カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジア 貧困線を改訂 1日約307円に

2021年11月30日 | 経済
 11月17日、カンボジア計画省のチャーイ・トーン大臣は、新たな貧困線(貧困基準)を発表しました。貧困線は、貧困を測定するための基本的な基準であり、貧困線以下の所得しかない場合、貧困層に分類されます。この貧困線は、国の発展や物価上昇にあわせて変更していく必要があります。カンボジアでは最初の貧困線は、1997年に、1993-94年の経済社会観測データに基づき設定されました。その後、2013年に、2009年データを基に改定されており、これまで使用されてきました。今回の改定に当たっては、2019-20年の調査データを用いて、世界銀行の協力も得て改定しました。改定に当っては、教育や保健、携帯電話やインターネットといった、より多くの支出や新たに支出が必要となっているものにも配慮したとしています。また、国際的な設定方法を勘案したとのことです。
 新たな貧困線は、プノンペン都が1万951リエル/日(約307円/日)、その他の都市部が9571リエル/日、農村部が8908リエル/日となりました。この貧困線を適用すると、貧困線以下の所得しかない貧困層の比率(貧困率)は、カンボジア全体で17.8%となります。内訳はプノンペン4.2%、その他都市部12.6%、農村部22.8%でした。
 カンボジアは、最近20年間の高度成長で、貧困率を大幅に減少させてきました。カンボジア政府は、外資誘致による雇用創出、農産品の輸出促進による農家の所得向上、地場中小企業の振興による経済基盤多様化等を図ってきています。カンボジア政府、ドナー諸国、民間企業等が協力して、貧困率の引下げに向けて今後も地道な努力を続けていくことが期待されます。
(写真は、プノンペン市内。記事とは直接関係ありません)

計画省のフェイスブック(クメール語です)
https://web.facebook.com/mop.gov.kh/?ref=page_internal


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2021年11月29日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
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新型コロナ カンボジアの状況 11月29日 新型変異株に留意が必要

2021年11月29日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、ワクチン接種の進展に伴い市中感染はかなりの減少を見せています。11月28日の保健省の発表によれば、死者は累計2931名(11月21日から31名増)です。累計陽性者数は12万87名(同220名増)となっています。治癒数は11万6466名(同220名増)です。先週の新規陽性者のうち、市中感染は182名、海外帰国・入国者の新規陽性は38名でした。
 11月1日、フン・セン首相は、カンボジアの経済社会の全部門での完全再開を宣言しました。10月以降、感染防止対策規制は順次緩和されてきています。11月18日~20日は、カンボジアの伝統的なお祭りである「水祭り」の連休でした。伝統あるボートレース等のイベントは自粛でしたが、プノンペンを始め各地では地元客や国内旅行者等で賑わいました。この連休後の感染者の増加が危惧されていましたが、顕著な増加は認められず、ワクチン接種の効果が表れているものと見られています。
 11月25日、南アフリカの国立伝染病研究所などは、新型コロナウイルスの新たな変異ウイルスを確認したと発表しました。「オミクロン」と名付けられた変異型は、ウイルス表面の突起状のたんぱく質「スパイク」に多数の変異が生じており、高い感染力やワクチンが効きにくい免疫逃避の恐れがあるとしています。アフリカ以外でも、香港、ベルギー、イスラエル英国、ドイツ、イタリア、オーストラリア等でも感染が確認されています。日本政府は、南アフリカ共和国をはじめアフリカの9カ国を対象に水際対策の強化を決定し、帰国者や外国人入国者に指定宿泊施設での10日間の待機を義務付けました。日本でも新型コロナがようやく収束傾向にある中で、水際対策が更に強化されることとなってしまいました。なお、カンボジアは、ワクチン接種者については、隔離期間無しでの入国を認めたばかりです。世界保健機関(WHO)では、「オミクロン」に十分な対策を取るよう注意喚起しています。カンボジア政府の今後の対応が注目されます。
 ワクチンについては、世界的に見ても早いペースで接種が進んでおり、「カンボジアのワクチンミラクル」と呼ばれ始めています。11月27日現在で、1412万7856人(うち12歳~17歳180万3240人、6歳~11歳197万9107人、5歳26万1781人)への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の88.3%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の100.8%に第1回接種を、97.2%に2回目を完了しています。なお、中国製ワクチンの効果が不十分であることから、ブースター接種(3回目)を実施しています。11月27日現在222万6061人が3回目接種を完了しています。
 カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために4月にはプノンペン等のロックダウンに踏み切る等、厳しい規制を行ってきましたが、大幅緩和の方向となっています。ただ、引き続き様々な規制があり、州毎に状況が異なっていますので、日本大使館のサイト等を十分にご確認ください。なお、カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクやアルコール消毒といった対策の継続が必要と見られます。
(写真は、プノンペンのセントラルマーケット。活気が戻りつつあります)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本国大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000431.html



