鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1919~スケッチトラベル

2020-04-22 12:10:17 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、スケッチトラベルです。

「スケッチトラベル」は2012年に発行された大判の画集です。
概要について、AMAZONの内容紹介を引用します。
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アニメ・漫画・イラスト・絵本、それぞれの世界を代表する至極のクリエイターが世紀の競演。
アメリカ、ヨーロッパ、アジア…、71人の作家たちが一冊のスケッチブックに絵を描いて、世界中に回した。
夢と友情と願い、そして希望に満ちた奇跡のプロジェクト。
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ハリウッドのアニメーターとして有名らしい堤さんという方の発案で、世界を代表する絵描きたちがスケッチブックの1~2ページに絵を描くリレーをしました。
スタートして4年半、最終走者は日本が誇るアニメの巨人・宮崎駿、世界のクリエーターたちが一目置く存在です。

スケッチブックの原本はゴール後オークションにかけられ、収益金のすべては世界中の子どもたちの識字率向上をめざす団体に寄付されました。
また限定で制作されたサイン入り復刻本と、今回入手した廉価版の収益金も同様の目的に充てられたことでしょう。

このような素敵な目的のために1冊のスケッチブックが世界のクリエーターたちの間を旅をするという壮大な試み。
これまでその存在を知らなかったのが不思議なくらい魅力的な試みです。

参加したクリエーターたちは有名な方ばかりだそうですが、申し訳ありませんがほとんど存じ上げませんでした。
でもこの試みに快く協力してくれたというだけで、彼らの作品を好意を持って観てしまいます。

全くオリジナルな絵を描いた方、スケッチブックを運ぶ自画像を描いた方など作品は様々。
なにより世界を代表するクリエーターだけあってオリジナリティとメッセージ性が強い強い。
1枚1枚にかかる鑑賞時間の長いことといったら!
同じ作家の作品を続けて鑑賞するときとは大違いです。
初対面の作家の個性とメッセージを探り出すのですから時間がかかるのは当然でしょう。
改めて世界が広いことを実感しました。
たっぷり目と心の保養になりました。

最後に、本書に参加したクリエーターたちの中から、お気に入りベスト3を挙げます。

第1位
余りにベタですがトリをつとめた宮崎駿。
映画「ルパン三世カリオストロの城」からのファンなので仕方がありません。
2ページを一杯に使った複葉機とそれを見上げる少年の姿は圧巻です。
「未来への輝く希望」が詰まった素敵な作品です。

第2位
これもまたベタですがフレデリック・バックです。
当時御年87歳の画家が地球環境の未来を案じつつ描いてくれました。
「きれいな水と生命のある海と森を守ります」という画家のメッセージが添えられています。
本書の世話人・堤さんによると、バックは「画家はメッセージを発信する義務を負っている」と語っていたそうです。
彼の作品は「木を植えた男」しか知りませんが、他の作品も読んでみたくなりました。

第3位
一人に絞れません。
フアンホ・ガルニド、ピーター・デ・セヴ、ポール・フェリックスの3人がお気に入り。
AMAZONで3人の作品を探したところ、フアンホの作品だけが見つかりました。
「ブラックサッド」というマンガ。
レビューの評価も高いので、1冊読んでみることにしました。
また楽しみが増えました。


コメント
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