カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

国民地雷啓発デー2023 地雷被害ゼロを目指して

2024年02月29日 | 経済
 カンボジア地雷対策庁(Cambodian Mine Action and Victim Assistance Authority :CMAA)の発表によりますと、2023年の地雷・不発弾による被害者数は、死者4名、負傷28名(うち手足切断10名)の合計32名と、2022年の合計41名から減少しました。1996年には、死者911名、負傷者3409名(うち手足切断443名)に達していましたが、多くの関係者の27年間の努力により、死者・負傷者数を100分の一以下にまで減少させたことは高く評価されるものです。
 1979年から2023年までの累計で、死者は1万9822名、負傷4万5215名(うち手足切断9088名)となっています。これまでに約118万個の対人地雷、約3万個の対戦車地雷、約311万個の不発弾等を処理し、3024平方キロメートルの土地の処理を完了し、1198万人に裨益しているとしています。これまでにプノンペン都を含む14州が地雷ゼロ州と宣言されました。CMAAは、国家地雷対策戦略(2018年~2025年:National Mine Action Strategy (NMAS) 2018-2025)に沿って、引き続き地雷・不発弾対策及び被害者への支援に取り組んでいくとしています。
 なお、農村部での地雷・不発弾の取り扱いに関する啓蒙活動は、引き続き重要なものと見られます。CMAAでは、今年も2月24日に「第25回国民地雷啓発デー」式典を開催し、啓蒙活動に努めています。式典には、フン・マネット首相も参加しました。また、地雷を発見した際にスマホで使用する「CMAC Helps!」というアプリも稼働中です。
 日本政府も長年に渡り、カンボジアの地雷処理に協力してきています。今年度も、カンボジアで地雷処理に携わっている日本地雷処理を支援する会(JMAS)の活動のための無償資金協力(69万6397ドル)に、12月19日に署名しています。また、カンボジア地雷対策センター向けの無償資金協力(51万5060ドル)にも2月15日に署名しました。
(写真は、地雷処理の様子。CMAAのフェイスブックより)

カンボジア地雷対策庁(CMAA)のサイト(英文です)
http://www.cmaa.gov.kh/

在カンボジア日本国大使館の発表
https://www.kh.emb-japan.go.jp/files/100600032.pdf
https://www.kh.emb-japan.go.jp/files/100621952.pdf


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日経新聞 タイとカンボジア 最後の大ガス田 20年越し開発へ

2024年02月28日 | 経済
 2月26日、日経新聞に「タイとカンボジア「最後の大ガス田」 20年越し開発へ」と題する記事が掲載されました。著者は、カンボジアを含むアジア地域に大変詳しい高橋徹編集委員・論説委員です。
 記事では、「東南アジア最後ともいわれる巨大な天然ガス田の開発が、ついに動き出す可能性が出てきた。国境が未画定の海域で、タイとカンボジアが共同開発に向けた協議に入る。」としています。タイ側によると20兆バーツ(約83兆円)相当の埋蔵が期待できるといわれ、「ASEAN域内のラストリゾート」とも呼ばれているとのことです。
 カンボジアとタイの間では、タイ湾の海上の国境線が確定しておらず、双方が領有権を主張する2万6400平方キロメートルの重複主張海域(OCA)が存在しています。この海域では、石油・天然ガスが豊富に埋蔵されていると見られており、以前から領有権問題を棚上げして、両国で共同開発を行う方向で協議が進められてきました。タイ側は、タクシン政権時代にこの考えに合意し、2001年にカンボジアと覚書の調印まで至りましたが、アピシット政権になってからこれを覆し、交渉は暗礁に乗り上げていました。
 交渉の背中を押すのは、タイ側のエネルギー需給の切迫感であるとしています。タイにとって天然ガスは発電の6割を担う主力燃料ですが、既存ガス田のエラワンやボンコットが枯渇に向かうなか、ミャンマーでの政変やロシアによるウクライナ侵攻でLNG価格が急騰し、量とコストの両面で輸入リスクを意識せざるを得なくなっています。カンボジアとの重複海域には、近くまで既存のパイプラインが延びており、開発のメリットは計り知れないと分析しています。
 なお、2月21には、2001年合意の当事者であるフン・セン前首相と、タイで療養中のタクシン元首相が面会しています。この面会についても、ガス田の領有権を巡る交渉を進展させる狙いがあるとの観測も出ています。
 いつもながら、豊富な知識を基にした貴重な分析記事です。ご興味の方はぜひ全文お読みください。
(地図は、JOGMECサイトより。Area1~4がOCA)

