カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

中央銀行 金融安定性調査報告書 2023

2024年05月31日 | 経済
 5月20日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、金融安定性調査報告書2023年版(Financial Stability Review: FSR)を公表しました。カンボジア国立銀行では、国際通貨基金(IMF)の支援を受けて、2011年から金融安定性委員会に年2回、金融安定性調査結果を報告してきました。報告書は、マクロ経済の現状と安定性、金融システムの現状と安定性、ノンバンク金融、支払・決済システムの最近の発展の4章から成っています。
 2023年の世界経済は、世界的なインフレと、それに伴う金融引き締め等により減速したものの底堅さを維持しました。その中でカンボジア経済の成長率は5.0%と底堅いものがありました。主要輸出先の需要減退により縫製品の輸出は伸び悩んだものの、非縫製品製造業の輸出は堅調でした。観光は新型コロナの影響から着実な回復を見せましたが、建設業と不動産業はいまだに低迷しています。原油価格の下落と世界および地域のインフレ率の低下の結果、カンボジアの物価上昇率は2022年の5.4%から2023年には2.1%に低下しました。
 米国の金利上昇に伴うドル高で、多くの国で通貨が減価しましたが、カンボジアの通貨リエルの対ドルレートは安定的で、0.2%の減価で平均レートは4111リエル/ドルでした。しかし、他通貨が減価したため、リエルの実質実効レートは増価し、輸出競争力に影響を与えているものと見られます。外貨準備高は13.2%増の200億ドルとなり、輸入の7カ月分をカバーするのに十分なレベルにあります。
 銀行セクターは、経済に重要な役割を果たしており、引き続き強靭性を示したとしています。貸付は4.2%増と伸び悩んだものの、預金は13.0%増となりました。新型コロナ対策の貸付条件緩和が終了したこともあり不良債権は増加し、不良債権比率は、5.1%へと悪化しました。
 2024年のカンボジア経済の見通しにつては、GDP成長率は6%程度、物価上昇率は2%程度と見ています。リスクとしては、中国経済の低迷、先進国の金融引締め、地政学的緊張を挙げています。
 カンボジア経済を支える重要な役割を有する金融セクターは、引き続き拡大しつつ、健全性も維持するとしています。リスクとしては、不動産セクターの低迷による一部金融機関への影響を懸念しています。カンボジア国立銀行としては、引き続き経済の状況を注視しつつ、金融セクターの健全性維持に努めるとしています。

カンボジア国立銀行のサイト
https://www.nbc.org.kh/english/publications/fsr.php


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジアと中国の合同軍事演習始まる

2024年05月30日 | 経済
 5月16日、カンボジアと中国の合同軍事演習「ゴールデンドラゴン2024」が、カンボジア中部のコンポンチュナン州と南部のシアヌークビル州で開始されました。経済支援や投資により、カンボジアにおける中国のプレゼンスが増す中で、軍事面でも協力強化が進み、中国の影響力がさらに強まるものと懸念されます。
 両国の合同軍事演習は、2016年に始まっています。更に、中国は、戦車等の軍事物資についてもカンボジアへの支援を強化しています。他方、それまで合同軍事演習を実施してきたアメリカとは、2017年から合同軍事演習を実施していません。
 カンボジア側は、「ゴールデンドラゴン2024」は、「テロ対策と人道支援の共同」をテーマとしており、テロの防止と抑制、無人機への対抗、世界の安全保障における両国の軍事能力の強化に関する経験を交換することを目的としているとしています。
 この演習に関連して、中国人民解放軍海軍の軍艦「戚継光(Qi Ji Guang)」「井岡山(Jing Gang Shan)」の2隻が5月19日、シアヌークビル港に来港しています。シアヌークビル近くのリアム海軍基地では、中国の支援で新たな桟橋等が完成しており、数か月前から中国の軍艦の寄港が確認されています。タイ湾に面した同基地は係争海域である南シナ海に近いため、米国政府は、中国軍が戦略拠点として利用する恐れがあるとの懸念を強めています。
 カンボジアの最近の民主主義の後退もあって、欧米との軋轢が強まる中で、中国はカンボジアへの支援を強化することによって、その影響力も強化しようとしています。日本や欧米諸国には、大局観をもって、カンボジア中国側に傾き過ぎないようにするための地道な努力が期待されます。
(写真は、AKPより)


