Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

試合後 グラウンドの2階にて

2006-11-25 | Aussie & Kiwi
2階にあがると室内は薄暗かったが、テレビや映画で見たことのある本物のスポーツパブの雰囲気であった。最近のパブみたいに大きなスクリーンこそ無かったが。日本にあるみせかけのものとは違った本物の雰囲気だ。天井からはニュージーランドはもとより、世界中のクラブチームのマフラーがぶら下がっていた。特に目を惹いたのはクロアチア代表や Hajduk Split やDinamo Zagreb そして Rijrka のクロアチアもの。この地域はクロアチアからの移民が集っている、と教えてくれたのはAuckland でプレーをしていたと言う先程の人だ。この人も幼い頃家族でニュージーランドに移り住んで来た、との事。さっそく今年のワールドカップでのクロアチア戦の話をした。もちろんその試合はテレビで見ていたらしくフランス大会と比較して日本が随分進歩していたと言ってくれた。そしてドイツにもクロアチア系の移民が多いので多くのクロアチア人が駆けつけたはずだとも。私も隣席はクロアチア人だった事、そして試合後はお互いに抱擁を交わした事、そして物凄く扱ったことや川口がPKを止めた事等に話が咲いた。そしてその試合で憶えたクロアチア国歌の知っている小節を口ずさんだら、周りの知人達に“この日本人はクロアチア国歌を歌っているぞ”と紹介してくれた。そして1人、また1人と入場者が増えて来た。目を移すと何とさっきまでプレーをしていた Auckland City FC の選手達だ。私達の近くには岩本が座って日本人女性を通じて?地元の人と談笑していた。先程の後方タックルとは随分様相が違った。そして子供達がペンとプログラムを持って選手達の間を廻ってサインを貰っている。岩本の近くに来たが、相手が日本人なので声を掛けられない。そこで私が“すんませ~ん。この子達にサインしたってください。”と言うと“はい。良いですよ。”と子供達のプログラムにペンを走らせた。こちらで更に現地人と話をしていると、“あそこにいるのは All Whites ( ニュージーランド代表 ) の監督 Ricki Herbert 氏だ”と教えてくれたので早速サインを貰いに…. こころよくサインや記念撮影を引き受けてくれ、彼の方から“日本人ならルーファーを知っているだろう?”と話題をふられた。Rufer Rynton こそニュージーランド史上最高の選手と言われ、奥寺と共に Werder Bremen そしてジェフユナイテッドでもプレーをした。http://www.wynrs.co.nz/page/wynton_rufer.html
そして“私は ZICO とも対戦したよ。”と。Herbert 氏自身も当然この1982年ワールドカップスペイン大会にも出場している。そして今でも憶えているのはワールドカップでの先に3点を取られて2点を取り返し、最終的に2点を追加されたスコットランドとの壮絶な試合。その前のワールドカップ予選でのアウェーでのサウジアラビア戦の 5-0 の勝利。こちらも興奮していたので上手く伝わったかな?と そして今回の Auckland City FC がニュージーランドサッカーの良いプロモーションになればと結んでいた。 
やがて一緒にビールを飲んだ地元の人達が帰ることに。“またここに試合を見に来てくれ”と言われ、硬い握手を。岩本の契約は7週間だが、それ以降でも時間が許せばと思う。世界中どこでもサッカーはあるのだ。室内をひとまわりしていると岩本の仙台時代の写真が。その横に日本でのキャリアが紹介されている。そして何人かの選手達からサインを貰った。御礼と“ See you in Japan “ と挨拶も忘れずに。そして肝心の岩本が帰り支度を始めている。飛んでいってサインを貰おうとすると、ここで少し話をした邦人の方が”テルさん。少し待ってください。“と引き留めてくれた。”京都のサポーターの方です。“と付け加えてもくれた。非常に礼儀正しくサインをしてくれた。”サンガのユニフォームでゴールを決めてくれた試合をスタジアムで見ましたよ。怪我に気をつけてください。“と言うと、これまた礼儀正しく”どうもありがとうございます。“と一礼し、外の車の方に向っていった。岩本を引き留めた邦人の人にもう一度御礼を良い、ここの従業員にタクシーを呼んで貰い私も帰途につくことにした。タクシーを待っていると、背の高い選手が誰かとビールを片手に話している。対戦相手の Team Wellingotn のGK Bannatyne だ。彼にもサインをと声を掛ける。そして”ここだけの話、あれはコーナーキックですか?”と訊ねると彼は即答で NO と首をふった。日本と対決する日を楽しみにしています。というとにっこり笑って頷いてくれた。
ニュージーランドはFIFAランキング131位(2006年11月現在。日本は47位。なぜかウズベキスタンが45位) しかしたかがニュージーランドと言うなかれだ。日本がアジアの高い壁の向こうから世界を眺めていた時に既にワールドカップ出場を果たしているのだ。 12月10日豊田スタジアムでAuckland City FC はアフリカチャンピオン、エジプトの Al Ahly と激突する。Al Ahly は昨年に引き続き連続出場だ。実力的には最も劣ると思われる Auckland だが、そこは何が起こるかわからないサッカー。非常に楽しみになって来た。 そして岩本輝雄。このチームでプレーをした後、どこに行くのだろう? また新たなキャリアを始められればと思う。 雨はすっかり上がり青空が広がっていた。


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2 コメント

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オークランドC (鍼灸)
2006-12-07 02:05:42
オークランドCの会長はブクシッチという名前でも分かるようにクロアチア系です。
オークランドCはもともとセントラル・ユナイテッドというチームが母体になって、2年ほど前に出来ました。セントラルUはサイトのエンブレムでもクロアチア系のクラブであることを示しています。

http://www.centralunited.co.nz/

NZリーグはAリーグの発足と同時期にリーグの改編をしています。オークランドCもこの時期にセントラルUが名前を変えたという認識をしていましたが、サイトを見ると、まだ下部リーグでも活動をしている感じですね。

Aリーグの場合はクロアチア系やギリシャ系の民族クラブは意図的に排除されましたが、NZの場合は民族クラブがそのまま発展的に新リーグ(と言っていいのでしょうか)に参加している点が違っています。

オーストラリアの場合、旧NSLの有力クラブのいくつかはクロアチア系でした。Aリーグになって、これらのクラブが排除された結果、サッカー界でのクロアチア系の発言力が落ちたような気もします(あくまで印象です)。相変わらずユース代表レベルやAリーグの選手にはクロアチア系が多いですが。
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Auckland City FC (Mr.コンティ)
2006-12-23 12:28:02
鍼灸様

返事が遅れてすみません。やはりと言っては失礼でしょうが、CWC でAuckland City は無得点で帰国しましたね。1982年ワールドカップ出場時のメンバーを見ると、今の All Whites の監督 R.Herbert 氏をはじめ Mt.Wellington 所属の選手が3人程いましたが AUCKLAND United の選手はいなかった様です。ここはむしろラグビーユニオンが盛んなのでしょうね?訪問時はラグビーリーグの3カ国対抗戦と ALL BLACKS の欧州遠征の報道ばかりでした。次にワールドカップ予選では ALL WHITES とプレーオフをするかもしれません。それでも easy な相手ではないでしょう。
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