今回のお気に入りは、サセック③です。
サセックの「ジス・イズ」シリーズ第3弾「ジス・イズ・ケープケネディ」「ジス・イズ・ヴェニス」を読みました。
「ジス・イズ・ケープケネディ」
1963年発行の本書。
当時は人類が宇宙に進出し始めた時代、ソ連に追いつけ追い越せと熱意を持って臨むアメリカの姿がここにあります。
「ジス・イズ・ニューヨーク」と同様、アメリカン・ドリームを目指す若き国の勢いが凄い!
ロケット開発により観光目的の町ができあがり、ロケット開発の歴史を伝えるため、空軍基地に実物大ロケットをずらっと展示します。
やることが派手ですね。
そして初めて宇宙を飛んだアラン・シェパードを筆頭に7人の宇宙飛行士たちの揃い踏み。
これこそまさに映画「ザ・ライト・スタッフ」のハイライト・シーンそのもの。
続いて当時最新型のサターンロケットが誇らしげに紹介されています。
後にアポロ計画でポピュラーになったサターンⅤ型の初期型です!
この年から1969年に人類が月を歩くまでの6年間、宇宙進出の黄金時代が続くことになります。
金色に輝く着陸船が月に降下していく様を、買いたてのカラーテレビにかじりついて観ていた少年時代を思い出しました。
アメリカ国民が明るい未来を信じて一丸となって進んでいた、あの時代の空気そのものが本書に封じ込められていました。
「ジス・イズ」シリーズの中では異色で、観光ガイドというよりも科学史紹介に近い内容。
これはこれで新鮮でした。
「ジス・イズ・ヴェニス」
「ジス・イズ」シリーズの存在をEhonNaviで知ったときに紹介していたのが「ヴェニス」でした。
出版社の内容紹介を引用します。
=====
サセックの「ジス・イズ」シリーズは、観光ガイドとしても街の歴史を知る入門書としてもおすすめです。贈り物としても喜ばれています。
水の都、ヴェニスへ行こう!
本書は、旅する絵本作家サセックが、シリーズ中でもっとも愛したうちの1冊です。
運河をわたる楽しいゴンドラ、華やかなサンマルコ広場、優雅なゴシック様式のドゥカーレ宮殿、石づくりのリアルト橋……あまりにも美しすぎる迷宮都市めぐりを、じっくりとご堪能ください。
=====
すっかりお気に入りの仲間入りした「ジス・イズ」シリーズ。
「作者サセックの最も愛した1冊」と言われては読むしかありません。
届いた本は某町立図書館の除籍本だったため、特に格安でした。
2005年に復刻され、わずか15年で除籍ですか。
表紙に保護シートを張ってあることもあり、ほとんど傷みがないというのに・・・。
借り手がいなかったから、というのが除籍理由かもしれません。
町のみなさんに本書の美しさを味わってもらえなくて残念です。
というムダ話は置いといて本書の感想を少々。
「パリ」「ロンドン」に続く歴史ある街の紹介です。
このシリーズは、表紙を開くと街に入る作者サセックの姿が描かれています。
そして最後、裏表紙の内側に街を出る作者が描かれています。
毎回その街の色に染まった作者の姿を見るのが楽しみのひとつ。
ヴェニス編ではどんな姿になって街を出たのかな?
予想通りゴンドラの漕ぎ手の姿になっていました。
さて本文を読み始めると「水の都ヴェニス」が他の街と全く違うことに驚きました。
想像では、街中に多数ある運河に観光用の船が行き来しているだけで、生活圏は自動車と思っていたので、まさか完全に自動車がない暮らしだとは思ってもいませんでした。
運河沿いにガソリンスタンドがありますが、水上タクシーや水上バスなどに給油するのが仕事。
昔ながらのゴンドラも、かなり減ったとはいえ、まだ数百隻が運行しているそうです。
また天国を描いた壁画があることで有名な宮殿から監獄までが1本の運河で結ばれていて、その途中に「ため息橋(嘆き橋)」があるというのは出来すぎ。
街はたびたび水に浸かるそうで、いくつかの高い塔は傾いてしまったそうです。
とにかく自動車社会と一線を画する不思議な街です。
その空気を一度味わってみたくなりました。
足元から違う街並みと、移動スピードの緩やかさ、というこの街の特質はきっと住人の性格にも表れていることでしょう。
サセックはそれらすべてを愛して描いたのではないでしょうか?
今回の2冊もとても美しく、面白かったです。
満足満足。
蛇足ですが、今回選んだ2冊の内「ヴェニス」は実は補欠でした。
本命は「ジス・イズ・エジンバラ」。
スコッチウイスキーの発祥の地であり、ハリーポッター誕生の地。
ふたつの「お気に入り」が生まれた土地ってどんなところでしょうか?