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ムーディーズ カンボジアの格付けB2を維持 見通しは安定的に

2024年05月29日 | 経済
 5月16日、国際的格付機関のムーディーズは、カンボジアのソブリン発行者格付けを今回も「B2」で変わらずと発表しました。今後の見通しにつては、これまでの「ネガティブ」から「安定的」に引き上げました。見通し引上げの理由として、貿易赤字の縮小傾向、観光の回復、海外直接投資の堅調を挙げています。カンボジアの対外ポジションの改善は、下振れリスクに対する強靭性を高めると見ています。
 B2格付けの基礎は、力強い成長見通し・良好な対外公的債務状況に支えられています。他方、脆弱な制度的枠組み、低所得水準、政治的リスクと言ったマイナス要因に加え、不動産セクターの低迷に起因する金融安定性と銀行システムに対する下振れリスクもあると指摘しています。
 経常収支は、10四半期連続で赤字を記録した後、2023年第2四半期から黒字に転じており、短中期的に赤字がGDP比4〜5%になると予想しています。輸出については、先進国からの需要が鈍化する中、衣料品部門の輸出は低調ですが、2019年の5%から2023年には総輸出の約13%を占めるに至っている電気部品や自動車部品など、非衣料品部門の輸出が徐々に拡大し続けると予想しています。
 カンボジアの外貨準備は、2022年11月に140億ドルを下回った後、貿易収支改善と安定的な海外直接投資を背景に、2023年9月時点で150億ドル(輸入の7.4か月分)に回復しています。外貨準備は概ね安定しており、2024年末には外貨準備高が約170億ドルに達すると予想しています。
 カンボジアの一般政府債務負担は、2025年までGDPの27~30%前後で安定し、B格の中央値であるGDP比55%を大きく下回っています。一般政府歳入に占める政府の利払いの割合(2023年~2025年)は、B格の中央値である約10%に対し、1.0%から1.5%程度にとどまる見込みです。カンボジアの対外公的債務は、低利・長期の譲許的融資の割合が大きいため、大きな問題はないとしています。
 なお、リスクとしては、不動産価格の緊張が重大または長期化すれば、下押し圧力が生じ、銀行システムにおける流動性とソルベンシーの懸念につながり、マクロ安定性リスクが高まる可能性があると指摘しました。
 なお、ムーディーズの格付けでは、AaaからBaaまでの10段階は「投資適格」、Ba以下は「投機的」と分類されています。カンボジアの「B2」は、「投機的とみなされ、信用リスクが高いと判断される債務に対する格付け」と定義される「B」のうち中位にあることを示しています。
(写真は、発展が続くプノンペン市内)

ムーディーズのサイト
https://www.moodys.com/research/Moodys-Ratings-changes-outlook-on-Cambodia-to-stable-from-negative-Rating-Action--PR_487281?cy=emea&lang=en


