Mr.コンティのRising JAPAN

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Socceroos ガーナ戦に勝利。 だけどイラク戦は…..

2008-05-25 | 夏季五輪
日本ではキリンカップが開幕し6月からの大事なワールドカップ予選に臨む。
それは日本だけでなくアジアの40カ国も同様でどの国も“準備試合”等を開催したり予選に向けて余念がない。
最終予選(に進出出来れば)第1シード国と決まったオーストラリア代表も同様である。23日にシドニーにガーナ代表を迎えて親善試合を行った Socceroos 達と言うよりも協会 F.F.A. にはある深刻な問題を抱えざるを得なくなった。

イラク戦は行われるのか……..
2004年イラク五輪チームをメキシコ五輪の日本以来のアジアで2カ国目のベスト4に導き、同年AFCの最優秀監督に選ばれた Adnan Hamed 監督は現在タイのバンコックで調整合宿を行うイラク選手団にはとにかく“平常心”を取り戻させるのに腐心している。前節はカタールに敗れ、6月1日のオーストラリア戦では最低でも勝点を確保する必要がある。そのオーストラリア戦に向けてイラク代表チームはヨルダンの首都アンマンに選手が集合し1次合宿を終え5月23日から5日間の日程でバンコックでの2次合宿に入っている。イラク代表にとってバンコックは昨年 Asian Cup の1次リーグと準々決勝までを戦い6月1日に対戦するオーストラリアを 3-1 で降した縁起の良い街だ。そればかりか中心選手の一人 Asian Cup の英雄でアテネ五輪メンバーでもあったBassim Abbas が選手生命の危ぶまれていた背中の負傷が奇跡的な回復を遂げ遠征メンバーに名を連ねる事に。さらにコンディションが不安視されていたレバノンの Al-Ansar 所属のMF Salih Sadar も出場の目処がつき遠征に参加している。 UAE の Dhafra でプレーするJassim Mohammed Ghulaum カタールリーグ Al – Khor でプレーするHawar Taherらが怪我でそしてKarrar Muhamedが累積警告でオーストラリア戦には出場出来ないが、Bassim Abbas の回復はチームに与える影響は大きい。オーストラリア戦に向けての遠征メンバーは下記の通りとなっている。

Goalkeepers: Nour Sabri, Mohammed Kassid, Wisam Kassid

Defenders: Ali Husain Ruhaima, Haider Abdul Ameer, Saad Atiah, Assim Abbas, Samal Saeed, Mohammed Ali Kareem, Salam Shaker, Yaser Raad

Midfielders: Qusay Munir, Nashat Akram, Mahdi Kareem, Ahmed Abd Ali, Hawar Mulla Mohammed, Haitham Kadhum, Salah Sadeer

Strikers: Younis Mahmoud, Mustafa Kareem, Ali Salah, Alaa Abdul Zahra, Emad Mohammed.

アテネ五輪メンバーが10人含まれており、昨年のアジアカップメンバーを含めて今のイラク代表がアテネ世代の中心となっていると言える。 しかしながらイラク代表チームがオーストラリアとの予選が出来なくなる可能性が出て来た。 イラクサッカー協会 IFA は5月20日付でイラク政府から解散を命ぜられている。なぜ解散を命ぜられたかというのは解らないが今は FIFA が仲介役になり政府に5月27日までにこの解散命令を撤回する様にイラク政府に求めており、もし撤回がなされない時は全ての年代においてのイラク代表チームの対外試合を禁ずると警告している。そうなればこのワールドカップ予選も失格となってしまう。
F.F.A. としてもこのイラク戦に向けてガーナ戦を組むなど約AS$300万(約3億円)の費用を投資した。さらに6月1日の試合のチケットもほぼ売り切れ状態なに……….. 昨年、イラン政府が直接イランサッカー協会に関与しているとしてFIFA から処分を受けそうになった。しかしサウジアラビア、UAE, カタール等の中近東諸国の中で政府から“直接関与”を受けていない協会はあるのかな…….
今のイラクは前述の中東諸国とは事情が大きく異なるが政情不安の続くイラクの国情がここにも影響しているのか…… そんな中で昨年見事にアジア王者に輝いたイラクがこんな事で失格になってしまうのは残念でならない。6月1日にオーストラリア戦が無事に行われることを祈るよ……… 

  

Kewell , Griffiths スタメン出場
5月23日 Sydney Football Stadium で行われたガーナ戦は England の Derby County でプレーする Mile Sterjovski のゴールで1-0 の勝利を納めた。この試合には Harry Kewell がゲームキャプテンとしてスタメン出場を果たし Mark Bridge と交替するまで74分間プレーをした。また A-League 組では Mile Jedinak (Central Coast Mariners)  Jade North (Newcastle Jets),  Adam Griffiths (Newcastle Jets) の3人がスタメン出場を果たし Mark Bridge (Sydney FC), Nikolai Topor-Stanley (Perth Glory), James Holland (Newcastle Jets) の3選手が途中出場であった。 

   

Australian line-up: Mark Schwarzer (c); Michael Beauchamp, Jade North,
Jacob Burns (James Holland 79’), Mile Jedinak, Joel Griffiths, Harry Kewell (c) (Mark Bridge 74’), David Carney (Nikolai Topor-Stanley 79’), Adam Griffiths
(Matt Spiranovic 65’), James Troisi (Danny Allsopp 65’), Mile Sterjovski

Subs not used: Leigh Broxham, Michael Petkovic (gk), Rodrigo Vargas, Chris Coyne

この日のガーナは二日前にモスクワでChelsea の一員として UEFA Champions League に出場したMichael Essien と Portsmouth でプレーする Sulley Muntariは不在であった。
Ghana line-up : William Amamoo, John Panstil, John Mensah, Anthony Annan, Laryea Kingston, Manuel Agogo, Prince Buabeng, Eric Addo, Badu Agyemang, Afful Harrison, Draman Haminu.

John Panstil, John Mensah, Eric Addo, の3人が2006年のワールドカップメンバーであった。 ワールドカップでは高い身体能力に組織的な戦術が加わりチェコを一蹴しベスト16に進出。

http://blog.goo.ne.jp/conty1ban/e/96747f87f1634dca94d1b8c803babe94

決勝トーナメント1回戦のブラジル戦では 0-3 と完敗したが Essian が累積警告で出場停止でなければもう少し健闘しただろう。 

   

Socceroos Verbek 監督としては Kewell が70分以上プレーをした事が最大の収穫であっただろう。昨年のアジアカップでのイラク戦に出場した選手が Schwarzer と Kewell の二人だけ。 Beachamp, David Carney, Mile Sterjovski はベンチにいて出場機会がなかった。ここにガーナ戦には合流しなかった “欧州組” が入って来るのであろうが、Lukas Neil, Josh Kennedy, Jacob Burnsそして Mile Sterjovski の4人は奥方が6月に出産の予定があり4試合あるワールドカップ予選のどれかを欠場せざるを得なくなるかも….とも懸念もあるらしい….

しかしまずは6月1日にイラク戦が行われる事を..........