五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

音を吸う

2017年12月19日 | 第2章 五感と体感


音を吸う    2017年12月19日

大きなコンサートホールには、大抵クロークがあり、コートをそこに預けます。
日本では、手に持って膝に置けば良いと思う人が多いのが現状であるかもしれません。

千人の人が荷物とコートを持ってホールに座ると、その音は演奏者に聞こえてくるだけでなく、演奏した音がモフモフのコートに吸い込まれていくのだそうです。

確かに石の教会は反響がダイレクトで、パイプオルガンの響きが身体に直に伝わり、音が倍になるくらいの体感を感じます。木造の教会だと、音が吸収されていくような柔らかさを感じます。

先日、邦楽の太鼓や笛の練習をどこでする?という話題になり、若い囃子方の方々の工夫を聞いてなるほど、、と、思うことがありました。
マンションに住んでいたら、太鼓や笛の練習は近所に響き渡り無理があります。
謡いにしても、かなりの声量なので声が響き渡る人でしたら、お隣にはしっかりと聞こえるはずです。
押し入れに沢山のお布団や物が積まれてあるので、押し入れの戸を開けて、そこにむかって謡うと音が吸われて近所迷惑にならない、という話題が上がったことをふと思い出しました。

大きなホールでのコンサートでは、私も面倒くさがらずにコートを預けようと思うのでした。

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