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア女性省と中央銀行 世界女性サミットで受賞

2024年05月28日 | 経済
 5月10日、スペインのマドリッドで開催された「世界女性サミット2024」において、女性省とカンボジア国立銀行は、円卓会議閣僚賞(Global Summit of Women 2024 Roundtable Ministerial Award)を受賞しました。受賞理由は、中央銀行デジタル通貨「バコン」を活用して女性と女児にプラスの影響を与えるプロジェクトが評価されたものです。 
 カンボジア女性省のウン・コンターパビー大臣が率いるカンボジア代表団は、Global Women Summit 2024の閣僚級円卓会議で、カンボジア国立銀行が開発した中央銀行デジタル通貨「バコン」を活用した女性のための経済的エンパワーメントプロジェクトを紹介しました。 このプロジェクトは、デジタルセクターの人材育成と金融包摂の進展を通じて、デジタル経済、デジタル社会、デジタル人材の実現を目指す政府の第1次五角形戦略の枠組みに大きく貢献するものです。具体的には、女性の経済的エンパワーメントの強化、デジタル金融リテラシーの改善を通じて、女性と家族の生活の改善を目指すものです。プロジェクトの3本柱として、経済的自立実現・個人財務管理能力向上のための支援、女性起業家による簡単・迅速・安全なデジタルシステム決済サービス活用のための支援、女性のビジネス開始・拡大に重要な基盤となる公的金融サービス活用のための支援等を行うものです。
 世界女性サミットの委員会による検討の結果、このプロジェクトは、有益なプロジェクトであり、女性と女性起業家、特に農村部に住む女性の経済的回復力の向上に大きく貢献するプロジェクトと評価され、円卓会議閣僚賞を女性省とカンボジア国立銀行に授与することを決定しました。
 カンボジアのデジタル化や女性活用は、日本よりも進んでいると言ってもよい状況となっています。こうした実態が、世界的に認められることは大きな意義があるものと見られます。
(写真は、女性省大臣。カンボジア国立銀行のフェイスブックより)


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア中央銀行年次報告書2023

2024年05月27日 | 経済
 5月10日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(National Bank of Cambodia: NBC)は、年次報告書2023を発表しました。
 内容は、世界経済見通し、カンボジアのマクロ経済動向、金融政策、カンボジアの銀行システム、中央銀行活動、マネーロンダリング対策、国際協力、中央銀行の内部管理、広報活動、2024年の見通しと目標等です。経済状況や金融システムを概観するにはとても有益な報告書です。
 2023年のマクロ経済については、観光の回復と非縫製品製造業の成長に支えられて、GDP成長率は5.5%にまで回復しました。観光については、海外からの訪問者数は550万人まで回復し、19.8%の成長を達成しました。第2次産業は、電子機器(1.3倍増)、自動車部品(3.2倍増)等の非縫製品製造業の成長に支えられて7.4%の成長となりました。第1次産業は、コメ、ゴム、漁業等の好調に支えられて1.1%の成長となりました。なお、建設業は1.1%、不動産業は0.5%の成長に留まりました。
 物価上昇率は、石油製品価格の下落や食料品等価格上昇の低下等により、2022年の5.4%から2023年は2.1%にまで低下しました。リエルの対ドル為替レートは、1億3910万ドルの為替介入もあって、4110リエル/ドルと安定的でした。対外収支は、経常収支が黒字に転換したこともあり、堅調でした。外貨準備は2023年末で約200億ドルと十分なレベルにあります。
 銀行セクターは、経済に重要な役割を果たしており、引き続き強靭性を示したとしています。貸付は4.8%増と伸び悩んだものの、預金は13.1%増となりました。新型コロナ対策の貸付条件緩和が終了したこともあり不良債権は増加し、不良債権比率は銀行5.4%、マイクロファイナンス6.7%へと悪化しました。
 カンボジアでは、中央銀行デジタル通貨バコンや統一QRコードKHQRの導入と活用により、電子支払の浸透が進み、2023年の電子支払総額は大幅に増加したとしています。また、周辺諸国とのシステム統合も進められています。
 2024年の見通しについては、観光回復、縫製業輸出の回復、非縫製品製造業の成長等に支えられて、GDP成長率は6.4%に達するとしています。リスクとしては、主要輸出先の経済停滞、地政学的緊張を挙げています。国内リスクとしては、不動産不況に懸念を示しています。
 カンボジアの金融・通貨制度は、整備の途上にありますが、地道な努力が継続されており、安定的な発展が期待されます。

中央銀行年次報告書のサイト(英文です)
https://www.nbc.org.kh/english/publications/annual_reports.php


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2024年05月27日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
https://www.mag2.com/m/0001154670.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プノンペンで美味しいうどん Japan Garden

