中央銀行年次報告書2014

　カンボジアの中央銀行であるNBC (National Bank of Cambodia)は、年次報告書2014を発表しました。
　内容は、物価と為替レート、国際収支と外貨準備、銀行監督、銀行・金融システムの現状、中央銀行活動、カンボジア金融情報機関（FIU）、国際協力、中央銀行の内部管理、2015年の目標等です。経済状況や金融システムを概観するにはとても手頃なコンパクトにまとまった報告書です。
　2014年の注目点は引き続き、マクロ経済の安定です。物価上昇率は、1.1％でした。リエルの対ドル為替レートの変動は、プラスマイナス2％の範囲内に留まりました。また、貿易収支の赤字は続いていますが、サービス収支（観光等）、移転収支（ODA等）、資本収支（直接投資等）の黒字で埋め合わせて、総合収支では、GDP比4.6％の黒字となりました。2013年の黒字はGDP比2.3％でしたので、黒字が倍増しています。この結果、2014年末の外貨準備は、対前年末比29％増の53億600万ドル（金とSDRを除く）に達しています。中央銀行では、リエルへの信認の回復によるリエル需要増加が外貨準備の積上げ（中央銀行によるドル買いリエル売り）を支えたと分析しています。
　また、制度面では、金融セクターの基幹インフラである支払いシステムの開発と改善のために、中央銀行に支払いシステム局を新設しました。
　カンボジアの金融・通貨制度は、整備の途上にありますが、地道な努力が継続されており、安定的な発展が期待されます。

中央銀行年次報告書のサイト（2014年版はまだアップロードされていません）
http://www.nbc.org.kh/english/publications/annual_reports.php



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CLMV首脳会議

　東南アジア諸国連合（ASEAN）の後発加盟国であるカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム4カ国（CLMV）は、6月22日、ミャンマーの首都ネピドーで首脳会議を開き、ASEAN域内の格差縮小に向けた協力について協議し、各国をまたぐ経済回廊などを活用し、貿易や投資を促進するとした共同声明を採択しました。
　税関検査の協力などによる円滑な物流に加え、遅れが指摘される送電線や通信インフラなどを連携して整備していくことについても合意しました。一方、他国からの援助では唯一、日本を挙げて「謝意」を示し、協力関係の深化に意欲を示しました。
　CLMV首脳会議は、2004年からほぼ隔年で開催され、第7回の今回は、レ・ルオン・ミンASEAN事務局長も出席しました。今年の議長国ミャンマーのテイン・セイン大統領は開幕にあたり、「地域経済の発展へ相互協力を加速しよう」と参加国に訴えました。


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安くて美味しい焼き鳥 １２３ストリート

　ロシアンマーケット近くにある焼き鳥中心のレストラン「１２３ストリート」です。評判が良いのを聞いていてぜひ行きたいとずっと思っていたのですが、なかなか実際に行くことができず、最近ようやく念願がかないました。場所は、店名にもなっている123通りに面しています。内装は、「焼き鳥屋さん」でも「居酒屋」でもなく、ちょっと小粋なレストランです。メニューは、おつまみ（2.5ドル～）、焼き鳥（0.5ドル他）、チキングリル（4ドル～）等があります。生ビールが1杯75セント（90円）というのも、ビール党には嬉しい値段設定です。チキングリルやおつまみは結構ボリュームもあるので、西洋系のお客さんも多いようです。いずれにしても、プノンペンでも破格のリーズナブルプライスです。3人でそれなりに飲んで食べて（ちょっと食べきれないものはお持ち帰り）、一人10ドルという感じです。お勧めです。お試しください。

123 Street Japanese Chicken Cuisine
#52D, St. 123
096 973 4123
https://www.facebook.com/pages/123street/294349017404844?ref=br_rs