日本経済新聞の記事(有料記事です)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD20C9A0Q4A220C2000000/


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア上院選挙結果 予想通りの与党人民党の大勝

2024年02月27日 | 経済
 2月25日、カンボジアの国家選挙委員会は、同日に投開票した上院議会議員選挙について、与党のカンボジア人民党の得票率が85.9%だったとする集計速報を発表しました。フン・マネット首相は、SNSで全58議席のうち「55議席を獲得した」と勝利宣言しました。
 野党ではクメール意思党が11.9%と人民党に次いで多くの票を集めました。国民の力党やフンシンペック党はいずれも2%以下にとどまった模様です。このため、人民党以外では、クメール意思党が数議席を獲得する見込みです。有力野党のキャンドルライト党は、昨年の国民議会(下院)選挙と同様に参加できませんでした。
 上院議員選挙は、58議席を対象に、6年に1度実施されます。下院に当たる国民議会議員(定員125人)と地方議員に当たるコミューン評議会議員(1万1622人)が投票する間接選挙です。なお、最終結果は、3月4〜6日に発表される見込みです。
 人民党党首のフン・セン前首相も当選したとみられます。前首相は選挙後に上院議長となる意思を示しており、息子のフン・マネット首相と共に、事実上の一族支配を一層強固にするものと見られます。2月21日にはフン・マネット首相の弟フン・マニー人事大臣も副首相に昇格しています。
 上院選挙は、間接選挙ということもあり、人民党の圧勝は予想通りと言えます。当面、対抗勢力となる野党は存在せず、フン・セン前首相、フン・マネット首相は、人民党内の掌握強化と、中国や米国との外交戦に集中し、国内政治的には安定が続くものと見られます。
(写真は、投票後のフン・セン前首相。AKPより)


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国際金融情報センター カンボジア概要レポート2023

2024年02月26日 | 経済
 2月15日、国際金融情報センター(JCIF)は、「カンボジア:概要レポート(2023年度)」を公表しました。著者は、アジア第2部の杉原諒研究員です。
 レポートでは、政治・社会・外交(国土/略史/内政/社会/気候変動への取組み/外交)、経済(経済成長/雇用/財政/金融/国際収支/直接投資/対外債務)、日本との関係について、最新のデータも含めて詳細に分析されています。
 政治につては、「2023年7月23日のカンボジア国民議会(下院)議員選挙で与党人民党が全125議席のうち120議席を獲得した。8月22日にフン・セン首相は辞任し、長男のフン・マネット氏が新首相に就任した。」としています。経済については、「2022年の実質GDP成長率は衣料品、履物、自転車等の製造業が好調だったことに加え、観光業が持ち直しサービス業が回復に向かったため、前年比+5.2%と加速した。2023年は外需低迷が影響し衣料品の輸出が不調だった一方、電子部品の輸出が好調だったほか、外国人観光客の回復が続いたことから、主要国際機関は成長率を同+5.5%程度と推計している。」と分析しています。
 短中期の課題・リスクとしては、低コスト労働力というメリットの低下、不良債権比率の更なる上昇、中国経済の悪化でカンボジア経済が打撃を受けるリスク等を挙げています。
 このレポートは、有料(6000円)となっています。カンボジアの概要や最近の状況について、まとまった良いレポートです。ご興味のある方は、ぜひご購入下さい。
(写真は、発展が続くプノンペン市内)

