Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

アジア大会 8強が出揃う  中国はもうアジアでも第二線級か….

2010-11-18 | Football Asia

日本がインドを破って準々決勝進出を決めた前日、初戦で日本に完敗後はキルギスタン、マレーシアを連破し1次リーグを突破した地元中国は決勝トーナメント1回戦で韓国に完敗。タイ、ウズベキスタン、イラン、北朝鮮韓国そして日本らが残る準々決勝に残れなかった。

アジア大会サッカー:韓国、中国に3-0で快勝 ( 朝鮮日報紙より )

金正友、朴主永らゴール 準々決勝はウズベキスタンと対戦広州アジア大会の男子サッカーは15日、決勝トーナメント1回戦が行われ、韓国は中国を3-0で破り、準々決勝に進出した。韓国は19日午後8時から、カタールを1-0で破ったウズベキスタンと対戦する。
中国の人口は13億人を超えるといわれる。1億人当たり一人ずつ選手を選んでも、レギュラーの11人を上回る。そんな中国のサッカーがアジアの二流から脱することができないのは、現代スポーツのミステリーの一つだ。
洪明甫(ホン・ミョンボ)監督率いるアジア大会韓国代表は、今大会で1986年以来の優勝を狙っている。U23(23歳以下)代表の韓国と中国の通算対戦成績は、韓国の8勝1分け。この日も中国サッカーは依然として旧式だった。守備でも攻撃でも、積極性が見られなかった。
組織力に欠ける中国を相手に、韓国は前半19分、先制ゴールを奪った。中盤の左から上がったクロスを、ペナルティーエリア右にいたチョ・ヨンチョルが受けて中に素早くパス。走り込んできた金正友(キム・ジョンウ)がゴールネットを揺らした。
5万5000人の観衆は、中国にとってプラスにもマイナスにも作用した。大歓声で応援しながらも、劣勢の場面やパスミスの場面では、自国チームに容赦ないブーイングを浴びせた。
韓国は後半4分、朴主永(パク・チュヨン)がフリーキックを決めて2点目を挙げ、同13分にはチョ・ヨンチョルがダメ押しの3点目を決めた。落胆した中国ファンは、席を立ち始めた。洪監督は、「前半に1点入れれば、試合運びがうまくいくと思った。予想通りになった。次の試合(ウズベキスタン戦)が今大会で初のヤマ場になるだろう」と語った。だが、韓国にも反省すべき点はあった。1-0でリードしていた前半、守備の乱れが何度か見られた。エースのFW朴主永は、オフサイドの笛が鳴ってからボールに触れるという無用の動作で、警告を受けた。

韓国、開催国・中国を下してベスト8進出!! (大韓サッカー協会 ホームページより )
アジア大会韓国代表が中国を下し、大会ベスト8進出に成功した。 アジア大会韓国代表は11月15日、中国・広州で行なわれたアジア大会・16強戦で、キム・ジョンウ(光州)、パク・ジュヨン(モナコ)、チョ・ヨンチョル(新潟)のゴールで3-0の勝利を飾った。 韓国は4-2-3-1のフォーメーションで中国戦に挑んだ。
最前線にはパク・ジュヨンを配置し、その下にチ・ドンウォン(全南)を投入。左右ウイグにはキム・ボギョン(大分)とチョ・ヨンチョル(新潟)が起用され、MF中央ではキャプテンのク・ジャチョル(済州)とキム・ジョンウが呼吸を合わせた。4バックには、CBにホン・ジョンホ(済州)とキム・ヨングン(FC東京)、左右サイドバックにはユン・ソクヨン(全南)とシン・グァンフン(浦項)が先発で起用され、GKはキム・スンギュ(蔚山)が務めた。
試合全般的に、ゲーム運びで中国を圧倒した完璧な勝利だった。前半20分にキム・ジョンウが先制ゴールを決め、後半5分にはパク・ジュヨン、後半13分にはチョ・ヨンチョルと立て続けにゴールが。アジア大会韓国代表は11月19日、カタールを下したウズベキスタンとベスト4進出をかけて準々決勝を戦う。

またも韓国に敗れた中国チーム。地元ではどう報道されたのだろうか…

11月15日中国五輪チームは朴主永ら over age 選手を含む韓国チームに敗れた。南アフリカワールドカップにも出場した朴主永、そして曹永哲、金正友らのゴールで0-3 で敗れ中国五輪チームは今大会 last 16 に終わった。
グループリーグで日本に敗れた後、キルギスタン、マレーシアに連勝したもののそれ以上の結果は残せず今後広きに亘りマスコミの批判にさらされるだろう。
韓国チームにはスター選手の朴主永をはじめ具滋哲、金正友、曹永哲そして尹比家林(尹ピッカラム)らのA代表経験者が含まれており彼ら韓国チームが言っていた自らの実績に基づく勝利のメンタリティーの前に成す術が無かった。