2024年05月26日 | 生活環境
 プノンペン中心部に美味しいうどん屋さんの「Japan Garden」が進出しました。場所は、200通りで、元みらくがあったところです。のぼりがはためいているのが目立ちます。店内は、白木を多用した和風の造りで落ち着きます。メニューは、うどん中心ですが、ご飯ものや定食もそろっています。今回は、ぶっかけ(2.5ドル)とかけ(2.5ドル)をいただきました。麺は細めですが、しっかりと腰があって、私の好みです。つるつると食べられてしまうので、ついたくさん食べてしまいました。麺は、店内で手打ちしています。お客さんは日本の方が多いようでした。お勧めです。ぜひお試しください。

Japan Garden
https://web.facebook.com/profile.php?id=100088057690635

ブログ「カンボジア経済」2024年1月7日「国道5号線沿いで日本のうどん もりいや」
https://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/8600c63ff5b8a99aefc2f360281a5ddb

うどんのかけとぶっかけ。美味しいです。


ちょうど、うどんを打っているところでした。



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドリアンの季節2024

2024年05月25日 | 社会・風土
 果物の王様と言われる「ドリアン」の季節がやってきました。カンボジアでは、雨期が始まる5月くらいからドリアンの季節となります。ドリアンは、大変美味しいフルーツですが、その強烈なにおいでも有名で、「天使の味、悪魔の臭い」とも言われ、飛行機やホテル等への持ち込みが禁止されています。ただ、臭くなるのは収穫後数日を経てからなので、カンボジア南部のカンポット州等の産地で収穫直後のものを食べてみると、全く臭くありません。ただ、1個1500円~2500円位と、カンボジアのフルーツとしては、破格の値段となります。
 例年、この季節になると、プノンペンの市場でもドリアンが大量に積み上げられます。最近はイオンモールでも販売しています。また、屋台や軽トラでの販売も見かけます。カンボジアでぜひフレッシュなドリアンをお楽しみください。
(写真は、プノンペンのセントラルマーケット)



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア 2024年4月の物価上昇率

2024年05月24日 | 経済
 国家統計庁から発表された2024年4月の消費者物価上昇率(対前年同月比)は、0.5%でした。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しており、2018年1月以降は概ね3%未満で推移していました。2021年9月からは久しぶりの大幅上昇となっていましたが、2022年7月以降は低下傾向となっていました。2023年7月以降、若干の上昇に転じていましたが、今年に入り低下傾向にありました(2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%、10月6.8%、11月7.9%、12月6.7%、2022年1月4.1%、2月6.3%、3月7.2%、4月7.3%、5月7.2%、6月7.8%、7月5.4%、8月4.9%、9月4.4%、10月3.6%、11月3.2%、12月2.9%、2023年1月3.0%、2月2.2%、3月0.7%、4月1.1%、5月0.5%、6月0.0%、7月1.9%、8月3.2%、9月3.8%、10月3.9%、11月2.7%、12月2.7%、2024年1月マイナス0.5%、2月マイナス0.3%、3月0.0%)。なお、3月と比べると4月は1.0%の上昇でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズムにより国際価格に概ね連動して動いています。3月の4361エル/リットルから、4月は4500リエル/リットルに上昇しました。ディーゼルは、3月の4179リエル/リットルから、4月は4271リエル/リットルに上昇しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、ロシアのウクライナ侵略の影響を受けて急激に上昇し2022年3月初めに130ドル台にまで上昇した後、足元は80ドル前後で推移しています。カンボジアはガソリン類を全量輸入に頼っているため、カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動しています。2023年中盤に上昇した後、最近落ち着いてきています。
 国際機関は、2024年のカンボジアの物価上昇率については安定的と予測しています。アジア開発銀行は2.0%、世界銀行は2.8%、IMFは2.3%、AMROは3.1%と予測しています。
(写真は、様々な開発が進むプノンペン市街。5月9日撮影)  



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SBIホールディングス LY HOUR Insuranceに出資

