カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

新しい和食店 鮨丼丸

2021年01月31日 | 生活環境
 プノンペン中心部、バンケンコンに開店した和食店「鮨丼丸」です。場所は63通りで、288通りとの交差点近くです。店の前に立つ真っ赤な鳥居が目印です。内装は、赤を基調としていて、海外の日本料理店風です。店員さんたちもコスプレ風の着物を着ています。メニューは、手毬鮨をメインに丼物やおつまみ類も色々あります。今回は、海藻サラダやお刺身のミニセットも頼んでみました。〆は、イクラ丼とシラス丼をお願いしました。伺ったときは30%OFFのキャンペーン中でした。この他にも食べ放題等もあるようです。お値段はちょっと高級です。お客様は、日本の方だけでなく、地元の方や中国系の方も多いようです。

鮨丼丸
https://web.facebook.com/sushidonmaru/?ref=page_internal

手毬鮨各種。一口サイズでお手軽です。


店内はこんな感じです。


イクラ丼やシラス丼も美味しかったです。



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派手な演出で大人気 Le deli bistro gourmet

2021年01月30日 | 生活環境
 シソワット高校北側にある昔からのカジュアルフレンチレストランです。オーナーもシェフもフランス人で、フランス人の常連さんたちが地元の様にフランス語とフランス風のジェスチャで盛り上がったりしています。最近、プレゼンが派手になって、大人気になっています。フェイスブックでは、シャボン玉のようなプレゼンや、炎が燃えあがるプレゼン等が見られます。久しぶりの訪問だった今回は、前菜はフォアグラの載ったグルメサラダ、ツナとアボカドのタルタル、オニオンスープ等を頼みました。トリュフもお目当てだったのでシャトーブリアンのフレッシュトリュフ添え(写真上)等を頼んでみました。テーブルでトリュフを振りかけてもらえるプレゼンも素敵で、最高に美味しかったです。デザートに好物のタルトタタンを頼んでみましたら、思いもしないプレゼンでちょっとびっくりです。今回は、お客さんに中国系のグループもいらっしゃいました。派手な演出が受けているのかとも思います。昔は、いつ行ってもガラガラだったのですが、最近は混んでいるようなので必ず予約してからお出かけください。お勧めです。お試しください。

Le deli bistro gourmet
No.13, St. 178
https://web.facebook.com/ledelibistrogourmet/

前菜のグルメサラダとツナとアボカドのタルタル。プレゼンが一ひねりされています。


私の好物でもあるオニオンスープ。ちょっと変わった器で来ました。


デザートのタルトタタン。リンゴがタルトの上に山盛りになっていてちょっとびっくりです。



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カンボジア人口センサス2019 総人口1555万人

2021年01月29日 | 経済
 1月26日、カンボジア人口センサス2019の結果発表式典が開催されました。2019年3月3日~13日に調査した結果です。本格的な人口センサスは、10年毎となっており、内戦後は1998年と2008年に日本政府の支援を受けて実施されています。なお、2013年に中間年人口調査が実施されています。
 今回のセンサス結果では、総人口は1555万2211人となりました。2008年は、1339万5682人でしたので、215万6529人増で、平均増加率は1.4%/年(2008年1.5%)でした。都市部に居住する人口は、2008年の261万4027人(全体の19.5%)から、613万5184人(全体の39.4%)へと倍増しました。
 年齢別では、15歳未満の子供の人口比率は、1998年42.8%から2008年33.7%、2019年29.4%へと減少しています。他方、生産年齢人口(15歳~59歳)は、2008年60.0%から2019年61.7%へと増加しました。60歳以上は、2008年6.3%から2019年8.9%となっています(日本の65歳以上人口比率は28.4%)。子供の比率が減少し、生産年齢人口が増加するときは、高度成長のチャンスとなることが知られており「人口ボーナス」と呼ばれますが、カンボジアはまさにその時期を迎えていると言えます。
 平均年齢は27歳、平均余命は75.5歳となっています。乳児死亡率は、2008年の26/1000出産から2019年18に(日本2018年1.9)、5歳未満児死亡率も2008年44/1000出産から28に大幅に低下しています。なお、妊産婦死亡率も、2008年10万出産当たり461から2019年141にまで減少しました(日本2018年3.3)。
 成人識字率(7歳以上)は、1998年62.8%から2008年78.4%、2019年88.5%に上昇しています。調査時点で小学生年齢の就学率は90.6%、中学生年齢は91.6%となっており、初等教育に努力してきた効果が出ているものと見られます。
 就業者数は、第一次産業(農林水産業等)は2008年72.3%から2019年54.7%、第二次産業(製造業等)は2008年8.5%から2019年18.8%、第三次産業(サービス業等)は2008年19.2%から2019年26.5%となっています。第一次産業の比率は大幅に減少し、第二次産業、第三次産業にシフトしています。しかし、いまだに5割以上が農林水産業に従事しており、カンボジアにおける農業開発の重要性や、多数を雇用可能な労働集約型工業への投資誘致等の必要性が確認できます。