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日本のメガネ屋さん Paris Miki

2021年11月28日 | 生活環境
 プノンペン中心部セントラルマーケット近くのメガネ屋さん「Paris Miki」です。場所は、セントラル病院の8階になります。日本と同じ明るい雰囲気のお店で、フレームも各種揃っています。視力検査等の機器も日本と同等で、日本人スタッフもいらっしゃるので、安心してお願いすることができます。今回は、日本で買ったメガネが壊れてしまって修理をお願いしたのですが、快く迅速に修理していただくことができました。お勧めです。メガネが必要な方はぜひお試しください。
 お店の隣には、「Japan Eye Hospital」があります。カンボジアでは眼科病院は限られていますので、日本品質の病院があると大変安心です。高齢になりますと、緑内障や白内障の検査も重要になってきますので、折を見て検査してもらいたいと思っています。

Paris Miki
https://web.facebook.com/parismiki.cambodia/?_rdc=1&_rdr

Japan Eye Hospital
https://web.facebook.com/japaneyehospital.cambodia/?_rdc=1&_rdr

Japan Eye Hospital


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高級中華料理 Cristal Jade

2021年11月27日 | 生活環境
 プノンペン中心部バンケンコンに開店した高級中華レストラン「Cristal Jade」です。シンガポール系ですが、香港スタイルの中華ということで、本店はミシュランの一つ星です。インテリアは、ガラスの向こうにキッチンが見えて、開放的で明るい感じです。2階には、ちょっとカッコいいバースペースもあり、落ち着いた雰囲気の個室もあります。メニューは、点心や北京ダックをはじめ、各種揃っています。メニューブックが写真付きで分かりやすいのは助かります。今回は、北京ダックやホタテの炒め物、点心等をお願いしました。北京ダックは、スタッフの方がその場で切って、巻いて出してくれるので、ちょっと嬉しい感じです。平日ランチタイムでしたが、中国系と地元の方で満員でした。お値段は、プノンペンとしては高級です。お勧めです。お試しください。
 朝7:00から営業しているので、朝ごはんにも出かけてみました。土曜日の朝9時~10時でしたが、お子様連れの新興リッチファミリーがたくさん来ていました。エビ餃子麺とブロッコリーの炒め物をお願いしましたが、とても美味しかったです。ただ、2品にアイスコーヒーを付けて合計23ドル(約2600円)と、相当にリッチなお値段でした(通常の朝ごはんの10倍という感じです)。


