カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2022年10月31日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
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公共投資計画2023~2025 3年間の投資予算92億ドル

2022年10月31日 | 経済
 10月28日、閣僚評議会は2023年~2025年の3年間の公共投資計画(Public Investment Program: PIP)を承認しました。公共投資計画は、3年間のローリングプランとなっており、毎年改定されています。2023年から2025年までの今回の計画では、663件の事業に対し、総額92億2100万ドル(1兆3650億円)が必要としています。コロナ前の公共投資計画(2020年~2022年)では、608件、144億8000万ドル、一昨年の計画(2021年~2023年)は629件、総額127億9600万ドル(対前年計画比11.6%減)、昨年の計画(2022年~2024年)の計画は673件92億100万ドル(28.1%減)でした。今回の計画の金額は、対前年計画比0.2%増とほぼ横ばいとなっています。
 内訳は、既往事業が189件、51億600万ドル(12.2%減)、新規事業が474件41億1500万ドル(21.6%増)となっており、新規事業を積み増しています。セクター別シェアを見ると、経済セクター43.6%、インフラ37.4%、社会13.4%、サービスその他5.6%となっています。
 カンボジア経済は、新型コロナの影響から立ち直りを見せているものの、世界的インフレと世界経済の落ち込みが懸念されており、総額を横ばい程度に抑制したものと見られます。カンボジアには、日本のように国債を大幅に増発して財政赤字を大幅に悪化させてでも経済を刺激するだけの余力や信用力はないこともあり、歳出を抑制して財政の健全性を維持しつつ、新型コロナ対策と経済回復策に取り組んでいかざるを得ないものと見られます。
(写真は、カンボジア初の高速道路)



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今年も洪水被害広がる2022

2022年10月30日 | 社会・風土
 カンボジアでは毎年のように雨期の終わりに洪水となっています。今年は、10月初旬から降り始めた雨で、大きな被害が出ています。多くの州で田畑が水没し、農産物への被害が懸念されており、コメの輸出にも影響があるとの見方も出ています。また、国道も、数カ所で水没し、通行不能となった個所もありました。更に、カンダール州では、増水した川でフェリーが沈没し、通学中の生徒10名以上が死亡するという痛ましい事故も起きています。こうした中で、フン・セン首相は、洪水対策への取り組みが不十分として、ベン・サコン農業大臣を突然更迭しました。
 プノンペン中心部では、日本が支援した洪水対策事業が効果を発揮し、以前であれば膝まで水位が上がり、何日も水が引かなかったようなところも、浸水が浅くなり、水もすぐ引くといった状況です。他方、開発が進む郊外では、これまでの自然の排水経路や遊水地が埋め立てられ、水位が上がり被害がひどくなっているところもあるようです。
 なお、水田が水につかり、稲が被害を受けたところも多いのですが、その一方で、洪水によって栄養分のある土も運ばれ、洪水の水を使った洪水農法による収穫もあります。洪水でできた一時的な池で魚取りをしている人も見かけました。洪水と言う自然の脅威をも恵みに変える、カンボジアの人々の知恵とたくましさには感銘を受けます。
(写真は、AKPより。シェムリアップ近郊)

ブログ「カンボジア経済」2008年12月23日「洪水農法」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/a2be1b91f118fd5a9d8c4a951443f17e


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プノンペンシンガーズのピアノコンサート

2022年10月29日 | 生活環境
 10月22日、プノンペン在住の音楽好きの方々の集まりであるプノンペンシンガーズの秋のコンサートが開催されました(An Autumn Concert: Scirocco from the Phnom Penh Singers)。今回は、第1部はスタジオジブリピアノ作品集、第2部はクラッシックピアノ(連弾)作品集がテーマでした。ピアノがメインでしたが、ハープ・独唱・バレエを組み合わせた素晴らしい演目もありました。また、3人の連弾(6 Hands)を初めて見て感動しました。グランドピアノのすぐ近くで演奏を聴かせていただける機会はなかなかないので、素敵な体験でした。
 コンサートには、三上日本大使他、多くの方々がいらっしゃいました。また、ご家族連れも多く、楽しい雰囲気でした。休憩中には、美味しいクッキーも提供され、和気あいあいでした。
 大変楽しい時間を過ごさせていただきました。次のコンサートは、12月17日の予定とのことです。
(写真は、プノンペンシンガーズ提供)