店内は素敵な雰囲気です。


もろキュー（2.5ドル：約300円）。結構な大きさです。奥の肉じゃが（2.5ドル）もいい感じです。


チキングリル（4ドル：約500円）。相当ボリュームがあります。



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日本人会球技大会2015

　カンボジア日本人会では、様々なイベントを開催しています。6月21日（日）は、球技大会でした。ノースブリッジ私立学校のグラウンドを借用して、ソフトボール、サッカー、フットサル等が行われました。老若男女、多数が参加して、楽しく行われました。
　カンボジア在住日本人選抜対元日本留学カンボジア人選抜のサッカー親善試合は、今年もプロサッカー選手の太田さんが監督を務めて、3対1で日本人選抜チームの勝利となりました。ソフトボールの試合では、多くの参加者が集まり、3チームで対戦し、最終回に満塁ホームランが出る等、大いに盛り上がりました。
　翌日の筋肉痛は予想通りですが、このようなイベントは、本当に楽しいものです。ぜひ日本人会にご参加ください。

カンボジア日本人会
http://www.jacam.cc/



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カンボジア フィリピンのコメ入札で敗退続く

　フィリピン政府が実施しているコメの輸入のための入札で、カンボジアは4回連続で敗退しています。フィリピン国家食糧庁は、10万トンのコメの輸入の入札を行い、416.85ドル／トンを提示したベトナム・サザン・フードが落札したと発表しました。入札に参加したタイの価格は、落札とほぼ同じ417ドル／トンでしたが、カンボジアは455.5ドル／トンと9％以上も高い入札価格でした。入札では、全ての応札者の価格がフィリピン側予定価格の408.15ドル／トンを超えたため、応札者に再度の入札を求めた上での結果となっています。
　カンボジアの入札価格が高い理由として、カンボジアコメ協会（Cambodia Rice Federation: CRF)では、輸出のための様々なコストがカンボジアでは高いことを挙げています。協会では、短期的対応として、港湾使用料の引き下げ等による運送費の削減、中長期的課題として、精米所の効率向上、コメ生産農家の生産性向上に取り組んでいきたいとしています。


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フン・セン首相 与党人民党党首に

　カンボジアの与党、人民党の党首であったチア・シム氏の死去に伴い、空席となった党首の座に、これまで副党首であったフン・セン首相（Samdech Akka Moha Sena Padei Techo Hun Sen）が、6月20日に人民党中央委員会により選出されました。同時に、副党首には、ソー・ケン副首相兼内務大臣(Samdech Kralahom Sar Kheng)と、チア・シム氏の後任として上院議長に就任したサイ・チュン氏(Samdech Vibol Sena Pheakdei Say Chhum)が選出されました。サイ・チュン氏は、これまでの人民党事務総長の職務は、引き続き行うとしています。副党首は、これまで1名でしたが、職務多忙が前々から指摘されており、2名に増員されました。また、副党首2名には、これまで、フン・セン首相、チア・シム党首、ヘン・サムリン下院議長の3名にしか認められなかった、最高位の「サムダッチ（Samdech）」の称号が6月14日に王室より授けられています。
　フン・セン首相の党首への就任は予想通りのものであり、今回の党首就任によって、政治的な動揺は全くないものと見られます。人民党の発表によれば、次回の2018年の選挙でも、フン・セン首相が人民党の陣頭に立つとのことです。


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カンボジア 飢餓に関するミレニアム開発目標を達成

　国際連合食糧農業機関（FAO）の報告書「アジア大洋州の食糧不安についての地域展望（Regional Overview of Food Insecurity for Asia and the Pacific – Towards a Food Secure Asia and the Pacific）」が発表されました。報告書によりますと、2015年末を目標時期としたミレニアム開発目標（MDG）のうち、目標1Cの「2015年までに飢餓に苦しむ人口の割合を半減させる。」の目標を達成したとしています。カンボジアの飢餓人口比率は、1990年には32.1％、2000年28．5％でしたが、2014年には14．2％となり、半減に成功しました。
　FAOのカンボジア代表は「カンボジアの目標達成を祝するとともに、引き続きカンボジア政府の貧困削減、食糧不安減少に協力したい。更に、ゼロ・ハンガー・チャレンジに協力していきたい。」と述べています。

