カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

2023年高校卒業試験 グレードA獲得者数大幅増加

2023年11月30日 | 経済
 11月23日、カンボジアの統一高校卒業試験(11月6~7日実施)の結果が発表されました。受験者数13万7412人のうち、73.0%の9万8460人が合格となりました。また、合格者のうち最も優秀なグレードAは1673人(2022年1049人)、これに次ぐグレードBは6964人、グレードCは1万8308人、グレードDは3万4246人、グレードEは3万7269人となりました。
 カンボジアの高校卒業試験は、現在のハン・チュオン・ナロン大臣が改革するまで、カンニングや試験問題の漏洩等の不正が多数あったと言われます。このため、改革初年の2014年の合格率は27.5%に激減しました。しかし、この改革により、学生もきちんと勉強するようになり、合格率は2015年の56%から今年は73.0%にまで回復してきています。また、優秀な成績のグレードAも、2014年にはわずか11名でしたが、今年は1608人にまで増加してきています。今年も、受験者数、合格率、共に順調に増加しており、試験改革の成果が十分に浸透してきているものと見られます。
 カンボジアにとって、優秀な人材の育成は、最も重要な政策課題であり、高校卒業試験に合格した学生の大学進学と更なる研鑽が期待されます。
(写真は、試験の際のカンニング対策のボディチェックの様子。AKPより)



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カンボジア展望会議2023 2030年までに高位中所得国入りを目指す

2023年11月29日 | 経済
 11月23日、プノンペンのソッカホテルでカンボジア展望会議2023(Cambodia Outlook Conference 2023)が開催されました。今回のテーマは、「カンボジアビジョン2030とその先:耐久力のある持続可能な包括的繁栄への道」(Cambodia Vision 2030 and Beyond: Charting A Path for Resilient, Sustainable, and Inclusive Prosperity)」でした。この会議は、おおむね毎年開催されており、今年で15回目となります。主催は、研究機関のカンボジア開発資源研究所(CDRI)です。
 今年は、フン・マネット首相、オウン・ポン・モニロット経済財政大臣、ソクチェンダ・ソピア外務大臣、チア・スレイ中央銀行総裁ほか要人が多数参加され、会場は500名以上の参加者で埋まりました。
 3つのセッションが開催され、「カンボジアの経済予測と改革の優先順位」、「持続的開発と社会的進化に向けた優先事項」、「カンボジアが開発をアップグレードするための道」等について議論されました。
 フン・マネット首相は、冒頭スピーチで、カンボジアが2030年までに高位中所得国に、2050年までに高所得国になることを目指して、政府としては全ての努力を注入していくと強調しました。
 2030年までにカンボジアが高位中所得国となるには、毎年10%以上の成長が必要であり、かなり高めの目標設定と見られます。しかし、毎年7%前後の成長を続けることで、2035年くらいまでには高位中所得国入りすることも夢でないものと見られます。今回の会議で取り上げられた様々な課題に取り組み高度成長を目指すとともに、貧困削減も達成していくことが期待されます。
 なお、カンボジア総合研究所の鈴木博CEO/チーフエコノミストは、カンボジア開発資源研究所(CDRI)の理事(Member, Board of Directors)も務めております。

CDRIのサイト(英文です)
https://coc2023.cdri.org.kh/?fbclid=IwAR2dF8iQyU3uFyKpgEvBVheJ68pRgfOEPsZh0ZZhOG5KCmOVzvkqiNwn59s