それをお気に入りの「ジス・イズ」シリーズで読むとなると、お気に入りがトリプルで揃います。
それを狙おうと思ったのですが、値段が高い・・・。
他のシリーズ本の3~4倍もするのです。
古書価格が大きく変動することはこれまで何度か経験していますので、しばらく様子を見ることにします。
サセックの「ジス・イズ」シリーズ第3弾「ジス・イズ・ケープケネディ」「ジス・イズ・ヴェニス」を読みました。
「ジス・イズ・ケープケネディ」
1963年発行の本書。
当時は人類が宇宙に進出し始めた時代、ソ連に追いつけ追い越せと熱意を持って臨むアメリカの姿がここにあります。
「ジス・イズ・ニューヨーク」と同様、アメリカン・ドリームを目指す若き国の勢いが凄い!
ロケット開発により観光目的の町ができあがり、ロケット開発の歴史を伝えるため、空軍基地に実物大ロケットをずらっと展示します。
やることが派手ですね。
そして初めて宇宙を飛んだアラン・シェパードを筆頭に7人の宇宙飛行士たちの揃い踏み。
これこそまさに映画「ザ・ライト・スタッフ」のハイライト・シーンそのもの。
続いて当時最新型のサターンロケットが誇らしげに紹介されています。
後にアポロ計画でポピュラーになったサターンⅤ型の初期型です!
この年から1969年に人類が月を歩くまでの6年間、宇宙進出の黄金時代が続くことになります。
金色に輝く着陸船が月に降下していく様を、買いたてのカラーテレビにかじりついて観ていた少年時代を思い出しました。
アメリカ国民が明るい未来を信じて一丸となって進んでいた、あの時代の空気そのものが本書に封じ込められていました。
「ジス・イズ」シリーズの中では異色で、観光ガイドというよりも科学史紹介に近い内容。
これはこれで新鮮でした。
「ジス・イズ・ヴェニス」
「ジス・イズ」シリーズの存在をEhonNaviで知ったときに紹介していたのが「ヴェニス」でした。
出版社の内容紹介を引用します。
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サセックの「ジス・イズ」シリーズは、観光ガイドとしても街の歴史を知る入門書としてもおすすめです。贈り物としても喜ばれています。
水の都、ヴェニスへ行こう!
本書は、旅する絵本作家サセックが、シリーズ中でもっとも愛したうちの1冊です。
運河をわたる楽しいゴンドラ、華やかなサンマルコ広場、優雅なゴシック様式のドゥカーレ宮殿、石づくりのリアルト橋……あまりにも美しすぎる迷宮都市めぐりを、じっくりとご堪能ください。
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すっかりお気に入りの仲間入りした「ジス・イズ」シリーズ。
「作者サセックの最も愛した1冊」と言われては読むしかありません。
届いた本は某町立図書館の除籍本だったため、特に格安でした。
2005年に復刻され、わずか15年で除籍ですか。
表紙に保護シートを張ってあることもあり、ほとんど傷みがないというのに・・・。
借り手がいなかったから、というのが除籍理由かもしれません。
町のみなさんに本書の美しさを味わってもらえなくて残念です。
というムダ話は置いといて本書の感想を少々。
「パリ」「ロンドン」に続く歴史ある街の紹介です。
このシリーズは、表紙を開くと街に入る作者サセックの姿が描かれています。
そして最後、裏表紙の内側に街を出る作者が描かれています。
毎回その街の色に染まった作者の姿を見るのが楽しみのひとつ。
ヴェニス編ではどんな姿になって街を出たのかな?
予想通りゴンドラの漕ぎ手の姿になっていました。
さて本文を読み始めると「水の都ヴェニス」が他の街と全く違うことに驚きました。
想像では、街中に多数ある運河に観光用の船が行き来しているだけで、生活圏は自動車と思っていたので、まさか完全に自動車がない暮らしだとは思ってもいませんでした。
運河沿いにガソリンスタンドがありますが、水上タクシーや水上バスなどに給油するのが仕事。
昔ながらのゴンドラも、かなり減ったとはいえ、まだ数百隻が運行しているそうです。
また天国を描いた壁画があることで有名な宮殿から監獄までが1本の運河で結ばれていて、その途中に「ため息橋(嘆き橋)」があるというのは出来すぎ。
街はたびたび水に浸かるそうで、いくつかの高い塔は傾いてしまったそうです。
とにかく自動車社会と一線を画する不思議な街です。
その空気を一度味わってみたくなりました。
足元から違う街並みと、移動スピードの緩やかさ、というこの街の特質はきっと住人の性格にも表れていることでしょう。
サセックはそれらすべてを愛して描いたのではないでしょうか?
今回の2冊もとても美しく、面白かったです。
満足満足。
蛇足ですが、今回選んだ2冊の内「ヴェニス」は実は補欠でした。
本命は「ジス・イズ・エジンバラ」。
スコッチウイスキーの発祥の地であり、ハリーポッター誕生の地。
ふたつの「お気に入り」が生まれた土地ってどんなところでしょうか?
それをお気に入りの「ジス・イズ」シリーズで読むとなると、お気に入りがトリプルで揃います。
それを狙おうと思ったのですが、値段が高い・・・。
他のシリーズ本の3~4倍もするのです。
古書価格が大きく変動することはこれまで何度か経験していますので、しばらく様子を見ることにします。