プノンペンシンガーズ
https://www.facebook.com/ThePPSingers


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ERIA 包括的アジア開発計画3.0が完成 プノンペンでシンポジウム開催へ

2022年10月28日 | 経済
 9月16日、東アジア・ASEAN経済研究センター(The Economic Research Institute for ASEAN and East Asia: ERIA)は、「アジア総合開発計画(CADP)3.0」が完成したと発表しました。11月9日に、プノンペンでシンポジウムを開催し、主にカンボジア政府関係者にお披露目する予定です。シンポジウムには、パン・ソラサック商業大臣も参加される予定です。
 この総合開発計画策定には、ERIA関係者に加え、ASEAN各国から著名なエコノミスト等が参加しました。カンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストの鈴木博もカンボジア及びハード・インフラ担当メンバーして参加しました。
 ERIAでは、アジア総合開発計画1.0を2010年に策定し、ASEAN首脳会議に提出しました。2015年にアジア総合開発計画2.0を策定し、更に2020年に同3.0を策定する予定でした。3.0については、新型コロナの影響もあって2年遅れの発表となりました。それぞれの計画でリストアップされたインフラ事業は順次完成しています。アジア総合開発計画1.0では、国際的生産ネットワークに注目し、同2.0では各国間の連結性に重点を置きました。アジア総合開発計画3.0では、IT化が進む現状に鑑み、イノベーティブ産業にも配慮した計画となっています。今回の計画では、全体で779件(うちカンボジア40件)のプロジェクトがリストアップされています。なお、計画書は、英文で500ページを超える大冊です。
 アジア総合開発計画3.0では、国際生産ネットワークの競争力を維持しつつ、デジタル化を活用していくことが重要となると指摘しています。具体的には、統合(貿易振興、連結性の向上、ハード・インフラ整備、デジタル連結性等)、イノベーション(イノベーション・システム、スキル開発、バリューチェーン、スマートシティ等)、包括性(包括的成長、中小企業、保健、食料と農業等)、持続可能性(エネルギーインフラ開発、環境と持続可能性)の4点を重視するとしています。
 カンボジアは、これまで近隣国との連結性を強化することにより、国際的サプライチェーンを活用した外資導入が成功してきました。今後は、ITを活用したイノベーティブ産業に期待が集まるところです。そのための電力や通信等の基礎インフラ整備とともに、人材育成やスタートアップ支援が重要な施策となってくるものと見られます。

東アジア・ASEAN経済研究センターのサイト
https://www.eria.org/publications/the-comprehensive-asia-development-plan-cadp-30-towards-an-integrated-innovative-inclusive-and-sustainable-economy/


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自動車・電機セクターロードマップ ドラフト策定

2022年10月27日 | 経済
 10月10日、経済財政政策委員会が開催され、カンボジア開発評議会(CDC)から、自動車・電機セクターロードマップ案が説明されました。ロードマップには、自動車・電機セクター開発評議会の設立、自動車・電機セクターを専門に扱う経済特区の決定、熟練労働者育成のための民間セクターとの協力、物流関連手続の改善等が含まれています。このうち、自動車・電機セクター開発評議会は、首相の承認を得て、本年5月3日に設立され、8月2日に第1回会合を開催しています。また、ロードマップでは、自動車・電機セクター開発の現状、問題点と政策課題、優先すべき政策と振興政策、関係機関の役割、実施監督メカニズム等も提案されています。
 カンボジア開発評議会では、自動車・電機セクターの輸出額を20億ドル(約3000億円)にまで増加させ、新たに2万3000人の雇用を創出することを目指すとしています。経済財政委員会委員長のオウン・ポン・モニロット経済財政大臣は、ロードマップは政府の経済多様化方針の一環として経済開発を刺激することが期待されると評価しています。
 カンボジアへの投資のメリットである相対的低賃金と南部経済回廊による周辺国との連結性を最も活かせる産業が、自動車部品や電気部品の製造です。カンボジア政府もこの点は十分認識しており、今般、その優先度や優遇政策を具体化するロードマップ案が策定されたことは、高く評価されるものです。日系企業等の民間の意見や要望を取り入れて、このロードマップが完成し、その政策が着実に実施されていくことが期待されます。
(写真は、プノンペンポスト紙より。プルサットにあるフォードの組み立て工場)