2024年05月23日 | 経済
 5月9日、SBIホールディングスは、カンボジアの財閥であるLY HOURグループが運営する損害保険会社LY HOUR Insurance PLC.へ出資すると発表しました。LY HOUR Insuranceは、カンボジアにおける損害保険会社として、火災保険、自動車保険などを中心に様々な保険商品を提供しています。今回の出資を機に、社名をLY HOUR SBI Insurance PLC.と改めるとしています。同社の資本金は1000万ドル(約16億円)で、出資比率はSBIホールディングス40%、Ly Hour 60%となります。
 2020年3月からSBIホールディングス傘下として同国で銀行事業を行っているSBI LY HOUR Bank PLC.(出資比率:SBIホールディングス70%、Ly Hour 30%)との更なるシナジー創出を図るとしています。また、SBIホールディングス傘下の保険持株会社であるSBIインシュアランスグループ株式会社は、日本で培った保険事業に関する様々な知見をLY HOUR SBI Insuranceと共有のうえ、グループシナジーの最大化に向けた展開を図るとしています。
 カンボジアの保険業界は高度成長期にあり、日本の大企業が参入することには大きな意義があるものと見られます。今後の発展が期待されます。
(写真は、SBI LY HOUR Bank。同社のサイトより)

SBIホールディングスの発表
https://www.sbigroup.co.jp/news/2024/0509_14634.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア信用保証公社 コメ輸出信用保証スキーム開始

2024年05月22日 | 経済
 5月10日、カンボジア信用保証公社(CGCC)、カンボジア米連盟(CRF)、参加金融機関(PFI)は、カンボジアのコメ産業の生産性と競争力を高め、コメの輸出を促進することを目的としたコメ輸出保証スキーム (REGS)に関する協定に署名しました。
 信用保証公社は、ポートフォリオ保証スキームとして3000万ドル(約47億円)の保証を供与する計画です。コメの輸出業者・精米業者が農家から籾を購入して輸出用精米を生産するための資金ニーズを支援するとしています。多くのコメ輸出業者や製米業者が、収穫期に金融機関からの融資を得るのに必要な担保の不足に直面していると言われます。この課題に対処するため、信用保証公社が融資獲得に必要な保証を供与するものです。
 参加金融機関として、マイクロファイナンス機関のAMK、商業銀行のカナディア銀行、カンボジア外国貿易銀行(FTB)、メイバンク、プリンス銀行、サタパナ銀行、ウィング銀行の7つの金融機関が参加しています。これらの金融機関が行う融資(最大300万ドル)に対して信用保証公社が80%までの保証を提供します。このスキームでは、低い保証料、高い保証カバー率、低金利(年率11%以下)が適用されるとのことです。
 カンボジア政府は、コメの生産と輸出を増加させることを目指しており、日本等からの支援も活用しながら、様々な努力を行っています。その中で、金融へのアクセス改善は大きな課題であり、輸出用のコメを生産する農家や精米業者・輸出業者等への金融支援は効果も大きいものと見られます。カンボジア政府の地道な努力が継続されることが期待されます。
(写真は、信用保証公社の発表より)

信用保証公社の発表(英文です)
https://www.cgcc.com.kh/en/article/14851/


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国土交通省 カンボジアに洪水予測マップ提供 JAXAの観測データ活用

2024年05月21日 | 経済
 新聞報道によりますと、国土交通省は来年度から、カンボジア、インドネシア、タイ、ベトナムの東南アジア4か国に、洪水被害の軽減に向けた支援を実施するとのことです。衛星データを活用して大雨による浸水予測を示す「水害リスクマップ」を提供し、防災に役立ててもらう計画です。
 国土交通省は2022年から、洪水による浸水の頻度や深さを地図上に示す国内各地の水害リスクマップを公表しています。円滑な避難やまちづくりに活用してもらおうと、雨量計など地上の観測データを基に、「10年」「30年」「50年」「100年」「150年または200年」に1度の大雨で浸水するリスクを示しています。
 カンボジアなど4か国は大規模な水害に見舞われることが多いため、国交省は対象地域の水害リスクを明示する同種のマップが役立つと見ています。4か国では地上の観測データが不足しているため、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが運用する「衛星全球降水マップ(GSMaP)」の観測データを活用して洪水シミュレーションを行い、特定地域のマップを作成します。
 国土交通省では、2023年度に4か国と協議を開始し対象地域の選定を進めており、2025年度中にマップの試作版を各国に提供する予定です。マップ作成の手順を盛り込んだ指針を作成するほか、研修を通じた人材育成にも取り組むとしています。
 マップは各国で一般向けに公開される方向です。4か国には多くの日系企業が進出しており、災害に備えた事業計画の立案や、事業所の立地選定などに生かしてもらうことも想定されています。国土交通省では、将来的にマップの提供を4か国以外にも広げることを検討中です。新興・途上国「グローバル・サウス」への関与を強化し、各国で影響力を強める中国に対抗する狙いもあると見られます。
(写真は、カンボジアの洪水の様子)