国家統計庁のサイト
https://www.nis.gov.kh/index.php/en/15-gpc/79-press-release-of-the-2019-cambodia-general-population-census


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農業農村開発銀行 今年の融資実行目標3億ドル

2021年01月28日 | 経済
 農業農村開発銀行(ARDB)では、2021年の融資実行目標額を対前年比22%増の3億ドルとしていると明らかにしました。2020年の実績は、約2億4500万ドルでした。なお、2021年のARDB向け政府予算額は確定していない模様です。
 農業農村開発銀行は、精米事業者やコメの輸出事業者、畜産部門、農業部門の中小企業などを対象に貸付を行う政府系金融機関です。2020年に新たに設定された中小企業向け特別基金5000万米ドルについても、2020年中に4700万ドルの融資実行を完了し、残る300万ドルも1月中に実行を完了するとしています。約600社の農産物生産・加工、畜産、水産養殖などの中小企業がこの特別基金からの融資を受けたとしています。主要融資先は精米事業者で、全体の60~70%を占めています。融資条件は、1社当たり30万ドルを上限とし、返済期間は最長7年となっています。金利は、運転資金向け5%(通常6%)、投資向け5.5%(通常6.5%)としています。
 同じく政府系金融機関で、2020年4月に業務を開始した中小企業銀行(SME Bank)も、中小企業向け協調融資スキームの1億ドル枠を2020年中に全額融資完了したと発表しています。これは中小企業銀行と民間金融機関の協調融資で、753社の中小企業に融資を行ったとのことです。
 地場中小企業の振興は、カンボジア政府の産業開発政策でも重要視されており、特に中小企業の金融へのアクセス改善が課題となっていました。カンボジア政府が、政府系金融機関を活用してこの課題に取り組んでいるのは、大きな意義があり、効果も期待されます。今後も引き続き中小企業向け融資が拡充されていくことが期待されます。


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経済外交戦略2021~2023発表

2021年01月27日 | 経済
 1月18日、カンボジアの外務国際協力省は、「経済外交戦略2021~2023」を発表する式典を開催しました。経済外交戦略では、経済外交の効率化、経済成長の促進、外国援助への依存減少、カンボジア国益の振興等を図るとしています。また、4つの主要目標として、貿易促進、外国直接投資の誘致、観光促進、文化交流の育成を掲げています。式典で、プラック・ソコン外務大臣は、「旧来の外交から、経済・文化・観光を振興し、経済繁栄を核心とする新たな外交への転換が必要だ。」と訴えました。外務省では、外交官の人材育成、経済・貿易・投資・観光に関する情報の収集と整理、貿易フェア等のイベントへの参加、海外のビジネスマン・企業の要望への対応等を強化していきたいとしています。
 なお、式典では、クメール料理を海外に紹介する書籍「Taste of Angkor」も披露されました。アモック等、30種類以上のクメール料理が紹介アされているとのことです。海外のお客様をクメール料理でもてなす等、クメール料理の振興も図りたいとしています。



