鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

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お気に入りその2124~深海学②

2022-08-20 10:28:17 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「深海学」②です。

分厚い本「深海学 ―深海底希少金属と死んだクジラの教え」の感想パート2です。
今回は1/3から2/3の辺りについてです。
本書では深海に関わる広い知識を学ぶことができます。
その一端を忘れないうちに書き留めます。

・古生代二畳紀?に強烈な地球温暖化により海中の酸素濃度が極端に低下したことがあった。
 それにより海中生物の多くが絶滅した。
 深海生物はほとんど影響を受けなかっただろうから、熱水噴出孔や冷水湧出帯で生きる生物が
 進化して絶滅した生物を補完したのではないかという仮説が生まれた。
 ところが雪男ガニを調べるとわずか数千万年前に誕生した種であることが判り、その説は
 否定された。
・サンゴの大半は深海に棲息している。
 浅いところのサンゴは褐虫藻と共生して光合成により得た栄養を分けてもらっている。
 ストレスや温暖化で褐虫藻がいなくなると白化して死ぬ。
 深海のサンゴは海山の壁に棲息し海流が巻き上げる養分を捕獲して生きる。
 季節ごとに海流が変わるため年輪のような成長線があり年齢が判る。
 深海のサンゴ・カイメン・ウミユリはなぜか長寿命。
 数千年の寿命を持つものもいるそう。
・深層海流は膨大な熱量を輸送するため、冷え過ぎや暖め過ぎを防ぐ大きな役目をしている。
 その流速が落ちつつあり、それとともに運ぶ熱量も減少しつつある。
 温かい海流の恩恵を受けてきたヨーロッパが将来寒冷化する恐れがある。
・最近また熱水噴出孔が生命誕生の場だったのではないか、という説が浮上している。
 原始的生物同士が共生する様は後に一体化する予兆のように見える。
 よく似た化石も見つかっている。
・新薬、特に新しい抗生物質の発見が期待されている。
 人類は植物が身を守るために作り出した化学物質を薬として活用してきた。
 深海のサンゴやカイメンは地上の植物よりも効果の強い化学物質を多数作り出しており、
 その中から新薬を見つけ出す研究が続けられている。
 増え続ける抗生物質耐性菌に対抗するため期待したい。
・25年で大人になり250年も生きる深海魚が美味しいと知るや世界中で乱獲された話で、
 その際に底引き網で数百年から数千年生きたサンゴの森が壊滅されたことを含めて、
 深海の環境を調査せずに欲しいものだけを獲る不当行為は厳しく規制しなくてはならない。

深海についての新知識が次から次へと登場し、飽きることなくここまできました。
残り1/3にはどんなことが書かれているのでしょうか?
期待しています。
近頃はyoutubeでも深海モノばかり観ています。


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