Mr.コンティのRising JAPAN

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首位を行くオーストラリア バーレーン戦メンバー発表

2008-11-13 | 夏季五輪

STEP 4 Home Game をより有効に

組み分けドローが発表された時我々オーストラリアは二つのグループの中で明らかに容易な方に入った。イラン、サウジアラビア、南北朝鮮とは別組となり比較的に名の通っていないバーレーン、カタールそしてウズベキスタンと同組となった。
これらの3カ国がオーストラリアのホームゲームで脅威となるとは考えにくい。カタールとは3次予選ではホーム、アウェー共にオーストラリアの快勝に終わり、バーレーンは Asian Cup 予選では同組となったがオーストラリアが優った ( アウェー 3-1 ホーム 2-0 ) 。ウズベキスタンとのアウェーゲームは心配ではあるが、彼らがオーストラリアのホームで勝つと予想するのは高い賭けとなる。しかしこれら3カ国は我々を脅かす潜在能力は持っている。ウズベキスタンは3次予選では開幕から5連勝を飾りサウジアラビアを 3-0 で破っている。バーレーンは日本を 1-0 で破っておりカタールは3次予選ではオーストラリアと共に最も難しいグループを中国、イラクの強豪を抑えて突破して来た。そしてこれらの国々には1人で試合を決めれる選手がいる。ウルグアイ生まれのパワフルなFW Sebastian Quintana は Asian Cup 3試合で3ゴールを決め、かつての Asian Player of the Year の Khalfan Ibrahim は3次予選のオーストラリア戦でゴールを決めた。 バーレーンの Aala Hubail は22歳の時に出場した 2004年 Asian Cup 中国大会では得点王となり3次予選の日本戦、オマーン戦で決勝ゴールを決めている。ウズベキスタンも Banana Skin (つまづきの元 ) となり得る可能性を秘めている。 GK と DF 陣はほとんどが Pakhtakor Tashkent でプレーし戦術に必要なコミュニケーションが充分に取れている。3次予選では6試合中4試合を完封した。そして Dynamo Kiev の英雄 Maksim Shatskikh は3次予選で2ゴールを挙げている。もし彼らがオーストラリアにやってきて驚きの勝利を挙げる事が出来ればメンバーがなかなか固定できないオーストラリアのDFラインから得点を奪う事は不可能なことでは無い。 このグループで上に行かれる可能性も出てくる。 
4試合全てのホームゲームでミスをなくし集中を保てば3度目のワールドカップ出場が見えて来る。精神的な規律がキーとなるであろう。それは 2006年組ベテラン選手達が主導になって作るものであり、ただ作り出すだけでなく若い未経験な Socceroos 達にもそれを準備してやらねばならない。

イラン、サウジアラビア、韓国と別組になった事は大いに歓迎される事。更に得体のしれない北朝鮮とも別になった。はっきり言ってこれだけの幸運に乗じられない様では ワールドカップ ベスト16と言うのもおこがましい。
しかし相手もワールドカップに出たいのだ。Quintana には日本は Asian Cup で得点を許しており、 Aala Hubail にも3次予選でやられている。そしてこの前のウズベキスタン戦は Shatskikh に決められた。 日本は誰が1人で状況を打破できるのであろうか……..? 
オーストラリアもホームゲームは無類の強さを誇る。3次予選の最終戦で中国に敗れたがそれは消化試合だった。そしてAFC に加盟する前はアルゼンチン、ウルグアイ、スコットランドら強豪相手でも引き分けている。ただし1997年のイラン戦の MCG の悲劇もあるが…….

    

そして3次予選の Brisbane でのイラク戦は勝はしたものの、試合内容はイラクが押しており、雨の天候とGK Schwarzer のファインセーブ連発がなければ結果は別のものとなっていただろう…….しかしそれでも勝ち星をのこしたのだ…….
日本のホームゲームはどうだっただろう….. 3次予選のバーレーン戦は共に消化ゲームであったが主力が抜けた相手に終了直前のラッキーゴールで何とか勝利を得て、最終予選のウズベキスタン戦では………..

STEP 5 日本の脅威への対応

たとえオーストラリアが南アフリカ行きの為に日本を破る必要が無くても日本サイドはオーストラリアを最も高いハードルと考えている。全てが Blue Samurai 達にはバラ色では無いと言う事を聞くと我々も安心する。 昨年末に Ivica Osim 前監督が脳卒中で倒れて以来岡田武史氏が新監督の指揮を執っているが岡田氏は90年代末に監督経験があり、史上初めてワールドカップで指揮を執った監督だ。そしてワールドカップでは3連敗を記録した。
3次予選でのトラブルの末、前回の成績と自らのスタイルに批判が続き岡田人気は高くはない。

