カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

カンボジア日本人会年次総会2023

2023年04月30日 | 生活環境
 4月22日にカンボジア日本人会年次総会が、開催されました。冒頭、名誉会長である植野大使からのご挨拶の後、日本人会、シェムリアップ支部、プノンペン日本人学校、プノンペン補習授業校それぞれの活動報告等が行われました。また、昨年度の決算と今年度予算の承認が行われました。質疑応答に引き続き、役員会推薦による新会長が選出され、新年度の役員が承認されました。
 2020年度、2021年度は、新型コロナの影響で例年のようなイベントや活動ができませんでした。2022年度は、ソフトボール大会、のど自慢等がようやく開催できるようになりました。2023年度は、ソフトボール大会、盆踊り、忘年会、のど自慢、餅つき等が計画されています。また、日本人会の重要な活動として、補習校、日本人学校の運営・支援も継続的に行っていくとのことです。日本人会では、「日本人コミュニティーの一層の発展のために、役員・事務局一同、会員の皆様とともに努力して参りたいと思います。」としています。
 日本人会は、様々なイベントを通じて会員の親睦を図ることに加え、日本人学校と補習校を運営しており、会員子女教育の向上を支援することも重要な役割としています。カンボジア在住の方は、ぜひ日本人会とその活動にご参加いただければと思います。
(写真は、2019年の盆踊り大会)

カンボジア日本人会のサイト
http://www.jacam.cc/


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ブランチに最適なカフェ The Grounds

2023年04月29日 | 生活環境
 プノンペン中心部バンケンコンに開店した新しいコンセプトカフェ「The Grounds」です。外装は、サボテンも生えていて、何となくメキシコを感じさせます。中庭もあって、テラス席もいい感じです。メニューは、あまり多くありませんが、ナチュラル嗜好で、「ブランチ」をイメージしているそうです。今回は、MI-Salmonを頼んでみました。見かけは鮭の塩焼きですが、みそ味ということでした。温泉卵も付いています。価格は12.9ドルと、プノンペンの朝ごはんとしては高級です。ドリンクもイチゴミルクがあったりして、ちょっと日本風のイメージです。お客さんは、地元の若い方が多いようでした。お試しください。

The Grounds
https://web.facebook.com/thegrounds.kh

中庭もいい感じです。


MI- Salmon。和食風な感じもします。



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世界銀行 物流パフォーマンス指数 カンボジアは115位

2023年04月28日 | 経済
 世界銀行は、4月21日に報告書「競争力のための連結2023:世界経済における貿易ロジスティクス(Connecting to Compete 2023: Trade Logistics in the Global Economy)」を発表しました。この調査は概ね2年毎に行われてきましたが、新型コロナの影響で今回は5年ぶりとなります。報告書には139か国の物流パフォーマンス指数(Logistics Performance Index)が掲載されています。輸出入等に欠かすことのできないロジスティクス関連の様々な要素を分析して、ランキングしています。具体的には、通関手続きの効率度、インフラの質、輸送価格競争力、物流サービスの品質、スケジュールの達成度、荷物追跡能力の6つの項目について評価しています。
 カンボジアの2023年の指数は5点満点中2.4点で115位でした。2010年129位、2012年101位、2014年の83位、2016年73位、2018年89位と推移してきましたが、今回は順位を下げています。項目別では、通関110位、インフラ125位、輸送価格121位、物流の品質110位、スケジュールの達成度109位、荷物追跡能力80位等となっています。
 周辺国では、タイ34位(前回34位)、ベトナム43位(同51位)、フィリピン43位(同64位)、インドネシア61位(同51位)、バングラデシュ88位(同100位)等となっています。1位はシンガポール、日本は13位(前回7位)となっています。
(写真は、シアヌークビル港)

世界銀行の発表(英文です)
https://lpi.worldbank.org/sites/default/files/2023-04/PressRelease_english.pdf


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国際金融公社 シアヌークビルのロジスティクスコンプレックスも支援へ