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国道5号線改修 完工式典開催 日本が円借款で支援

2023年11月28日 | 経済
 11月22日、日本の円借款による支援で改修工事が行われていた国道5号線南区間及び中央区間の完工式典が開催されました。式典には、フン・マネット首相、植野篤志大使他、関係者多数が参加しました。
 日本が支援している国道5号線改修事業の対象は、プノンペン近郊のプレッククダムから主要都市のコンポンチュナン、プルサット、バッタンバン、シソポンを経由してタイ国境のポイペトまでの区間(366㎞)で、これまでの2車線・簡易舗装の道路を4車線化・アスファルトコンクリート化し、主要都市についてはバイパスを建設する計画です。日本政府はこれまでに8件、総額948億6000万円の円借款を供与してこの国道5号線の改修を支援しています。条件は、一部を除き、金利0.01%/年、償還期間40年(10年の据え置き期間を含む)という大変譲許的なものです。
 国道5号線の改修工事は、北、中央、南の3区間に分かれて実施されており、今回完工したのは、南区間及び中央区間(プレック・クダム~バッタンバン間:246.15km)で、主要市街を迂回するバイパス建設も含まれています。北区間は2022年1月に完工しています。残るはシソポン~ポイペト間のみとなっています。日本の支援のキーワードは「質の高いインフラ」であり、日系企業による高品質の施工が行われており、完成してもすぐに穴だらけになる中国や韓国の支援とは一線を画すものです。
 国道5号線は、プノンペンとタイ国境を直結する重要なルートであり、プノンペン周辺に進出している日系企業にとっても、サプライチェーンの一環としてタイとの連結性を確保するために必要不可欠となっています。国道5号線改修とタイとの国境に新設されるストゥンボット国境施設建設は、カンボジアにとっても日系企業にとっても非常に大きな効果がある事業です。残る部分の工事の完成が待たれます。

国際協力機構のフェイスブック
https://web.facebook.com/JICACambodia/posts/pfbid02qG6YaojZXmZrQb3Evsjk2MYApdUEAcXQFJGKPcJ15GcCxrGZF4cQziai78yEJemwl


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シェムリアップ新空港が正式に開港 交通アクセスに課題

2023年11月27日 | 経済
 11月16日、シェムリアップの新空港「シェムリアップ・アンコール国際空港」が正式に開港し、記念式典が開催されました。式典には、フン・マネット首相他多数が参加しました。フン・マネット首相は、スピーチで、この空港の完成は中国の一帯一路の成果であると強調し、中国のカンボジア支援を評価しました。
 シェムリアップ新空港は、シェムリアップ市街の東約60キロメートルに位置し、敷地面積約750ヘクタール、滑走路延長3600メートル、ターミナル面積8万平方メートル、旅客処理能力年間700万人、貨物取扱能力年間1万トンの計画です。契約期間55年間のBOT方式で建設されました。中国の雲南省投資控股集団(雲投集団)傘下のアンコール・インターナショナル・エアポート・インベストメントが請け負いました。総工費は当初の約8億8000万ドル(約1310億円)から、11億ドル(1640億円)に膨らんだ模様です。新型コロナの影響もあり、工事は遅れていましたが、なんとか開港にこぎつけた形です。
 旧空港は、シェムリアップ市街からすぐ近いというメリットがありましたが、周囲にアンコール遺跡等があり、運用に様々な規制がありました。そうした中で、かなり遠くとなりますが、大型機も発着可能な空港がコロナ明けと共に完成したことは、新型コロナで深刻な打撃を受けてきたカンボジアの観光業界には朗報と言えます。
 他方、市外から遠く離れているため、アクセスが課題となっています。式典で、フン・マネット首相は、シェムリアップ市内からアクセス道路までを結ぶ国道6号線の拡幅整備を行う方針を打ち出しています。
 今後、空港内の店舗やレストランの開業、アクセス改善のためのハード・ソフトインフラの整備、稼働後の維持管理等が重要な課題と見られますので、カンボジア政府の厳格な監視と指導が期待されます。
(写真は、AKPより)



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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2023年11月27日 | 一般
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ラーメンバー YUKICHI

2023年11月26日 | 生活環境
 プノンペン東部リバーサイドに開店したラーメンバー「Yukichi - Artisan Ramen & The Good Bar」です。場所は、リバーサイドの北の方となります。スタイリッシュな内装で、おしゃれな雰囲気です。メニューは、コースとアラカルトで、おつまみ類もいろいろとあります。今回は、ツナのロッシーニスタイル、フォアグラダンプリング、ビスクラーメン(写真上)、ポルチーニ茸と黒トリュフのクリームとんこつラーメン等をお願いしてみました。お値段は、プノンペンとしては高級です。早い時間だったので、ほかのお客さんは見かけませんでしたが、外国人の方も多いのではないかと思います。お試しください。

