アイデンティティの統合 10月18日
自分の中心を成しているものは何なんだろう?
という思いに囚われていた時期は、根無し草のようなフワフワした生き方をしていたように思います。
思いに囚われていたからこそ、フワフワしていたのかもしれませんし、そんなことにいちいち囚われなくても生きていけるはずなのに、どうしても自分の興味が中心の柱のようなものの正体を知りたいという探求心に興味が傾くこと自体が私の個性であることに気付くまで、相当な時間を要したように思います。自分の中心は、実際未だに何だか分かりませんが、宗教学的な意味における「三位一体」を学んだ時に、とても楽な体感を得たことを思い出します。
絶対的な一つなどあり得ない事を納得した瞬間だったかもしれません。
その体感を経験したあたりから、人生の道程に妙な拘りが無くなったように思います。
心理学用語でいえば、「アイデンティティの統合が図られた」ということでしょう。
宗教心理学の学びの中で、
人が「真善美」を疎かにすればするほど、人の中心に座っているものから離れていくことを学んだことも、自分の個性を受容したきっかけだったかもしれません。
政の世界も同じ事が言えそうです。
自分は何のために政をしようとしているのか?
その中で、自己の防衛機制を何かに転嫁して進めていけばいくほど、他者が理解しがたい気味悪さを感じるようになっていきます。
清涼な志が、どこかで歪んでゆくのは、自己の中にあるアイデンティティの統合の中心に幕を張っているかもしれません。
清涼な風通しの良さを望んでいるにもかかわらず、いつしかきれいごとだけでは政はできない、という古い慣習に縛られてしまう今の日本は、戦前の雰囲気と似ている恐怖を感じます。
フランス革命で市民が得た「自由・平等・博愛」というアイデンティティが現在のフランスの素地になっている事は、ほんとうに素晴らしい事だと思います。
歴史ある日本のアイデンティティを大切にし、よき方向に向かうことを切に願っています。
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