Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Hamburg に届いた吉報 撫子アウェーで中国を3連破 !!

2010-11-22 | 夏季五輪

11月21日、商用で訪れたドイツの港町ハンブルグ。
いつもお世話になってばかりのGさん宅にまたまたお邪魔する。
商売の話や今の経済、政治、外交の話や当地の邦人事情など話は尽きない。
そしていつも厚かましい私はこの日もおいしい日本式の家庭料理を頂いた。
海外出張で一番有難いのはここで頂く様な家庭料理だ。私は辛口料理以外は比較的何でも食べられる方なので外食やファーストフードが続いても全く苦になら無いが、2週間以上も出張が続くと本当に暖かいごはんや御味噌汁そして卵焼きを出して頂くと涙の出るほど有難く感じる。
10年以上もお付き合いさせて頂いているGさんとは外交の観点も一致している。(と、いうか自分はこれが正しいと思っている。) 

昨年夏からいつも話題に上るのは与党となった民主党政権の外交。
“日本は一気に共産主義国家、いや中国の属国にならねばならない様な気がして来ていて逆に一般市民は国体保持に何が大事かが分かり始めているみたいですよ…しかし今の官房長官は何か中国に弱みを握られているんじゃないですか??女とか金とか…”
“そうかもしれないけど、元々彼奴は ”共産主義推進者“だ。日韓条約の正当性を疑う発言をしたりそうかと思えば村山談話を崇拝したり。早く官房長官を降りて貰わないと。”

てな、話をするのだけど、それがGさんの様に海外在留の邦人の方々は本当に心配でたまらない様だ。ある時オーストラリアのお客さんと電話で商談をしていた時は最後に
“私が帰国するまで日本は残っていますか?北方4島も竹島もそして尖閣諸島も上げて良いって今の政府は思っているんでしょう?...心配ですよ、何で民主党に投票したんですか?”
“いやいや私は昔から民主党の支持などしていないですよ。大丈夫です、領土は我々一般市民が守ります。私が守ります。だから安心して機械を新たに購入してそちらで商売続けてください。….”

でもまだ注文は来ないなぁ…??

中国広州で開催されているアジア大会。Gさんも日本人選手団への不可解な判定やいわれなきブーイングを懸念されている。
選手同士はお互いにスポーツマンシップに乗っ取りフェアーにやっていると思うけど、やや日本不利な判定が行われたことも御存知らしい。金メダル数で韓国に差をつけるのも気になるけど....
 
そんな中サッカーは男女揃って地元観客を静まりかえらせる快挙を成し遂げた吉報が入って来た。女子サッカーの準決勝戦、中国スポーツ紙のサイトで試合の経過を追っていると延長戦に入った 107分日本先制を知った。そしてそのままタイムアップ。激務の続く出張の道中に入った吉報に思わず拳を握った…

何度でも言わせてもらう。2007年中国で行われた 女子のFIFAワールドカップ。
日本選手がボールを持つ度に浴びせられるブーイングに彼女達は耐えながらも1次リーグを突破出来ずに大会を後にした。最後に“観客に向けて”選手達は“ARIGATO謝謝。CHINA “ の横断幕を掲げて一礼したがピッチをさる彼女達に観衆は嘲笑と後ろ指を指し続けた….. そういう報道を日本のマスコミはしない。 

     

だが我々日本人は他国の国旗を燃やさない。そして撫子達は次のステップに向けてただ全力を尽くすだけだった。
北京五輪準々決勝、ワールドカップ予選を懸けたアジア選手権そしてこのアジア大会、いずれも中国で行われた試合で中国女子代表と云うよりも “ブーイングを楽しむ” 下等な中国人観客たちを見事に黙らせて捻じ伏せたのだ。

こういうのを“胸のすくような思い”と云わずして何と言うのだろう !!!!