2023年04月27日 | 経済
 4月19日、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)は、シアヌークビル・ロジスティクスコンプレックスの開発に関連し、カンボジア公共事業運輸省と金融顧問協定を締結したと発表しました。この協定に基づき、国際金融公社は、この事業に関する官民連携 (Public–private partnership:PPP)による実施体制を取りまとめ、カンボジアのPPP法に基づき、民間実施主体の選定のための国際競争入札実施を支援するとしています。民間実施主体は、この事業のための金融、開発、管理運営等をカンボジア政府とのPPP契約の下で実施する予定です。
 シアヌークビル・ロジスティクスコンプレックスは、シアヌークビル港を補完する形で、道路、鉄道、空港等を連結する計画です。総額2億ドル程度(約270億円)の規模となる見込みです。2024年の着工を目指すとしています。この事業の実施により、カンボジア唯一の深海港であり、カンボジアのコンテナ取扱量の三分の二を占めるシアヌークビル港を補完して、混雑の解消や貿易の促進に効果を示すことが期待されます。更に、物流コストの引下げや効率向上を通じて、国際競争力の改善や輸出多様化にも貢献することが期待されます。
 国際金融公社(IFC)は、2月にプノンペンロジスティクスセンター開発に関連し、カンボジアのWorldBridgeグループ及びシンガポールのYCHグループとも協力協定を締結しています。現在、鉄道南線によりシアヌークビルから運ばれるコンテナについては、国道4号線に近いドライポートにおいて、南線本線上で貨車から積降が行われています。今後のコンテナ輸送の迅速化のためにもプノンペン側でも大型コンテナヤードの整備は不可欠です。協定を活用して、プノンペンとシアヌークビルの双方のロジスティクスセンターが早期に建設されることが期待されます。
(写真は、国際金融公社の発表より)

国際金融公社の発表(英文です)
https://pressroom.ifc.org/all/pages/PressDetail.aspx?ID=27495


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カンボジア 2023年3月の物価上昇率

2023年04月26日 | 経済
 国家統計庁から発表された2023年3月の消費者物価上昇率(対前年同月比)は、0.7%と、かなり落ち着いてきました。物価上昇率は、2012年以降、安定的に推移しており、2018年1月以降は概ね3%未満で推移していました。2021年9月以降は久しぶりの大幅上昇となっていましたが、2022年7月以降は低下傾向にあります(2018年1月2.0%、2月2.3%、3月2.3%、4月2.4%、5月2.9%、6月2.8%、7月2.3%、8月1.9%、9月2.6%、10月3.1%、11月2.5%、12月1.6%、2019年1月1.6%、2月2.4%、3月2.3%、4月2.6%、5月2.3%、6月1.6%、7月2.2%、8月3.1%、9月1.7%、10月1.3%、11月1.8%、12月3.1%、2020年1月3.6%、2月2.7%、3月2.8%、4月1.9%、5月2.4%、6月3.2%、7月3.1%、8月2.0%、9月2.9%、10月3.7%、11月3.7%、12月2.9%、2021年1月2.6%、2月1.7%、3月2.1%、4月2.7%、5月3.0%、6月2.7%、7月3.3%、8月3.4%、9月5.9%、10月6.8%、11月7.9%、12月6.7%、2022年1月4.1%、2月6.3%、3月7.2%、4月7.3%、5月7.2%、6月7.8%、7月5.4%、8月4.9%、9月4.4%、10月3.6%、11月3.2%、12月2.9%、2023年1月3.0%、2月2.2%)。なお、2月と比べると3月は0.1%の上昇でした。
 ガソリン価格は、政府による価格メカニズムにより国際価格に概ね連動して動いています。2月の4500リエル/リットルから、3月は4461リエル/リットルに下落しました。ディーゼルは、2月の4650リエル/リットルから、3月は4100リエル/リットルに下落しました。国際原油価格(ニューヨーク市場のWTI)は、ロシアのウクライナ侵略の影響を受けて急激に上昇し2022年3月初めに130ドル台にまで上昇した後、最近は70~80ドル前後の動きとなっています。カンボジアはガソリン類を全量輸入に頼っているため、カンボジアのガソリン価格も国際価格に連動しており、2022年中盤に急速に上昇しましたが、国際原油価格の下落を受けて落ち着いてきました。
 国際機関も2023年のカンボジアの物価上昇率については落ち着いてくるものと予測しています。アジア開発銀行は3.0%、世界銀行は2.5%、IMFは3.0%、AMROは3.3%と予測しています。
(写真は、プノンペンのセントラルマーケット。賑わいが戻っています)  