中国チームの立ち上がりは悪くなく最初にCKのチャンスを掴んだが得点に結びつけることは出来なかった。そして徐々に韓国チームが支配率を高めカウンターに転じても素早くロングボールを入れ最低でもCKを取るようになった。張琳芃を筆頭とした中国DF陣は開始からスクランブル状態に追い込まれた。
8分にはノーマークの尹銀栄が左サイドから低い弾道を放つがGK張世昌が弾き出す。10分には金甫がコーナー付近で呂鵬を振り切りドリブルシュートを放つがここも GK 張世昌が反応。 
中盤での組織化がなかなか構築できない中国MF陣にピッチサイドから監督の“もっとボールを奪いに行け”との指示が飛ぶ。しかし韓国の前線からのプレスに中盤でも容易にボールが繋がらない。 20分には金正友の左クロスを受けた曹永哲が胸でトラップし角度の無いところから素早く振り抜いたシュートを張世昌が止められず先制ゴールを喫した。
25分には朴主永がドリブル突破をはかりシュートに持ち込むが何とかGK張世昌が弾きそのリンバウンドが朴主永に当たるがゴールは割らなかった。 29分に中国が攻撃に転じる。吴曦が左から上げたクロスを受けた王选宏がシュートを放つがGK金正奎がブロック。その直後にも張健がヘッドを放つがゴールネットを揺らせなかった。韓国両サイドバックは積極的に上がっており対峙する中国MF 陣は後手を踏んだ。そして強固な韓国DF陣の前に中国攻撃陣は脅威を与え続ける事は出来なかった。 34分に朴主永はオフサイドの笛が鳴ってもプレーを続けた為警告を受けた。
39分には朴主永から絶妙のスルーパスが抜け出した池東沅に入るがトラップミスの為にシュートは撃てなかった。終了間際にも朴主永が中央から左サイドを狙ったシュートを放ったがGK張世昌のセーブで何とか前半を1失点でしのいだ。
しかし後半開始早々の48分、危険地域で李建斌がファールを犯しFKを献上。そのFKを朴主永が直接決めてリードを 2-0と広げた。 

         

尚も追加点を狙う韓国は54分朴主永が起点となり、左サイドを突破。最後は金甫が中国ゴールに迫るが張琳芃 吴曦らが必死に戻る。その後も交替出場の洪が強烈なショットを放つ。そして58分金甫が左サイドから送った低いクロスに走り込んだ曹永哲が合わせてゴールを決めリードを 3-0 と広げた。      


中国チームは相手ボールとなると陣容を整えてプレスに入る前に韓国の速いカウンター攻撃に後手を踏み続けた。60分には朴主永が危険地域でボールを持つと李建斌が倒してFKを得るが韓国チームのポジショニングを見ると丸で子供と高校生の試合の様だった。
60分に張遠、62分に呂分君らを投入し前線を替えるが王选宏を含めた攻撃陣は韓国に脅威を与えられない。 67分には MF 実堤江からボールを受けた呂文君が韓国DFを振り切り放ったシュートは力なくGK金成奎が掴む。
69分には攻撃参加した韓国DF申光韻がシュートをミスし74分には朴主永のファールで得たFKを張琳芃が直接狙うが大きく外れた。前線の枚数を増やした中国チームであったが中盤での構成力を欠きチャンスを作れない。
81分には韓国サイドバックの洪成昊のクロスから朴主永がシュートに持ち込むがGK張世昌が朴主永の足元に飛び込んでブロック。 4万人の観衆の前で繰り広げられた試合、試合終了のホイッスルを待たずに席を立つ観衆も多く目に着いた…

11月15日, 0-3 で敗れた韓国戦。広州 Tianhe 競技場に集った観衆は終了前に席を立つ人達や中国五輪チーム解散を合唱する人々で溢れていた。
強い韓国戦を前に苦戦は免れまいと思われていたが両者の差は個人能力でも戦術でも比べ物にならなかった。韓国チームは最後まで試合開始から見せた様な戦術で強さを示し続けた。最後の15分は中国チームもロングボールを使い出してゴールに迫ったが韓国選手達は余裕の笑みさえ浮かべていた。
観客席のサポーター達を見れば充分だろう。中国サポーター達は広東語で“五輪チーム解散”を連呼し、失望した多くの観客は試合終了を前に席を立ち出した。
試合終了後、失望と悲しみの表情に溢れた中国チームの選手達は足早にインタビューゾーンを離れる一方、韓国チームはレッドデボルズへのサポートに応えていた。
韓国戦に敗れアジア大会での戦いを終えた中国五輪チームの孫衛監督は試合後の記者会見に臨み下記の様に語った。

“まずファン、メディアそして4試合をベストを尽くして戦った選手達に御礼を述べます。この試合に向けて最高の準備を施したが対戦相手は中盤での攻撃時そして守備時に置いての経験に格段の違いがありました。単純なミスが多かった事は監督としては真摯に受け止めます。これは五輪予選に向けて重要な経験で次のステップに向けてそれらが生かされることを期待しております。”

