五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

横浜三渓園

2014年06月15日 | 第2章 五感と体感
開港以来、横浜は商いの街として発展してきました。生糸の貿易で一旗上げた商人の原三渓富太郎氏は横浜では有名人です。
原家三代目の三渓は養子です。初代の富を益々大きくし、慈善事業にも取り組みました。
芸術家を擁護したり、海外に流れた日本の美術品を買い戻したり、と、三井の大番頭益田鈍翁や岡倉天心との交流で日本の美術界にも大きな影響を及ぼしました。

三渓園は私の通っていた高校のお隣にあり、昔は南門の木戸が裏口のようになっていて適当に出入り出来ていたお陰で随分散策を愉しんだものです。
横浜にはお殿様が増設した庭園はありません。明治時代には既に自分の邸宅を一般公開した原家が横浜の文化を引っ張ってきたということでしょう。

ここ6,7年、友人と横浜老舗巡りをしています。今まで横浜の歴史書に登場するような料理屋も巡ってきました。
そして、今回は原三渓の御子孫が室町時代から年数をかけて建て増ししてきた邸宅でお料理屋さんを営んでおり、皆に聞くと、まだどなたも行っていません。そんなわけで、建物見物と原三渓の直筆の軸を堪能しながら、季節のお料理に舌鼓を打ってきました。お店の名前は「隣花苑」。

6月の御膳は、蕗や若鮎、鰹などの初夏の食材が活かされており、器を惚れ惚れと眺め、久しぶりに会う友人との会話が弾みました。

東大寺オタクの私としては、原家が東大寺に寄進した際、お礼に頂いたと云う東大寺のお盆が一席のテーブルに設えてあることに親近感を持ちました。予約した客の為の流石のおもてなしです。そこには老齢の御夫婦が据わられました。

お口もぱくぱく。
おめめもぱちくり。

室町の土間にはタイサンボクの枝が大きな花をつけ、それを活け、琵琶の生った枝も豪快に別の壺に活けられ、仏間の仏様にご挨拶して邸宅を後にしました。

10年ぶりぐらいに訪れた三渓園で閉館時間まで口を動かし、横浜老舗巡りを満喫しました。

9月の蓮の実ご飯を楽しみに、その時は是非とも東大寺のお盆をリクエストさせて頂こうと思います。


☆☆ ☆☆
ブログの下に掲載される広告は、私個人に関わるものではなく、一切関係ありません。有料の広告非表示でブログをアップしているのですがスマホ対応はされていないようです。

☆ クりック応援お願いします♪「生き甲斐の心理学/五感で観る」 人気blogランキング

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ワールドカップで比較文化 | トップ | いつも通りの父の日 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

第2章 五感と体感」カテゴリの最新記事