カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

投資有望先国 カンボジアは17位に上昇 JBICアンケート調査2018

2018年11月30日 | 経済
 国際協力銀行(JBIC)では、毎年、海外で事業を行っている日本の製造業企業に「わが国製造業企業の海外事業展開の動向」に関するアンケート調査を実施しています。今年は605社から回答を得ています。今回の調査では、売上高・収益満足度に関する「海外事業実績評価」や「海外事業展開見通し」、「中期的な有望事業展開先国・地域」のランキング及び国別の有望理由や課題といった定例テーマに加え、個別テーマとして「保護主義的な政策の影響」や「環境規制への対応と環境ビジネスの展開」についても調査が行われています。
 調査の結果として、海外収益比率は、堅調な世界経済を背景に37.3%と過去最高となり、収益目標の達成度合いを測る「収益満足度評価」も高水準となったとしています。こうした好調な事業実績を背景に、今後の海外事業展開を「強化・拡大する」と回答した企業数も増加しましたが、一方で2018年度の海外収益比率の見込み値が2017年度比でやや低下するなど、今後の海外での事業環境に対する警戒感も垣間見られたとのことです。
 中期的な有望国では、第1位は中国(前回1位)、第2位インド(前回2位)、第3位タイ(前回4位)となっています。カンボジアは17位(前回20位)となりました。周辺国では、ベトナム4位(前回3位)、インドネシア5位(前回5位)、フィリピン8位(前回8位)、ミャンマー9位(前回9位)等でした。なお、中堅・中小企業に限ると、カンボジアは10位(前回11位)と更に順位が上がります。
 結論として、「2017年度の好調な事業実績を背景に、今後もわが国製造業が国内外で積極的に事業展開する姿勢であることが確認された。とりわけ、先端技術開発、省人化、電子商取引、サプライチェーン再構築など生産・販売の各分野で一層の進展が期待されるが、世界的な景気減速、貿易摩擦やブレグジットなどの外部要因による事業計画への影響も懸念されるところ、内外の環境変化を慎重に見極め、需要の取りこぼしを回避しつつ、次世代技術の開発・獲得のスピードを維持することが課題になると考えられる。」と分析しています。
(写真は、プノンペン北部の高層ビル街)

国際協力銀行のサイト
https://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2018/1126-011628.html


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2018年10月の物価上昇率

2018年11月29日 | 経済
 国家統計庁から発表された2018年10月の物価上昇率(対前年同月比)は、3.1%の上昇となりました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しています。細かくみると、2013年後半から若干の上昇が続いた後、2014年後半から下降し、2015年終盤から若干の上昇に転じています。その後、2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は3%未満で安定していました。今回久しぶりに3%を超えてきました(2013年1月1.8%、2月1.7%、3月1.0%、4月1.0%、5月2.8%、6月2.9%、7月4.1%、8月3.4%、9月3.9%、10月4.2%、11月4.1%、12月4.7%、2014年1月4.5%、2月4.3%、3月5.0%、4月4.9%、5月4.6%、6月4.9%、7月4.3%、8月4.1%、9月3.6%、10月2.9%、11月2.4%、12月1.1%、2015年1月0.4%、2月1.6%、3月1.1%、4月1.2%、5月1.0%、6月0.7%、7月0.8%、8月1.0%、9月0.9%、10月1.3%、11月1.9%、12月2.8%、2016年1月3.1%、2月2.3%、3月2.0%、4月2.8%、5月3.2%、6月3.3%、7月3.0%、8月3.0%、9月2.9%、10月3.4%、11月3.6%、12月3.9%、2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%)。なお、9月と比べると10月は0.3%の上昇でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズム導入の効果もあって細かく動いており、9月の4026リエル/リットルから、10月は4100リエル/リットルに上昇しました。ディーゼルは、9月の3732リエル/リットルから、10月は3800リエル/リットルに上昇しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、2018年6月末には74ドル/バレルを超え、1年で76%も上昇しました。カンボジアのガソリン価格も、この国際価格の動きを受けて上昇し、6月には一時4300リエル/リットルまで上昇しました。7月の総選挙も見据えて、カンボジア政府は、石油製品価格の急激な上昇を緩和するために、7月1日に石油製品の特別税の減税を行い、7月末現在でガソリン小売価格は、3950リエル/リットルまで下がりました。しかし、その後は上昇しており、10月には4250リエル/リットルまで上昇しました。国際価格は10月前半に76ドル台でピークを付けた後、11月には50ドル前後まで急落しています。このため、カンボジアのガソリン価格も低下が予想され、物価上昇率も年末に向かって軟化してくるものと見られます。
 国際機関は、カンボジアの物価上昇率を引き続き安定的と見ています。2018年の物価上昇率について、アジア開発銀行は2.6%、世界銀行は3.2%、国際通貨基金(IMF)は3.3%、ASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)は3.1%と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。10月15日撮影)