Cristal Jade
https://web.facebook.com/CrystalJadeCambodia/?ref=page_internal

北京ダックはその場で切って巻いてくれます。半身で27.9ドルとリースナブル価格です。


北京ダックの出来上がり。皮が3種類というのも芸が細かいです。


点心類も美味しかったです。


2階のバースペース。1階が満員で、こちらで食べている人もいました。


朝ごはんで食べた麺と炒め物。確かに美味しいです。




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カンボジア 2021年10月の物価上昇率

2021年11月26日 | 経済
 国家統計庁から発表された2021年10月の物価上昇率(対前年同月比)は、6.8%と大幅上昇となりました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しています。細かくみると、2017年初頭に4%台まで上昇しましたが、2017年5月以降は3%未満で安定していました。2018年10月以降3%台となる月が出てきていましたが、9月・10月は久しぶりの大幅上昇となっています(2016年1月3.1%、2月2.3%、3月2.0%、4月2.8%、5月3.2%、6月3.3%、7月3.0%、8月3.0%、9月2.9%、10月3.4%、11月3.6%、12月3.9%、2017年1月4.4%、2月4.0%、3月4.2%、4月3.2%、5月2.5%、6月2.3%、7月2.3%、8月2.6%、9月2.7%、10月2.1%、11月2.3%、12月2.2%、2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%)。なお、9月と比べると10月は0.7%の上昇でした。(なお、今月、物価統計の修正があり、9月の物価上昇率が変更となっています。)
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズム導入の効果もあって細かく動いています。9月の3905リエル/リットルから、10月は4300リエル/リットルに大幅に上昇しました。ディーゼルも、9月の3550リエル/リットルから、10月は3911リエル/リットルに上昇しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、80ドル台に値上がりした後、70ドル台後半で推移しています。カンボジアのガソリン価格も国際価格に概ね連動して動いており、世界的な資源価格高騰等の影響を受けて、値上がりしています。
 国際機関は、カンボジアの物価上昇率を引き続き安定的と見ています。2021年の物価上昇率について、アジア開発銀行は2.9%、世界銀行は3.2%、国際通貨基金(IMF)は2.5%と予測しています。
(写真は、プノンペン市内のガソリンスタンド。10月22日撮影)  



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カンボジア風力エネルギー協会 設立

2021年11月25日 | 経済
 11月15日、カンボジア風力エネルギー協会(WeaCam)が設立され、記念セミナーが開催されました。協会では、風力エネルギーの振興と開発に向けて、教育・研究の拡充、風力に関する情報と知識の周知等を行っていくとしています。2019年にオーストラリアの支援を受けて実施されたカンボジアの風力エネルギーに関する調査では、風力発電に適した地域の4分の3は、自然保護地域と重なるため、残る4分の1の適地では、1420MW規模の発電が可能であると見ています。また、自然保護地域を含めると6750MWの発電可能性があるとしています。
 シンガポールの再生可能エネルギー企業ブルー・サークル(The Blue Circle Pte Ltd)は、カンボジア初の本格的風力発電所として、カンポット州で風力発電事業を検討しています。カンポット州のボコール山に風力発電機10基を設置する予定で、発電容量は80MWの計画です。今年中の政府認可を期待しているとしています。
 アジア開発銀行の支援を得て策定中の電力開発計画(2020~2040)では、再生可能エネルギーの比率を高めるものと見られます。太陽光発電のコストが低下し、1KWh当たり4セントを切る売電価格も出てきている中で、風力発電の売電価格がどこまで下がるかが課題となるものと見られます。ブルー・サークルの風力発電の発電単価も6.88セント/KWhとなっています。しかし、石炭火力発電の新規開発が難しくなっている中で、再生可能エネルギーへの転換は、カンボジアにとっても重要な課題となりつつあり、太陽光に加えて風力の活用も課題となってくるものと見られます。
(写真は、カンボジア風力エネルギー協会のフェイスブックより)

カンボジア風力エネルギー協会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Wind-Energy-Association-Cambodia-101955632309268/?ref=page_internal



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日本カンボジア外相電話会談

2021年11月24日 | 経済
 11月18日、林芳正外務大臣は、カンボジアのプラック・ソコン外務国際協力大臣と電話会談を行いました。会談で、林大臣は、これまでに築かれた両国の友好関係を基礎とし、プラック・ソコン副首相と協力して、「自由で開かれたインド太平洋」と「インド太平洋に関するASEANアウトルック」の実現に向け、カンボジアとの戦略的パートナーシップを強化していきたいと述べました。また、二国間関係の強化について議論し、2023年の日カンボジア外交関係樹立70周年に向けて、両国関係をさらに盛り上げるべく、緊密に連携していくことで一致しました。シアヌークビル港の開発、貿易振興、コロナ後の人的往来の振興等の二国間協力についても協議されました。プラック・ソコン副首相からは、新型コロナ対策を含むこれまでの日本の支援について謝意の表明がありました。なお、両大臣はミャンマー情勢を含む地域情勢についても意見交換を行い、来年カンボジアがASEAN議長国を務めるにあたり、会議の成功に向けて協力していくことで一致しました。
 林大臣は就任後、各国の外務大臣と会談していますが、途上国の中でカンボジアはかなり早い順番での会談となり、日本がカンボジアを様々な意味で重視していることを伺わせます。「親中」のカンボジアを中国に傾かせ過ぎないようにするために、日本は重要な役割を果たすものと見られ、今後も粘り強い外交が期待されます。
(写真は、日本の円借款等で整備されたシアヌークビル港)