Yukichi - Artisan Ramen & The Good Bar
https://web.facebook.com/people/Yukichi-Artisan-Ramen-The-Good-Bar/100095384443966/?_rdc=1&_rdr

スタイリッシュな店内



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夢の切符 ジャパンレイルパス 2023年11月

2023年11月25日 | 生活環境
 日本に一時帰国するのに合わせて、鉄道ファンにとって夢の切符「ジャパンレイルパス」を購入しました。このジャパンレイルパスは、日本全国のJRに乗り放題のパスです。原則として外国人しか購入できませんが、日本人でも「在留期間が 10 年以上であることを確認できる書類で、在外公館で取得したもの等」を有する方は購入することができます。今回は、在カンボジア日本国大使館で在留証明書(10年以上)を発行していただき、購入・引換することができました。
 ジャパンレイルパスはいろいろな種類がありますが、今回購入したのは、7日間有効、グリーン車も乗り放題で272ドルでした。2022年1月には約360ドルでしたが、円安効果でお得な値段でした。なお、本年10月から大幅に値上げされていますが、今回分は値上げ前の9月末に購入していました。プノンペンのクロマーツアーズで、まず引換券を購入しました(現時点では、プノンペンでジャパンレイルパスを購入できるのはクロマーツアーズだけとのことです)。日本に到着後、みどりの窓口でパスに交換してもらい、券売機で座席指定を取りました。
 今回は、秋の北陸を旅しました。カンボジアから一時帰国して日本を鉄道で旅行すると、日本の美しさに感動します。できれば、このパスでまた日本を再発見する旅に出たいと思います。
 鉄道ファンには本当にうれしい切符ですが、購入には条件がありますので、詳細はクロマーツアーズ等にご確認ください。条件が合う方は、ぜひお試しください。
(写真は、磐越西線のSLばんえつ物語)

Japan Rail Pass
https://japanrailpass.net/about_jrp.html

氷見線 氷見駅付近


横川の碓氷峠鉄道文化むら



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第4回アンコール遺跡救済・持続的開発に関する政府間会議

2023年11月24日 | 経済
 11月15日、フランス・パリで第4回アンコール遺跡救済・持続的開発に関する政府間会議が開催されました。本会議には、ノロドム・シハモニ・カンボジア王国国王陛下の他、オドレー・アズレー・ユネスコ事務局長、アンコール遺跡保存開発国際調整委員会(International Coordinating Committee for the Safeguarding and Development of the Historic Site of Angkor)に参加する20か国以上の政府、国際機関、教育・研究機関、NGO等の代表が出席しました。日本からは、高村正大外務大臣政務官が出席しました。また、植野篤志駐カンボジア大使が、実務セッションの議長を務めました。
 会議では「アンコールの保存、持続可能性と開発のための人的資本の強化」というテーマで、カンボジア政府及び国際社会が「アンコール遺跡保存開発国際調整委員会」の枠組みにおいて、アンコール遺跡救済と地域の持続可能な開発のために成し遂げた成果が確認されました。また、今後の展望についての活発な議論が行われ、総括として「アンコール・サンボープレイクック宣言」と題する成果文書がとりまとめられました。
 高村政務官は、1993年の東京における第1回会議以降、これまで30年にわたり、我が国はアンコール遺跡の修復、保存及び能力構築に対する支援に加え、アンコール地域の持続可能な開発を後押しすべく、水供給や保健等の分野においても支援を行ってきたことを説明しまし。更に、今後は、アンコール遺跡の保存と開発に向けて、人材育成の強化への投資を継続することが重要であり、日本の強みを活かした支援を行っていくと発言しました。カンボジアを始めとする他の参加者からも、日本の長年の貢献への謝意が表明されたとのことです。

外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_001646.html


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カンボジアの現地通貨リエルの使用促進に向けて JICAも支援

