カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

メコン河のイルカ

2008年04月30日 | 社会・風土
 メコン河には、淡水イルカ(イラワディ・イルカ)が生息しています。戦争前には何千頭もいたそうですが、その後激減してしまいました。90年代以降、日本のNGO等が保護に立ち上がったことや、地元の人々の努力により、現在は80~100頭ほどになっているとのことです。淡水イルカは、写真上(絵葉書です)のように丸顔をしています。
 このイルカは、クラチェ州の州都クラチェから北に15kmほどの村、カンピで見ることができます。イルカは、昼間はあまり行動せず、朝方と夕方が見つけるチャンスということです。カンピで、小さな船に乗りメコン河に出ると、すぐに「プシュー」というイルカの潮吹きの音が聞こえ、船の上は、「あっちだ」「3時の方向!」等の声がこだまします。1時間ほどの間に、10回以上は、イルカの背中を見ることができました。一生懸命カメラを振り回したのですが、撮れたのはネッシー以下でしたので、他の方から頂いた写真を掲載します。
 船の乗り場には、カンボジアの地方の観光地としては珍しく、おみやげ物屋さんがありました。木彫りのイルカがメインの商品です。売っていたのは、Oさん(22歳)です。帳面を見せてもらうと、クメール正月の日には、1日で300ドル以上の売り上げがあり、現金収入の少ないこの村にとっては、大きな産業となっていることがわかりました。
 イルカの数は、少しずつ増えているようですので、地元、観光客、政府、NGO等のみんなの力をあわせて、保護がうまくいくことを願っています。

イルカ・ウオッチングには、こんな小船に乗ってメコン河に出ます。


船着場です。今は乾季の渇水期なので、水が少ないですが、雨季になると水位が上がり、階段の一番上まで水が来るそうです。水位差は、10メートルくらいでしょうか。


顔を出したイルカです。お借りした写真です。


おみやげ物屋さんでは木彫りが売れていました。


おみやげ物屋さんの看板娘Oさん(22歳)。次々とおみやげ物を売っていました。現金収入の少ないこの村では、大切な収入のひとつです。
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政府民間フォーラム(G-PSF)

2008年04月29日 | 経済
 4月23日に、第13回政府民間フォーラム(GPSF: Government - Private Sector Forum)が開催されました。このフォーラムは、民間セクターの様々な問題点をカンボジア政府と直接話し合うためのもので、本会合は年に2回開催されます。本会合の下に8つのワーキンググループ(①農業、②観光、③中小企業、④法律、⑤金融、⑥インフラ、⑦貿易、⑧産業)があり、各担当省の大臣と民間部門関係者が共同議長となって、様々な問題を議論し、早期解決を図っています。
 今回のフォーラムには、フンセン首相、ソクアン副首相、キエットチョン経済財政大臣ほか多数の閣僚、民間メンバーが参加しました。これに加え、国際機関や各国大使、援助機関等からも多数が参加し、総勢500人ほどの出席者が集まりました。また、会議の模様は、生中継でテレビ放送されました。
 フォーラムでは、まずキエットチョン経済財政大臣が基調報告を行い、これに対し、フンセン首相が熱弁を奮って回答しました。フンセン首相の回答は、実に4時間半に及びました。首相は、各ワーキンググループからの厳選した要望にそれぞれ回答した後、最近問題となっているインフレ問題につき、①銀行の預金準備率の引き上げ(8%→16%)と②不動産融資規制を軸とした金融政策を中心とした対応政策を発表しました。首相は、テレビを見ているだろう人たちにわかりやすいように、難解な経済政策を噛み砕き、様々な例を加えて懇切丁寧に説明しておられました。
 政府民間フォーラムについては、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)が事務局を勤め、ホームページもありますのでご覧ください。
http://www.cambodia-gpsf.org/
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プノンペンの「カフェ・モンドルキリ」