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中央銀行レポート 携帯電話と金融包括

2018年11月28日 | 経済
 11月19日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、「携帯電話と金融包括(Financial Inclusion: Are Mobile Phones Helpful in Cambodia?)」と題するレポートを公表しました。
 カンボジアでは、光ケーブルとワイヤレスのシステムを一気に導入することによって、ほぼ全土で携帯電話が使用可能となっています。この結果、携帯電話の加入者数は爆発的に増加しており、2008年には対人口比31%でしたが、2014年には対人口比134%に増加しています。携帯加入者数は、2010年の約1054万人から5年後の2015年には約2085万人に倍増しました。インターネット加入者数は、2010年にはわずか32万人でしたが、2015年には約680万人に増加しています。他方、固定電話は役割を終わりつつあり、回線数は2012年の対人口比約4%から、2015年には約1.5%に低下しています。
 今回のレポートでは、プロビット回帰分析とそれを補完する傾向スコアマッチング(PSM)手法により、金融包括における携帯電話使用のインパクトを分析しています。結論としては、携帯電話は、金融包括(公式金融機関における口座保有、預金口座の保有、貸付口座の保有)に大きな効果があるとされています。なお、データが古いものの、スマホとガラケーでは、有意な違いは出なかったとしています。携帯電話の保有は、認可マイクロファイナンス機関からの借り入れの増加、非生産目的の借り入れの減少等と有意な関係が認められました。
 また、金融教育も金融包括に重要な役割があることから、携帯電話を活用した金融教育や情報提供を提言しています。現金取引比率の高いカンボジアにおいて取引費用削減効果が大きいモバイルバンキングも金融包括に重要であるとしており、電子的支払手段の開発・展開も大きな効果があるとしています。

カンボジア国立銀行のサイト(英文です)
https://www.nbc.org.kh/download_files/research_papers/english/NBC_Working_Paper_Final_19.11.2018.pdf


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みずほ銀行 カンボジアの投資環境2018年10月版

2018年11月27日 | 経済
 みずほ銀行は、「カンボジアの投資環境」2018年10月版を発表しました。内容は、基礎情報、投資関連情報、拠点開設、各種規制・恩典・参考情報、その他となっています。
 カンボジアの投資先としてのポテンシャルについては、豊富かつ低廉な労働力を活用できる点、開放経済、高度なドル化経済である点が魅力として挙げられています。また、高水準の経済成長が続くなかで、購買意欲の高い若年層が人口の約6割を占め、消費市場としても有望と指摘しています。課題は、未発達のインフラ、汚職の問題、産業集積が進んでいない点などとしています。
 2017年の直接投資認可額の70.4%が中国からとなっており、日本からの投資は伸び悩んでいるとしています。
 政治情勢については、今年の選挙で30年以上続くフンセン政権が継続される結果となり、独裁色の強まりが懸念されているとして、選挙前の野党弾圧などの動きについて民主主義を覆す動きと国際社会からの指摘もあり、今後欧米の制裁や、中国への更なる傾斜が進む可能性があり、今後の動向に注視が必要としています。
 カンボジアへの投資を検討されている方には、コンパクトにまとまった好資料です。ぜひご覧ください。

みずほ銀行のサイト
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/world/info/investment_environment/pdf/cambodia.pdf


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2018年11月26日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
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 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
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日本総研レポート アパレル生産からみたアジアの労働集約型産業の未来

2018年11月26日 | 経済
 11月19日、日本総合研究所は、「アパレル生産からみたアジアの労働集約型産業の未来 ―自動生産技術の普及で低賃金狙いの生産シフトは反転するか―」と題するレポートを発表しました。調査部の熊谷章太郎副主任研究員によるものです。
 このレポートでは、中国の人件費上昇につれて、カンボジア等の低賃金国に向けた生産シフトは当面続くものとしています。他方、AIやロボットによる自動化は、縫製業のような低付加価値産業への適用は技術的には可能となっても経済合理性に適合するまでには時間を要するものと見ています。とはいえ、中長期的には、自動化の進展により、低賃金国への生産シフトの流れは抑制されるとしています。
 カンボジアについては、相対的な低賃金は当面持続するものと見ており、中国やタイからの生産シフトが続くものと見ています。興味深い指摘としては、カンボジアの労働生産性の向上ははかばかしくない一方で最低賃金だけが上昇していることに懸念を示しています。なお、特別特恵関税制度が適用されるLDCからの卒業については、カンボジアはまだ時間を要する上に、卒業した場合でも大きな影響が出る可能性は低いとしています。
 日本に対しては、少子高齢化や人手不足の中で得られる省力化技術を活かして、中国等で進むであろう自動化・省力化のビジネスチャンスをしっかりとつかむことが期待されています。