外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_000641.html


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第57回金融政策委員会 為替安定を重視

2021年11月23日 | 経済
 11月16日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)の金融政策委員会が開催されました。カンボジアの金融政策委員会は、日銀の政策委員会とは異なり外部委員はおらず、カンボジア国立銀行総裁が議長となり、副総裁等の銀行職員が委員となっています。委員会は原則として四半期に一度開催され、最新の経済状況分析を基に、金融政策を決定します。
 今回の委員会では、為替レートの安定性を継続的に維持するため必要に応じて為替市場に介入する、証券担保型流動性供給オペレーション(Liquidity-Providing Collateralized Operation: LPCO)の入札金利の安定を図るとともに限界貸付ファシリティ(Marginal Lending Facility: MLF)を通じて適切な流動性供給を行う、LPCOを通じて金融機関のリエル需要に適合する流動性供給を行う、預金準備率はリエル・外貨ともに7%を維持する、MLF利用促進のために周知を図る等の政策方針が決定されました。
 このうち為替市場への介入については、米国の金利上昇によるドル高傾向の中で、リエルの対ドルレートの安定化を図るために9月以降既に実施されているものです。また、MLFは、本年9月に導入されたもので、金融機関から差入れられた担保の範囲内で翌営業日を返済期限とする貸付けです。日銀の補完貸付制度や欧州中央銀行(ECB)の限界貸付ファシリティと同様の制度です。カンボジアではコール市場が全く発展していないため、中央銀行がこうした制度を導入したことは評価されます。
 新型コロナが収束しつつある中で、米国の金融緩和の出口政策によってドル高が見込まれています。国内では、新型コロナで返済が困難となった貸付の条件緩和を行ってきましたが、いつまでも続けるわけにはいかず、終了した際の不良債権比率の上昇も懸念されます。こうした状況変化に適時適切に対応することは、中央銀行の大きな役割です。今後も的確な経済分析を基に機動的な金融政策を決定していくことが期待されます。
(写真は、現在建設中のNBC新本店ビル。世界遺産登録申請中のコーケー遺跡をモチーフとしています)

カンボジア国立銀行のサイト(英文です)
https://www.nbc.org.kh/english/monetary_policy/monetary_policy_committee.php


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2021年11月22日 | 一般
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新型コロナ カンボジアの状況 11月22日 ワクチン接種が進み水祭り賑わう

2021年11月22日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、ワクチン接種の進展に伴い市中感染はかなりの減少を見せています。11月21日の保健省の発表によれば、死者は累計2900名(11月14日から33名増)です。累計陽性者数は11万9867名(同331名増)となっています。治癒数は11万6246名(同322名増)です。先週の新規陽性者のうち、市中感染は290名、海外帰国・入国者の新規陽性は41名でした。
 11月1日、フン・セン首相は、カンボジアの経済社会の全部門での完全再開を宣言しました。10月以降、感染防止対策規制は順次緩和されてきています。11月14日、フン・セン首相は、ワクチン接種完了済の入国者(カンボジア人・外国人)については、入国時のラピッドテスト(抗原検査)で陰性であれば、ホテル等での隔離を免除すると発表しました。11月15日から適用されました。これまで外国人がほとんどゼロだった観光業界は息を吹き返すものと期待されます。また、11月18日からは、全国の全ての博物館、映画館等の再開が認められました。
 11月18日~20日は、カンボジアの伝統的なお祭りである「水祭り」の連休でした。伝統あるボートレース等のイベントは自粛でしたが、プノンペンを始め各地では地元客や国内旅行者等で賑わいました。観光省によりますと、3連休の間で、約91万人の人出があったとしています。
 11月19日、林芳正外務大臣は、カンボジアを含む9カ国に合計370万回分のワクチンを供与すると発表しました。日本は既に合計3000万回分のワクチンを各国に供与しています。
 11月17日、フン・セン首相は、中国に対し、カンボジア国内でワクチンの製造が可能となるようライセンスの供与を求めました。ワクチンを外国から購入し続けることは、カンボジアにとっては重い負担であり、国内製造の可能性を求めているものと見られます。
 ワクチンについては、世界的に見ても早いペースで接種が進んでおり、「カンボジアのワクチンミラクル」と呼ばれ始めています。11月20日現在で、1409万184人(うち12歳~17歳180万1007人、6歳~11歳197万2976人、5歳24万7520人)への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の88.1%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の100.7%に第1回接種を、96.9%に2回目を完了しています。なお、中国製ワクチンの効果が不十分であることから、ブースター接種(3回目)を実施しています。11月20日現在213万4357人が3回目接種を完了しています。
 カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために4月にはプノンペン等のロックダウンに踏み切る等、厳しい規制を行ってきましたが、大幅緩和の方向となっています。ただ、引き続き様々な規制があり、州毎に状況が異なっていますので、日本大使館のサイト等を十分にご確認ください。なお、カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクやアルコール消毒といった対策の継続が必要と見られます。
(写真は、水祭りで賑わうプノンペンのリバーサイド)