国際金融情報センターのサイト
https://www.jcif.or.jp/report/2024/KHM202402031923.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2024年02月26日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
https://www.mag2.com/m/0001154670.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

かわいいラーメン屋さん NARUTO

2024年02月25日 | 生活環境
 プノンペン南部454通りのラーメン居酒屋「NARUTO」です。場所は、ロシアンマーケットの南東になります。お店は落ち着いた造りで、ラーメン屋さんらしい感じです。メニューは、博多とんこつ系のラーメンを中心に、カレーや丼もの、おつまみもあります。今回は、当日のおすすめ(お値段2割引き!)だった「なると特製つけ麺」(写真上)をいただきました(定価5.5ドル、2割引きで4.4ドル)。魚介系のつけ汁に、もっちりした太麺で、一口食べて「美味しい」と思わせてくれる味でした。おなかに余裕があったので、スモールラーメン(1.8ドル)もお願いしました。こちらはとんこつスープに細麺で、良い感じでした。お値段は全般的にリーズナブルです。日曜日の昼下がりだったので、お客さんは少なかったです。最近、プノンペンはラーメン店の出店ラッシュで、競争が激化しているようです。しかし、NARUTOのような小さなラーメン屋さんも私は好みなので、応援したいと思います。お勧めです。お試しください。 

ラーメン居酒屋NARUTO
https://web.facebook.com/profile.php?id=61552354920734

店内はラーメン屋さんらしい感じです。


スモールラーメン。飲んだ後の〆にもいいかも。


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コンポントム ゆったりとした雰囲気のホテル Sambor Village

2024年02月24日 | 生活環境
 カンボジア中部のコンポントム州の州都のコンポントムにある雰囲気のホテル「Sambor Village」です。世界遺産のサンボープレイクックの専門家の日本人女性が経営されています。場所は、コンポントム中心部から車で5分ほどですが、川に面した静かな環境です。入り口がちょっとわかりにくいのでご留意ください。ホテルは、池を囲んだコテージタイプです。レストランは、プールに面していて開放的なクメール建築です。今回は、1年ぶりにランチでお邪魔しました。メニューは、クメール料理中心ですが、トンカツやかつ丼等の和食メニューもあります。今回は、プールを見渡すレストランの2階で、クメール料理を頂きました。ほっとする味で、美味しく頂戴しました。お値段はリーズナブルです。他のお客さんは、高齢の西洋の方々でしたが、のんびり過ごすのには最適と感じました。なお、サンボ―プレイクックのガイドツアーも行っているそうです。また、シェムリアップとプノンペンの中間にあるので、車で長距離移動の際のランチや休憩にも最適だと思います。お勧めです。ホテルでも食事でもぜひお試しください。

Sambor Village
https://www.facebook.com/SamborVillage/

日本語で書かれたnoteもいい感じです。
https://note.com/samborvillage

レストランはこんな感じ。時が止まるとはこういうことを言うのでしょうか。


美味しいクメール料理。



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア 2024年1月の物価上昇率

2024年02月23日 | 経済
 国家統計庁から発表された2024年1月の消費者物価上昇率(対前年同月比)は、マイナス0.5%でした。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しており、2018年1月以降は概ね3%未満で推移していました。2021年9月からは久しぶりの大幅上昇となっていましたが、2022年7月以降は低下傾向となっていました。2023年7月以降、若干の上昇に転じていました(2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%、10月6.8%、11月7.9%、12月6.7%、2022年1月4.1%、2月6.3%、3月7.2%、4月7.3%、5月7.2%、6月7.8%、7月5.4%、8月4.9%、9月4.4%、10月3.6%、11月3.2%、12月2.9%、2023年1月3.0%、2月2.2%、3月0.7%、4月1.1%、5月0.5%、6月0.0%、7月1.9%、8月3.2%、9月3.8%、10月3.9%、11月2.7%、12月2.7%)。なお、12月と比べると1月は2.5%の下落でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズムにより国際価格に概ね連動して動いています。12月の4237リエル/リットルから、1月は4182リエル/リットルに下落しました。ディーゼルは、12月の4237リエル/リットルから、1月は4150リエル/リットルに下落しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、ロシアのウクライナ侵略の影響を受けて急激に上昇し2022年3月初めに130ドル台にまで上昇した後、足元は70ドル台にまで下落してきています。カンボジアはガソリン類を全量輸入に頼っているため、カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動しています。2023年中盤に上昇した後、最近落ち着いてきています。
 国際機関は、2024年のカンボジアの物価上昇率については安定的と予測しています。アジア開発銀行は4.0%、世界銀行は2.8%、IMFは3.0%、AMROは3.1%と予測しています。
(写真は、プノンペンのセントラルマーケット)  