カンボジア開発評議会の発表(クメール語です)
https://cdc.gov.kh/recent-news/%e1%9e%80%e1%9e%b7%e1%9e%85%e1%9f%92%e1%9e%85%e1%9e%94%e1%9f%92%e1%9e%9a%e1%9e%87%e1%9e%bb%e1%9f%86%e1%9e%96%e1%9e%b7%e1%9e%97%e1%9e%b6%e1%9e%80%e1%9f%92%e1%9e%9f%e1%9e%b6%e1%9e%93%e1%9f%83%e1%9e%82/


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シアヌークビル周辺でのインフラ開発進む

2022年10月26日 | 経済
 10月17日、シアヌークビル周辺のインフラ開発状況を視察する機会がありました。
 カンボジアの唯一の深海港であるシアヌークビル港は、日本の支援を活用して拡充を進めてきました。更に、日本からの円借款によって、沖合を埋め立てて新コンテナターミナルを建設する事業が始まっています。
 シアヌークビル港からスタンハウを経由して国道4号線に出る道路は、国道4号線のバイパスとしての役割も期待されて、拡幅改修工事が実施されていましたが、概ね完成していました。高速道路のスタンハウ出入口には、スタンハウの経済特区からこの道路で数キロです。
 シアヌークビル港の北に位置するスタンハウには、石炭火力発電団地が形成されています。マレーシア系のCELは、当初の100MWに加えて東芝プラントが建設した150MWの増設が完成しています。また、中国系のCIIDGでは、これまで405MW(135MW×3基)でしたが、更に700MW (350MW×2基)の発電所を建設中です。今回視察したところ、新しい発電所も概ね完成していました。試験運転中なのか、煙突から黒い煙が出ていたのには驚きました。カンボジアも脱炭素を目指して、新規の石炭火力発電事業は認可しない方針であり、石炭火力発電の新増設はこれが最後となる見込みです。
 電力需要の増大に対応して、スタンハウとプノンペンを結ぶ超高圧送電線も建設中です。カンボジア初の50万ボルトの超高圧送電線は、高速道路沿いで建設が進んでおり、完成間近と見られました。
(写真は、日本の円借款で整備されたシアヌークビル港コンテナターミナル)

スタンハウの高速道路入口付近。道路の整備が完了していました。背景にはカンボジア初の50万ボルトの超高圧送電線が見えます。


中国系の700MWの石炭火力発電所。黒い煙を吐いていて驚きました。


高速道路沿いで建設が進む50万ボルトの超高圧送電線。



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シアヌークビルの現状 廃墟と化す不動産 人身取引等の犯罪蔓延

2022年10月25日 | 経済
 10月17日、シアヌークビルに出張する機会がありました。
 最近の大問題は、中国系犯罪集団によるものと見られる人身取引、強制労働等の犯罪の蔓延です。高給の仕事がある等の甘言に騙されて、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア等から、シアヌークビルに連れてこられて監禁され、特殊詐欺等の犯罪行為に無理矢理従事させられるといったケースの摘発が続いています。こうした犯罪集団は、銃器犯罪、ドラッグや売春といった犯罪も引き起こしており、その摘発が急務となっています。この問題は、カンボジアの国際的な評判を著しく傷つけており、徹底的な対策が望まれます。
 シアヌークビルと言えば「中国化」の代表例と言われてきました。新型コロナ以前は、中国人の不動産投資に支えられて、カジノやホテル、リゾートマンション等が次々に着工されて活況を示していました。また、多くの中国人が移住・訪問して、町は中国語だらけとなり、シアヌークビルは第二のマカオであるとも言われました。しかし、中国の海外投資規制やカンボジア側のオンラインカジノ規制に加えて、新型コロナの影響も大きく、多くの中国人が引き揚げていきました。今回の視察でも、建設が途中で止まった建物(カジノやホテル、リゾートマンション)を多数確認できました。最近の中国の大手不動産会社の破たんも、中国人の海外不動産投資に更にネガティブな影響を与えるものと見られます。今後、建設工事が止まっている不動産をどうするかも重大な課題となりつつあるものと見られます。
 他方、観光客誘致のための努力は続けられているようです。空港近辺から海岸を通って、オーチュティルビーチまで行くことができる片側3車線の道路が新設されており、途中には展望台も整備されています。昔はアクセスが悪くバックパッカーしかおらず、良い意味で閑散としていたオターズビーチは、海岸道路や浜辺の遊歩道が整備されて、明るいリゾート地となっており、西洋人観光客の姿も見かけられます。また、以前は何もなかった北部のプレックトレンビーチも、整備が進められています。
(写真は、オターズビーチから望む高層ビル群。未完成のものが多く含まれています)