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日本 円借款でカンボジアの灌漑事業を支援

2023年04月25日 | 経済
 4月10日、カンボジア・プノンペンにおいて、植野篤志駐カンボジア日本国特命全権大使と、プラック・ソコン・カンボジア王国副首相兼外務国際協力大臣との間で、プノンペン南西部における灌漑排水施設等の改修・整備に係る支援等を実施するための24億8200万円を限度とする円借款に関する交換公文の署名が行われました。
 カンボジアでは、GDPの多くの部分を占め、地方村部の主要生計手段となっている農業の生産性向上のため、老朽化等が進む灌漑施設の復旧・改善が喫緊の課題となっています。今回の円借款事業は、プノンペン南西部の農村貧困地域において灌漑排水施設等を改修・整備することにより、対象地区の農業生産性向上を図り、もって同地域の農民の生計向上に寄与するものです。なお、この事業には2014年7月に2014年に第1期の円借款(56億600万円)を供与していましたが、最近の急激な為替変動(円安)等により総事業費が増加したことを受け、第2期分を追加的に供与するものです。
 供与条件ですが、第1期の時は、カンボジアは貧困国かつ後発開発途上国(LDC)でしたので、金利は0.01%/年、償還期間は40年(うち据置期間10年間)という円借款の中でも最も譲許的な条件でした。今般の供与ではカンボジアの一人当たりGNIが向上したため、カンボジアは下から2番目の階層にステップアップし、金利は変動金利でTORF+0.4%(下限金利は0.1%。またコンサルタント部分は年0.01%)、償還期間は30年(10年の据置期間を含む)となっています。なお、TORF(Tokyo Term Risk Free Rate)とは、東京ターム物リスク・フリー・レートのことで、円借款の変動金利を表す際に用いられる金利指標です。最近は、0.01%前後で推移しています。
(写真は、JICAのサイトより)

外務省の発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_001416.html


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イオンモール カンボジア3号店 グランドオープン

2023年04月24日 | 経済
 4月7日、イオンモールのカンボジア3号店となるショッピングモール「イオンモール・ミエンチェイ」がグランドオープンし、記念式典が開催されました。モールは昨年12月15日に一部先行オープンしていましたが、テナントの工事も進み、魅力的な専門店を揃えてグランドオープンしたものです。式典には、フン・セン首相の長男であるフン・マネット陸軍司令官や植野篤志日本大使が参加しました。
 イオンモール・ミエンチェイは、プノンペンの中心地から南へ8キロメートル、フンセン通り沿いに位置します。このエリアはプノンペンの副都心として開発され、アクセスや利便性に優れ、将来的には住宅やマンション、インターナショナルスクール等多数のプロジェクトが計画されるなど人口の増加が見込まれ、広域での集客が期待される立地環境であるとしています。また、イオンモール・ミエンチェイは、開発の中心として「エデュテイメントモール」をコンセプトに、幅広い年齢層にエンターテインメントと教育を提供するとのことです。具体的には、大型屋外公園「コムサンパーク」の開園、新しいエンターテインメント空間の提供、国内最大級となる最新のアドバンストデジタルサイネージの導入、文化を学び未来に向けて文化を育む生活の提案、常に最新の「美」を提案する「コスメティックゾーン」の提供、アンカーストア「イオン」の開店、ポストコロナに向けた安全・安心の提供等を実施するとしています。
 同社では、「イオンモール・ミエンチェイは革新的なテクノロジーとカンボジアでの10年にわたるモール運営の経験を結集したモールです。これまでに培った経験と最新の技術で、常に変化するライフスタイル、お客さまのニーズにお応えしてまいります。」としています。

イオン・イオンモールの発表
https://www.aeonmall.com/news/index/6753/


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2023年04月24日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
 配信御希望の方は、下記のアドレス、またはブックマークから、まぐまぐのページで皆様のメールアドレスのご登録をお願いします。

 メールマガジン「週刊カンボジア経済ニュース」
https://www.mag2.com/m/0001154670.html


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新しい和食屋さん Saboh Rikyu

2023年04月23日 | 生活環境
 プノンペン中心部バンケンコンに開店した和食屋さん「Saboh Rikyu」です。日本の芸術家のご夫妻が切り盛りされています。インテリアは、デザイナーの旦那様が自ら手掛けたもので、木組みが美しく、和風の中にもモダンな雰囲気を出しています。メニューは、おつまみ類からすき焼き、デザートまで多くの種類が並んでいます。今回は、リーズナブルなおつまみ類(2ドルから)、フォアグラ茶碗蒸し(5ドル)、カルパッチョの盛り合わせ、エビの天ぷら等々、そして最後にシフォンケーキまで頂きました。カルパッチョは、トリュフの香りが際立っていて素晴らしかったです。アルコールもいろいろ揃っていますが、今回はお薦めの日本酒を各種色々と頼んで、楽しめました。ケーキも有名で、お誕生日用にも要望に合わせた素敵なケーキを作っていただけます。お値段は、全般的にはリーズナブルです。お客さんは、日本の方だけではなく、地元の方も数多く来られていました。お勧めです。ぜひお試しください。