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シアヌークビル空港の新ターミナル建設へ

2024年02月22日 | 経済
 2月1日、スン・チャントル副首相兼カンボジア開発評議会第一副議長は、カンボジアの空港に投資してきたフランス系のVINCI社と面談しました。この中で、VINCI社は、シアヌークビル空港のターミナル拡張工事を2026年までに完了させたいと述べたとのことです。VINCI社は、子会社のカンボジア・エアポーツ社を通じて、シアヌークビル空港の運営を受託しています。
 シアヌークビル空港ターミナル拡張計画については、2019年9月に承認されていましたが、新型コロナの影響等で延期されていました。当初計画では、2020年初頭に着工予定の第1期工事で空港の旅客処理能力を360万人規模に拡大し、2022年に開始予定の第2期では旅客処理能力を1000万人まで拡大するとしていました。
 既存のシアヌークビル空港のターミナルは、2018年6月に拡張工事を完了したところでしたが、更なる拡張が必要となっていました。滑走路については、大型機の発着を可能とするため、2500メートルから3300メートルまで延長する工事が実施され、2020年に完工済です。
 カンボジア観光統計によりますと、カンボジアへの外国人訪問客数は、ピークだった2019年の661万592人から、2020年130万6143人、2021年19万6495人へとピーク時の40分の一にまで大幅に減少していました。しかし、2022年は227万6626人、2023年は545万3231人まで回復してきています。
 シアヌークビルに数多く滞在していた中国人の多くは、2019年以降新型コロナ中に帰国しています。中国からの観光客が今後も安定的に増加するかについては、慎重な見極めが必要と見られますが、現在のシアヌークビル空港はさすがに手狭となっており、着実な整備を実施して行く必要性は高いものと見られます。カンボジア政府とカンボジア・エアポーツ社の地道な努力が期待されます。
(写真は、既存のターミナル。2018年撮影)



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

腐敗認識指数 8ランク後退の158位

2024年02月21日 | 経済
 1月30日、世界各国の汚職を監視している非政府組織トランスペアレンシー・インターナショナル(本部ベルリン)は、2023年版「TI腐敗認識指数」を発表しました。カンボジアの今年の指数は22点(100点満点)で、順位は180か国中158位でした(昨年は24点、150位)。東南アジア諸国の中では、ミャンマーに次いで下から2番目となっています。カンボジアは指数を、2019年の20点から、2020年21点、2021年23点、2022年24点と、地道に改善してきていましたが、2023年は22点にとなりました。
 腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index: CPI)は、トランスペアレンシー・インターナショナルが、1995年以来毎年公開しているもので、公務員と政治家がどの程度腐敗していると認識されるか、その度合を国際比較し、国別にランキングしたものです。1位はデンマークで、90点でした。日本は73点で16位となっています。
 今年の報告書では、「ほとんどの国では公共部門の腐敗への取り組みがほとんど、あるいはまったく進んでいないことが示されています。腐敗認識指数(CPI)の世界平均は12年連続で43と横ばいで、3分の2以上の国が50を下回っています。」と指摘しています。
 TIでは、「司法制度が不正行為を処罰し、政府を牽制できるようになるまで、汚職は蔓延し続けるでしょう。正義が買収されたり、政治的に干渉されたりするとき、苦しむのは人々です。指導者は、法を守り、腐敗に立ち向かう機関の独立性に全面的に投資し、その独立性を保障すべきです。」と訴えています。
(写真は、プノンペンのセントラルマーケット。記事とは直接関係ありません)

