五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

表具職人の一歩

2011年06月27日 | 第2章 五感と体感
職業として成り立たせるには、このご時世難しい職業だと思います。

先日、訪れた徳川美術館で多くの職人の優れた仕事を見せていただき、日本人の手先の器用さと工夫する道具と技術、そして美を形式の中で追求していく繊細な感性は、他の国では見ることのできない独特なものだと、思い知らされ、表装の美しさに改めて魅力を感じました。

表装の世界に足を踏み入れて、今年で17年目ということにふと意識させられたことがあります。

毎日親方について、怒鳴られながら修業していけば、たぶん一通りのことが10年で出来るはずです。でもそれ以降の努力は、その人次第です。
私の場合、趣味の領域で続け、その延長から抜け出ることなく今まで来ました。
趣味でありながら、畏れ多くも人様そ指導することをしつつ、やはり、これじゃぁ進展が無いわけです。

震災をきっかけに、少しばかりこの世界にもう一歩足を踏み込んでみようという決意をしました。
(3月11日に帰宅困難になり、表具の師匠のビルに泊まり、ビルの最上階の仏間に泊まらせていただきました。そんなわけで、ちょっと考えたわけです。)

昨日は、職人のための試験のトライアルでした。

額装を一日で仕上げるわけですが、いやはや…
自分の技術の足りなさに、表具師の親方たちは、呆れながらも丁寧に指導してくださいました。

掛け軸を作成することは、私の身体に随分馴染んできたようには思っていますが、さしものの仕事は、ひどいなんていうものじゃぁありません。
それでも、のこぎりとかかなづちやノミ、刃物を使う仕事は針と糸を使う仕事よりも自分に合っているとは思うのですが…

これからの一カ月、平家物語を読みながら(笑)、能の仕舞いと謡いを覚えながら(笑笑)、職人登竜門をなんとか突破できることを目標に精進する日々を送らなくては…。

いえいえ、仕事もちゃんと致します(^^;).
今日は、保護者のための勉強会です。ストレス曲線についてがテーマです。

東京都の表具組合の先生方、心から感謝いたします。なんだかんだ、足りないところばかりなのですが、楽しくて仕方ありません。好きこそ物の上手なれを信じて頑張ります。

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