五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

生頼範義展

2018年01月21日 | 第2章 五感と体感


生頼範義展  2018年1月21日

パンダ熱で大賑わいの上野で、二つの展覧会を観てきました。
南方熊楠展と ♯生頼範義展。

二ついっぺんにブログに記すには無理があるので、今日のブログは生頼範義展を書きます。

昭和十年生まれのイラストレーター生頼範義氏は、私の親の世代です。2015年に亡くなる寸前まで描かれていらっしゃったようです。

スターウォーズのポスターで世界的に注目を浴びるようになり、描写力だけでなく、描くための編集能力も抜群のセンスを持ち、私個人では、ハヤカワ書房の小説や書店に並んでいた諸々の目に飛び込んでくる表紙絵で、印象に残っています。
政財界、歴史上の人物を書いた本や、吉川英治の初期の新平家物語や三国志の表紙絵も、懐かしく、書店に行って、長時間平積みや背表紙を眺めながら、過ごしていた時代が蘇っても来ました。
映画では、スターウォーズのみならず、昭和の極道ものから、ゴジラ、戦争に関するものに至るまで、依頼された各分野のポスターも手掛けておられました。

雑誌「ムー」の創刊号の表紙も生頼範義氏と知り、「おおっ」と、思っていると、隣で観ていた同世代の女性も感嘆しており、互いに「買ったわ~」と、感慨深く思い出話にもなったり。。。そんなこともあるので、独りで観るよりも誰かと共に思い出に浸るのも面白いです。忘れていたことを思い出したりします(笑)











ご自身が描かれた4~500号の人間の終末を描いた油彩絵画は、渾身の思いを込めた力強さから、その場から離れがたく、そうはいっても、写真可でもあったにもかかわらず、写真を撮る気持ちにはなりませんでした。
例えば、国立近代美術館所蔵の戦争絵画と並列展示して、後世まで多くの人々に観てもらいたいと願うのでした。
渋谷駅に展示されている岡本太郎の絵画と共に、私達が大事にしていきたい絵画でもあるのでは、という思いにも駆られました。
ピカソのゲルニカにも通じます。

昭和の手描き印刷最盛期の時代から紙ではなくアイペンシルで描く時代へと変容し、これからもどういった描き方が主流になるのか私にはさっぱりわからず、ツールを使いこなすことに追い付くことはできませんが、手描きでなくてはできない表現は確かにあり、「何を描くか」というイメージ力は一日で育つものではないことを、益々思い知らされたのでした。

スターウォーズのポスターにしても、ライトセーバーがフリーハンドであったことも、驚きでございました。

兎にも角にも本好き映画好きが、思い出に浸ること間違いなしです。

亡くなって20年近くになる友人と貸し借りしていた本の表紙絵が、こうだったんだ、、、と、改めて懐かしむ場面もあり、天国の友人と交信できたよき時間でもありました。亡くなった友人との共通の友人と観たということも素敵な計らいでありました。

生頼範義展の所感を簡単に申しますと、
「こんなにすごい人だったんだ~」
これが素直な感想です。


上野の森美術館にて 2月4日まで


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