Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

日本快勝。五輪に王手.... vs ヴェトナム戦 後半

2007-11-20 | 五輪 U-20, U-17

21日の最終戦と言うよりも数時間後に試合を行うサウジアラビア、カタールにプレッシャーをかける意味でもあと何得点入れても多すぎはしない。前半の展開から後半は大いに期待できそう…であった…
しかし立ちあがりからゴール前に迫るのは赤いユニフォームのヴェトナム。開始早々に水野のクロスに岡崎が飛び込むチャンスがあったが(結局岡崎のファール)、以降はヴェトナムの攻撃シーンが続く。48分にはLe Cong Vinhが左から入れたクロスにPhan Thanh Binhが狙うがヘッドが合わない。その直後にもLe Cong Vinhがまた左サイドを突破し入れたクロスはPhan Thanh Binhの頭上を越すがそとから走り込んだフリーのNguyen Vu Phongがそれを空振り。56分には本田圭祐がDoan Viet Cong を倒してFKを与え、そのFKから Doan Viet Cong がクロスをゴール前に上げるとLe Cong Vinhがヘッド。しかしこれは西川のファインセーブに阻まれる。59分にはLe Cong Vinh が、61分にはVo Nhuat Than がそれぞれ強烈なミドルを放つ。前半は静かに終わったヴェトナムサポーター達が俄然活気着いて来た。
後半のヴェトナムはLe Cong Vinh、Phan Thanh Binhの2トップそしてサイドのポジションの選手がワイドに開く様になり、空いた所に後列から味方がどんどん上がって来るので前線に人が増えて日本を防戦に追いこむ。64分には Nguyen Vu Phong が下がり Chau Phong Hoa が入る。 Nguyen Vu Phong は怪我が回復しなかったのか?それとも SEA Games に向けて温存か? Chau Phong Hoa が右のサイドバックに入り、Doang Viet Cuong が前に出て来て2列目の右にそしてPhan Thanh Binhのワントップにし、左にLe Cong Vinh、 最中にVo Duy Nam を置く布陣に替えて来た。65分には右から Phong Cong Minh が低い弾道のライナーのクロスを入れ Doang Viet Cong がゴールを狙うがコーナーに。



ここで失点するとヴェトナムも調子付いてしまうのでしっかりと凌いでほしい..と思う68分。リードル監督は何故かLe Cong Vinhを下げてNguyen Minh Chuyenを投入する。Le Cong Vinhは間違いなく ASEAN 地域で今 Number 1 のFWに違いない。そして今後日本と対戦する事があったら更に厄介な選手になるだろう。Le Cong Vinhの交替は SEA Games の為の温存か??膝の故障があったNguyen Minh Chuyen は8月の日本戦以来の五輪予選出場だ。
その直後日本ベンチは伊野波を下げて梅崎を入れる。この五輪予選初登場だ。Le Cong Vinhを下げてPhan Thanh BinhとNguyen Minh Chuyen の2トップに戻したせいか、中盤で梅崎が効いたのかヴェトナムの攻勢はぱったり止まってしまった。 74分には梅崎が放った強烈なミドルがポストを直撃する、そのこぼれ球を完全にフリーな岡崎がコントロールするもヴェトナムDF陣が必死に守ってゴールを割らしてくれない。完全に1点ものだったのだけど…..多くの日本人サポが立ちあがったが落胆の着席を…すると地元サポーター達から歓声が上がる。
75分には青山敏弘に入って細貝が入る。そしてヴェトナムは中盤の Vo Duy Nam を下げて FW のNguyen Anh Duc ( グェン・アン・ドク) を入れて右の前線に張らせる。 Nguyen Anh Duc は8月の日本戦のスタメン選手だった。日本は3人目の交替選手興梠が投入された。平山の登場はこれで無くなったなぁ……. 85分にはNguyen Anh Duc の突破を青山直晃がファールで止めてFKを。Nguyen Anh Duc がそのFKをゴール前に入れ、こぼれ球をPhan Thanh Binhが狙ったがそのシュートは外れた。これがこの試合ヴェトナム最後のチャンスであった。
87分に梅崎が Chau Phong Hoa のファールを受けてFKを。水野が蹴ったFKに細貝がヘッドで合わせてゴールイン。ようやく日本が4点目を奪った。日本サポーターからは安堵の歓声があがる。