“岡田氏が第一候補ではないと言う事を忘れてはならない。 Osim がやってきて Asian Cup は World Cup 予選の準備であると言う言葉が響き渡った。岡田氏は適任か? おそらく No である。もし最初の2試合で結果が出なければオーストラらいが日本に来る前に海外からBig Name が監督になっても驚きでは無い。ピッチ上での日本を打ち負かす事は不可能では無い。大きな欠点は FW 陣だ。 KAZU 以来トップクラスのストライカーは見られない。 J- League は若い日本人のGK, DF 選手を生み出す素晴らしいリーグだ、しかし J-League で外国人ストライカーが目立つ事は若いストライカー誕生の妨げになっている。だが日本のMFの Quality は高い。例え Socceroos の中盤がワールドクラスと自負していようとも。 中村俊輔は最もよく知られる日本人選手だ。しかし中村を日本のベッカムと評させているのはフラッグを打ち振る女性ファンである。その代りに松井大輔、鈴木啓太らがチームの最も重要な選手であると思われる。松井はフランスで4シーズンプレーをしており今シーズンから Saint Etienne でプレーする。鈴木啓太は何年も浦和レッズでレギュラーとして活躍している。しかし鈴木啓太のチームメイトである田中マルクス闘莉王が日本の切り札となり得る。田中は ( 8月末日頃現在で ) 日本人選手で唯一 J-League の得点ランキングトップ10に入っている日本人のトップスコアラーである。そして典型的な CB 選手で DF の中心人物である。今だにアジアの選手達は守備的で特に日本人は小さくてフィジカルが弱いと言う先入観があるが今や闘莉王と中澤がいる。彼らは完全 beast ( 獣 ) でありオーストラリア選手達よりも強い。”

中途半端な理由は不要である。このグループを勝ち抜くためのリスクを最小にするには最終戦までに充分な勝ち点を積んでおくべきで、さもなくば最終戦で勝利が必要となってきてしまう。日本は1994年アメリカ大会予選で韓国に得失点差で出場権を譲って以来、ワールドカップ、五輪そして Asian Cup の主要な大会で全て本大会に進出している。日本の堅実さは比類のない強さである。1つか2つの取りこぼしまでがワールドカップに繋がる。3位になればそこには韓国、サウジアラビアまたはイランが待っている。しかし AFC 加盟の利点はこれまでの様に all or nothing の最終 Play Off を戦わなくてよい事だ。

   

上記の岡田監督そして主力選手の分析はオーストラリアでも著名なジャーナリストの意見でよく分析されていると思う。彼とは2007 年の ACL 浦和戦で会って以来2度偶然に会っておりお互い顔を知る中だ。(しょっちゅう連絡はとっていないけど。) 
2月のオーストラリア戦の時にどこかで会えないか楽しみだ。でもその試合はどこでやるのだろう…….. 彼が唯一 Ivica Osim の健康状態を気遣うコメントを Osim 氏が倒れる前に出していた。日本人の“ジャーナリスト”は誰も気づかなのに…….
今のところ岡田監督はまだ指揮を執っているが次にカタール戦次第では……..そうなるとこの予選の星勘定が一大事だ。ここでは“俊輔衰え節” が述べられているがまだまだ俊輔の調子が試合を大きく左右する。幸い11月12日の Kilmarnok 戦にはフル出場をしたのでカタール戦は出場の兆しが見えてきた。しかし中澤が……
松井は今度は合流すると思われるが、さみしいのはFW陣。一人で状況を打破できる選手がいないとワールドカップ予選を勝ち抜くのは容易では無い…….
高原、巻...... なんとかしてくれないかなぁ......

オーストラリアは日本を相当脅威と見ている様だ。だが最終戦を前に日本こそ,その試合が消化試合となるべく充分な勝ち点となっていることを祈るよ……

先日発表のあった次の相手バーレーン戦のオーストラリア代表選手は下記の通り。

Mark Bresciano,  Jacob Burns,  Tim Cahill,  David Carney,  Chris Coyne,  Jason Culina, Bruce Djite,  Brett Emerton,  Adam Federici,  Richard Garcia,  Vince Grella,  Brett Holman  Josh Kennedy, Harry Kewell,  Scott McDonald,  Craig Moore,  Lucas Neill,  Michael Petkovic,  Mark Schwarzer,  Matthew Spiranovic,  Shane Stefanutto,  Mile Sterjovski,  Carl Valeri,  Luke Wilkshire.

Harry Kewell が怪我から復帰した。 Vince Grella, Carl Valeri らの名前があるが Grella はふくらはぎを故障中だ。サプライズは北京五輪代表のGK であった Adam Federic がノミネートされていること。所属先の England Southend での活躍が認められた。 A-League から選ばれたのは Queesnland Roar の Craig Moore ただ一人。前のカタール戦に続いての選出だけど彼とてワールドカップドイツ大会組。A-League には選ばれる選手はいないのか….

  

FFA は何とか Mark Bresciano を試合の2日前の11月17日にマナマ入り出来るように奔走中らしい。所属先のパレルモは15日夜に Inter Milano との試合がる。

  

前節カタール戦では左サイドバックに Scott Chipperfield, 左のMFに David Carney が起用さえたが Chipperfield は故障。かわって Bresciano が起用されそうだ。そして Grella が11月9日の Chelsea 戦の前半でベンチに下がったがこれはふくらはぎの故障の為で 19日のバーレーン戦は微妙になって来た。しかし Kewell, Bresciano , Grella 抜きでカタールを 4-0 で粉砕した戦力、バックアップメンバーがいるのが今のオーストラリア。本当に羨ましい限りだ。