2008年04月28日 | 生活環境
 プノンペンでもモンドルキリの雰囲気が味わえるカフェがあります。街の中心部、ソリアデパートのすぐ南側の交差点(St.63とSt.54)の角にある「カフェ・モンドルキリ」です。上の写真のように山小屋風の作りになっています。渋い色合いの制服をきたウェートレスさんたちが、とても気さくに話をしてくれます(英語はあまり通じませんが)。
 コーヒーを頼みましたら、下の写真のようなベトナムスタイルのものが出てきました。これは、ヨーロッパの昔の飲み方で、小さな穴を開けた金属製の容器にコーヒーの粉を入れ、上からお湯を注ぎコーヒーを抽出します。下のカップには濃いコンデンスミルクがたっぷり入れてあり、飲むときに好みに応じてかき混ぜて飲みます。
 とても暑いプノンペンで、ちょっとだけ高原の風を感じることができるような気がします。
 電話:023-221-162

昔風のコーヒー(今となっては「ベトナム風」)

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モンドルキリのお酒

2008年04月27日 | 社会・風土
 モンドルキリの変わったお酒の話です。写真のような甕を売っています。あけてみると中には葉っぱで包んだお米が入っています。ここにお水を注ぎますと、不思議なことに、あっという間にお酒になります。飲み方は、上の写真のように、竹のストローを刺して、みんなでチューチュー吸って飲みます。味は、紹興酒のような甘い感じのお酒です。ストローで吸うせいか、酔いが早いような気がします。
 なお、同様のお酒は、ベトナムにもあります。

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モンドルキリ空港

2008年04月26日 | 経済
 モンドルキリ州の州都セン・モノロムには、町の真ん中に立派な空港があります。もともとは軍事用ということらしく、ベトナム戦争の時には、米軍の空爆も受けているとのことです。ちなみに、空港を見下ろす山の一つは激しい空爆により穴だらけになっていて、別名「スイスチーズヒル」と呼ばれています。上の写真は、そのスイスチーズヒルの隣にある展望台(モニュメントヒル)から撮影したものです。町のど真ん中にある茶色い道路のようなものが滑走路です。
 さて、現在の空港は、未舗装の1800mの滑走路を持っています。道路の状態が悪いこともあって、見た目よりは利用度が高く、3月は18便の飛行機がやってきています。メインは、6人乗りのセスナだそうです。しかし、飛行機が時々しか来ないこともあって、滑走路では、若者たちがサッカーをしていました。本当は禁止ですが、道代わりに、車やバイクも走っています。
 地方の飛行場としては、大変立派な滑走路を持っていますので、今後のモンドルキリ州の発展に伴って、活用されることが期待されています。この飛行場からは、実はプノンペンより、ベトナムのホーチミンの方が近いため、ベトナムからやベトナム経由の観光客等の利用も期待されるところです。

見た目にはそう見えませんが、滑走路です。若者たちがサッカーをしていました。


滑走路の反対側から見たところです。バイクが映画「トップガン」のようにかっこよく走ってきています。

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モンドルキリの見所:滝

2008年04月25日 | 社会・風土
 モンドルキリの見所としては、いくつかの滝があげられます。
 まずは、セン・モノロム市外から南西に3kmほどの、セン・モノロム滝です(写真上)。乾季のため水量が少ないのですが、落ち着いた感じのある滝です。子供たちが滝つぼで泳ぎまわっていました。
 次は、市外から北東に約30kmほどの、ブースラ滝です(写真下)。3段に流れ落ちているそうですが、上から一段目と二段目は、駐車場から徒歩5分で見ることができます。こちらは、落差も大きく、豪快です。こちらも滝つぼは、水遊びをする子供たちでいっぱいでした。

豪快なブースラ滝


ブースラ滝1段目の全景


ブースラ滝2段目。相当な落差(50メートル以上?)があります。

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モンドルキリの山の民

2008年04月24日 | 社会・風土
 モンドルキリには山岳民族の人たちも住んでいます。写真のような、ちょっと背の低い感じのわらぶき屋根の家が特徴的です。この家は背が低いように見えますが、中に入ると結構広く、二階建て(?)になっていて、上の階には、お米をためる直径1メートル以上ある大きな米びつが並んでいました(写真下)。
 カンボジアと言っても、ここは平野部とはだいぶ感じが違います。

