世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

危険な人生

2017年07月14日 | 熊本地震
プランは?ときかれ

No plan と答える。

いつまでいるの?と聞かれ、

さー、飽きるまでと答える。

ただただ酒をのみ、

地元の人と触れあう。


    沖縄の海はどこまでも青く、空へと続く


それは、

時に思いがけない展開を生む。

暮らすように旅をし、

旅するように暮らす。

それこそ、旅の醍醐味。

地酒を飲み、

地元の女を抱く。



お互いの寂しさを埋めるように

激しく求めあう。




パソコンに向かって原稿を書く横で、

満足そうな寝息をたてながら

裸の女が寝ている。

その光景に酔いしれ

キーボードを叩く指を触発する。


人は皆、

過去の悲しみを引きずり、

寂しさと共に生きている。

わずかばかりの悦びと幸せを求めながら。


思い通りにいかないのが人生。

だが、

思った通りになるのもまた人生。

焦る必要なんてどこにもないんだ。

想いに信念が乗り移ったとき、それは叶う。

新しい自分が生まれる。

心はいつもコロンブス。

旅するたびに新境地を発見する。

旅するたびに成長を重ねる。


それこそが自分の怪しい魅力となり、

また人を引き付ける。

それは、

怪しければ怪しいほど危険な魅力を増す。


好かれようとするから嫌われる。

追いかけるから逃げられる。

やがて、旅人は去り、

女は残る。

いずれその時がくることが分かっていながら、

肌を重ねる。

いや、

分かっているからこそ

その一瞬に命を賭ける。

旅人も、

どこで果てるかも知れず、

また旅を続ける。



フィクション「旅人よ」より