トランスペアレンシー・インターナショナルの発表(英文です)
https://www.transparency.org/en/press/cpi2023-corruption-perceptions-index-weakening-justice-systems-leave-corruption-unchecked


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンボジア認定事業者AEO制度が運用開始 通関時に優遇

2024年02月20日 | 経済
 1月26日、カンボジア関税消費税総局(GDCE)は、ミネベア・カンボジア、華為技術(ファーウェイ)・カンボジア、GGEARグループの3社をカンボジア認定事業者(AEO)に認定したと発表しました。2023年5月にAEO制度の運用が開始されて以降、初めての認定となるとのことです。
 AEOに認定されると、通関時のコンテナスキャンが原則免除となります。また、現物検査の削減、納税前の貨物受け取りなどが可能となるとしています。更に、ASEAN加盟国等、相互認証された国との間で認められた優遇を受けることができるようになります。
 ASEAN10カ国の税関当局は、2023年9月にAEO相互認証取り決め(AAMRA)に署名しています。ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、シンガポールは2023年中に試験運用を開始し、2024年第3四半期(7~9月)の運用開始を目指しています。ほかの4カ国は2024年中に試験運用を開始する予定となっています。
 AEOの認定を受けるには、輸出入などの書類管理、納税義務を果たす十分な財源、納税義務の履行、税関当局との円滑なコミュニケーション、内部監査と改善プロセスの構築、社内人材の育成、安全・セキュリティーの確保、リスク管理システムなどの基準を満たす必要があります。
 カンボジアではAEO制度導入に先立ち、コンプライアンスに優れた事業者を優遇し、貿易の円滑化を図るものとして、ベストトレーダー制度(BTIM)を導入していました。GDCEによりますと、BTIMの認定事業者は2024年1月時点で50社あり、うち12社が日系企業とのことです。AEO制度開始後もBTIMは並行して存在し、どちらを申請するかは事業者の判断に委ねられるとしています。
(写真は、日本の円借款で整備されてきたシアヌークビル港)

日本貿易振興機構(JETRO)の発表
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/02/557f16a29aa5f955.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第27回日本カンボジア官民合同会議 予測可能性の重視を求める

2024年02月19日 | 経済
 日本とカンボジアは、日本・カンボジア投資協定に基づき、概ね1年に2回の定期協議会(官民合同会議)を実施しています。2月15日に第27回官民合同会議がハイブリッド方式で開催されました。植野篤志日本大使とスン・チャントール副首相兼カンボジア開発評議会(CDC)第一副議長が共同議長を務めました。会議には、カンボジア側は関係省庁の関係者、日本側は日本人商工会、JETRO、JICA等の関係者等、多数が参加しました。植野大使は、日本からの投資を増やすためにも、まず既に進出している日系企業の直面する課題を解決すること、更に政策の予測可能性を高めることが重要であると提言しました。
 この合同会議では、カンボジアの投資環境を改善するために、日本企業が直面する問題について、政策・法律といった大きな課題から、事務手続きの改善といった個別の課題まで、幅広く取り上げられてきています。今回の会議では、税制関連(VAT 還付の遅延、非居住者取締役に対するみなし課税、クメール語が求められる補助文書の範囲、改正税法における株式譲渡/事業譲渡)、物流関連(タイ・ベトナム国境通関の迅速化、CNSW の推進:通関手続きの電子化・簡素化)、投資関連(カーボンニュートラル、停電・電気料金モニター、並行輸入・偽造品に関する諸問題)、労務関連(年功補償)、プロジェクト(産業人材育成)等の分野を中心に報告・議論されました。
 また、例年通り「政策提言書」が日本側からカンボジア側に提出されました。前回と比べると、1件の課題(VAT 還付の遅延)が解決、1件の課題(非居住者取締役に対するみなし課税)が進捗ありとなりました。今回の提言書では、引き続き8課題が継続協議となっています。
 多数の問題があり、すぐには解決できないものもありますが、個別の課題について一つ一つ地道に取り組んで解決していくことが重要と見られます。また、日本側も、問題を指摘するだけでなく、解決案を提示したり、各省庁担当者と詳細な個別協議を行う等、カンボジア側と協力して対応する姿勢です。この会議を通じてこれまでも、カムコントロールの国境検査廃止、電力料金の引下げ方針等、いくつもの問題が解決されてきています。こうした地道な取り組みが、カンボジアの投資環境の改善とカンボジアでの日系企業の発展、更には、カンボジア経済の成長と日本・カンボジアの二国間の友好関係の深化に繋がることが大いに期待されます。
(写真は、CDCのフェイスブックより)

