鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2131~相続放棄

2022-09-05 12:36:43 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回はお気に入りというより、ぜひ知っていただきたい相続放棄のお話です。

先日、銀行から知り合いのところに「祖父」の借金を払えという手紙が届きました。
彼は物心つく前に両親が離婚し、母親に育てられました。
その後父親とは一度も会うことなく今日に至ります。
手紙にあった「祖父」は父方の祖父で名前さえ知りません。
手紙によると父親がすでに亡くなっているため祖父の借金は孫が相続することになったとのこと。
話を聞いて血のつながりがあるというだけで顔も知らない人の借金を請求されるのは、私も理不尽に感じました。
そこで借金の支払いから逃れる方法がないかを彼と一緒に調べることにしました。

インターネットで「相続放棄」という方法があることを知りました。
亡くなった方の戸籍謄本を入手して簡易裁判所で手続きすると支払いが免除されるとのこと。
インターネットでは簡単な手続きで自分でもできると書いていたので、取りあえず必要書類を揃えて弁護士事務所か裁判所の無料相談窓口に持って行って見てもらおうという話になりました。
ところがその後こういう話に詳しい人から司法書士に頼んだ方が良いとアドバイスをもらいました。
自力で手続きするか弁護士に頼むかの二通りしか選択肢はないと思っていましたが、今回の件は多少面倒なことがあるので自力は諦め、少し安く済む司法書士に頼むのが良いのだそうです。

結局そのアドバイスの通り、彼は司法書士に相続放棄の手続きを依頼しました。
その際に司法書士から相続放棄の手続きだけでなく、次のような手続きも必要という説明があったそうです。
①相続放棄は祖父が亡くなってから3か月以内に手続きしなくてはならないが、今回は1年ほど経っているため、亡くなったことを知ったのが最近であることを示す書類
②父が亡くなっているため孫である自分に請求が来たことを示す書類

ナルホド、やはり簡単なものではなかったようです。
二点の手続きが追加になる分、料金が高くなるそうですが、やむなく了解したそう。
痛い出費になったと嘆いていましたが、司法書士に「少々複雑だが解決できる」と太鼓判を押され、気持ちが軽くなったと言っていました。

司法書士によると、存在さえ知らない親戚の借金が請求されたケースで、架空請求と勘違いして放っておいたため相続放棄が可能な3か月を過ぎてしまい、司法書士でもお手上げとなり、支払わなくてはならなくなったそうです。
何とその額、数百万円!
世の中、何が起きるか分かりませんね。
皆さんもこういう書類が届いたら架空請求かどうかよく目を通した方が良いですよ!


コメント
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