2日目にして、ついに仕掛け始めた。
ハノイの店はオープンしてちょうど一か月になる。
売り上げは、経費と人件費とテナント料を払ってトントンという。
どうも疑わしい。
とはいえ、客が来ない来ないと嘆いている割には、初めての月にしては上出来ではないのだろうか。
だが、ベトナム人は欲が深い。
中国人ほどではないが、金にはうるさい。
その割に懐も甘く、ルーズな面もかなり多い。
目先の利潤にこだわる。
先のことはほとんど考えない。
計画性はほとんどないといっていいだろう。
これは南国では共通したことだ。
なんせ、その辺の木には、放っておいてもたわわに果物が実り、
米だって3毛作は当たり前なのだから。
日本のように、手塩にかけて育てる感覚は薄いように見受けられる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昨日は、着物を持ってアオザイ屋さんに行ってきた。
ご機嫌をとるのに、まず羽織をプレゼント。
ニッコリ喜ぶ、アオザイ屋のおばちゃん
ここのおばちゃんは、歳のわりに綺麗で愛想もいい。
が、金には結構シビアだ。
着物をアオザイに仕立ててもらうのに、
日本からここに着物を持ち込むのはこれで4回目になる。
徐々に安くしてもらうように交渉するのだが、
むしろ前回より高くいってくる。
冗談じゃない。
それでなくても円安で割高になっているのに。
こうして本格的に着物でアオザイに仕立てているのは
世界でボク一人だけだ。
ボクのビジネスの考え方は 「ONE手法」 (ボクが名づけたのだが)といい、
次の3点に絞られる。
① オリジナル (Orijinal)
② ニッチ (Niche)
③ エンジョイ (Enjoy)
誰も今まで手掛けたことのないことで、
盲点を突いた隙間産業で、
自分が楽しめるもの しか手掛けない。
誰もやったことがないことに着手するにはリスクが伴うことはいうまでもない。
うまくいくがどうか分からないのだ。
誰も試したことがいないから。
だから、しり込みする。
誰かがやって、うまくいってることを真似してやるのが凡人だ。
べトナ人の商法は、どうやらそれが根付いている。
農業国家は総じて言えるのではないか。
ここにボクの店の問題点が潜んでいる。
―――――――――――――――――――――――――――
世界の旧市街と言われる街
たとえば、
モロッコのマラケシュやフェズ、
トルコのイスタンブールなどに行くと
迷路のような狭い通路に、同じ職種のお店が沢山並んでいる。
銀食器やブリキさん、染物屋さん、調味料屋さん、衣料品屋さん、靴屋さんなどなど。
買い物客は何を基準に店を選ぶのだろうか。
ヤッパリ、値段だ。
負けてくれるところから買う。
日本も、江戸時代そうだった。
熊本にも、呉服町や紺屋まち、加治屋町、細工町などの名前が残っている。
ボクもその一角の呉服商人問屋で生まれた。
だから、代々商売人の家系だ。
ここベトナムのホエンキエム湖畔にある旧市街(Old Qurter)も全く同じだ。
アオザイ屋さんだったら、同じ通りに何軒も並ぶ。
着物をアオザイに仕立ててもらうために、
1年半ほど前にボクは飛び込みで片っ端からアオザイ屋を訪ね歩いた。
断れ続けて、やっと10軒目ほどでこのおばさんに拾われたのだ。
おばさんが英語ができるのも幸いした。
だけど、がめつい。
着物は大変なのよ、といって弱みを突いてくる。
それでもボクも引き下がらない。
いつも、今回いくらにするかでもめる。
ここのおばさんは几帳面にカレンダーノートに記入しているのでひっく返して調べる。
ボクの言ってることがいつも正しい。
それなのに、引き下がろうとしない。
これは、ベトナム人に共通しているようだ。
今まで泊まったホテルでも、よくもめる。
前回と同じ値段と言っておきながら、清算するときに平気で値を上げてくる。
喧嘩して警察沙汰にしたこともあった。
一般市民は、警察(公安)を極端に恐れている。
この辺は、中国と同じ共産主義国だ。
中国と違うのは、公安も日本人には寛大ということ。
なぜなら、日本がどれだけベトナムに貢献しているか知っているからだ。
日本大使館の名前を出せば、ビビる。
新空港も日本(大成建設)が手がけるし、
今回見た、道路と橋も日本が全面的にお金(ODA)を出して作っている。
こういう面では、日本人であることに誇りを持てる。
話はだいぶ逸れたが、やっとのことでアオザイ屋のおばさんとも合意ができた。
次回から、もっと安くするという言質も取って、ノートに書かせた。
「あんたは忘れやすいからね」というと、
「あたしゃ記憶力はいいんだよ」 と切り返す。
「ダメダメ、高い値段しか覚えてないだろ」とボクも負けてはいない。
最後は、笑って妥協点で落ち着くのが常だ。
歳のわりには可愛くて、なかなか憎めないところがある。
だから、ボクはこのおばさんが好きだ。
さて、問題はボクの店のやり方だが、
長くなったので次回に回そう。
こちらも、二転三転面白いことになってきているゾ。