CDCのフェイスブック
https://web.facebook.com/cdc.gov.kh/posts/pfbid02wWwTZAy3mNfdaQZ3b7crgeQRUA4F3ajPKEBY7iCARi7LZCLtzLbs1gD3XGJYbLYal


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2024年02月19日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
https://www.mag2.com/m/0001154670.html


↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新オーナーで新たな出発 虎二郎

2024年02月18日 | 生活環境
 プノンペン南部、ロシアンマーケット近くの123通りにある気軽な焼肉酒場「虎二郎」です。今般、新オーナーに日本人女性を迎えて新たな出発です。お店は、黄色い壁にユニークなポスターが並んで昭和レトロな感じです。昔ながらのガスコンロで焼肉するのも懐かしい感じがします。メニューは焼肉メインですが、おつまみ類も豊富です。今回は、まずおつまみに、氷下魚(こまい)、生わかめ、浅漬け等をお願いしました。メインに、好物の野菜たっぷりしゃぶしゃぶ(写真上)を頼み、〆には冷麺を堪能しました。しゃぶしゃぶは、細切りの白菜や春菊をたっぷりお鍋に入れて、豚肉をしゃぶしゃぶして、巻いて食べます。とてもヘルシーで美味しかったです。野菜を追加して、キノコセット、大根と人参の細切りも入れてたっぷり食べてしまいました。〆に、冷麺をお願いしました。こちらも日本風の冷麺で、さっぱりとして良かったです。しゃぶしゃぶは1人前10ドルとリーズナブルなお値段です。他のおつまみやお酒もリーズナブル価格で嬉しいです。お客さんは日本の方が多いようです。ここはお勧めです。ぜひお試しください。

虎二郎
https://web.facebook.com/torajiro123/

店内は昭和レトロな感じです。


すごくおいしかった氷下魚(こまい)。



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バレンタインデー2024

2024年02月17日 | 社会・風土
 2月14日のバレンタインデーはカンボジアでも一大イベントです。日本では女性からチョコを贈る日となっていますが、カンボジアでは「A Day for Lovers」として、男性が女性をデートに誘ったり、プレゼントを贈ったりする日として定着しつつあります。街角には、花束やぬいぐるみを売るにわか露店(写真上)がたくさん現れます。街では夜遅くまで、花束を持った女性をバイクの後ろに乗せたカップルがたくさん見かけられます。
 新聞報道によりますとプノンペンの中流階級の若い男性の多くはこの日を「勝負の日」と考えているそうで、バレンタインデーは「1年で最も危ない日」と言われているとのことです。大人側は、この傾向をあまり好ましくは思っていないようで、教育省ではバレンタインデーに関する声明や通達を発表し、学校での適切な指導を行うことを求める等、対策に追われています。
 カンボジアのバレンタインデーは、バブルのころの日本のクリスマスイブを思い出させるような熱気もあり、国内消費拡大には、こういった若者が盛り上がるイベントも重要性が高いと感じさせます。

日本式にチョコをもらうのは、いくつになってもうれしいものです。



↓にほんブログ村のランキングに参加しています。よろしければクリックしてください↓
にほんブログ村 海外生活ブログ カンボジア情報へ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする