五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

裂地

2007年02月03日 | 第2章 五感と体感
表装の憧れは絶える事無く、好奇心旺盛の私には 丁度良いのかもしれませんが、あまりの常識の無さに反省する事もしばしばです。

そんな私が、古き良き日本の文化や風習を改めて学びながら、日本の伝統のひとつに関わることができることに感謝しています。

この数日間、暇さえあると、古いネクタイをほぐし、一枚の布(裂地)にし、アイロンをかけ、裏打ち(裂地を和紙に貼る)していました。
いつも、もったいない、と思い、表装に使えないかと思案していましたが、春からの講座に良いかも!と閃きがあり、額装をしてみることにしました。

大切な裂地を、再び表装に生かすことは、昔からされていました。
お坊様の袈裟や着物を掛け軸にしたものは、そのお坊様の精神が宿り、観ているものの心に一本柱が立ったような気にさせます。

マザーテレサの身につけていたサリーも、細かく裂き、ご縁のあった方々に分けられました。表装にしてくださった方がいらっしゃれば嬉しいのですが・・・。

その人の身につけていたものは、遺された者にとっての「繋がり」です。

「繋がりたい裂地」を一幅の掛け軸に仕立てて、その前で静かに繋がる心を感じてみるのも良いかもしれません。
「この世にいない会いたい人」にきっと会うことができるはず・・・。

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3 コメント

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ネクタイの思い出 (永遠の少年)
2007-02-04 10:53:53
正倉院、古刹、世界の美術館、そこで拝見してきた日本の掛け軸、屏風、そのような伝統にいつも古代の日本人の美意識を想い、思索してきました。そんな中で、ネクタイを裂地にして制作する人々が存在している事を知り、感心しています。今はネクタイをすると緊張し、ほとんどしませんが、ここ一番、という仕事上の勝負の時は、何故か、ネクタイを厳選して出かけました。海外の仕事先、相手により、また厳選する男の世界でもあります。成功したネクタイ、挫折し惨めな思いでのネクタイ、ネクタイってなんでしょうね。
今でも捨てがたいネクタイがありますが、もう、そろそろ捨てなくては!
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Unknown (八王子の森)
2007-02-05 23:08:21
表装について本当に表層しか知らなかったと思いました(笑)。思い出のネクタイ、サリーで繋がる。すばらしいですね!感激です。

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Unknown (露芳)
2007-02-05 23:19:06
永遠の少年様の思い出のネクタイ、やはり、男性は、ネクタイに思い入れがあるものなのですね。

八王子の森様、
裂地の歴史は人類の歴史そのもの、、。たった今、ネクタイを使った額装ができ上がりました。

東急BEセミナー雪谷のホールにサンプルとして飾りますので、お近くの方がいらっしゃいましたら、覗いてみて下さい。


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