2023年11月23日 | 経済
 11月10日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)と国際協力機構(JICA)は、カンボジアのドル化に関する報告書「Cambodian Dollarization: Its Policy Implications for LDCs’ Financial Development」を「を紹介するセミナーを開催しました。セミナーには、報告書を共同編集したNBCのチア・スレイ総裁、JICAの緒方貞子平和研究所の奥田英信客員研究員他多数が参加しました。
 原始共産制を標榜したポル・ポト政権は、1970年代に通貨を廃止し、中央銀行も爆破して破壊してしまいました。ポル・ポト政権がプノンペンを追われた直後の1980年3月20日に、通貨「リエル」が再導入されました。しかし、その後の内戦等の混乱もあって、カンボジアではドル化が進み、2020年12月時点で外貨預金対通貨供給量(M2:自国現金通貨+自国通貨預金+外貨預金)の比率は84%となっています。
 ドル化は、カンボジアへの海外投資誘致にはプラスの効果があります。一方、中央銀行による金融政策(政策金利や通貨供給量調節等)実施が困難であること、ドルと他通貨(円、ユーロ、中国人民元、タイバーツ等)の為替変動にさらされること等のドル化のマイナス面も目立ってきています。NBCでは、脱ドル化のプラス面として、地方部での金融アクセス改善、外貨準備の強化、通貨発行益の確保、偽札の排除等も訴えています。
 NBCでは、脱ドル化を緩やかに進める方針で、公務員給与のリエル建て化、株式市場の建値のリエル使用等、リエルの使用促進を段階的に進めています。また、中央銀行デジタル通貨バコンによるリエル使用促進効果にも大きく期待しています。
 報告書では、カンボジアのドル化の現状やこれまでのリエル使用促進の取り組み、他国の事例等を分析したうえで、今後のリエルの使用促進に向けた提言を行っています。NBCが日本等の協力も得つつ、今後とも地道な努力を続けていくことが期待されます。
(写真は、カンボジア国立銀行のフェイスブックより)

カンボジア国立銀行のフェイスブック(クメール語です)
https://www.facebook.com/nationalbankofcambodiaofficial/posts/pfbid0j9bR5AtaCg5P1Exf4k9FaiBjTunVQ3pPaJCNuUxyebyi2h7eqJSVUDJo9Fv8KcCzl

JICAのサイト
https://www.jica.go.jp/jica_ri/research/growth/growth_20131227-20170331.html


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2022年カンボジア観光統計 訪問客数 予想よりも早い回復 

2023年11月22日 | 経済
 カンボジア観光統計年次報告書2022年(Annual Tourism Statistics Report 2022)によりますと、2022年のカンボジアへの訪問客数は、2019年661万592人、2020年130万6143人、2021年19万6495人から、227万6626人まで回復しました。2016年に訪問客数は初めて500万人を突破し、その後も増加傾向にありましたが、2020年、更に2021年は新型コロナの直撃を受けて大きく減少しました。2022年には予想よりも早い回復を見せ、2023年も1~9月ですでに392万6882人に達し、年間では500万人を突破すると見られます。
 交通機関別の2022年の訪問客数は、空路での到着が79万1603人、陸路146万7157人、水路1万7866人でした。訪問目的は、観光176万6577人、ビジネス43万1000人、その他7万9049人となっています。
国別にみると、1位タイ85万3376人、2位ベトナム46万3395人、3位中国10万6875人、4位米国9万3386人、5位ラオス9万2609人、6位インドネシア7万5653人、7位韓国6万6040人、8位フランス5万6509人、9位マレーシア5万3123人、10位英国4万4123人となっています。日本は13位で2万9733人でした。
 なお、カンボジア人の海外への出発は、2019年203万8284人、2020年32万6199人、2021年3万517人から、2022年は97万292人に回復しています。
 観光業は、カンボジア経済にとって重要なエンジンの一つですが、新型コロナの影響を最も強く受けている産業の一つであり、ツアー関連会社や観光客向け飲食業・ホテル業等は、不況に沈んでいます。カンボジア観光省では2019年のレベルまで戻すのは2025年以降になると見ていましたが、2022年・2023年は予想よりも速いスピードでの回復を見せており、2024年にも過去最高に達する可能性があるものと見られます。カンボジア政府では、観光業回復のために様々な政策を打ち出しており、中小企業銀行による優遇貸付や返済困難な場合の条件緩和等が今後も実施される見込みです。
(写真は、アンコールワットの日の出を見に集まった観光客。2022年12月撮影)