11月18日 中日戦が決まった……

グループA2位となった中国女子代表は準決勝戦で日本と対戦する事となった。
試合は28分に中国の庬豊月が危険地域から放ったボレーシュートがポストをかすめ、86分には劉華娜のシュートがサイドネットを直撃するなどチャンスはあったが得点に至らず韓国女子代表とのグループリーグ最終戦は0-0 のまま90分間で勝負が付かず、両チームは得失点差、総得点で並び直接対決でも引分けに終わったのでグループ順位を決める為に大会規定により行われた PK 戦は3人目に登場した庬豊月と9人目に蹴った屈珊珊の2人が失敗した中国女子が 7-8 で敗れ、準決勝の対戦相手は日本に決まった。
中国、韓国共にベトナムとヨルダンを降し得点11、失点1で臨んだグループリーグ最終戦は準決勝の対戦相手が日本か北朝鮮かを決める試合となった。中国女子はフォーメーションをいくつか替え、翁新芝と組むCBは袁帆、于雅慧が左サイドバックに、中盤は孫莉莎と張娜が中盤に入り徐媛と組む2トップには王一航が起用された。
試合は開始直後の2分中国が韓国ゴールに迫り右サイドでボールを掴もうとした韓国GK金民烔がファンブルをするがここはキーパーチャージの判定。 6分には韓国の田佳芝が右サイドを上がりロングボールを受け、マークに入った袁帆に倒されるがノーホイッスル。 9分には中国FW徐媛が右サイドを上がり弾道の低いシュートを放つがゴールには至らない。開始15分はお互いに速い動きで相手ゴール前に迫るシーンが続いたが韓国女子の方が危険地帯で人数を掛けて攻め込んでいた。18分から韓国女子はロングボールを多用する様になりボール支配率も60%にもなった。
しかし中国DF陣も組織的に守備を形成し対応した。だが26分に危険地帯で王一航がヘッドをミスし、シュートを許した。その1分後には韓国MF陣に中盤でボールを奪われシュートに持ち込まれたがGK 張越がストップ。28分、今度はスローインから繋いだ中国が最後は攻撃参加した劉華娜がシュートを放つが韓国DFに当たってCKにその左からのCKから劉華娜がエリア外正面から放ったショットはブロックされ、庬豊月がこぼれ球を拾いシュートを撃つが大きく外れた。
韓国チームは時折FKを得るがそこから中国チームに脅威を与える事は無かった。34分には李銀美がロングボールに走り込むが対峙する中国DF陣が対応、40分に中央突破を見せた韓国は朴希英がエリア外の正面からシュートを放つがGK張越がキャッチ。 44分、朴希英が振り上げた足が翁新芝の胸に入り中国がFKを得るがそのFKからの袁帆のヘッドは大きく外れた。 その1分後今度は韓国が攻撃に転じ池笑然が抜け出すがシュートはGK張越の正面に。前半ロスタイムに入り庬豊月からのロングパスを受けた王一航がミドルシュートを放つが韓国 GK 金民炯がキャッチ。前半は両者無得点のまま終わった。 

    

50分韓国は袁帆のトラップミスを池笑然が拾ったが朴希英へのパスが遅くシュートが撃たせられなかった。そして更に外に回して左からのクロスに朴希英がヘッドで狙ったが高く外れた。 56分には中盤でボールを奪った韓国が中国ゴールに迫るが翁新芝がクリアー、更に韓国は攻撃を続け最後に朴希英が放ったシュートはサイドネットを直撃した。
劣勢続きの中国は52分に孫莉莎を下げて屈珊珊を投入したのに続いて59分に劉華娜を下げて古雅莎を投入した。 後半に入り中盤でフォーメーションを形成出来なかった中国であったが徐々にボール支配率も対等になりつつあったが決定的ななかなかチャンスは作れなかった。 69分には張娜が右サイドを突破し中央の徐媛にボールを送るが韓国DF陣の堅いマークにシュートが撃てず、77分には于雅彗が倒されて起き上れずそのまま周高萍に替ってベンチに下がった。
韓国の右サイド攻撃には于雅彗が対応していた。試合が終盤に差し掛り両チーム先制ゴールを求め続けたがどちらかと言えば守備的な戦いになって来ていた。
82分には左からのクロスに攻撃参加した韓国CB 金度研がヘッドで狙うがクリアー。86分には速攻を見せた中国FW王一航が庬豊月にボールを送るが韓国DF陣の戻りも遅くなくシュートを撃てない、こぼれ球を拾った劉華娜が右から中央に向けてシュートを放つが惜しくもポストをかすめた。 88分には屈珊珊が左サイドを上がり周高萍がコーナー付近からクロスを入れるも韓国DF陣がクリアー、ロスタイムが4分と表示され92分には交替出場の金达莱が中央からシュートに持ち込むが屈珊珊がブロック。さらに終了直前右サイドから柳志恩が切れ込むが一瞬シュートをためらった為に張娜にブロックされた。
試合は90分ではスコアレスのまま決着が付かず大会規定によりグループ内順位を決める為のPK戦が行われた。中国の1人目はGK張越。ベテラン張越が決めた後には翁新芝、徐媛が連続して決め、韓国も最初の3人は全て決めた。
しかし中国4人目の庬豊月と韓国4人目の柳志恩のショットは高く浮いてしまった。以降中国は劉華娜、袁帆、王一航、周高萍らが4人続けて決め、韓国も同様に外すことなく9人目のキッカーを迎えたが中国、屈珊珊のPKはGK金民炯に弾き出され、韓国は9人目の柳英雅が決めて中国がA組2位となり準決勝のカードは中国対日本、北朝鮮対韓国と決まった。 