するとタイミングよく前の英語を話すヴェトナム人から“このチームでウラワレッズの選手はいるか?”と訊かれたので“今決めた2番の選手が URAWA REDS の選手だ。”と教えた。でも細貝は五輪予選遠征もあってACLの決勝戦は2試合とも出ていないんだけど…..その欝憤を晴らせたか… さらにその直後Vo Nhuat Than のファールでPKを得る。日本人サポーター達は大歓声だ。ゴールは多くても多すぎる事は全くない。 しかし本田圭祐の蹴ったPKを GK T.D.Cuong が右に倒れこんでナイスセーブ。この日一番の大歓声が地元サポーター達から沸き上がった。おいおいこれぐらい決めてくれよ….と溜息が洩れる… 89分には左からのCKに興梠が飛び込むがその強烈なヘッドはポストの左を通過した。そして2分あったロスタイムも過ぎてホイッスルが鳴る。
日越両国のサポーター達の拍手の中両国の選手達が握手を交わしている…良い風景だ。 得点力不足を指摘される日本はカタール、サウジアラビアが勝てなかったハノイで4点差で勝利を納めた事で少し優位に立てたと思った。まぁ世界中で得点が入って仕方がないと言う代表は数が本当に少ないのだけど….

ヴェトナム代表のリードル監督は SEA Games に向けてこの試合に収穫は得られただろうか…..でも彼らのサイド攻撃そして2トップの強さは2014年のワールドカップに向けて期待できるかも知れない。八百長などの不祥事がなくてASEAN 以外の地域のクラブでプレーする選手が増えれば….A-League を目指せ !! そしてその次は J-League だ。K-League は東南アジア蔑視がすごいから辞めた方がいいけど……

この勝利は特に在留邦人の人々にとって良いエネルギーになったに違いない。試合終了後はヴェトナムサポーター達と何度も握手し記念撮影をした。すると警備員達に早くでろとばかりに追い立てられる。同様に記念撮影をしていた日本人サポーターの人まで。早く照明を消したいのかな?????

翌朝、サウジアラビアがカタールを破ってくれたのでカタールの予選突破はこれで無くなった。 21日、東京でのサウジアラビア戦に引き分ければ日本の北京行きは決まる。 20年前のソウル五輪予選の最終戦。五輪に王手をかけた日本は最後の東京での中国戦に引き分ければ20年振りの五輪出場が決まるところだったが雨の中の試合は 0-2 で完敗してしまった。あの10月26日だった。しかし今の五輪チームはあの時と違う。日本も積み重ねがある。そして試合は11月だ…..関係ないか??

11月21日は吉報が届けられる事を祈るよ。 

そして私は翌日次の訪問地タイのバンコックに向かった…..

 


日本快勝。五輪に近づいたか?? vs ヴェトナム戦 前半

2007-11-20 | 五輪 U-20, U-17
雨が降らない限り17日の My Dinh Stadium での日本戦は満員になるであろう…. 専門誌に書かれてあったヴェトナム代表、リードル監督の言葉を“信じて” My Dinh Stadium にはキックオフ1時間前に競技場入りした。チケットを購入してスタジアム内に入ると広いロビーが。そこでサンドイッチとコーラを買って腹ごしらえを。勘定は VND30,000 日本円で約200円。競技場の最も高いチケット代金が VND100,000 約670円。物価は隣国タイよりもまだ下だ。試合開始約20分前に席に向かう。2003年の SEA Games のメイン競技場として建てられたこのモダンな巨大なそして立派な競技場に集った人は….まばらであった。それでも数はここに訪れた在留の邦人、日本から応援に来た人々と合わせたくらいだけど地元ヴェトナムのサポーター達は試合前から熱心に声援を送る。陸上競技用のトラックがあるのでピッチ上の選手の表情は解らないが日本は誰がスタメンなのだろう…
昼間の蒸し暑さと異なりキックオフ時間の午後7時15分頃には気温も下がり観戦し易い気候であった。やがて歓声の中両チームの選手達が入場して来る。そして国歌。昨年のワールドカップ以来の君が代を競技場で斉唱させてもらい、続いて私の後方に陣取った地元ヴェトナムのサポーター達のヴェトナム国家の大合唱が始まった。現在のヴェトナムの国家は昔北ヴェトナムと言われていたヴェトナム民主共和国の国家なのだろうか….. スクリーンに両チームのスタメンが映し出されるが小さすぎて見えない。背番号で確認しようにも日本と異なり試合のプログラムなど販売されていないのでその場では確認できなかった。