日本総合研究所のサイト
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/rim/pdf/10785.pdf


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お洒落なクメール料理 Kravanh Toul Tom Poung

2018年11月25日 | 生活環境
 ロシアンマーケットからすぐ近くにあるちょっとお洒落なクメール料理「Kravanh Toul Tom Poung」です。場所は、ロシアンマーケットの南側の道を西に向かって100メートルほどです。古い一軒家をリノベーションした感じですが、木造の好い雰囲気です。2階のテラス席も素敵です。料理は、伝統的なクメール料理ですが、リーズナブルな価格で様々な料理が楽しめます。カンボジアの納豆を使った料理や、ブラウンライス等、カンボジアテイストの詰まった料理もあって嬉しいです。今回は、大人数で伺ったので、様々な料理が楽しめたのも良かったです。ビールやワインといったアルコール類も揃っています。お試しください。

Kravanh Toul Tom Poung
https://web.facebook.com/kravanhTTP/

テラス席も素敵です。


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水祭り2018

2018年11月24日 | 社会・風土
 11月21日から23日までは「水祭り」の3連休です。プチュンバン(お盆)とは逆で、地方からたくさんの人たちがプノンペンに集まります。2010年の水祭りの最終日の晩に将棋倒し事故で300名以上が死亡したことや、シアヌーク前国王陛下御逝去等も重なって、2011年以降はイベントが行われませんでした。2014年は4年ぶりに様々なイベントが行われましたが、2015年は干ばつの影響で、プノンペンではまたボートレースは中止となりました。しかし、2016年、2017年とボートレースが開催され再び活況を示しています。
 今年も、伝統のボートレースが大々的に行われて、多くの観客を集めました。ボートは細長いもので、座って漕ぐタイプや、立って漕ぐタイプ等があります。この時期のトンレサップ川は、結構速い流れで、ボートは気持ち良いスピードで進んでいました。
 リバーサイドには、出店や物売りが集まり、楽しい雰囲気です。芝生にゴザを敷いて楽しむグループや家族連れも見られます。王宮前には、外国人観光客が無料で入れる特別席も設けられていました。夜になるとリバーサイドは多くの人出で、華やかなエレクトリカル船や花火、王宮のライトアップ等で盛り上がりました。

トンレサップ川の堤防まで人が一杯でした。


王宮前の芝生も満員です。


夜になっても人並みは途絶えません。


夜のイベントは、花火とエレクトリカル船です。


政府の各省のマークを模ったエレクトリカル船が何艘も集まってトンレサップ川を照らします。



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カンボジア北東部の旅 その5 コンポンチャム 「きずな橋とバンブーブリッジ」

2018年11月23日 | 経済
 コンポンチャム州は、カンボジアの中部にあり、人口も多く、米の一大生産地となっています。クラチェからは、国道73号線と国道7号線で向かいました。73号線は、舗装工事も大半が完了しており、一部の橋梁新設工事が残るだけとなっています。橋梁工事のところは、旧道が残っていて、昔の大変な道路を思い出させてくれます。7号線は、中国の支援で一旦整備されたのですが、質が低いため、一部では舗装が剥がれて、通行に支障が出ていました。
 コンポンチャム市街は、メコン河に面していますが、ここに日本の支援で架けられた「きずな橋」があります(写真上)。主要国道として利用され交通量も多いので、経済効果も相当に大きいものと推測されます。また、まだまだ貧しい地方とプノンペンを結ぶことによる社会的効果も実感として感じられました。カンボジアの500リエル紙幣の図柄にもなっていて、日の丸も含まれており、日本への感謝が感じられます。また、プノンペンとコンポンチャムは、メコン河を水路として水運でも繋がっており、橋のたもとには、豪華客船が停泊していました。
 コンポンチャムの名所としては、バンブーブリッジがあります。竹で編まれた橋ですが、長さは500メートルほどもあります。雨期には水没する場所なので、毎年架け替えられてきましたが、今年、この近くにコンクリート橋が完成したため、バンブーブリッジの存続が危ぶまれてきました。しかし、規模は縮小されるようですが、引き続き今年も建設されることで決まったそうです。今回は、雨期の最後でしたので、まだ見ることができませんでした。