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アジア開発銀行 カンボジアの第4次産業革命に向けて

2021年01月26日 | 経済
 1月20日、アジア開発銀行(ADB)は、「カンボジアにおける人材スキル開発によるインダストリー4.0の利益の収穫」と題する報告書を公表しました。東南アジアでは、適切なスキルを有する人材を準備して第4次産業革命(インダストリー4.0)で変貌する雇用に対応していくことが重要な課題となっています。多くの国で自動化やIT等の新技術導入による雇用への影響が心配されています。この報告書では、第4次産業革命の影響を予測し、将来の雇用と人材を準備するための政策の方向性を検討しています。カンボジアについては、多くの雇用を支える縫製産業と観光業を中心に調査が実施されました。
 報告書ではまず、第4次産業革命の雇用への影響について、雇用を減少させると同時に新たな需要が生まれると分析しています。第4次産業革命により、縫製業では12%の労働者が失職し、観光業でも3%が失業すると予測しました。新たな雇用は、これまでの単純労働から高度な内容にシフトするものと見られ、労働者のスキル不足が課題となるため、スキル拡充のための研修機関の整備が重要となると指摘しています。
 ADBでは、第4次産業革命に対応するロードマップの作成が必要であると提言しました。特に、産業側のニーズを考慮した第4次産業革命対応研修プログラムの開発が重要であるとしています。また、研修の品質確保、スキル証明プログラム、研修を実施する企業へのインセンティブ等も検討を進めるべきであるとしています。
 カンボジアでは、現在、低賃金と近隣国との連結性を活かした労働集約型・輸出志向型産業が、重要なポジションを占めています。そうした中で、ITやフィンテック等のイノベーション産業も芽吹き始めており、これらの新産業の振興も重要な課題となっています。カンボジアのような新興国では、日本でみられるような既得権益層によるしがらみが少ないこともあり、こうした新しい動きに対するスピード感が高いものと見られ、カンボジアの官民の取り組みが期待されます。

アジア開発銀行の発表
https://www.adb.org/news/skills-development-vital-enabling-transition-industry-4-0-southeast-asia-adb-study


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2021年01月25日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
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新型コロナ カンボジアの状況 1月25日

2021年01月25日 | 経済
 カンボジアは、新型コロナウイルスの国内感染を概ね抑え込んでいます。死者はゼロです。1月24日の保健省の発表によれば、累計陽性者数は458名(1月17日から19名増)となっています。治癒数は405名です。先週の新規陽性者のうち、13名はタイに出稼ぎに行っていて帰国したカンボジア人でした。それ以外の先週の海外帰国者の新規陽性は6名でした。
 国内でのクラスターとしては、11月3日にカンボジアを訪問し、その後陽性が確認されたハンガリーのシーヤールトー外務貿易大臣関係で国内感染が疑われる陽性者が11月7日以降に4名確認されました(11月3日事変と呼ばれています)。更に、11月28日市中感染事件と命名された国内感染により41名の陽性者が確認されましたが、12月29日に終息が宣言されました。
 また、海外帰国者の陽性者が空港での検査や2回目以降の検査等で発見されています。大規模クラスターが発生しているタイからの帰国者が増えたこともあり、タイと国境を接しているバッタンバン州やパイリン州で帰国者82名(1月17日から13名増)が陽性と確認されました。なお、空路入国者で陽性と確認されたのは、米国からシンガポール経由で帰国したカンボジア人2名、米国から韓国経由で帰国したカンボジア人2名、ナイジェリアから韓国経由で入国したナイジェリア人1名、インドネシアからシンガポール経由で入国したインドネシア人1名でした。
 フン・セン首相は、中国政府が50万人分(100万回分)の中国製ワクチンをカンボジアに無償供与すると発表しています。この50万人分は4月のクメール正月前までに接種を完了したいとしています。首相は、ワクチン接種は無料で、強制は行わないとの方針を再確認し、多くの国民が積極的に接種を受けるように呼び掛けています。また、1月18日、新任のインドのデビヤニ・ウッタムコブラガデ駐カンボジア大使と会談し、インド製の新型コロナワクチンを調達したい意向を伝えたとのことです
 カンボジアでは、11月3日事変や11月28日市中感染事件が起きたことにより、一般国民レベルでも国内感染への不安が広まったこともあって、対策がかなり引き締められました。しかし、12月29日に終息宣言が出たこともあって、感染防止対策が次第に緩んできている模様です。カンボジアの陽性者数は、欧米や日本に比べると圧倒的に少ないのですが、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念が残ります。マスク、手洗い、アルコール消毒等の感染対策を十分に行う等、十分な注意が必要です。なお、出入国手続き等につきましては、日本・カンボジアともに頻繁に変更されていますので、日本大使館のサイト等を十分にご確認ください。
(写真は、高層ビルが目立つプノンペン市内。記事とは直接関係ありません)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本国大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000197.html