ヴェトナム五輪チームは GKがこの五輪予選ずっとゴールを守るTran Duc Cong。DFは Centre Back がNguyen Thanh Long Giang ( グェン・タイン・ロン・ザン) とMai Xuan Hop(マイ・スアン・ホップ)。M.X.Hopはスタメン入りしないのではと新聞に書かれていたが…。左サイドバックが Vo Nhat Tan ( ボー・ニャット・タン ) 右サイドバックが CB に入ると思われたDoan Viet Cong (ドゥアン・ヴェト・クォン) 。結局8月の東京での試合と同じDFラインであった。その試合の日本の2トップは李忠成と平山相太であった。中盤の二人は結局膝の故障の回復が報道されていたゲームメーカーの Nguyen Minh Chuyen ( グェン・ミン・チュェン ) はベンチスタートでVo Duy Nam ( ボ・ズィ・ナム ) と中盤を組んだのは 8月の日本戦でもスタメン出場したPhung Cong Minh ( フン・コン・ミン)。2列目の左サイドはサイドバックも出来るMai Tien Thanh ( マイ・ティエン・タン) 左にはふくらはぎの怪我から回復せず欠場かと報道されていた五輪予選で通算5ゴールを決めている Nguyen Vu Phong ( グェン・ブー・フォン ) 。8月の東京での試合で終了直前に強烈なFK放ち我々を震撼させたまた7月のアジアカップでも堂々のレギュラー入りを果たし日本戦を含め4試合全てにスタメン出場した選手だ。そして2トップはLe Cong Vinh ( レ・コン・ビン) Phan Thanh Binh (ファン・タン・ビン ) 。 Le Cong Vinh はオーバーワークで欠場かと言われが出て来た。数日前には結婚(婚約?)をしたとの事。11人中9人が8月の日本戦のスタメン選手。
一方我らが日本五輪代表は、注目のFWは李忠成と清水エスパルズの岡崎慎二。噂されたカレン・ロバート、はベンチ入り出来ず、平山相太はベンチスタート。岡崎の調子が良かったのだろう。DF陣は内田、青山直晃、水本、伊野波とカタール戦のスタメンがそのまま入った。特にカタール戦では痛恨のハンドをロスタイムに犯してしまった伊野波には奮起して欲しかった。中盤はボランチに青山敏弘と柏木。伊野波のボランチも試されたらしいが….2列目の右サイドには怪我が心配された水野。左サイドには本田圭祐。この2人のサイド攻撃に期待がかかる。そしてGKは最終予選初登場の西川周作。背番号41番がなんだか初々しく見えるが2次予選では3試合ゴールを守り、出場停止となったマレーシア戦以降、最終予選でも怪我があったりで出番がなくようやく前節のカタール戦でベンチ入りを果たしこの試合でスタメンに復帰した。しかし、西川が活躍するシーンは少ない方が有難いのだけど….
試合開始前から私のすぐ後ろに陣取るヴェトナムサポーター達は“ヴィェトナム!! XXXX !! “ と熱心に大声援を送っている。そのXXXX の部分は何と言っているのかと後で英語を話すヴェトナム人の一人に尋ねると、”Vietnam !! 2-0 !! “ とのことだった。東京で 0-1 で負け たのでハノイでは 2-0 でリベンジと言う事か??ヴェトナムボールのキックオフで始まる。