国際連合食糧農業機関のサイト
http://www.fao.org/documents/card/en/c/502a00e3-0334-46ab-a73f-9192bc25f389/

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ANZロイヤル銀行のビジネス信頼感指数2015年6月

　6月9日、ANZロイヤル銀行は、4回目のカンボジアビジネス信頼感指数（business confidence index）を発表しました。この指数は、過去12か月及び将来12か月の一般的景況感、売上、収益、設備投資、社員数等の動向を組み合わせて、企業の景況感を示すもので、概ね四半期ごとに発表されます。
　今回の調査の結果は、今後12か月についての全体のビジネス信頼感指数が78（前回83、前々回82）と高い数値となり、カンボジアのビジネスが引き続き好況であることを表すものとなりました。全てのセクターで、今後12か月について好況が続くとの楽観的な見方が強く出ています。最低賃金の上昇の影響が懸念された第2次産業でも、83（前回77）と改善しています。サービス産業も、高いGDP 成長率予想、消費者需要の堅調な増加と政治的安定で、91（前回83）と強い数字です。唯一農業については、69（前回100）と下落しています。
　最低賃金についてのアンケートでは、最低賃金引上げの影響が「相当ある」が9％、「ある程度ある」34％、「少しある」24％、「ほとんどない」33％となっており、ANZでは、「前四半期に比べ、より多くの企業で最終利益に最低賃金引き上げの間接的な影響が現れ始めている。しかし、大多数の企業が最低賃金引き上げで競争力が向上すると考えている。多くの企業で、最低賃金の緩やかな上昇と共に、労働力の技能が向上し生産性の改善が見られる。」と分析しています。
　ASEAN統合の効果については、多くの企業で、関税低下や市場拡大を期待しています。他方、一部の企業は、外国企業との競争や競争の激化に懸念を示しています。


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米ウォルマートにブラック企業の烙印か

　国際的労働団体のJobs with Justice Education FundとAsia Floor Wage Allianceは、アジア各国の労働環境に関する報告書を発表し、米国のウォルマートが、複雑なサプライチェーンを労働者搾取の隠れ蓑にしていると批判しました。報告書では、世界最大の高売り業者と言われるウォルマートは、カンボジアだけでも間接的に4万5000人の労働者を働かせているにもかかわらず、労働環境について配慮する責任を十分に果たしていないとしています。インタビューした14の縫製工場すべてで、長時間勤務、時間外・休日勤務の強要、休暇取得の妨害、労働組合への不当な扱い等の問題が見られたとしています。
　これに対し、工場側は、労働法を準州していると反論しています。また、ウォルマートは、特定の問題へのコメントは控えつつ「当社は、国際労働機関（ILO）のベター・ファクトリー・カンボジアに参加しており、他社・NGO・カンボジア政府とともに、透明性の強化と対話の促進に積極的に取り組んでいます。」としています。

Jobs with Justiceのサイト（英文です）
http://www.jwj.org/our-work/change-walmart-change-the-economy


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ラッフルズのエレファント・バーがリノベーション完了

　リノベーション工事を行っていた、ラッフルズホテルのメインバー「エレファント・バー」が工事を完了して、営業を再開しました。コロニアル調の雰囲気を活かしながら、モダンなテーストを加えています。古くなっていたというファニチャー類は一新されています。カウンターは、大きく広くなり、バーの中央に移りました。一番奥には、葉巻を置いたコーナーもあります。高い天井の象の絵はそのままです。
　ビリヤード台がなくなったのはちょっと残念です。全般に少し余裕がなくなったようにも感じますが、カンボジアの富裕層をターゲットにしたデザインとのことで、これも時代の流れなのかもしれません。このバーは、夜も良いのですが、混むことも多いので、昼下がりの明るいうちにゆったりと時間を過ごすのもお勧めです。

