガモとヒドリガモが私たちの方へ寄ってくる。ふだんならここで餌付けをするヒトがいる。傍らに「エサをやらないでください」と書いた看板が掛けられている。
 ベンチに腰掛けてお昼にする。12時半を過ぎている。陸に上がったオナガガモやヒドリガモは私たちのベンチの脇を通り過ぎて、池から離れた芝地の方へ向かい、そこで何かを啄ばんでいる。いつもなら人が多くて、そこまで上がってはこない。だがお弁当を広げていると、ぎゃおぎゃおと声をたてたかと思おうと、一斉に池に向かって飛び込んでいく。上空を見上げる。ワシかタカ来たのか。それともネコかイヌが来たのか。振り向いてみるが、それらしき姿も見えない。
 食べ終わるころ、雨が落ちてくる。「傘が当たったね」と師匠。降りはだんだん本降りになる。風がないから折り畳み傘でいいが、気温がどんどん下がってくる感触がする。手袋に入れた指の先が冷たい。シジュウカラとコガラの混群がいる。
 おっ、椅子に座り、手をさしのべて掌から餌をやっている人がいる。飛んできているのは、ヤマガラ。3羽も、入れ替わり立ち代わり、その人の手に乗って餌をもらっている。この方も、ずいぶん時間をかけてここまでにしたのだろうね。雨が落ちて来たので、彼も引き上げていった。
 帰る足取りが、ついつい早くなる。東縁沿いの道をにやってくる車が少ないのが、たすかる。ときどき立ち止まって飛び交う鳥を観るが、師匠は「最短距離で帰ろう」という。でも草臥れてきているのか、足取りは重い。
 調整池の脇を抜けるころ、落ちる雨に白いものが混じる。雪だ。そのうち落ちてくる白いものが多くなる。ぼたん雪になったねと、後を歩く師匠が言う。調整池を過ぎて、大間木のサッカー場や野球場やゲートボール場を過ぎるころには、雪で前が見えなくなるほど、一面が雪になった。地面に落ちたのが、初めの家はすぐに溶けていたが、そのうち白くとどまる時間が長くなる。草付きの上に落ちた雪はそのまま積もる気配さえ湛えている。
 服に落ちた雪が解けずに、しばらく残る。家に着くころには、本降りになっていた。濡れたズボンをとりかえ、着ていた羽毛服も吊るし、靴下もとりかえる。身体が暖かくなる。庭も、白くなっている。これは積もると思っていたが、今見ると、庭は黒っぽくなり、空から落ちる雪片も、もうぼたん雪ではなく、細かい雪片になってきた。ひょっとすると、これは積もるぞ。ちょっと楽しみ。