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水祭り2021

2021年11月21日 | 社会・風土
 11月18日から11月20日までは「水祭り」の連休でした。今年も新型コロナの影響でボートレース、夜のエレクトリカル船や花火等のイベントが中止となりました。水祭りのイベントは、これまでも様々な理由で中止されており、ここ11年で6回目の中止となります。2010年の水祭りの最終日の晩に将棋倒し事故で300名以上が死亡したことや、シアヌーク前国王陛下御逝去等も重なって、2011年から3年間はイベントが行われませんでした。2015年は干ばつの影響で、プノンペンではまたボートレースは中止となりました。昨年と今年は新型コロナの影響でイベント中止となりました。
 プチュンバン(お盆)とは逆で、地方からたくさんの人たちがプノンペンに集まります。今年は、新型コロナの影響が危惧されましたが、観光省によりますと、11月19日には全国で33万2875人の人出があったとのことです。プノンペンだけでも6万6750人の人出があり、リバーサイドや王宮前は賑わっていました。出店や物売りが集まり、楽しい雰囲気でした。芝生にゴザを敷いて楽しむグループや家族連れも数多く見られました。今年は大変珍しく、水祭り1日目の夕刻に雨が降りました。トンレサップ川は、例年通り順流に戻り、流れも相当に早くなっていました。
 新型コロナが早く終息して、様々なイベントをみんなで楽しめる日が来ることを願います。

リバーサイドには遊覧船も並び、楽しそうな雰囲気でした。



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日本のマンガもあります Concept Cafe & Bar

2021年11月20日 | 生活環境
 プノンペン中心部にある「Concept Cafe & Bar」です。場所は、バサックレーンの前の道を東に行って突き当たったあたりです。カンボジアらしい開放的な感じで、風が心地よいお店です。靴を脱いで2階に上がると、本棚に日本のマンガがぎっしりと並んでいます。今回は、宇宙兄弟の最近の数巻を読んで楽しみました。飲食メニューは、カンボジアの普通のカフェですが、フード類も色々と揃っています。ランチ時だったので、スープヌードル(野菜)をお願いしました。土鍋に野菜たっぷりでヘルシーな感じで楽しめました。マンガを読みながらゆったり過ごすには最適なお店です。それにしても、最近の日本のマンガやアニメは、本当に素晴らしく、世界中の多くの方に楽しんでもらいたいと思います。「宇宙兄弟」も結構泣けるマンガで、没頭してしまいました。お勧めです。お試しください。

