五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

掛け軸を別の視点から観る

2015年05月28日 | 第2章 五感と体感
掛け軸を別の視点から観る2015/05/28
円安も手伝い、海外からの観光客が増え、買い物だけではなく、日本の文化を知ろうとする外国人が増えたように見受けます。
最近は、観光スポットもSNSや口コミで広がるらしく、渋谷の交差点を上から眺めることのできる井の頭線とJRの渡り廊下のガラス窓にカメラを向け鈴なりになっている観光客を見かけたりします。
考えてみれば私も旅先では、普遍的な観光スポットよりも別の視点で自分のスポットを見つける事の方に楽しみを見つけます。
現地の人から見れば、「何でここで写真撮るの?」というような感じです。

自分の個性が自分の好みを見つけるわけですから誰から指摘されることなく、自分で見つけた喜びは、与えられたものよりも深いものになります。

最近、日本の文化を発信するために色々な事が取り組まれています。
私がコツコツ作業している表装も同じです。
「如何に海外からの人に魅力的に見せるか?欲しいと思わせるか?」
当たり前のように制作してきた私にとっては、当たり前なだけに大変難しい問題です。
でも、マイ観光スポット的な考え方で観るならば、ある人が盆栽が好きだったり、浮世絵が好きだったりすることと同じであり、掛け軸が「かっこいい」と思える場所が必要なのではないかと思うのです。
お土産物的な小さな屏風や葉書掛けも一つのアイディアですが、これは物品販売としての方法です。「かっこいい」と思って頂くには、「見せる場所」がかっこよければ、魅力的に見えるわけです。昔から日本美術や骨とう品に魅せられている人は洋室に掛け軸を設えて素敵なデコレーションを愉しんでいます。

私達自身も見方を変えて、表装自体を「現代美術的」な見方をすると別の海路が開けてくるようにも思います。今まで知らなかった文化に人が接した時の新鮮さは、古き伝統を守り続けてきた者とは違う新しいものを発見したという感覚なのです。
そのためには作り手の方も技術のみではなく設えのセンスを磨いていく必要がありましょう。古き伝統を引き継ぐことは別の方向から観点を見出すことも大事なことなのです。創作的な表装を発表することも良いでしょうが、伝統をきっちりと守り抜いた表装形式のほうが魅力があります。
形式的であり設えの良いかっこいい掛け軸と出合った人は「新大陸発見!」ぐらいの勢いで目をキラキラされるのではないでしょうか?


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