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ハイアットホテルのラウンジレストラン Market Café

2021年01月24日 | 経済
 プノンペン中心部、ハイアットリージェンシーホテルのラウンジレストラン「Market Café Restaurant & Lounge」です。ロビーを突き抜けたところにある明るい雰囲気のレストランです。高い天井からさんさんと降り注ぐ陽光が眩しいくらいに感じます。ゆったりとしたレイアウトで、朝食からのんびり過ごせる感じです。今回は、ランチタイムに訪問しました。メニューは、洋食系、クメール系があり、ドリンク類やデザートも豊富です。今回は、グリーンサラダやブラータチーズ、ミネストローネや貝のビスク、クラブサンドイッチ、ハンバーガー、パスタ、ラム等をお願いしました。私のお気に入りは、クラッシック・クラブサンドイッチです。デザートも色々ですが、パッションフルーツ・クレームブリュレやマカロンが美味しかったです。ランチタイムもかなりのお客様が入っていました。お値段は、さすがに高級です。お試しください。

Market Café Restaurant & Lounge
https://www.hyatt.com/en-US/hotel/cambodia/hyatt-regency-phnom-penh/pnhrp/dining

美味しかったクラッシック・クラブサンドイッチ(9ドル)。ポテトが大きいところがアメリカンです。


プレゼンも素敵なブラータチーズ。


パッションフルーツが効いたクレームブリュレ


色鮮やかでしっとりしたマカロンも美味しかったです。二重ガラスのコーヒーカップも目を惹きます。



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天然繊維を使った衣類 Linne Organics

2021年01月23日 | 生活環境
 プノンペン中心部、プノンペンセンターに可愛いお店を開店した「Linne Organics」です。ブランド名は、スウェーデン人植物学者のカール・フォン・リンネ氏の名前に由来するそうです。天然繊維のシルク、リネン、コットンを使用した肌に直接触れる衣類 (就寝時のインナーウェア等) を主に生産しています。ナイトウェア、ナイトガウン、ベッドリネン、ベビー衣類、スカーフ等を作られていますが、最近のヒット商品はシルクマスクです。洗って使えるシルクマスクは色柄も豊富で、女性を中心に人気となったようです。多くの商品が1点物とのことですが、オーダーメードにも対応するとのことです。今回は、お店で「ワインボトルカバー」を購入してみました。クメール衣装をモチーフにしたもので、なかなか良い感じです。肌触りの良い製品がたくさんあって、自分用にも、ちょっとしたプレゼント等にも欲しくなります。ぜひお試しください。

Linne Organics
https://www.threadandco.net/
https://web.facebook.com/LinneOrganics/?ref=page_internal

ワインボトルカバーです。


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格付け機関ムーディーズ カンボジアの債務分析 リスク低いと結論