Saboh Rikyu
https://web.facebook.com/sabohrikyu

トリュフが香るホタテとサーモンのカルパッチョ。


エビの天ぷら。私の好物です。


かわいい器の茶碗蒸し。フォアグラ入りで5ドルです。



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シェムリアップ 老舗のフレンチOlive Cuisine de Saison

2023年04月22日 | 生活環境
 シェムリアップ中心部にある老舗フレンチ「Olive Cuisine de Saison」です。コロニアルな建物を活用した落ち着いた雰囲気の内装です。メニューは、クラッシックなフレンチです。今回は、一人だったので、オニオンスープとフォアグラをお願いしました。フォアグラ(写真上)は、2人前かと思うボリュームで、コストパフォーマンスもいい感じでした。店員さんたちの服装もシックで、サービスも手馴れていました。私が行った日はクリスマスシーズンということもあって、満席の盛況でした。お客さんは、地元の西洋系の常連さんに加え、観光客も多かったようです。シェムリアップでフレンチを楽しむには良いお店かと思います。お試しください。

Olive Cuisine de Saison
https://www.facebook.com/Olivecuisinedesaison/


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IMF 世界経済見通し2023春 不安定な回復

2023年04月21日 | 経済
 4月11日、国際通貨基金(IMF)は、世界経済見通し(WEO)2023年4月版を発表しました。世界経済については、「金融部門の混乱や高インフレ、ロシアによるウクライナ侵攻の影響、3年にわたるコロナ禍を受けて、見通しは再び不透明になっている」としています。世界全体の成長率については、2022年3.4%(2022年10月予測3.2%)、2023年2.8%(同2.7%)、2024年3.0%と予測しています。世界の物価上昇率については、「一次産品価格の下落を背景に、世界の総合インフレ率は2022年の8.7%から2023年は7.0%に鈍化する見込みであるが、基調的(コア)インフレ率はもっと遅いペースで鈍化するだろう。」と指摘しています。
 世界的に需要が減退している中で、カンボジアの今年の成長率予測は若干引き下げられたものの、高い水準を維持すると見ています。成長率予測は、2022年5.0%(同5.1%)、2023年5.8%(同6.2%)、2024年6.2%(同6.6%)となっています。更に、2025年以降2028年までの成長率は、6.2%~6.5%と高度成長に復帰すると予測しています。物価上昇率は、2022年5.3%(同5.2%)、2023年3.0%(同3.8%)、2024年3.0%(同3.0)と見込んでいます。経常収支の赤字(対GDP比)は、2021年47.5%、2022年26.9%にまで悪化しましたが、2023年は12.2%、2024年は9.3%に改善する見込みで、2025年以降も7%前後と予測しています。
 世界的な需要減退と金融引き締めの中で、スリランカのように激しい物価上昇、為替変動、外貨危機、対外債務返済不能、政治的混乱等に直面して困難な状況にある国も出てきています。しかし、カンボジアは、途上国の中では物価も安定的、為替レートも安定、対外債務も問題ないレベルであり、マクロ経済運営は様々な外的ショックにうまく対応しているものと見られます。今後も、日本等先進各国や国際機関の協力を得つつ、経済の回復・成長に向けた努力を継続することが期待されます。
(グラフは、IMFの発表より)

国際通貨基金(IMF) 世界経済見通し2023年4月版(和文新聞発表)
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2023/04/11/world-economic-outlook-april-2023


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北九州市上下水道局 日本水大賞受賞 カンボジアでの活動を評価

