五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

説得の落とし穴

2011年06月17日 | 第2章 五感と体感
良かれと思って、落ち込んだ人を励ますつもりが、だんだんと感情が高まって、強い口調の説得へと移行していく人に時々出会います。

傍で見ていて「あーあ、やっちゃったよ…」と思いますが、言っている本人は、言いたい事を相手に主張し、落ち込んだ人の肩を叩いたりしています。説得しているつもりの本人は気持良くなっても、落ち込んだ人はますますゲンナリしていくわけです。「あんたには、言われたくない・・・」と。

説得しているうちに、自分の思いや考えにのめり込み、そのうち、自分の抱えているストレスのはけ口になってしまったりしてしまうのが、大抵の人の「説得」かもしれません。

説得が余計なお世話だと思われる前に、相手が落ち込んでいる感情をきちんと受け止め、感情に添う訓練をしたほうが良さそうです。

「いかに、口を出さないか。」

「ありのままの状態を静かに見守り、沈黙を保つことができるか。」

「言葉にしなくても、ちゃんとあなたのことを今現在、見守っているよ、という愛情と気遣いが自分にあるか」

説得することよりも難しい事かもしれませんが、自分の言っていることは、実は自分に言い聞かせたい事か、または、自分が誰かに言いたい事ではないだろうか、、、ということを自問自答できる余裕くらいは持っていたいものです。

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