ハノイの店はオープンしてちょうど一か月になる。
売り上げは、経費と人件費とテナント料を払ってトントンという。
どうも疑わしい。
とはいえ、客が来ない来ないと嘆いている割には、初めての月にしては上出来ではないのだろうか。
だが、ベトナム人は欲が深い。
中国人ほどではないが、金にはうるさい。
その割に懐も甘く、ルーズな面もかなり多い。
目先の利潤にこだわる。
先のことはほとんど考えない。
計画性はほとんどないといっていいだろう。
これは南国では共通したことだ。
なんせ、その辺の木には、放っておいてもたわわに果物が実り、
米だって3毛作は当たり前なのだから。
日本のように、手塩にかけて育てる感覚は薄いように見受けられる。
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昨日は、着物を持ってアオザイ屋さんに行ってきた。
ご機嫌をとるのに、まず羽織をプレゼント。
ニッコリ喜ぶ、アオザイ屋のおばちゃん
ここのおばちゃんは、歳のわりに綺麗で愛想もいい。
が、金には結構シビアだ。
着物をアオザイに仕立ててもらうのに、
日本からここに着物を持ち込むのはこれで4回目になる。
徐々に安くしてもらうように交渉するのだが、
むしろ前回より高くいってくる。
冗談じゃない。
それでなくても円安で割高になっているのに。
こうして本格的に着物でアオザイに仕立てているのは
世界でボク一人だけだ。
ボクのビジネスの考え方は 「ONE手法」 (ボクが名づけたのだが)といい、
次の3点に絞られる。
① オリジナル (Orijinal)
② ニッチ (Niche)
③ エンジョイ (Enjoy)
誰も今まで手掛けたことのないことで、
盲点を突いた隙間産業で、
自分が楽しめるもの しか手掛けない。
誰もやったことがないことに着手するにはリスクが伴うことはいうまでもない。
うまくいくがどうか分からないのだ。
誰も試したことがいないから。
だから、しり込みする。
誰かがやって、うまくいってることを真似してやるのが凡人だ。
べトナ人の商法は、どうやらそれが根付いている。
農業国家は総じて言えるのではないか。
ここにボクの店の問題点が潜んでいる。
―――――――――――――――――――――――――――
世界の旧市街と言われる街
たとえば、
モロッコのマラケシュやフェズ、
トルコのイスタンブールなどに行くと
迷路のような狭い通路に、同じ職種のお店が沢山並んでいる。
銀食器やブリキさん、染物屋さん、調味料屋さん、衣料品屋さん、靴屋さんなどなど。
買い物客は何を基準に店を選ぶのだろうか。
ヤッパリ、値段だ。
負けてくれるところから買う。
日本も、江戸時代そうだった。
熊本にも、呉服町や紺屋まち、加治屋町、細工町などの名前が残っている。
ボクもその一角の呉服商人問屋で生まれた。
だから、代々商売人の家系だ。
ここベトナムのホエンキエム湖畔にある旧市街(Old Qurter)も全く同じだ。
アオザイ屋さんだったら、同じ通りに何軒も並ぶ。
着物をアオザイに仕立ててもらうために、
1年半ほど前にボクは飛び込みで片っ端からアオザイ屋を訪ね歩いた。
断れ続けて、やっと10軒目ほどでこのおばさんに拾われたのだ。
おばさんが英語ができるのも幸いした。
だけど、がめつい。
着物は大変なのよ、といって弱みを突いてくる。
それでもボクも引き下がらない。
いつも、今回いくらにするかでもめる。
ここのおばさんは几帳面にカレンダーノートに記入しているのでひっく返して調べる。
ボクの言ってることがいつも正しい。
それなのに、引き下がろうとしない。
これは、ベトナム人に共通しているようだ。
今まで泊まったホテルでも、よくもめる。
前回と同じ値段と言っておきながら、清算するときに平気で値を上げてくる。
喧嘩して警察沙汰にしたこともあった。
一般市民は、警察(公安)を極端に恐れている。
この辺は、中国と同じ共産主義国だ。
中国と違うのは、公安も日本人には寛大ということ。
なぜなら、日本がどれだけベトナムに貢献しているか知っているからだ。
日本大使館の名前を出せば、ビビる。
新空港も日本(大成建設)が手がけるし、
今回見た、道路と橋も日本が全面的にお金(ODA)を出して作っている。
こういう面では、日本人であることに誇りを持てる。
話はだいぶ逸れたが、やっとのことでアオザイ屋のおばさんとも合意ができた。
次回から、もっと安くするという言質も取って、ノートに書かせた。
「あんたは忘れやすいからね」というと、
「あたしゃ記憶力はいいんだよ」 と切り返す。
「ダメダメ、高い値段しか覚えてないだろ」とボクも負けてはいない。
最後は、笑って妥協点で落ち着くのが常だ。
歳のわりには可愛くて、なかなか憎めないところがある。
だから、ボクはこのおばさんが好きだ。
さて、問題はボクの店のやり方だが、
長くなったので次回に回そう。
こちらも、二転三転面白いことになってきているゾ。