カンボジア観光省の統計紹介のサイト(Office Seishiron)
https://seishiron.com/motstatistics-2/?fbclid=IwAR2sERMfWlGewRjixJE-cMFrt49C_jPWmDfv5a4aTxg0ICf1V8u_aG4Ziqw


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カンボジア 2023年10月の物価上昇率

2023年11月21日 | 経済
 国家統計庁から発表された2023年10月の消費者物価上昇率(対前年同月比)は、3.9%と若干上昇してきました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しており、2018年1月以降は概ね3%未満で推移していました。2021年9月からは久しぶりの大幅上昇となっていましたが、2022年7月以降は低下傾向となっていました。今年7月以降、若干の上昇に転じています(2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%、10月6.8%、11月7.9%、12月6.7%、2022年1月4.1%、2月6.3%、3月7.2%、4月7.3%、5月7.2%、6月7.8%、7月5.4%、8月4.9%、9月4.4%、10月3.6%、11月3.2%、12月2.9%、2023年1月3.0%、2月2.2%、3月0.7%、4月1.1%、5月0.5%、6月0.0%、7月1.9%、8月3.2%、9月3.8%)。なお、9月と比べると10月は0.1%の上昇でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズムにより国際価格に概ね連動して動いています。9月の4663リエル/リットルから、10月は4397リエル/リットルに下落しました。ディーゼルは、9月の4900リエル/リットルから、10月は4697リエル/リットルに下落しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、ロシアのウクライナ侵略の影響を受けて急激に上昇し2022年3月初めに130ドル台にまで上昇した後、一旦沈静化しましたが、今年中盤には再び上昇傾向となり90ドル以上に上昇していました。しかし、足元は70ドル台にまで下落してきています。カンボジアはガソリン類を全量輸入に頼っているため、カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動しています。2023年中盤に上昇した後、最近落ち着いてきています。
 国際機関は、2023年のカンボジアの物価上昇率については安定的と予測しています。アジア開発銀行は3.0%、世界銀行は2.5%、IMFは2.0%、AMROは2.3%と予測しています。
(写真は、プノンペン南部の新しい橋梁)  



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2023年第3四半期 カンボジア信用機構報告 不良債権比率が上昇

2023年11月20日 | 経済
 11月2日、カンボジア信用機構(CBC)は、消費者信用指標四半期報告(2023年第3四半期)を発表しました。CBCは、多重債務者を防止する目的で、金融機関から集めた信用情報を集積し、各金融機関の貸付審査にその情報を提供しています。四半期報告では、消費者信用申請状況、消費者信用供与状況、消費者信用の不良債権情報等を取りまとめています。
 今回の報告では、消費者信用申請については、対前期比で、件数は11%増、金額は12%増となりました。その内訳は、個人向け貸付が件16%増、金額18%増、住宅ローンは件数29%減、金額17%減、クレジットカード利用は件数25%増、金額28%増となっています。
 消費者信用供与状況では、消費者信用借入人数が、対前期比1.8%増の約168万人となっています。残高は、前期末比1.0%増の149.3億ドル(約2兆2540億円)となりました。
 不良債権比率は、2020年第1四半期1.61%、第2四半期2.64%、第3四半期2.42%、第4四半期1.91%、2021年第1四半期2.24%、第2四半期2.57%、第3四半期2.56%、第4四半期2.03%、2022年第1四半期2.35%、第2四半期2.47%、第3四半期2.60%、第4四半期2.51%、2023年第1四半期3.28%、第2四半期3.96%、第3四半期4.71%と推移しています。借入人の29.7%が複数の機関から借り入れを行っています。新型コロナの影響で返済に困っている借入人については、各金融機関が返済期限の延長等に応じてきましたが、この支援措置が2022年6月末で終了したこともあり、不良債権比率が上昇しており、今後更に上昇する懸念があります。
 新規貸付需要は新型コロナの国内感染の拡大を受けて2021年~2022年は概ね横ばい状態でした。今年の第1四半期の大幅増、第2四半期の減少の後、今期は盛り返しています。不動産向けの落ち込みが続いており、不動産向けの貸付需要の減退が現実化してきたものと見られます。
 なお、こうした基礎情報が、定期的に公開されることは、金融セクターの健全性維持の観点からも重要性が高いものと見られます。
(写真は、プノンペン南部の大規模開発)