ブログ「カンボジア経済」2009年5月6日「バンブーブリッジ in コンポンチャム」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/ffa03d2f9e020ae357fa81ccb4364633

国道7号線は一部で状態が悪くなっていました。


停泊していた豪華客船。お値段は、15日間コースでお一人様約64万円~107万円とのことです。


カンボジアの500リエル札。左が新しく日本の支援で完成したつばさ橋。中央が「きずな橋」右側の記念碑に日本とカンボジアの国旗が並んでいます。


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カンボジア北東部の旅 その4 クラチェ 「メコンとイルカ」

2018年11月22日 | 経済
 ストゥントゥレンから、国道7号線を南下して、クラチェ州の州都クラチェに向かいます。国道7号線は、中国の支援で一度改修されたのですが、完工後1年も経ずに穴だらけとなり、中国の「質の低さ」を露呈していましたが、現在、再度中国の支援で再整備されています。今度は、もう少し長く良い状態を保ってほしいと思います。質が低い工事では、このように結局高くつくことになりますので、日本が打ち出している「質の高いインフラ」は本当に大事だと実感します。
 新たな国道7号線は、クラチェ市街をバイパスで迂回する形になっており、クラチェ市街には国道の旧道で向かいます。この道が、昔の国道の感じを保っていて、インフラが貧弱だったころのカンボジアを思い出させてくれます。
 途中、「メコンの松島」と呼ばれるカンピでは、メコン河に多数の中州があり、良い景色を楽しめます。今回は、雨期の終わりだったので、まだ、中州に渡る木製の仮設橋や休憩所ができておらず、岸から眺めるだけでした。また、この付近には、川イルカが生息しており、観光客を集めています。クラチェ市街は、大分川幅も広くなったメコン河に面していて、気持ちの良い雰囲気です。

ブログ「カンボジア経済」2008年5月1日「カンボジアの松島「カンピ」」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/22a5c70ee505914478abac5c1b66f157

ブログ「カンボジア経済」2009年5月11日「ラタナキリへの道:その1 国道7号線」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/fcecf5a18c9b231b57911fb94561aafb

クラチェ市街に向かう国道7号線の旧道。主要国道も10年ほど前まではみんなこんな感じでした。


クラチェ市街に入るところに未だにあるベイリー橋と木橋。道路インフラ整備の重要性を逆の意味で痛感します。



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カンボジア北東部の旅 その3 ストゥントゥレン 「交通の要衝」

2018年11月21日 | 経済
 ラタナキリ州の州都バンルンから、国道78号線を下って、メコン川沿いのストゥントレン州の州都ストゥントレンに向かいました。この道は、中国の支援で簡易舗装(DBST)で整備されました。簡易舗装の耐久年数は3年~5年と言われ、公共事業運輸省ではその維持管理を行っていますが、なかなか大変なようです。この道を2009年に走った時は、まだ未舗装で、橋もぼろぼろの木橋もあり、大変な道でしたが、それに比べれば良くなったということができます。
 ストゥントレンには、中国の支援による大きな橋が二つ架かっています。一つは、ラオスに向かう国道7号線がセコン川を渡る橋、もう一つは北部サブ回廊の国道9号線がメコン河本流を渡る橋です。国道9号線で西に向かうと、プレアビヒアを経てシェムリアップまで繋がっています。
 セコン川の上流には、第2ローワーセサンダムと水力発電所(400MW)が完成しています。12月中には、フン・セン首相も参加して完成式典が開催されるとのことです。この発電所からクラチェ、コンポンチャムを果てプノンペンまでの高圧送電線(230KV)も完成しており、プノンペンに電力を供給しています。

ブログ「カンボジア経済」2009年5月12日「ラタナキリへの道:その2 国道78号線」
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/79f1513f1ecf6023f149facc88f6d894

