



いつか崩れて自然へと回帰していく姿に魅せられ、「私」は廃墟を造り続けてきた。時の経過によって醸成される廃墟こそが、その国の文化的成熟度を表すのだ。だがある時、「偽装廃墟」が問題となり…(『廃墟建築士』)。七階での事件が多発し、市は七階の撤去を決定した。反対する市民は決起集会を開くが…(『七階闘争』)。意識を持つかのような建物に現実と非現実が同居する、不思議な4編の物語。

初めての作家さん・・・


主婦が惨殺され、いじめを苦にした中学生が飛び降り、火遊びからの火事、老人の孤独死・・・それが全部七階だったから、七階を取っ払っちゃいましょう!ってお話。
え?どうやって?・・・あんっ!?・・・最後まで抵抗していた人は七階と共に・・・
廃墟は新築が次第に荒廃して廃墟になるのが普通だけれど、廃墟をつくる。廃墟建築士というのもいて、偽装廃墟も発覚する。
蔵にはその蔵を守る、蔵守がいます。
いちばん惹かれたのは 図書館
生きていた。図書館が、本が・・・映画の「ナイトミュージアム」みたいに夜になると動く。本が跳んだり舞ったり。ちゃんと調教師がいて調教します。
通常図書館には新品の本が来るから調教しやすい・・・が、思い入れの強い亡くなった方から寄付の本は・・・
この図書館、どこにありますか?どこに行ったら見ることできますか?
このお話は大好物、不思議大好き楽しかった。