廃墟化している不動産開発が多数あります。


まだ、人気の少ない北部のプレックトレンビーチ。本当にきれいで、昔のシアヌークビルを思い出します。



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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2022年10月24日 | 一般
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シアヌークビル高速道路を実走 大幅な時間短縮効果

2022年10月24日 | 経済
 10月17日、プノンペン~シアヌークビル高速道路を走行する機会がありました。この高速道路は、プノンペン近郊の環状3号線からスタートし、シアヌークビル近郊までを結ぶ片側2車線、総延長187キロメートルの高速道路です。カンボジア初の高速道路であり、10月1日から試験運用が開始されました。10月末までは、料金無料で開放されています。有料化後は、乗用車の高速料金は、シアヌークビルまでで12ドル程度になるものと見られます。
 プノンペン中心部からシアヌークビルまで(約230キロ)は、これまで6時間程度かかっていましたが、高速道路を使うと3時間未満で到着可能となっています。高速道路は制限速度120キロであり、2時間未満で到着します。プノンペン市内、シアヌークビル市内の走行時間を加えても3時間程度でした。平日だったため、高速道路はガラガラで、スムースに走行できました。土日等は、料金所で激しい渋滞が起きているとのことです。なお、プノンペン入口近くの国道4号線と環状3号線の交差点は立体交差建設工事で激しく渋滞するので、できれば避けていただいた方がスムースです。
 高速道路は完成直後ということもあって、路面等の状態は問題ありませんでした。予想したよりもカーブや勾配が多いと感じました。なお、トンネルはありません。途中4カ所のパーキングエリアがありますが、全て工事中で、トイレも使用できない場所もありました。また、当初15日間で既に6件の交通事故が起きているとのことです。逆走する車がいたり、通行禁止のバイクが走っていたりするケースもあった模様です。高速道路の通行の仕方に関するチラシを配ったり、動画を配信したりして、安全運転に関する指導・知識の普及に努めていますが、当面十分注意しながら通行することが必要となるものと見られます。また、標識等が盗難被害にあっているとの報道もあります。
 経営状況を含めて課題も多いと見られますが、カンボジアのような途上国ではこうした基盤インフラの整備による時間短縮効果は非常に大きいものがあります。シアヌークビル出張は、これまでは1泊が普通だったのですが、今回はシアヌークビルに余裕で日帰りが可能でした。また、現在は無料のため、コンテナトラックも見かけましたが、有料化後は、ミニバス、コンテナトラック等は国道4号線、乗用者や高級バス等は高速道路という分担になるものと見られます。今後の利用状況、維持管理状況には、留意していく必要があるものと見られます。
(写真は、シアヌークビルからの帰路、きれいに見えた虹)

途中のパーキングエリアは、工事中で完成はいつになることやらです。


高速入口付近で逆走してきたバイク。



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お洒落なバーレストラン Metro Rahu

2022年10月23日 | 生活環境
 プノンペン北部、エクスチェンジスクエアの別館「The Plaza」にオープンしたバーレストラン「Metro Rahu」です。内装は、重厚な造りで高級感があります。店名の「Rahu」とは、月の昇交点のインドでの呼び名とのことです。メニューはおつまみ系のものが多いのですが、今回はランチだったので、ミニバーガーを頼んでみました。可愛いバーガーが3つと、たっぷりのフライドポテトです。お値段は6.5ドルで、リーズナブルです。なぜか、日本系のメニューもあって、枝豆やお鮨、お刺身があったりします。また、毎週火曜日は、ステーキデーで、ステーキが割引になるようです。アルコール類も各種揃っていて、日本酒もあります。お客さんは、ビルのオフィスで働いている方々が多いようでした。お勧めです。お試しください。

Metro Rahu
https://www.facebook.com/RAHUMETRO/

バーカウンターも素敵です。


ミニバーガー。結構なボリュームです。おつまみにも合いそうです。



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シアヌーク前国王陛下 ご逝去されて10年

2022年10月22日 | 社会・風土
 波乱の人生を送られたノロドム・シアヌーク前国王陛下が2012年10月15日に逝去されてから、今年で10年となりました。10月15日は、シアヌーク前国王追悼記念日であり、独立記念塔近くのシアヌーク前国王陛下の銅像前で、追悼行事が行われました。

