http://www.singletrackworld.com/2009/07/marzocchi-55-rc3-ti-and-66-rc3-ti/
こんな感じにすればいいのかな?
なんとか思い出してみます。
このマルゾッキの解説はリクエストがありましたので。
マルゾッキ55と66
です。
ちょっと面白いですが、上位機種は
イタリアンメイドに戻してきました。888、66、55、44、4Xのの上級モデルです。
以前も来期モデルについて書きましたが、初代Z1をかなり意識した作りになっています。それはマルゾッキの美点への回帰ともいえます。
55と66はストロークが異なるだけで内容としてはほぼ一緒なので解説は一緒にします。その前にスペックを上げておきますね。
55 RC3 TI インナーチューブは35ミリ。トラベルは160ミリ近辺。このモデルは15ミリスルークイックを採用していますね。重量は1850グラムとコイルスプリングの6インチクラスとは思えないほどの軽さです。
66 RC3 TI インナーチューブ38ミリ。トラベルは180ミリ近辺。20ミリスルークイックです。重量は2760グラム。かなり絞ってきました。
両モデルとも下ワンがワンポイントファイブのテーパーヘッド対応モデルも存在します。
初代Z1は左右のレッグの中身が全く一緒でした。カートリッジダンパー、オイルバスレフ、コイルスプリングといった内容です。
今回は左右へその機能を振り分けている、最新の形式です。更に一歩進めたスペシャのフューチャーショックのように完全片側式(もう片方はダミー)もありますが、まだ一般的ではありません。
片方にカートリッジダンパー。もう片方にチタンスプリングを配しています。
ダンピングはコンプレッションがハイ&ローでリバウンドです。オープンバス形式なので汚れるスピードも速いですが、通常の使用では潤沢なオイルのおかげでヘタリが少なくなるでしょう。
で今回の再注目がコイルスプリングの採用です。今さら何故? と思う人もいるでしょうが、スプリングの特性はどうやってもコイルスプリングが優秀なのです。軽量モデルではネガティブ側にもエアスプリングを使ったエアスプリングモデルがありますが、それ以外のモデルはネガティブスプリングにコイル式を採用したモデルが主流を占めています。重量と比較してメリットが大きかったのでしょう。
コイルスプリングは乗り手に合わせてレートの違うスプリングを用意し成ればならないという、手間がありました。今回はチタンなので金額もかさむでしょう。マルゾッキはプリロードを機械式とエアアシストのダブル調整とすることで帳尻を合わせてきました。エアアシストは廉価モデルにはよく使われた手法です。
オイルバスでありながら何故ここまで軽量に仕上がっているのでしょう? 先ほど上げたコイルスプリングにチタンを採用したのもあります。片側にダンパーをまとめ上げたのもあります。
そしてもう一つ、昔のZ1にはあって、近年のフォークにないものがあります。それはオイルシールです。初代Z1はモーターサイクルのサスペンションをそのままMTBにおとしこんだ形式だったのでダストシールに加え、オイルシールもあるのが当然でした。この部品がなくなったのもかなり影響しています。
さらに初代にも使われていましたがイグス社のプラスチックスライドベアリングが使われていることも大切です。ここがしっかりしていないと摺動性と剛性にロスが生じてしまいます。
クイックシステムも変更になりました。新型は従来の20ミリスルークイックと互換性があるようなので、不満がある人は交換してもいいかもしれません。
以上ですが最新スペックと定番スペックの美点を兼ね備えた製品に成りそうです。Z1の現代解釈版とでも言いますか。
良くも悪くも新生マルゾッキの方向性が問われる製品です。ここ数年の製品はデザインと軽量性で目立っていて、文字上のスペックが非常に際だっていました。しかし残念ながら精度が昔のイタリア製品そのもので、あまりにももったいない状態でした。
2010年も引き続きメインは台湾製をなるでしょうが、願わくばQCをしっかりして欲しいのと、誰が組み立てても高性能を発揮できる設計にしてほしいですね。
ゾッキ党としては、スペック的に満点でも上げたい気分です。
問題は実機です。
どうなることやら?