家の内部
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悪路と雨と

2008年04月23日 | 経済
 モンドルキリ州の州都セン・モノロムへ行くには、まずはプノンペンから舗装された国道7号線を約250km走って、分岐点のスノウルまで行きます。ここまでで4時間半ほどです。スノウルからいよいよ未舗装(ラテライト)の国道76号線を120km。結構な山道ですし、でこぼこのところも多く、3時間半ほどかかります。今回は乾季の終わりで、概ね状態はよかったので助かりました。国道76号線は現在、中国の支援を受けて改良・舗装工事が行われています(写真下)。
 なお、雨季になると、道路は泥濘と化し、スノウルからセン・モノロムまで10時間もかかることもあるそうです。今回も2回ほど豪雨に見舞われましたが、あっという間に道路は濁流となり、4WDでも人力で押してもらうこともありました(写真下)。

 (注)山道の途中は携帯電話が通じませんし、4WD以外では、突破不可能なところも散見されましたので、モンドルキリに行かれる際には、事前の十分な安全情報収集をお勧めします。

ひどい状態の国道76号線を改良工事中


豪雨であっという間に濁流と化した道路


4WDとはいえ、人力の助けが必要な場合も
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カンボジアのスイス「モンドルキリ州」

2008年04月22日 | 社会・風土
 カンボジアのスイスと呼ばれるモンドルキリ州に行く機会がありました。モンドルキリ州は、プノンペンの北西、ベトナムとの国境近くにあります。標高800mほどの高原地帯ですが、上の写真のような緩やかな丘陵が続いています。州都のセン・モノロムあたりは、あまり大きな木が無く、天然のゴルフ場のような風景のところも多くあります。これは、標高が高いことと、地質によるものだということです。州都のセン・モノロムは、高原の小さな町ですが、町の真ん中に飛行場があります(写真下)。


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きずな橋

2008年04月21日 | 経済
 カンボジア国内でメコン川本流に架けられた唯一の橋が「きずな橋」です。プノンペンとラオス国境を結ぶ国道7号線が、コンポンチャムでメコン川を渡るところに架けられています。この橋は、日本のODA、無償資金協力を活用して建設されたとのことです。橋の名前も、日本語の「きずな」をそのまま使って「きずな橋」と命名され、現地でも使われています。また、この橋は、日本・カンボジア友好の象徴として、カンボジアのお札(500リエル札)にも描かれています(写真下)。詳細は、下のアドレスのODAのページをご参照ください。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/hanashi/stamp/asia/tk_cambodia_01.html



 今回、初めてこの橋を実際に見る機会がありましたが、メコン川本流に架かる素晴らしい橋でした。主要国道として利用され交通量も多いので、経済効果も相当に大きいものと推測されます。また、まだまだ貧しい地方とプノンペンを結ぶことによる社会的効果も実感として感じられました。日本では、道路特別会計が議論されているようですが、カンボジアの人たちの生活に本当に役立っているこのような橋や道路にも使って頂ければと願っています。
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薬局

2008年04月17日 | 生活環境
 ちょっとのどがガラガラしたので、カンボジアで初めて薬局に行ってきました。勤め先かも近く、評判もいい「ファーマシー・デラガー」(「駅の薬局」の意)に行って見ました。場所は、その名の通り、プノンペン駅のまん前で、モニボン通りに面しています。入っていくと、日本のお店のように、化粧品やシャンプー、歯磨きといったものが並んでいます(日本のものもありました)。その奥に、医薬品のカウンターがあり、白衣の薬剤師(?)さんたちがいます。英語も通じました。今回は、「のどが痛いので、のど飴が欲しい」といったのですが、ドロップ類は無いようで、その代わりに昔懐かしいシロップを薦められたので、買って見ました。2.6ドル(260円)でしたので、高くはない感じです。
 なお、お店の中には、その場でメタボかどうかわかる体重計があったり、松葉杖まで売っているのが、ちょっと変わっているところでしょうか。
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クメール正月のプノンペンの街

2008年04月16日 | 社会・風土
 クメール正月のプノンペンは、とても静かです。4月13日の18:24に神様(今年は男の神様とのこと)が降りてこられるとのことでしたが、街は静かなままでした。多くの人たちが田舎に帰って、家族で集まっているからでしょうか。いつもは、人の多い王宮前の通りも閑散としています。リバーサイドのお店もほとんどお休みです。バイクや車がほとんどいないので、シクロに乗ってみました。
 昼間は35℃もあるので暑いのですが、夕方になり涼しくなると、バイクで出かける人も多くなってきました。二人乗り、三人乗り、四人乗りで、みんなゆったりと走り回っています。
 テレビでは、お坊様のお話をやっている一方で、歌と踊りの番組も延々と続いています。