    

中国:13-張越;15-于雅慧(77分,3-周高萍)、5-袁帆、6-翁新芝、2-劉華娜;7-孫凌(59分,11-古雅莎)、4-孫莉莎(52分,18-屈珊珊)、16-張娜、17-庬豊月;8-徐媛、12-王一航

韓国:1-金民炯;6-柳志恩、4-金度研、5-洪庆淑,3-柳銀美;14-田佳芝,
10-池笑然、8-朴仁正(72分、16-金达菜 ), 7-権丙娜;19-崔妍喜(46分11-金守韻) 9-朴希英 (80分,17-柳英雅)

中国男子五輪チームが韓国チームに 0-3 で敗れ約30,000人の観衆から“解散”コールが起こったがこの日PK戦で敗れた中国女子チームには次戦に向けての“加油”が沸き上がった。
試合前中国女子選手達は韓国戦に向けて自信を覗かせていたが、男子五輪チームの事もありこの試合は少し難しい雰囲気にもなっていた。 前半選手達の動きは切れが無く韓国チームのプレシャーに後手を踏んでいたが後半李霄鵬監督の2人の選手交替が功を奏して次第にペースを掴み韓国ゴールに迫るシーンが見られる様になったがミスもありゴールは割れなかった。
90分が0対0で終わった時、観客は拍手を送りながら帰途に着き出したが“グループ内順位を決める為に PK 戦を行います。”と云う場内アナウンスを聞いて慌てて席に戻る観客が多かった 試合前にもし両チームが引分けたならPK戦を行うと言う事は解っていたが誰も予想をしていなかった様だった。
PKを蹴った17人の選手の中で、庬豊月がPKを失敗した時、主審がGKが早く動いたと蹴りなおしを認め、観客から大歓声が沸き上がり固唾を飲んが観客の見守る中再び庬豊月はPKに臨んだがまたも失敗をしてしまった。しかしその直後の韓国側のキッカーも失敗しPK戦は9人目までもつれ込んだ。
そして中国9人目屈珊珊が外し勝負が決まった後でも李霄鵬監督は、“どんな結果であれ騒ぎはしない、サッカーは楽しいスポーツだ大勢の観客の前で行うPK戦は良いメンタルトレーニングだ。このPK戦は選手達のプレッシャー対策の手助けとなるだろう。” この様に結び次の試合に備えた。 
      

アジアの球技の中では女子サッカーは比較的世界レベルに肩を並べられる種目と思う。従って来年のワールドカップに向けてこのアジア大会で結果を残す事は重要だとも思う。韓国、中国はアジア地区予選を突破出来なかったけど、本大会に進出していればベスト8を争う実力はあるのではないかな??
特に最近は韓国女子の台頭が目覚ましい。今年 FIFA U-20 で3位,そして U-17 では日本をPK戦の末に破って優勝を果たした。一時、女性がスポーツ等を…と言われた時期もあったらしいが1986年ソウルアジア大会からそれまでバレーボールしか目立たなかった女子のレベルが上がって来た。そしてついにサッカーまでも…

一方まだ世界ランクでは上位に位置しているが中国女子サッカーの凋落は深刻だと思う。
一時は世界のトップクラスだったのだけど、今年はワールドカップ予選を兼ねたアジア選手権で日本に敗れ来年のワールドカップ出場権を失ってしまった。
今中国ではその凋落ぶりが様々な角度から議論されているらしいが私はその原因は一人っ子政策にあるとおもう。 政策により女の子が少なくなっていてしかも結婚市場は“売り手市場” スポーツなどしなくても欲しいのもは手を伸ばせば何でも周囲の男が準備してくれる世の中であると思う。 

私が学生時代はまさにそうだった。普通の女の子だったらそれだけで2~3人男が参加して争奪戦が始まり、平均以上の綺麗さや可愛さを持った女の子を巡ってはまさに自家用車の車種が決め手となる “ハイレベルな大激戦”がはじまり、更には傷害事件、殺人事件まで発展したという報道も少なくなかった。 それだけ男もまさに肉食系のがつがつした奴等が多く飢えていたんだろう…

あぁまた同じことを愚痴ってしまった….   中国戦に続く……..