デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

遊びの流儀

2019-07-27 17:05:04 | 観覧雑記帳
ジャンル 美術
観覧日 2019年7月26日
会場 サントリー美術館

遊楽図の主に屏風絵をこれだけ一同に会して見ることはあまりないのではないだろうか。企画した学芸員の確かな目からこれだけの絵画を集めてきたのだろうと思う。8章に分かれての展示のなか、やはり自分にとって一番興味があったのは5章の野外遊楽と祭礼行事であった。もちろんお目当ては曲芸や軽業などが描かれた絵であったが、初めて見るものも含めてたっぷりと楽しませてもらった。
「花下遊楽図屏風」にはさしものと呼ばれた肩芸があった。

なによりもこれには感動したのだが「四条河原遊楽図巻」には綱渡り(四つ綱」
「四条河原遊楽図屏風」には犬の曲芸、ジャグリングの絵があった。ひとつ気になったのは犬の曲芸を演じている芸人たちが南蛮風の衣装を着ていることである。もちちろ扮装しているのだろうが、この絵以外にも犬の曲芸を演じる人は南蛮風の衣装を着ているものがある。
こうした図の解説のなかで、例えばさしものについてや四つ綱についての解説がないのは、専門家の人たちがサーカス芸についてあまり知らないでいるからではないか。サーカス学会の竹内氏がこうした中世・近世の絵巻などからジャグリングのカットを探し出し分析をしているが、こうした研究調査を従来の絵巻物研究と重ね合わせていくといろいろ新たな発見があるかもしれない。
こうしたサーカスとは関係のない遊楽図のなかで気になったのは邸内遊楽図のなかで、仰向けになった男を2,3人の女性がなにかをしようとしているもの、この遊びは数点の遊楽図に描かれていた。何の遊びなのだろう。


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