9月に開催された金融政策委員会会合で、ドル建て預金準備率をこれまでの12%から12.5%に引き上げることが決定され、9月27日から施行されました。リエル建て預金準備率は8%で据え置かれています。
カンボジア中央銀行のグエン・ソッカ総局長は、「カンボジアの物価上昇率は最近は落ち着いているものの、アメリカ等の生産国の干ばつによる国際市場の農産物価格の高騰等の影響も懸念される。また、銀行からの貸付についても、健全で持続可能な貸付拡大と金融の安定を確保するという観点から、貸付増加のスピードも微調整が必要である。今回の小さな変更によって、これらの市場参加者に中央銀行の意図のサインを送ることとなることが期待される。市場が平穏な間に金融政策を実行しておくことにより、中央銀行の将来の裁量の余地を拡大しておきたい。」と述べられています。
預金準備率の操作は、カンボジアの様に高度にドル化された経済においては、中央銀行に残された数少ない金融政策手段の一つであり、その機動的な運用は望ましいものと考えられます。これまでは、2008年にそれまで8%だった準備率を一気に16%に変更、2009年に12%に戻した後は、全く変動させていませんでした。通常は0.5%程度の小さな幅で変更するものであり、今回の変更はカンボジアの中央銀行にとっても金融政策の通常化(normalization)に繋がるものと期待されます。
なお、ソッカ総局長は、「ドル建てとリエル建ての預金準備率の差を保つことは、微力ながら脱ドル化にも貢献するはず」と述べています。
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カンボジア中央銀行のグエン・ソッカ総局長は、「カンボジアの物価上昇率は最近は落ち着いているものの、アメリカ等の生産国の干ばつによる国際市場の農産物価格の高騰等の影響も懸念される。また、銀行からの貸付についても、健全で持続可能な貸付拡大と金融の安定を確保するという観点から、貸付増加のスピードも微調整が必要である。今回の小さな変更によって、これらの市場参加者に中央銀行の意図のサインを送ることとなることが期待される。市場が平穏な間に金融政策を実行しておくことにより、中央銀行の将来の裁量の余地を拡大しておきたい。」と述べられています。
預金準備率の操作は、カンボジアの様に高度にドル化された経済においては、中央銀行に残された数少ない金融政策手段の一つであり、その機動的な運用は望ましいものと考えられます。これまでは、2008年にそれまで8%だった準備率を一気に16%に変更、2009年に12%に戻した後は、全く変動させていませんでした。通常は0.5%程度の小さな幅で変更するものであり、今回の変更はカンボジアの中央銀行にとっても金融政策の通常化(normalization)に繋がるものと期待されます。
なお、ソッカ総局長は、「ドル建てとリエル建ての預金準備率の差を保つことは、微力ながら脱ドル化にも貢献するはず」と述べています。
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