2021年01月22日 | 経済
 1月12日、国際的格付機関のムーディーズは、アジア太平洋地域の2021年見通しを発表しました。2020年に、ムーディーズはアジア太平洋地域の25カ国のうち11か国の格付けを下方修正しました。新型コロナの影響による対外債務の問題が、格付けの引下げに繋がっており、重債務にあえぐラオス(Caa2)、モンゴル(B3)、スリランカ(Caa1)等が引き下げとなりました。こうした中で、カンボジアが、格付け「B2(安定的)」を維持していることは注目されます。
 多くの国にとって、歳入の減少と新型コロナ対策のための財政支出拡大による財政状況の悪化とそれを埋め合わせる債務の増大が課題となっています。カンボジアも対外債務が増大していますが、大半が政府開発援助や国際機関の譲許的借款に支えられており、利子負担や毎年の返済額が限定的なため、債務のリスクは大きくないと分析しています。例えば、カンボジア向けの日本政府の円借款は、金利0.01%で、多くの場合、返済期間は40年(10年間の据え置き期間含む)という大変譲許的なものです。
 ムーディーズでは、短期的な債務増大の問題に加えて、中期的な財政の悪化や国債消化が課題になると指摘しています。また、新型コロナの影響と経済の落ち込みの影響により、格差の拡大や政治的な緊張等もリスクとなりうるとしています。新型コロナにより国際的なサプライチェーンの脆弱性も課題となったと指摘しました。
 こうした状況下で、いくつかの国はコロナ後の経済政策を明らかにしつつあり、ムーディーズでは、RCEPの活用等による貿易拡大、デジタル化、脱炭素を目指すグリーン投資等が柱になると見ています。
 なお、ムーディーズの格付けでは、AaaからBaaまでの10段階は「投資適格」、Ba以下は「投機的」と分類されています。カンボジアの「B2」は、「投機的とみなされ、信用リスクが高いと判断される債務に対する格付け」と定義される「B」のうち中位にあることを示しています。
(写真は、メコン河を渡るフェリー)

ムーディーズのサイト(英文です)
https://www.moodys.com/researchdocumentcontentpage.aspx?docid=PBC_1246800


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中央銀行 2021年マクロ経済予測 成長率は4%

2021年01月21日 | 経済
 カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、年初にあたり、「マクロ経済及び銀行部門の2020年実績と2021年見込み」報告書を発表しました。カンボジア経済は、開放的で海外への依存度が高いため、新型コロナの影響を大きく受けたとしています。
 2020年のGDP成長率は、政府予測のマイナス1.9%を下回る可能性が高いと予測しています。特に、観光セクターへの打撃と、縫製品輸出の落ち込みが影響しています。これに対し、農業と金融セクターへの影響は大きくなかったと見ています。また、輸出のうち、自動車部品、電気部品、自転車等は、金額はまだ大きくないものの健闘しているとしています。2020年の物価上昇率は2.9%と落ち着いています。また、リエルの対ドル為替レートも、NBCの介入もあって前年とほぼ同じレベルで安定的です。銀行セクターも実体経済の落ち込みの影響が限定的でした。NBCが実施してきた銀行の健全性強化策が奏功したとしています。
 2021年については、GDP成長率は4%程度にまで回復すると予測しました。物価上昇率は3%未満で安定的と見ています。為替レートや外貨準備高も安定的に推移するものと予測しています。観光セクターについては、回復までに時間を要するとみられるものの、縫製品輸出は、世界経済の回復に伴ってゆっくり改善していくと見ています。農業は、都市部での失業者の吸収に役立っていると見られ、引き続き安定的な成長を見込んでいます。また、海上油田での原油生産開始に期待を示しました。
 このような状況下での課題として、内需の振興をあげています。具体的には中小企業振興と、イノベーションの振興が必要としています。また、経済の多様化等、産業開発政策の着実な実施が重要と指摘しました。金融セクターについては、個人債務増大がリスクになりつつあるため、金融包摂の推進と銀行の健全性維持に努める必要があるとしています。また、高度にドル化したカンボジア経済においてリエルの使用促進が課題であると指摘しました。最後に、最新の技術を活用した経済活性化が重要であり、NBCが昨年運用を開始した中央銀行デジタル通貨のバコンへの期待を示しました。
(写真は、プノンペン市街)

カンボジア国立銀行のフェイスブック(クメール語です)
https://web.facebook.com/nationalbankofcambodiaofficial/


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JBICアンケート調査2020 投資有望国 カンボジアは23位に