ブログ「カンボジア経済」2011年4月23日「コロニアルなバー　エレファント・バー」
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/6798fee5e1c98aa396531c5232033522


大きくなったカウンター。高い天井と象の絵はそのままです。


オリジナル・ドライ・マティーニ（11ドル）。昼下がりに一人でゆったり一杯やるのも悪くありません。



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野菜たっぷり Farm to Table

　美味しい野菜をたっぷり味わえるカフェレストラン「Farm to Table」です。場所は、バンケンコンの360通りで、元は砂場もあったLe Jardinだったところです。お店は、広い庭を活かしたオープンな作りです。テラス席ばかりで、エアコンはありません。メニューは野菜たっぷりのものが多くなっています。私は、一番シンプルなサラダ「ディスカバラー・ファーム」（3.5ドル）を頼んでみましたが、新鮮な野菜がたっぷりでおなかいっぱいでした。ベジバーガーも結構な大きさでした。お客さんは、西洋系の方が多いようです。ゆったりと過ごすには良い感じです。

Farm to Table
#16, St. 360
https://www.facebook.com/pages/Farm-to-Table/752386834837914?fref=ts


ボリュームたっぷりのサラダ「ディスカバラー・ファーム」（3.5ドル）。彩りも鮮やかです。


あっさりと潰されてしまった砂場。畑になってます。


ジャックフルーツの木には今年もたわわに実がなっていました。



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エルニーニョの影響で干ばつを懸念

　カンボジアでは、5月から雨期となるのが通常ですが、今年は雨が少なく、干ばつが懸念されています。日本の気象庁のエルニーニョ監視速報では、「エルニーニョ現象が続いており、強まりつつある。今後、冬にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い。東南アジアの高温・少雨と米国西部の低温がエルニーニョ現象時の天候の特徴と一致していた。」としています。
　カンボジアの水資源気象省では、当初今年の雨量は平年並みとの予測でしたが、5月に予測を修正し、「5月、6月は少雨。本格的な降水は7月から」としています。国際食糧機関（FAO）は、コメ等の作物の作付時期を遅らせて雨を待つようにアドバイスしています。また、カンボジアの災害対策国家委員会では、干ばつはカンボジアの食糧安全保障に影響を与える可能性があるとして、最悪の事態に備えて、農民への種もみの配布等のシナリオを準備済みであるとしています。カンボジアでは、コメの作付面積の23％しか灌漑されておらず、干ばつに脆弱な状況です。
　カンボジアについては予測数値等は明らかではありませんが、隣国のタイでは、農業・協同組合省が、今年第1四半期（1～3月）の農作物生産が前年同期比3.8％縮小するとの見通しを示しています。カンボジアの農業がGDPに占める比率は3割を切っていますが、人口の7割が農村部に居住して、農業・農業関係に従事していることから、干ばつの農業、特にコメ生産への影響が懸念されます。
（写真はThe Phnom Penh Post紙より。コンポンスプー州）

日本の気象庁のサイト
http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/elnino/


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カンボジア中央銀行と日本の金融庁が協力強化

　６月10日、日本の金融庁とカンボジア中央銀行（NBC）との間で、両当局間の経験及び専門知識の交換に関する書簡交換が行われました。本書簡の交換は、世界の金融市場の益々のグローバル化を踏まえ、健全な金融規制の仕組み及び金融市場の発展に資するため、両当局の協力関係を強化することを目的にしています。書簡の交換に基づき、両当局は、各々の国における法律・規制枠組みや金融市場の発展を促進させるために、経験及び専門知識の交換を行っていく予定です。
　カンボジア中央銀行では、カンボジアの金融セクターの成長に伴い、銀行監督業務の強化・拡充が課題となっており、金融庁と協力を深めることで、この課題への取組を強化していくことが期待されます。
（写真はカンボジア中央銀行のフェースブックより）

金融庁の発表
http://www.fsa.go.jp/inter/etc/20150611-2.html

カンボジア中央銀行のフェースブック
https://www.facebook.com/nationalbankofcambodiaofficial




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