読売新聞の記事
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240501-OYT1T50179/


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミネベアミツミ カンボジアに新工場 電力は太陽光発電で

2024年05月20日 | 経済
 5月10日、ミネベアミツミ株式会社は、新工場の建設用地を確保するため、カンボジア・プルサット州クラコー地区に、約50ヘクタールの土地賃貸借契約を締結したと発表しました。新工場用地は、プノンペンから約170キロメートル北西に位置しています。新工場は2025年度中に建設を開始し、2027年度中に一部稼働を開始する計画です。新工場では、ベアリングを組み込んだ自動車向け部品や機械向け部品などを製造する見込みです。土地の賃貸費用や工場建設などにかかる総投資額は約320億円と見られます。
 ミネベアミツミでは、2050年カーボンニュートラルの達成を目指しており、ミネベアミツミのカンボジア国内の既存工場、および将来の工場拡張時に必要となる電力の全量を再生可能エネルギーで対応する計画です。カンボジア現地の政府認定電力事業者であるSchneiTec社と協働で、プルサット州クラコー地区で50MW規模の太陽光発電事業を計画中で、2026年1月までに稼働する予定としています。これにより、新工場も含め、カンボジアにおけるミネベアミツミの工場に必要となる電力の全量を、自社で発電した電力による100%再生可能エネルギーにより供給することが可能となるとしています。
 ミネベアミツミは、カンボジアのプノンペン経済特区(PPSEZ)にカンボジア初の精密電子部品メーカーとして2010年に現地法人を設立しました。その後、2011年にはカンボジア工場で生産を開始し、ベアリングや小型モーター等のミネベアミツミの製品を幅広く手がけ、さまざまな電子部品等の製造を行ってきました。
 同社では、「より良き品を、より早く、より多く、より安く、より賢くつくることで持続可能かつ地球にやさしく豊かな社会の実現に貢献するという経営理念のもと、さらなる再生可能エネルギーの普及拡大と、持続可能な社会の豊かな発展に貢献してまいります」としています。
(写真は、PPSEZの工場。ミネベアミツミの発表より)

ミネベアミツミの発表
https://www.minebeamitsumi.com/news/press/2024/1208250_19128.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2024年05月20日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
https://www.mag2.com/m/0001154670.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美味しい焼鳥 とりあえず

2024年05月19日 | 生活環境
 プノンペン中心部バンケンコンに開店した美味しい焼鳥屋さん「焼鳥 とりあえず」です。黄色い看板が目立っています。店内は、カウンター中心で、テーブル席もあります。目の前で焼き鳥を焼くのが見られるカウンター席もいい感じです。メニューは、おつまみや焼き鳥が充実しています。今回は、おつまみに、バイ貝うま煮、ポテトサラダ、長いもの浅漬け、手作り餃子等をいただきました。焼き鳥はお任せ8本や月見つくね等をいただきました。いずれも美味しくて楽しめました。生ビールが0.9ドルというのも、ビール好きとしては嬉しいです。飲み放題もあります。お値段はリーズナブルです。お客さんは、地元の方も多かったようです。ここはお薦めです。ぜひお試しください。

焼鳥 とりあえず
https://web.facebook.com/yakitori.toriaezu.phnompenh

目の前で炭火で焼いてくれるのはうれしいです。


月見つくね。温泉卵もいい感じです。


おまかせの焼鳥。美味しかったです。


おつまみ各種も良かったです。



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする