カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

メコンの分岐点

2010年04月30日 | 経済
ワシントンの有力研究機関「スティムソン・センター」は、メコン河の開発についての報告「メコンの分岐点」を発表しました。
 この報告書では、中国の勝手なダム建設によって、魚類の産卵のための移動が70%、漁獲全体が22%、カンボジアでの漁獲が43%減少するとのことです。また、ベトナムのメコン流域でのコメ生産も、ダムによる泥の流れの変化で大幅な減産が予測されるとしています。
 中国は、メコン河委員会にも加盟していないこともり、この報告書では「中国が他の諸国の経済や政治を支配できるような状況にある」と警告しています。
 写真は、メコン河とトンレサップ川の合流点(プノンペン)から見たカンボジア王宮(4月22日)です。今年は例年に比べて低水位で、堤防が丸見えになっています。

http://www.stimson.org/mekong

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IMFも成長率予測を引き上げ

2010年04月29日 | 経済
 国際通貨基金(IMF)は、毎年2回世界経済見通し(WEO)を発表しています。今回発表されたWEOでは、カンボジアの2010年の成長率予測をこれまでの4.25%から4.8%に引き上げました。また、2011年の予測は、6.8%としています。要因として、第一四半期の力強い外国直接投資や観光の回復をあげています。
 これで主要機関の見通しが出そろいました。2010年については、IMF4.8%、世銀4.4%、ADB4.5%です。2011年については、IMF6.8%、世銀6.0%、ADB6.0%です。
 
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観光がGDPに占める比率はアジアではカンボジアが最高

2010年04月28日 | 経済
 ウォールストリートジャーナル紙によると、アジアの国で、観光収入のGDPに占める比率が一番高い国は、カンボジアでした。カンボジアは14%で断トツの第一位、以下、マレーシア(9.5%)、香港(9.5%)、タイ(8.4%)、シンガポール(5.8%)、ラオス(5.3%)、ニュージーランド(4.0%)、フィリピン(3.0%)、インドネシア(1.6%)、韓国(1.4%)と続いています。日本はわずか0.3%とのことです。
 カンボジアにとっての観光業の重要さが再確認され、早期の回復か期待されます。
(写真はアンコールワットの第一回廊です。壁一面のレリーフが見事です。)

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シハモニ国王が国賓として訪日されます

2010年04月27日 | 社会・風土
 カンボジアの国王陛下、シハモニ陛下が5月16日から20日まで、国賓として訪日されます。天皇皇后両陛下や鳩山首相とお会いになられる予定とのことです。
ちなみに国王の幼名は「トーキョー」とおっしゃられます。1953年、独立のために世界各国を飛び回っていたシアヌーク前王は、1953年4月24日から5月13日まで日本に滞在され、日本政府の支援も得て、フランスからの譲歩を引き出すことに成功しました。シアヌーク前王は、5月13日に東京を発ち、5月14日にプノンペン空港に降り立ちますが、このとき、シハモニ国王がお生まれになったことを知らされ、直ちに「東京は縁起が良い。王子の幼名をトーキョーと名づける」と発表されたとのことです。シアモニ国王は、幼年期から少年期には、ご両親から毎日「トーキョー」と呼ばれながらお育ちになったというわけです。(上記の話は、今川元大使から伺いました。今川大使が書かれた「現代カンボジア風土記」(今川 幸雄著 連合出版2006年)にも詳しく書かれています。)
このようにご幼少の時から日本との縁があられるシハモニ国王のご来訪により、日本とカンボジアの友好関係がさらに大きく発展することが期待されます。

外務省の発表
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/4/0416_03.html

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アジア経済見通し2010

2010年04月26日 | 経済
 アジア開発銀行(ADB)では、毎年2回、アジア経済見通し(ADO)という経済レポートを発行しています(英文です)。今月発表されたADO2010では、カンボジアの2010年の成長率を4.5%と見込んでいます。縫製品の輸出、観光の回復をその要因としています。ただ、双方ともに競争力強化が不可欠と指摘しています。また、農業関係ビジネスも開発の重要なカギになるとしています。
 なお、ADBはカンボジア政府の経済危機への対応を評価する一方で、適切な出口戦略の必要性についても述べています。

ADBの発表(英文)
http://www.adb.org/Media/Articles/2010/13194-asian-developments-outlooks/

アジア開発銀行のサイト(日本語)
http://www.adb.org/jro/

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高級レバノン料理 Le Liban

2010年04月25日 | 生活環境
 タイ大使館近くにある一軒家レストランです。広いお庭にはテラス席もありますし、個室やパーティ用の部屋もあります。大きな邸宅を活かした、広くて落ち着いた雰囲気のお店です。店名のLe Libanは、フランス語でレバノン(国名)を意味します。
レバノン料理という珍しい料理を出してくれます。風船のように膨らんだパン、細かく刻んだサラダ、ナスのペースト等が前菜です。メインは、チキンやラムのバーベキューでした。レバノンワインも揃っています。プノンペンにはレバノン人の方は16人しかいないそうですが、日本や韓国のお客様がごひいきのようです。

No. 3, St. 466
Tel: 023-727-130
Web: http://www.leliban-restaurant.com/

テラス席も素敵です(ぶれていてすいません)



丸く膨らんだレバノンパンとナスのペースト、細かく刻んだサラダです。



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高速インターネットカフェ

2010年04月24日 | 生活環境
 CellCard(Mobitel社)のプロバイダーであるEZECOMがプノンペン市内4か所にカフェを開きました。写真はパラゴン店です。
インターネット(Wifi)接続料金は、1時間2ドルですが、「高速」をうたっています(Wifiで54Mbps)。現在、オープン記念のキャンペーン中で、接続料金も、飲み物もサンドイッチもケーキも、なんでも1ドルになっています。
http://www.ezecom.com.kh/en/component/eventlist/details/17-e-caf%C3%A9-business-centres-now-opened?pop=1&tmpl=component


こちらは、シアヌーク通りの本店内部です。



飲み物やサンドイッチも1ドルでした。




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アンコールワット入場料の増収

2010年04月23日 | 経済
 アンコールワットを管理運営するアプサラ機構の発表によりますと、今年第一四半期の入場料収入は前年同期比で20%の大幅増となったとのことです。
 観光は、カンボジアにとっては重要な産業ですが、昨年は経済危機の影響もあって、お金をたくさん使ってくれる先進国からの観光客が伸び悩んでいました。その代わり、ビザを免除したこともあってベトナム等の周辺国からの観光客が大幅に増加しました。この結果、観光客の総数は2009年は2008年に比べて微増(1.7%増)となりましたが、観光収入は減少したとみられています。今年に入ってから、韓国、中国、さらには欧米からの観光客も全面的に増加に転じています。
アプサラ機構の入場料収入が増加したことは、観光産業全体の回復を示すものと思われます。

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シアヌークビル港もプノンペン港も取扱量が増加

2010年04月22日 | 経済
 カンボジアからの輸出の主要ルートであるシアヌークビル港とプノンペン港の取扱量が、今年の第一四半期は双方とも増加しました。コンテナターミナルが順調に稼働するシアヌークビル港(写真)では、第一四半期は前年同期比で8.6%増の50.2万トンの貨物を取り扱いました。また、ベトナムのカイメップ港を通じて日本や北米に直結するルートの起点であるプノンペン港は河川港で水深も浅いながらも、前年同期比で42%の大幅増で12000TEUを扱いました。
 二つの港がそろって活況なことは、カンボジア経済の回復を力強く感じさせてくれます。


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新車販売の増加

2010年04月21日 | 経済
 プノンペンの新車ディーラーは、今年の第一四半期の売上が好調だったと述べています。トヨタ、日産、サンヤン(韓国)のディーラーはこぞって第一四半期の販売増加を経済回復が始まったものととらえています。特に、日産のディーラーは前四半期に比べて60%増を達成したとのことです。また、3月22日にはスバルが新たにディーラーを開いています。
 カンボジアでの乗用車の新車販売数は2800台ほどで、中古車は2万台程度とみられています。
 写真はノロドム通り沿いの新車ディーラーです。


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マイクロファイナンスも復調

2010年04月20日 | 経済
 カンボジアのマイクロファイナンス機関の貸し付けは今年第一四半期に復調してきていいます。カンボジアマイクロファイナンス協会の会長によれば、2009年のカンボジアの22のマイクロファイナンス機関合計では、貸し付けは10.8%増の4.85億ドル、不良債権比率は2.86%でした。
各機関別では、Hatta Kaksekarの第一四半期末残高は前期比で7%増の3300万ドルとなっています。Samicは9%増の600万ドル、Sathapanaは2.9%増の4259万ドル、Prasacは3%増の6600万ドルとなっています。
各機関の声を総合すると、全体の経済状況はまだまだだが、貸付先の資金状況は改善傾向にあり、また、一部の貸付先では新規投資も開始しているとしています。

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銀行融資が増加へ

2010年04月19日 | 経済
 2009年の第一四半期の銀行融資は、前四半期に比べて増加傾向にあります。カナディア銀行では、5%増の4.05億ドルとなりました。預金は、18%増の6.55憶ドル、不良債権比率は0.8%ポイント減の4.0%となっています。ACLEDA銀行では貸し付けは8.8%増の5.86億ドル、預金は7%増の7.36憶ドルとなっています。
 各銀行では、貸し付け促進のために金利の引き下げも行っています。ACLEDA銀行では平均1.25%ポイントの引き下げを行い、1年もの(プライム)で10%/年としているとのことです。ANZ銀行でも1.0%ポイント程度の引き下げを5月から実施する予定としています。

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アクセス数20万PVを突破

2010年04月18日 | 一般
 いつもブログ「カンボジア経済」をご愛読賜り、誠にありがとうございます。
 2007年11月11日に開始したこのブログですが、2009年11月に2年で10万PV(ページビュー)を達成し、さらに半年も経たないうちに20万PVを突破することができました。これも皆様のご支援の賜物と深く感謝申し上げます。
 引き続き、ビビッドな経済ニュースを書いてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。


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コメの生産好調

2010年04月17日 | 経済
 政府発表によりますと、カンボジアのコメの生産量は、2009~10農業年度は、2008~09農業年度に比べて5.7%増の758万トンに達したとのことです。雨季は、233万ヘクタールの田んぼから600万トンを生産し、乾季には38万ヘクタールから158万トンを生産しました。この結果、輸出には350万トンを回せることとなり、これは昨年度の316万トンに比べて10.8%増となっています。
 カンボジアのコメ生産の課題は、ヘクタール当たりの収量の増加です。現在2.83トン/haを2012年には3トン/haに向上させたいとしています。また、精米の水準が低いことも輸出に影響しており、現在はモミのままタイやベトナムに持っていかれて、両国で精米されているものも相当量に上ります。今後はカンボジア国内での精米水準を向上させて国際競争力のあるものとしていくことが期待されます。


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地理的表示(GI)を獲得

2010年04月15日 | 経済
 地理的表示(GI)とは、世界貿易機関(WTO)で定められている商品の地域ブランドです(ボルドーワインとか草加せんべい等)。カンボジアでは、カンポットペッパー(胡椒)、コンポンスプーパームシュガー(ヤシ砂糖)が初めてGIを4月2日に付与されました。これにより、地域ブランドとして認知されるとともに、ほかの地域の製品との差別化が促進されることが期待されます。写真は胡椒の収穫(クラタペッパー)です。
 カンボジアでは、さらに4つの製品のGI獲得を目指しています。シェムリアップ・プロホック(魚の調味料)、バッタンバン・ライス(コメ)、プノンスロック・シルク、プルサット・カルダモンです。

このブログの2009年10月13日版も御覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/7b9a84aa6d29625516335d1a5c4d58d1




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