五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

桜と紅葉の饗宴

2013年03月24日 | 第2章 五感と体感
昨年は、仕事にかこつけて京都を巡る回数が多く持てましたので、季節ごとに楽しむことができました。
三月は北野天満宮の梅を愛で、四月は市街地は満開でしたが西行桜の元祖、勝持寺で咲き始めの桜を愛で、筍を大量購入しました。
一年経つのが早いです。

能楽の発表会を拝見することを目的に一泊することにしました。この季節、日帰りでは勿体無い。。。
思いがけずに桜の開花が早く、特に京都御苑の近衛邸跡の桜は満開で訪れた21日は丁度見頃となっており、噂を聞きつけた人々が大木に咲く小さな花弁の可憐な桜を静々と眺めていました。

お友達の能は「紅葉狩り」。
女性のワキを拝見するのは初めての経験でした。

山深い場所で紅葉狩りの宴をしている美女に呼ばれる平維茂。鹿狩りはそっちのけで酒宴に呼ばれ、ついつい呑み過ぎ寝入ってしまいます。目が覚めるとそこには美女では無く鬼が。。。
美女では無く実は鬼であったわけです。太刀を振るい鬼退治をするのが「紅葉狩り」のあらすじです。

美しい武将が女性であることを忘れて、すっかり虜になりながら観ている私がおりました。

紅葉狩りが、桜の花見と同じく宴と掛かり、外は桜、内は紅葉でなんとも情緒溢れた贅沢な演目。
出演された皆様を桜が祝福するかのような一日でした。

Sさんの出演に駆けつけた友人達とすっかり交じらせていただき舞台を終えた夜の饗宴も楽しく「鬼即ち神となり」の尊い一日を過ごさせて頂きました。

能の話題で持ちきりとなる時間は、脳みそが蕩けます。

ここでまた一句。
桜萌えうれしたのしや宴の夜(よ)

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