カンボジア信用機構のフェイスブック(クメール語と英文です)
https://www.facebook.com/creditbureaucambodia/posts/pfbid0mfPUp2YQ4LxvBA8uDne1gtmgR2TYVGpkqrLAGDyNH7Ugo429gBHEP5YJBg3c53AVl


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2023年11月20日 | 一般
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美味しいお刺身 海老の世界

2023年11月19日 | 生活環境
 プノンペン中心部バンケンコンに開店した和食の「海老の世界」です。外装、内装ともに凝った造りで、和食店の風格を感じます。1階はカウンターがメインで、中2階、2階にはテーブル席や個室もあります。メニューは本当に数が多くて迷います。今回は、一番の売りの伊勢海老三昧、えび刺身三昧、海鮮世界盛りをメインにおつまみ類をいろいろとお願いしました。大人数だったので、いろいろと楽しめました。お酒も各種そろっています。お値段は、プノンペンとしては中堅ですが、おつまみはお手軽なお値段のものも多いです。伊勢海老だけはいいお値段ですが、活きた伊勢海老をプノンペンでも食べられるようになったのは感動です。頭等をお味噌汁にしてくれるのもうれしいです。まだ、ソフトオープン中にお邪魔したのですが、楽しめました。ランチタイムにはお手軽なセットランチもいろいろあるそうです。お勧めです。ぜひお試しください。

海老の世界
https://web.facebook.com/profile.php?id=100093465127616

えび刺身三昧


海鮮世界盛り



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カンボジア日本人会盆踊り大会2023 2000人が参加

2023年11月18日 | 生活環境
 11月12日に、第16回カンボジア日本人会盆踊り大会が開催されました。新型コロナの影響で、4年ぶりの開催となりました。今年度は場所を変更し、昨年オープンしたイオンモール・ミエンチェイ(通称イオン3)のイオンホール及び屋上駐車場にて開催されました。
 今年も、2000人以上の多くの方が来場されたとのことです。日本の方だけでなく、カンボジアの若い方々も多数参加して、大変な盛況でした。踊りは、カンボジアの伝統的な踊り、若い方々に人気のステップ、そして日本の盆踊りと、いろいろありました。カンボジアご当地音頭として2019年に制作された「南国めでたい音頭」でも盛り上がりました。プノンペン大学等で事前に踊りを練習した方も多かったようです。
 また、盆踊りのパフォーマンスとして、芽魂太鼓による演奏、日本人学校・補習校の踊り、合気道同好会様、空手同好会様、剣道同好会様による演舞、今年の日本語学習者によるのど自慢大会チャンピオン、のど自慢日本人大会チャンピオンによる歌唱等もありました。菖蒲の神様としても有名な由緒ある京都伏見の藤森神社由縁の神輿も寄贈いただいており、神輿行列も実施されました。また、盆踊り会場に隣接する屋上駐車場スペースには、大規模な夜店&飲食スペースができて、様々な料理や飲み物が楽しめたようです。
 なお、カンボジア総合研究所もカンボジア日本人会盆踊り大会に協賛させていただいております。
(写真は、芽魂太鼓による演奏。日本人会ご提供。)

2023年カンボジア日本人会盆踊り大会のフェイスブック
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