Mr.コンティのRising JAPAN

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アズーリ戴冠 やっとヴィデオにありつけた

2006-07-14 | FIFA World Cup
やっと一昨日、ワールドカップが終わって2日後に決勝戦のビデオを観る事が出来た。前のブログでも述べたが、イタリアが24年ぶり4度目の優勝を収めた。イタリアは1970年メキシコ大会で準優勝して以来12年、3大会毎に決勝進出を果たしており( 1982年優勝、1994年準優勝)今回は優勝する“順番”であった。 
しかし、それでなくても今大会、私は優勝争いはブラジルを軸に欧州勢ならイタリアかイングランド、南米ならアルゼンチンが絡んでくると思っていた。(終わってから言うなよ?)

イタリア6年越しのリベンジを果たす
決勝戦までの両国の対戦成績はフランスの3勝2敗2分、ワールドカップではイタリアの2勝1敗1PK負け。1978年アルゼンチン大会1次リーグでイタリアが若き日の将軍プラティニのいたフランスをロッシ、ザッカレリのゴールで2-1 と降して以来イタリアは28年間、5試合フランスに勝っていない。得点はフランスが9、イタリアが8。記憶に新しい所では2000年欧州選手権の決勝戦、イタリア優勝まであと1分(数十秒?)と迫ったロスタイムにフランスが追いつき、延長前半9分にトレゲゼの Gold en Goal でフランスが優勝を。今回の伊仏両国メンバーの中には下記の通りの12人の EURO2000 経験者が含まれていた。

イタリア: デル・ピエロ(ユーベントス)、トッティ(ローマ)、ザンブロッタ(ユーベントス)、ネスタ(ローマ→AC ミラン)、
インザーギ(ユーベントス→ACミラン)
フランス: アンリ(アーセナル)、ビエラ(アーセナル→ユーベントス)、ジダン(ユーベントス→レアルマドリー)、    ウィルトール(ボルドー→リヨン)、テゥラム(パルマ→ユーベントス)、バルデス(モナコ→マルセイユ)、  トレゲゼ(モナコ→ユーベントス)

また所属クラブ別に見るとユーベントス8人とダントツだ。
ユーべントス : ブッフォン、カンナバーロ、デルピエロ、カモラネージ、ザンブロッタ ビエラ、トレゲゼ、テゥラム
ACミラン  : ガットゥーゾ、ジラルディーニョ、ネスタ、インザーギ、ピルロ
フィオレンティーナ : トーニ
ローマ  : デロッシ、トッティ、ペロッタ
インテル  : マテラッティ

イタリアが前に優勝した1982年スペイン大会のイタリア代表メンバーの所属先と比較すると面白い

ユーベントス    ゾフ、ジェンティーレ、カブリーニ、シレア、ロッシ、
ACミラン     バレジ、コロバティ、 
フィオレンティーナ ビエルコウッド、アントニョーニ、マッサーロ、グラティアーニ ジョバンニィ ガリ 
ローマ        コンティ 
インテル       ベルゴミ、マリーニ、ボルドン、オリアリ、アルトベリ

大会終了後、八百長疑惑で重い処分が噂されるユーベントス、AC ミラン、フィオレンティーナのメンバーはどうなるのだろう??