 少々長くなりますが、前国王陛下は、カンボジアの歴史そのものですので、その歴史をさかのぼってみたいと思います。

1922年10月31日 ノロドム・スラマリット国王とシソワット・コサマック皇后の間に生まれる。
1941年4月23日 カンボジア国王となる。(当時はフランス植民地時代)
1945年 日本軍が撤退時にカンボジアを独立国家とするが、日本敗戦により、再びフランス領とされる。前国王陛下は日本のこの対応を後の独立に欠かせないものとして後々まで感謝したと言われている。
1953年11月9日 「王国十字軍」と呼ばれる前国王陛下による世界各国を回る行脚の末、フランスからの独立を達成。前国王陛下は独立への日本の協力を高く評価されていた。なお、同年に生まれたシアモニ王子(現国王陛下)の幼名を「トーキョー」と命名され、日本への感謝を示されている。
1955年3月2日 政界に進出することを決意し、国王を退位し、父であるスラマリット前国王に譲位する。(この後は、「シアヌーク殿下」と呼ばれる)
1955年9月 首相に選出される。この後、外交的には中立、政治的には社会主義を取り入れた体制を目指す。
1970年3月 アメリカの支援を受けたロン・ノル将軍のクーデターで国を追われる。アメリカはベトナム戦争の真最中であり、南ベトナム・アメリカのいうことを聞かないシアヌーク殿下に反発を強めていた。
1975年4月 シアヌーク殿下は、ロン・ノル派を追い出すために中国の支援を求める。この年、中国の支援を受けたポル・ポト派がロン・ノル派を破り、政権を取る。
1976年4月 ポル・ポト派により王宮に幽閉される。この後のポル・ポトによる大虐殺で、殿下御自身の子供5人を含む王族多数が殺害されてしまう。
1978年 ベトナムの支援を受けたヘンサムリン派(フン・セン首相も含まれている)が、カンボジアに侵攻する。シアヌーク殿下はこの際にプノンペンを脱出。アメリカに逃れる。
1979年 ベトナムと戦うため、敵であったポル・ポト派、ロン・ノル派と3派連合を組む。その後の泥沼の内戦を招いたとも言われるが、自分の子供を殺した「昨日の敵」を「今日の友」としたものであり、大胆な決意と評価されている。
1991年 パリ和平会議。日本の「和平工作」を高く評価される。
1992年 再び国王の地位に就く。
1993年 フンシンペック党を実質的に率いて総選挙で勝つ。息子のノロドム・ラナリット殿下とフン・セン首相の二人首相体制を構築する。その後、フン・セン首相の人民等に押され、王党派は次第に弱体化していく。
2004年 王室を政治から切り離すため、国王を退位し、シハモニ国王陛下に譲位する。
2012年10月5日 逝去

 前国王陛下こそ「修羅場を潜った大人物」と言えましょう。国を統べるという重い責務の下で、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、面子を捨て、必要ならどんな妥協でもする一方で、国への愛は決して曲げない、その決断と人生は、常人からは想像もつかないものであったと思います。その一方で、芸術への造詣も深く、映画の製作を行ったり、様々な斬新なデザインの建物を建築されたりしています。日本語でカラオケを歌われることもあったと言われ、本当に親しみやすい国王陛下であられたとのことです。
(写真は、ご逝去を知って王宮前に集まった人々。2012年撮影)



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2022年1~9月 税務総局・関税消費税総局 税収好調

2022年10月21日 | 経済
 経済財政省の税務総局は、2022年1~9月の税収が、対前年同期比27.5%増の26億9338万ドル(約4010億円)に達したと発表しました。これは、年間計画額の95.5%に相当します。また、12月までの年間では、予算比10~15%増の30億8700万ドル~32億5800万ドル程度に達する可能性があるとしています。税務総局のコン・ビボル総局長は、税収増の要因を税務改革、人材開発、納税者の協力等にあると分析しています。
 他方、関税等を担当する関税消費税総局は、2022年1~9月の税収が、対前年同期比19.3%増の20億2680万ドル(8兆2587億リエル:約2980億円)となったとしています。これは、年間計画額の78.8%に当ります。内訳は、石油製品関連VATが2812億リエル、その他のVAT3兆1047億リエル、特別税3兆1453億リエル、輸入関税1兆5596億リエル、輸出税その他1679億リエル等となっています。RCEPや中国・韓国等との二国間自由貿易協定が発効しつつあり、今後は関税収入の減少も見込まれます。
 カンボジアの税収は、対GDP比で22%程度となっており、概ね問題ないレベルにまで上がってきています。今後とも、納税者の理解を得つつ、脱税や密輸の防止に向けた努力や、手続きの簡素化や透明化に向けた努力が継続されることが期待されます。
(写真は、関税消費税総局の新庁舎ビル)