2023年04月20日 | 経済
 4月6日、北九州市は、北九州市上下水道局が第25回日本水大賞を受賞したと発表しました。日本水大賞は、水循環系の健全化を目指し、美しい水が紡ぎだす自然の豊かさの中にも、水災害に対して強靭な国土と社会の実現に寄与することを目的としています。1998年から実施されており、国内で水環境問題に取り組む個人やNGO/NPO、学校や企業などに贈られてきました。なお、水大賞の委員会は、秋篠宮皇嗣殿下を名誉総裁に、各界の有識者で組織されています。
 今回の受賞は、「世界に広がる北九州市の水に関する技術」として、北九州市上下水道局の 30年以上にわたる国際協力の活動が認められたものです。北九州市によりますと、上下水道局は外国の上下水道のインフラ整備や運用能力の向上のために、30年以上にわたって職員を派遣したり、研修員の受け入れを行ったりしてきたとのことです。特に、カンボジアの首都プノンペンで行った技術協力により、現地の水道品質が劇的に向上し、アジアで数少ない「飲める水道水」 を実現して、「プノンペンの奇跡」と呼ばれるまでに至ったことが評価されたということです。また、その後も、継続的な支援を行い、カンボジアの地方都市の水道事業の改善につなげているとしています。なお、地方自治体が海外で実施した取組みでの大賞受賞は初となるとのことです。
 北九州市の長く継続した支援は、プノンペンの上水道を始め、カンボジアの地方都市の上水道の改善やカンボジア初の下水道となるプノンペン下水処理場の計画等に大きく貢献してきました。今後ともこうした息の長い支援が継続されていくことが期待されます。
(写真は、北九州市の発表より)

北九州市の発表
https://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/001029843.pdf


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AMRO 地域経済見通し2023発表 カンボジア経済は回復へ

2023年04月19日 | 経済
 4月6日、ASEAN+3マクロ経済調査事務局(ASEAN+3 Macroeconomic Research Office:AMRO)は、ASEAN+3地域経済見通し2023年版を発表しました。AMROは、この地域の経済・金融の監視・分析を行うとともに、ASEAN+3(ASEAN10か国と日本、中国、韓国)による外貨融通の取り決め「チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)」の実施を支援するために設立された国際機関です。
 AMROは、今回の見通しで加盟13カ国の経済が回復傾向にあると見て、GDP成長率見込みを2022年3.2%(昨年10月予測3.7%)、2023年4.6%(同4.9%)、202年4.5%と予測しました。ASEAN10か国では、2022年5.6%(同5.3%)、2023年4.9%(同4.9%)、2024年5.2%と見ています。AMROでは、世界的な需要減退と金融引き締めに対してこの地域は耐久力があるとしています。中国の回復にも支えられて、観光の回復と域内の貿易拡大により、欧米の需要減退を緩和できると見ています。物価上昇率(13カ国)も、2022年の6.5%から、2023年4.7%、2024年3.0%と低下するとしています。
 カンボジアについては、成長率を2022年5.0%(同5.0%)、2023年5.9%(同5.4%)、2024年6.7%と予測しています。2022年は、製造業の堅調な輸出に支えられて経済は回復したとしています。2023年は、世界的な需要減退による輸出の減退が予測されるものの、中国の回復に伴う観光の回復等により成長は加速すると見ています。物価上昇については、2022年5.4%、2023年3.3%、2024年3.1%と落ち着いてくるものと予測しています。対外収支については、経常収支の赤字(対GDP比)は、2021年には45.7%にまで悪化しましたが、2022年には32.7%にまで戻しています。また、外貨準備は2022年末には178億ドル(輸入の8.4か月分)と非常に安定的なレベルにあるとしています。政府部門は、2021年の赤字がGDP比8.5%に達しましたが、2022年は5.4%にまで戻しました。日本等の支援もあって、公的対外債務はGDP比35.9%と問題ないレベルに留まっています。
 カンボジア経済のリスクとしては、世界的な需要減退、金融引き締め、国際石油価格の高騰、地政学的緊張の高まり等を挙げています。更に、民間向け貸付の増大、特に、中央銀行による金融監督が十分に行われていない不動産開発業者による不動産向け貸付のリスクに警鐘を鳴らしています。
 AMROとCMIMは、アジア通貨危機の際の国際通貨基金(IMF)の対応が失敗続きであったために、日本が主導して設立したアジア版IMFです。2016年の設立協定発効以降、活動を本格化しており、アジアの視点に立った経済分析・監視を実施しています。

ASEAN+3マクロ経済調査事務局の発表(英文です)
https://www.amro-asia.org/asean3-expected-to-grow-by-4-6-percent-led-by-rebound-of-china/