2021年01月20日 | 経済
 国際協力銀行(JBIC)では、毎年、海外で事業を行っている日本の製造業企業に「わが国製造業企業の海外事業展開の動向」に関するアンケート調査を実施しています。今年は530社から回答を得ています。今回の調査では、「基礎データと事業実績評価」、「今後の事業展開と有望国」のランキングといった定例テーマに加え、個別テーマとして「コロナ禍のサプライチェーンへの影響」、「SDGsの取り組みと今後の見通し」についても調査が行われています。
 調査の結果として、「2020年度は、昨年から継続している米中摩擦に加え、新型コロナの影響を大きく受ける中での調査となった。各国で実施された行動規制等により国内外で同時多発的にサプライチェーンが寸断され、その影響は短期的な在庫調整の範囲を超えた模様。今回の調査では、海外生産比率は33%台と、10年ほど前の水準まで急低下しており、その回復は今のところ2023年以降が見込まれている。また、今後の海外展開への強化・拡大の意欲も59%まで落ち、32年前の調査開始以来で最も低い水準を記録した。」としています。
 中期的な有望国では、第1位は中国(前回2位)、第2位インド(前回1位)、第3位ベトナム(前回3位)となっています。カンボジアは23位(前回16位)となりました。周辺国では、タイ4位(前回4位)、インドネシア6位(前回5位)、フィリピン7位(前回7位)、ミャンマー10位(前回9位)等でした。
 結論として、「急激な社会情勢の変化の渦中で中期的な事業の絵姿を描きにくい状況にはあるが、IT投資の拡大により国内外の情報連携を強化し、地産地消型の生産ネットワークへのシフト・最適化の模索を続けつつ、SDGsという新しいフレームワークを使った企業価値の再発見に挑戦する取り組みが始まっているようである。」と分析しています。
(写真は、プノンペン北部の高層ビル群)

国際協力銀行のサイト
https://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2020/0115-014188.html


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カンボジア 2020年12月の物価上昇率

2021年01月19日 | 経済
 国家統計庁から発表された2020年12月の物価上昇率(対前年同月比)は、2.9%の上昇となりました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しています。細かくみると、2013年後半から若干の上昇が続いた後、2014年後半から下降し、2015年終盤から若干の上昇に転じています。その後、2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は3%未満で安定していました。2018年10月は久しぶりに3%を超えてきましたが、11月は2%台に戻り、12月以降はさらに低下しました。しかし、2019年8月以降3%台となる月が出てきています(2015年1月0.4%、2月1.6%、3月1.1%、4月1.2%、5月1.0%、6月0.7%、7月0.8%、8月1.0%、9月0.9%、10月1.3%、11月1.9%、12月2.8%、2016年1月3.1%、2月2.3%、3月2.0%、4月2.8%、5月3.2%、6月3.3%、7月3.0%、8月3.0%、9月2.9%、10月3.4%、11月3.6%、12月3.9%、2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%)。なお、11月と比べると12月は0.01%の上昇でした。また、2020年の年間平均上昇率(暫定)は、2.9%となっています。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズム導入の効果もあって細かく動いています。11月の3053リエル/リットルから、12月は3058リエル/リットルと小幅な値上がりでした。ディーゼルは、11月の2705リエル/リットルから、12月は2718リエル/リットルに小幅な値上がりでした。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、激しく動いています。昨年は中東問題で60ドル/バレル台に一時上昇することもありましたが、概ね50ドル台で推移していました。しかし、コロナウイルス問題等で3月には一気に30ドル近辺に下がり、4月は先物期日の特殊要因とは言え史上初めて価格がマイナスとなりました。その後も激しく上下動しましたが、5月には20ドル台、6月には30ドル台後半にまでもどし、最近は50ドル台前半で推移しています。カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動して動いており、4月に2250リエルまで低下した後、上昇し、その後は落ち着いています。
 国際機関は、カンボジアの物価上昇率を引き続き安定的と見ています。2021年の物価上昇率について、アジア開発銀行は1.8%、世界銀行は2.5%、国際通貨基金(IMF)は2.9%と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。12月20日撮影)  


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2021年01月18日 | 一般
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