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登録工場数増加 154万人を雇用

2022年10月20日 | 経済
 労働職業訓練省の発表によりますと、2022年7月現在の登録工場数は、対前年比16.8%増の1万5859工場となっています。雇用者数は、7.5%増の154万人です。カンボジアの輸出の4割以上を占める縫製業の工場数は、1291工場ですが、雇用者数は約83万人で全体の54%を占めています。
 労働職業訓練省では、工場数増加の要因を、新型コロナ対策の成功に伴う経済の早期再開によるものであると分析しています。また、工場数増加に伴う雇用創出により。雇用状況の安定に効果が出ているとしています。
 新型コロナの影響を厳しく受けている観光セクターでは、失業者や一時帰休者が多数出ています。製造業でも、2020年、2021年は厳しい雇用情勢が続きました。しかし、製造業は、縫製品や履物、旅行用品といった製品の輸出が2021年第4四半期から早いペースで回復したこともあって、雇用情勢が回復しているものと見られます。更に、日系企業等による電気部品、自動車部品、自転車等の輸出も好調です。カンボジアは、若年人口の比率が高いこともあり、当面は毎年30万人程度が労働市場に参入してくるため、雇用創出は大きな政策課題であり、カンボジア政府の継続的な外資誘致・中小企業振興等の対策が期待されます。


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2022年1~9月 カンボジアからの輸出好調

2022年10月19日 | 経済
 カンボジア経済財政省の関税消費税総局の発表によりますと、2022年第1四半期~第3四半期(1月~9月)のカンボジアからの輸出は、対前年同期比22.1%増の172億5834万ドル(約2兆5500億円)に達したとのことです。輸入は、15.2%増の237億6426万ドル(約3兆5200億円)でした。
 輸出先を国別にみると、1位は米国で対前年同期比29.4%増の70億4675万ドルで、全体の40.8%を占めています。2位はベトナムで3.1%増の15億5999万ドル(シェア9.0%)、3位日本8.5%増8億9770万ドル(シェア5.2%)、4位中国18.1%減8億9546万ドル(シェア5.2%)、5位カナダ22.2%増8億7486万ドル(シェア5.1%)等となっています。輸入は、第1位は中国で対前年同期比14.1%増の79億55万ドル(シェア33.2%)、2位ベトナム34.5%増30億7368万ドル(シェア12.9%)、3位シンガポール21.8%減29億7896万ドル(シェア12.5%)、4位タイ25.1%増29億7194万ドル(シェア12.5%)となっています。
 品目別輸出では、縫製品が対前年同期比23.1%増の71億7502万ドル(シェア41.6%)、旅行用品34.0%増14億7915万ドル(シェア8.6%)、履物32.7%増13億2454万ドル(シェア7.7%)、電気部品68.8%増12億7999万ドル(シェア7.4%)等となっています。品目別輸入は、宝石類9.5%増45億2214万ドル(シェア19.0%)、石油製品65.8%増28億4889万ドル(シェア12.0%)、縫製原料10.0%増23億8036万ドル(シェア10.0%)、自動車等27.1%増18億474万ドル(シェア7.6%)等となっています。
 カンボジアの輸出産業は、新型コロナの影響から予想よりも早く回復しつつあります。日本向け輸出も大幅に増加し、中国を抜いて第3位にランクを上げています。他方、中国との貿易では、カンボジアからの輸出は減少し、カンボジアへの輸入は大幅増加しています。今年1月に発効した中国との自由貿易協定の効果は、現状ではカンボジア側には大きくなかったものと見られ、中国だけが得をしている形です。
(写真は、日本が支援して整備が進められてきたシアヌークビル港)

関税消費税総局の統計のサイト(英文です)
https://stats.customs.gov.kh/en


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