Concept Cafe & Bar
https://web.facebook.com/Concept-Cafe-Bar-100201238679445/

開放的な感じです。2階は靴を脱いで上がるので、リラックスできます。


本棚には日本のマンガがぎっしりです。これだけではなく、写真の3~4倍あります。


スープヌードル(野菜)は3.5ドルとリーズナブルです。土鍋に入っているのもいい感じです。



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カンボジア政府 電気自動車の普及振興へ

2021年11月19日 | 経済
 11月4日、カンボジア公共事業運輸省のスン・チャントル大臣は、カンボジア政府として、今後電気自動車の普及振興を行っていきたいと述べました。カンボジア電力公社のケオ・ラタナック総裁や駐カンボジアの英国大使、オーストラリア大使等が参加した「クリーンなカンボジア向けた自動車の電動化」に関するパネル討議での発言です。
 大臣によりますと、カンボジアのおける自動車(乗用車・トラック等)の登録台数は100万台に迫っていますが、電動自動車の登録台数は42台しかないとのことです。今後の普及振興に関しては、クリーンエネルギーの使用に対する国民の理解促進、バッテリーのリサイクル体制の確立、充電ステーションの拡充、政府による関税優遇措置等が重要であると指摘しました。関税優遇措置については、関税については普通の自動車が122%のところ、電気自動車は63%に、特別税については、通常50%のところ電気自動車は10%に優遇する方向で、経済財政省と検討中であるとしています。
 カンボジアの電力事情(石炭発電が約半分を占める)やインフラ不足(充電ステーション未設置等)を考えると、すぐに電気自動車が普及する状況にはないものと見られます。しかし、既存の自動車台数が多くないことから、条件が整えば一気に電動化が広がる可能性もあります。プノンペンでもトヨタのプリウス等のハイブリッド車の数は相当に増えているものと見られます。中国のBYDの電気自動車も見かけます。自動車等の運輸がカンボジアのエネルギー使用に占める割合は45%とのことであり、電気自動車の普及は石炭火力発電の抑制と共に温暖化ガス減少には大きな役割を果たすものと見られます。カンボジア政府の様々な努力が期待されます。
(写真は、公共事業運輸省のフェイスブックより)


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米国 中国進出懸念のリアム海軍基地関連でカンボジア高官2名に制裁

2021年11月18日 | 経済
 11月10日、米国財務省は、カンボジア防衛省及び海軍関係の高官2名に制裁を課すと発表しました。対象者は、防衛省のChau Phirun物品・技術サービス総局長と海軍のTea Vinh司令官となります。発表によりますと、両名はシアヌークビル近郊で、中国軍の支出懸念が高まっているリアム海軍基地で、中国支援による建設工事等に関連して重大な汚職行為により多額の利益を得たとのことです。制裁内容は、両名及び家族の米国内資産凍結及び米国への入国禁止となります。
 また、11月10日、米国国務省・財務省・商務省は、「カンボジアにおけるビジネス関連勧告とカンボジアに対する特恵関税措置の審査」と題する声明を発表しました。声明によれば、カンボジアでは組織的な汚職行為、取引関連不正行為、重大な人権侵害が蔓延しており、カンボジアでビジネスを行う際には、こうした行為に関わっている機関・企業と関わらないよう注意を呼び掛けています。特に、カジノ、不動産、金融等の部門での不正金融取引、製造業や木材関係での人身売買、麻薬、貴重な生物の密輸等に注意が必要としています。これらの行為に関わった場合、ビジネスは重大な損害を被るリスクがあると指摘しました。これに加えて、米国通商代表部がカンボジアに対する特恵関税措置(GSP)の適用に関する審査を行うとしています。審査の際には、米国下院によって追加された項目も審査対象となるとしています。
 これらの米国の発表を読むと、かなり厳しい表現振りも目立ちます。「親中」を標榜しているカンボジアに対し、米国の心証が大幅に悪化していることを伺わせます。米中冷戦の狭間で綱渡り外交を続ける小国のカンボジアは、これまでのような安易な「親中」から、米中のバランスをとる必要に迫られるものと見られます。
 なお、日本もOECD外国公務員贈賄防止条約に加盟しており、不正競争防止法において、外国公務員等に対する不正な利益の供与等を禁止しています。また、米国の海外腐敗行為防止法等の対象となる可能性もあります。カンボジアでビジネスを行う際には、不正行為に少しでも関わらないよう、慎重な検証・対応が必要となっています。
(写真は、リアム海軍基地の工事現場の衛星写真。CSISのサイトより)

米国財務省の発表(英文です)
https://home.treasury.gov/news/press-releases/jy0475

米国国務省の発表(英文です)
https://www.state.gov/business-advisory-and-gsp-assessment-for-cambodia/


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