国道78号線。補修の跡が目立ちますが、通行に支障があるほどではありません。


国道7号線の向こうに送電鉄塔が並びます。第2ローワーセサン水力発電所からの電力をプノンペンに届けています。


国道7号線の再舗装工事。やはり最初の工事の質が肝心です。



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カンボジア北東部の旅 その2 ラタナキリ 「宝石の山」

2018年11月20日 | 経済
 ラタナキリ州は、カンボジア東北部にあり、ベトナムとラオスと国境を接しています。高原地帯にあり、なだらかな丘陵が続いています。なお、州名の「ラタナ」は宝石、「キリ」は山という意味だそうです。
 以前は未舗装路の悪路でしかたどり着けなかったのですが、道路状況が改善したので、楽に行けるようになりました。とはいっても、プノンペンから約600キロメートル、車で10時間ほどかかります。今回は、モンドルキリ州の州都セン・モノロムからラタナキリ州の州都バンルンを結ぶ国道76号線を使いました。この道は、かつては「死の道」ともいわれる悪路でしたが、中国支援により整備が完了しており、丘陵地帯の尾根筋を走る道からは素晴らしい景色が楽しめます。交通量も少ないので路面状態も概ね問題なく、ドライブやツーリングにはもってこいだと思います。途中、メコン川の支流のスレポック川を渡ります。以前は渡し船だけだったそうですが、今や立派な橋が架けられていました。
 ラタナキリ州都のバンルンは高原の町です。町中ですがボンカンサン湖の周りは、ゆったりとしたリゾート気分があります。観光地としてお勧めなのでは、まずは上空から見ると本当に真ん丸の火山湖「ヤクロム湖」です。カンボジアとしては珍しく、水の透明度も高く、きれいです。子供たちは泳いだり、飛び込んだりしていますが、向こう岸には決してたどり着けないという怖い言い伝えもあるそうです。
 周辺部は、農業開発が進み、カシューナッツやゴム、キャッサバ、胡椒等が生産されています。お土産として有名なのは宝石で、「ラタナ・ブルー」が一番人気です(写真上)。

ブログ「カンボジア経済」2009年5月12日「ラタナキリへの道:その2 国道78号線」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/79f1513f1ecf6023f149facc88f6d894

国道76号線。爽快なドライブです。


透き通ったヤクロム湖。


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2018年11月19日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
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カンボジア北東部の旅 その1 モンドルキリ 「カンボジアのスイス」

2018年11月19日 | 経済
 カンボジア北東部、モンドルキリ州、ラタナキリ州、ストゥントゥレン州、クラチェ州等をぐるっと回ってきました。風光明媚なところも多く、楽しめました。
 まず、カンボジアのスイスと言われることもあるモンドルキリ州を訪問しました。モンドルキリ州はカンボジアの東部にあり、ベトナムと国境を接しています。標高800メートルほどの高原で、プノンペンよりはだいぶ涼しく感じます。モンドルキリ州の州都セン・モノロム周辺は、スイスの牧場のような光景もあり、天然のゴルフ場のようなところもありと大変に風光明媚です。
 プノンペンからモンドルキリまでは、国道6号線(中国支援で改修)、国道8号線(中国支援)、国道7号線を経て、スノウルからこれも中国支援で整備された国道76号線で向かいます。数年前までは、未舗装の悪路を突破するしかなく、大変なところでしたが、国道76号線が整備されたので、現在は車でプノンペンから6~7時間といったところです。国道76号線は状態もよく、景色も素晴らしいので、爽快なドライブです。
 観光地としてお勧めなのは、森の海(Sea of Forest)です。セン・モノロム郊外の高台で、緩やかな丘陵地帯がはるかかなたまで見渡せます。写真ではなかなか伝わらないと思うのですが、息をのむような素晴らしさです。ブースラ滝は有名な観光地で、かなり開発が進んでいます。雨期だったので、恐ろしい水量でした。モノロム滝は、市内から近くにある可愛い滝ですが、この落差を利用して日本が支援した水力発電所が完成しています。また、市内には日本の支援による地方水道も完成しています。

ブログ「カンボジア経済」2008年4月22日「カンボジアのスイス「モンドルキリ州」」
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/51c0f8dd35bc136389faf35651c03e3d


ブログ「カンボジア経済」2008年4月23日「悪路と雨と」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/b29913fee5dc70cb429aacc0ac85bd54

素晴らしい景観のSea of Forest。私が大好きな場所の一つです。


ブースラ滝。観光地となっています。


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プノンペンで猫カフェ チュマーカフェ

2018年11月18日 | 社会・風土
 プノンペン中心部、国立博物館近くの猫カフェ「チュマーカフェ」です。店外からも、猫ちゃんたちが良く見えます。店内は、キャットウォークが壁から天井まで続いています。靴を脱いで入り、座布団に座る感じです。猫ちゃんたちは、色々な種類が10匹以上います。子猫もいて、可愛らしさを振りまいていました。飲み物を注文し、入場料(1.25ドル)を払って、手をアルコール消毒してから店内に入ります。猫じゃらしや、猫のエサ(0.75ドル)もあって、猫と戯れることもできます。お客さんは、西洋系の方が多いようでした。結構楽しいです。お勧めです。

Chhma Café
https://web.facebook.com/chhmacatfe/

店内では、あちこちで猫がゴロンゴロンしています。


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