0-3 と云う結果に着いて次への準備の為に反映されるものがあったかという問いに就いては。 “確かに対戦相手とはギャップがあったが、この日の得点差程では無かったと思う。もちろんもっとやれたとは思うがしかし両チームに差があったかと言えばあったと言える。” と答え、

監督職の続投に就いては“代表監督は今の私の仕事だ。続けられるかどうかは協会の回答待ちである。”と答え、試合前に選手達の間には楽観的な雰囲気や希望を持てないのではと云う考えのどちらが支配していたのかと云う問いに就いては 
“試合前には我々は充分な準備を行った。韓国戦への重要なポイントは選手間のコミュニケーションだった。選手達は韓国を相手にどこまでやれるかを楽しみにしていた。”と答えた。

最後に試合終了時に観客席のファン達から五輪チームの解散を要求するコールが起こった事に就いては“五輪チームが立ち上げられてからこの仕事は難しい事は解っていた。今日からファン達の解散要求の声はすぐに大きくなるだろうが、五輪チームの監督を継続するかは言えない。” と答えた。
    

かねてから孫衛監督は五輪チームの指揮に就いて時間が限られている事を繰り返し言っていたらしい。それは年齢制限のあるチームである事に寄与するが地元のマスコミは東アジア選手権からA代表の指揮を始めた高洪波監督も時間が無いのに日本と引分け史上初めて韓国を破り結果を残したと両者を比較している。

そして攻撃陣のアイデアの無さと云うか連携の欠如を大いに指摘するマスコミが多いらしい。例えば韓国戦では張遠がドリブルで韓国DFを2人かわし3人目で潰されたシーンがあり、潰される前には王选宏がフリーでいたらしいが個人突破力に乏しいのに個人突破に頼る選手達にも批判が集まった。それは選手個人の問題かチームの問題かは解らないが。
また 3-0 が本当の実力差ではないと記者会見で孫衛監督が応えた事に就いては“確かに実力差は最終スコアー通りの 3-0 ではなく 6-0 か 8-0 であるべきだった。”と皮肉る専門家も。
今やブラジルやスペインで無く先に日本や韓国に習わねばならない、と述べるコラムもあれば、例えワールドカップや五輪に出た事が無いチームでも若い選手達がここでやりたいと思う環境を作らねばならない。 このアジア大会で高い入場料を支払って観戦に来た子供の1人に“もし親と国家の援助があれば外国でプレーして上手くなって国家代表に加わりたい。”と言わせてしまっている、と云った報道もあった。

更にこれまで広州地区は古くは謝育新をはじめ優秀なサッカー選手が輩出されて来た地域であったが今回のチームには広州出身の選手はいなかったらしい。それも観客怒り爆発の遠因となっているかも…
そして恐韓症はまたもぶり返してきたとの危惧も。1992年マレーシアでのバルセロナ五輪予選では最後の韓国戦に 0-3 で敗れ得失点差で五輪出場権を逃し1996年のアトランタ五輪最終予選ではグループリーグ最終戦で 2-3 で敗れ準決勝に進めずここでも出場権を逃した。2000年アジアカップではグループリーグで 2-2 で引分け、今年の東アジア選手権では 3-0 で史上初めての勝利を収めたのにまた 0-3 で敗れてしまった。もうあと30年韓国へは苦手意識を払しょくするには更にあと30年はかかるのだろうか…と云う悲観的なコメントも出て来ている。

試合は見ていないけどボール支配率が韓国 54.1% に対して中国 45.9% はまずまずとしてもシュート数が韓国12 中国6 そして枠内シュートが韓国6に対して中国が0 これではこういう得点差が付いても仕方が無いだろう。

中国の足球迷達は私達が70年代から80年代に感じていた様に対韓国戦を捉えているのではないか…

日本が決勝に進んだ時はこの強い韓国か同等レベルの北朝鮮との戦いとなると思う。日本は純 U-21 韓国も U-21 に朴主永に金正友そして U-23 の選手が2人。 北朝鮮は U-23 に over age 選手でワールドカップメンバーが10人。大苦戦は免れないだろうけど、やっぱり負けて欲しくないなぁ…
でもその前に後2試合、次のタイ戦そして準決勝の恐らくイラン戦に勝たないとなぁ…でもタイもイランも中国よりは弱くは無いぞ…頑張れアジア大会代表チーム !!

中国:12-張世昌;17-趙宏略、5-李建斌、13-张琳芃、8-吴曦;16-実提江、
6-吕鵬、10-朴成、11-王选宏、18-張健(60分,15-張遠);9-李凱(62分,19-吕文君)

 

韓国:1-金成奎;6-洪正昊、3-申光員、5-金英権、17-尹銀栄;11-曹永哲(75分,16-徐订晋)、14-金正友、19-金甫、7-具滋哲(80分,8-尹比家林)、
18-池東沅(62分,2-洪);10-朴主永