波乱の立ち上がり
イタリアのキックオフで始まったベルリンオリンピック競技場の決勝戦。開始34秒、アンリがカンナバーロと衝突し脳震盪を起こし試合が止まる。ドメネク監督は激しい口調で何か抗議しながらもトレゲゼのアップを指示する。カンナバロが肩をすくめて両手を広げて“何もしていないよ?”とアンリの周りに集まるフランス選手、医師団の近くに寄ってくるがそれを主将のジダンがにらむ。アンリは立ち上がるが一旦外に出るが結局倒れた3分後にピッチに戻る。5分には中央突破をして来たビエラをザンブロッタが足払いを掛けた形になりイエローが出される。激しいというか、タフな立ち上がりだ。そして7分、左からマルダが切れ込みペナルティーエリアに侵入、カンナバーロとザンブロッタが挟み込む様に寄るが最後は突進してきたマテラッティに当たり転倒。ザンブロッタ、カンナバーロの二人も両手を挙げてノーチャージをアピールするも主審はすかさずペナルティースポットを指す。レプレイではマテラッティは触れていない様に見えた。アルゼンチン人のエリゾンド主審は立ち上がりからのイタリアDF陣の早くてきつい当りに悪印象を持ったのかもしれない。 これをジダンがループ気味にGKブッフォンの動く反対側のゴール右上を狙うとボールはポストの下に当りそのまま下に落ちる。イタリア選手達がノーゴールを主張するがビデオではしっかりとボールの落下点がゴールラインを割っているのを捕らえていた。32年前の西ドイツでのワールドカップ決勝戦も先制点はオランダ、クライフが西ドイツのDFフォックツに倒されて得たPKをニースケンスが決めたもの。ただその時のPKは開始わずか1分。そして先制したオランダ逆転で破れている。今大会はどうだろう?ジダンはこの得点でブラジルのババ、ペレ、に次いで3人目の2大会のワールドカップ決勝戦でゴールを挙げた選手に名を連ねた。
ここからイタリアは目が醒めたのか?戦術を切り替えたのか、攻勢に出る。13分にはピルロのFKがフランスゴールを襲うがテゥラムがコーナーへ逃げる。この時間からセットプレーになると早くも194cmの長身DFマテラッティがヴァイタルエリアに上がってくる。イタリアは192cmのフィオレンティーナ所属のFW、トニのワントップ。マテラッティと2人でツインタワー(古いか?)を形成する。そして19分、今度はイタリアにゴールが生まれて同点とする。カモラネージがドリブルで右サイドを駆け上がりそれをアブダルがマークに入ると、カモラネージはアブダルにボールを当てて技ありでCKを得る。そのCKをカモラネージが蹴ろうとするが結局ピルロが蹴る事に。ピルロのCKはファーサイドにいたマテラッティの有頂天にぴったりと合い、そのままフランスゴールへ。8年前の地元ワールドカップの優勝時からフランスゴールを守るバルデスもなす術なく、同点ゴールが生まれた。ピルロの弾道も鋭かったが、競ったビエリよりもマテラッティの頭が完全に抜け出していた。マテラッティは1次リーグのチェコ戦でも先制ゴールを頭で決めている。これは負傷退場したネスタに替わって投入された直後のゴールであったが、それに次いで今大会2得点目。ネスタの負傷は前回の日韓大会の悪夢が甦ったが、今回はマテラッティが代役以上の活躍だ。フランスは同点にされた直後、ジダンのスルーを受けたアンリがあわやのチャンスを掴みかけるがザンブロッタがファールで止める。こうなると両者激しいプレーの応酬だ。ピルロのスローインの時にプレートは関係無い所でジダンがペロッタに倒されれば、今度はビエラがトッティを襲う。ビエラ、アンリとボールが渡り、リベリが受けるとマテラッティが足を払う。26分にはピルロのCKを再びマテラッティの高さが捉えるがその前にビエリを押したとホイッスルが鳴る。34分、35分にはトーニが立て続けに好機を逃す。34分はワンツーで抜けて放ったシュートはバルデスがコーナーへ逃れ、そこからのピルロの精度の高いCKにドンピシャで合わせるがクロスバーを叩く。ここでも高さでテゥラムを完全に凌いでいた。しかし、これ以外はゴール前での目立った攻防よりも中盤での激しい当たりが目に付く膠着状態に陥り1966年イングランド大会の決勝戦以来立ち上がり19分で2ゴールが決った決勝戦はその後落ち着いたものになってしまった。ゴール枠を捕らえたシュートはお互い2本ずつであった。
フランスはドメネク監督がここしばらく採用しているトレゲゼを外し、アンリをワントップに据え、その後ろをジダン、左にマルダ、右にリベリが両翼いっぱいに広がりサイドを抉る布陣であるが、イタリアはDF陣、ザンブロッタ、カンナバーロ、が守備で頑張り、マテラッティがセットプレーで高さの脅威を見せ、グロッソがサイド攻撃をしかけるのでフランスはボールが前に出なくなってしまった。一方のイタリアはこの試合もトーニのワントップだがトッティにはマケレレ、ビエラがしっかりとマークにつくのでイタリアもセットプレー以外ではチャンスがなかなか掴めない。 後半、両監督はどんな指示を選手に与え、どういう戦術を練ってくるのだろう? それにしても暑い、蒸し暑い熱帯夜だ。日本は….


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