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アジア経済見通し2023春 カンボジアは観光回復に期待

2023年04月18日 | 経済
 アジア開発銀行(ADB)は、4月4日に「アジア経済見通し2023年4月版(Asian Development Outlook April 2023)」を発表しました。ADBでは、パンデミックに対する規制の緩和が続き、消費や観光、投資が喚起される中、アジア・太平洋地域の開発途上国の2023年の経済成長は加速すると予測しています。ゼロコロナ戦略から転換した中国の経済活動の再開が、同地域の成長見通しを明るくする主な要因となっていると分析しています。アジア開発途上国の経済成長見通しを2023年4.8%(2022年10月予測4.9%)、2024年4.8%と予測しています。アジア・太平洋地域のインフレ率は、国・地域によってかなりばらつきがあるものの、パンデミック前の水準に向かって徐々に緩やかになると予測しています(グラフ上)。
 カンボジアについては、2023年のGDP成長率を5.5%(前回6.2%)、2024年は6.0%と予測しています。縫製品等については、欧米の経済鈍化の影響で伸び悩むものと見ていますが、2023年第二次産業の成長率は5.8%、更に2024年は7.8%まで伸びると予測しています。農業については、2023年の成長率を1.1%、2024年1.2%と見ています。また、中国の再開放に伴い観光が伸びるとして、第三次産業の成長率は2023年7.8%、2024年6.8%と予測しています。物価上昇率予測については、ロシアのウクライナ侵略等の影響もあり、2022年は5.3%まで高まりましたが、2023年は3.0%、2024年は4.0%に落ち着くとしています。国際収支については、経常収支の赤字(対GDP比)が2021年には40.4%に達しましたが、2022年は25.3%にまで縮小しました。また、この赤字は、外国直接投資等で埋め合わされて、外貨準備は2022年末で178億ドル(輸入の6.1か月分)と十分なレベルにあります。今後とも国際収支は安定的と予測しており、2024年末の外貨準備は、211億ドル(輸入の7か月分)と予測しています。
 リスクとしては、欧米の経済停滞、民間向け貸付の増大、中国からの観光客・直接投資の伸び悩み、エネルギー価格の高騰等をあげています。なお、カンボジアは、気候変動に脆弱な状況にあるとして、その対策強化が必要であると提言しています。

アジア開発銀行のサイト(和文)
https://www.adb.org/ja/news/adb-forecasts-4-8-growth-asia-and-pacific-2023-and-2024


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カンボジア国連ボランティア中田さんの死から30年

2023年04月17日 | 経済
 内戦後のカンボジアで1993年4月、国連ボランティアとして選挙監視に赴いた中田厚仁さんが凶弾に倒れて、4月8日で30年が経ちました。当時25歳だった中田厚仁さんは、国連のボランティアとしてカンボジアの総選挙を支援していた最中に、銃撃され、亡くなられました。父の武仁さんは、厚仁さんが凶弾に倒れた直後、「身を捨てても、やるべきことを息子はした」と語りました。更に、厚仁さんの遺志を継ごうと、当時、勤めていた商社を辞め、国連機関の1つ、「国連ボランティア計画」の名誉大使となって世界各地を訪れ、ボランティアや平和の大切さを訴えていましたが、2016年に亡くなられています。事件後、中田さんが亡くなったカンボジア中部コンポントム州の現場周辺には「ナカタアツヒト村」ができ、小中学校や職業訓練校が相次いで設立されました。お二人のご冥福をお祈り申し上げます。
 4月8日には、植野篤志大使が、プノンペンのウナロム寺院にある中田厚仁氏の慰霊碑に献花しました。また、日本では、京都芸術大学、外務省、国連ボランティア計画が、「中田厚仁30年平和フォーラム」を開催しました。
 日本は、国際平和への積極的貢献を行うため、1992年の通常国会で「国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律」(PKO法)を可決しました。国会審議では、当時の社会党や共産党が理不尽な反対行動を行うとともに、多くの条件を求めたこともあり、その後の現場の手足を縛る結果となり、1993年には文民警察官と国連ボランティアとして活動にあたっていた2人の日本人が襲撃されて死亡しました。
 カンボジアのために命を懸けた日本人がいたことを決して忘れてはならないと強く思っております。また、日本の国際貢献活動が、カンボジアの復興に大きく貢献したこと、そして多くのカンボジアの方々が日本に感謝していることもぜひ強調しておきたいと思います。これまでの関係者の方々の献身的な努力に敬意を表します。
(写真は、PKOに参加した自衛隊。外務省のサイトより)



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