開始2分、いきなり Le Cong Vinh の右サイド突破からCKのチャンスを迎え、ハイボールを入れるがもう一度コーナーへ。Nguyen Vu Phongが次のCKをライナーで入れLe Cong Vinhに頭で合わせられるが枠を外れた。最初のゴールチャンスに後方の地元サポーター達からは大歓声が。
しかし以降は日本がゴール前に迫る。4分には岡崎がクロスを6分には内田がスルーをPA内に入れてチャンスを作るがヴェトナムDFがクリアー。そして7分30秒、岡崎がPA外側左で倒されてFKを得る。水野と柏木がボールの後ろに立ったが水野がFKをゴール前に高く上げると走りこんで来た李忠成が頭で合わせて先制ゴールを奪った。今度は邦人の応援団が大歓声を上げる番だ。FW陣の得点力不足が指摘されていたが早い時間に先制ゴールを挙げてくれた。これで試合展開が楽になると思ったが、地元の歓声を受けるヴェトナムがゴール前に迫るシーンが続く。
Phan Thanh Binh,、Le Cong Vinhの強引なドリブル突破、そして左サイドから Vo Nhat Than , Mai Tien Than が攻め上がる。20分には Doan Viet Cong が右サイドから入れたクロスからPhan Thanh Binh,にジャンピングボレーを撃たれるがGK西川が何とかセーブ。 ヴェトナムがショート、ロングパスを繋ぎだしリズムをつかもうとしていた。23分には伊野波がNguyen Vu Phongを倒して警告を受ける。Nguyen Vu Phongはすぐには立てず外に出されるがそのFKからCB のMai Xuan Hopが日本ゴール前に鋭いクロスを入れるがPhan Thanh Binh,が合わせる前にGK西川がキャッチ。ここで同点に追い付かれるとこの勝負の行方が大きく傾くと思われた。
しかし25分に追加点が入る左サイドを本田圭祐が突破し入れたクロスをまたも走りこんできた李忠成が頭でGK Tran Duc Congの前で合わせてこの試合2点目を決めた。この五輪予選1試合で2点を挙げたのが初めて。得点力不足とマスコミが指摘し続けたその欝憤を晴らすかの様な見事なシュート練習の様なゴールであった。
試合開始前から Vietnam !! 2-0 !! と叫んでいたサポーター達は先に 2-0 とされてすっかり大人しくなってしまった。そしてこれから日本のテンポの良い攻撃が続いた。27分には内田の右からのクロスを水野がヘッドを放つがポストの右に外れる。31分には水野が入れた右からのクロスに青山直晃が走りこむがGKT.D.Cuong が青山と激突しながらセーブ。34分には右サイドからまたも水野がクロスを入れるが岡崎が空振り。37分、ワンツーから抜け出した本田圭祐が撃つがこれもGK T.D. Cuong がブロック。39分にも右の本田圭祐から逆サイドの内田にボールが送られそのまま中の李忠成に渡るがまたもT.D. Cuong がセーブ。GKのT.D.Cuong はこの14分間で3度の決定機を防いだ。その度のヴェトナムサポーターから歓声が上がる。しかし、40分ゴール前でダイレクトパスをつなぎ最後は本田圭祐からボールを受けた岡崎が Mai Xuan Hop に倒されてPKを得る。そしてこれまで好セーブを連発していた T.D. Cuong ではあったがこの本田圭祐のPKの前にはなす術無く日本がリードを3点に広げた。



私を含めた日本からのサポーター達そして現地在留であろう、熱心な声援を送る子供たちも大喜びだ。後ろのヴェトナムサポーター達は更に静寂してしまった。ヴェトナムも悪い展開をしていなかった。時折日本のパスをインターセプトし逆襲に転じようとするがその次、または次の次のパスが簡単に日本の網に引っ掛かってしまい日本ゴールに迫れない。そして日本は願ってもないゲーム展開に後半更なるゴールラッシュを期待するところであった。



後半に続く.....