 いつもはごったがえしている王宮前の道路は、車もバイクも走っていません。



 川沿いの公園も閑散としています。


 シクロに乗ってみました。こんな日は、のんびりと乗れます(普通の日は、バイクや車に追い立てられています)。


夕方になると、夕涼みのバイクがだんだん多くなってきます。

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ワット・プノンに初詣

2008年04月15日 | 社会・風土
 クメール正月の初詣にワット・プノンに行ってみました。「ワット」とはお寺、「プノン」とは丘を意味します。その名の通り、プノンペンの中心に位置する丘の上に建つ寺院です。階段を登ると結構な高さです。ノロドム通りを見下ろすことができます。
いつもは、のんびりした雰囲気ですが、さすがにお正月で、すごい人手でした。家族で芝生に座って楽しんでいる人たち、写真屋さんに記念写真を撮ってもらう人たち等々。若者たちは、色水かけの名残か、顔を白くしています。また、伝統のゲーム「チューン」をやっている男女たちもいます。とっても楽しそうです。チューン等クメール正月の伝統については、ペン・セタリン先生のブログをご覧ください。
http://blog.oricon.co.jp/setharin/archive/476/0

ワット・プノンからノロドム大通りを見下ろします。大変な人出です。


ワット・プノンの南側のふもとに花時計があります。記念写真屋さんがたくさんいて、家族の記念写真を撮っていました。


丘の上のお寺の周りには、占い師もいます。帳面のようなもので占います。


伝統的なゲーム「チャーン」です。男性グループと女性グループの間で、クロマーを丸めたボールを投げ合って、取れなかったら罰ゲーム(王様ゲーム)ということのようです。伝統的な出会い系のゲームということでしょうか。

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貿易振興・貿易関連投資小委員会

2008年04月14日 | 経済
 チャンプラシット商業大臣が委員長を勤める「貿易振興・貿易関連投資小委員会」が、4月8日に開催されました。関係省庁、ドナー各国、国際機関の代表者が集まりました。この小委員会では、貿易、貿易関連投資を振興するために、3つの柱を定めています。第一が、法律の改善、第二が、製品・サービス輸出部門の開発、第三が、貿易のための人材開発です。それぞれの柱のためのタスクフォースから、現状と今後の取り組みが紹介されました。
 輸出に貢献する製品・サービスとして、以下の7つが優先品目として選定されています。①縫製品と靴、②観光、③シルク、④水産品、⑤コメ、⑥ゴム、⑦カシューナッツです。
 これまで、①縫製品と靴に集中してきた輸出の多様化と、輸出の引き続いての増加を達成するための努力が期待されます。

 なお、チャンプラシット大臣が昨年6月に日本で行われた講演資料は、下記をご覧ください。36ページにこの小委員会の説明も出ています。
http://www.asean.or.jp/invest/archive/speech/fy07%20cambodia/MrPrasid.pdf
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新しいショッピングセンター

2008年04月13日 | 経済
 3月12日に開店した「ソヴァンナ・ショッピングセンター」に行ってみました。
 場所は、インターコンチネンタルホテルの南西で、カンボジア・ソビエト有効病院のすぐ近くです。
 1階は、ラッキースーパーマーケットの他、ラッキーバーガーや回転寿司もどきのサク・スシがあります。上の階は、ファッションや電器等ですが、営業しているのはまだ半分ほどで、準備中のお店が多く見られました。大きなフードコート(営業中)もありますし、日本のゲーム機を備えるゲームセンター(準備中)もできるようです。プノンペンにも、新しい波が押し寄せてきているように感じます。

シースルーのエレベーターもあります。


1階のラッキースーパーマーケット。日本食品はあまりありませんが、一般的な
品揃えは豊富です。



きれいで明るいフードコート。


日本の最新のゲーム「太鼓の達人」もあるゲームセンター
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