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2012 DTスイス・ホイールなど

2011-09-12 02:08:00 | 自転車
で、今回の怒濤のホイール記事の着地点はここです。え? 怒濤と言うほどではない? 済みません……。

ジャイアントからスペシャライズド、ボントレガーときて、最後はDTスイスです。もちろんこれらの共通点は……ハブです。今まではシマノ、カンパニョーロ(フルクラム)が高品質な製品をリリースしていました。もちろんDTもHUGIを買収してからかなり経ちますから、『スポークのみのDT』から『ホイール全般プラスサスペンションのDT』へと上手い具合にシフトしてきていました。

そして2012年、気がつけば大手メーカーがこぞって採用する、ハブの大勢力の一角にのし上がってきました。


180カーボンセラミックディスクブレーキ用


180カーボンセラミックロード用


XRC950 T


XRC950 T 29

FX1950 トライコン


XM1550 トライコン 29


DICUT RRC46C


DICUT RRC66T





http://www.bikerumor.com/2011/06/09/dt-swiss-2012-eurobike-preview/
http://www.rouesartisanales.com/article-53429404.html



もちろんこれ以外にも山ほどありますが、今回は目立つところで。

新型ハブ・カーボンセラミック180などは今年の隠れた目玉です。ボントレガーやスペシャなどが取り入れています。紛らわしいのですが、カーボンはシェルの胴部分に採用され、セラミックはセラミックベアリングのことです。ホワイトのペイントがされているので、見ただけでは分からないのですが。派手な技術は使っていませんが、王道の良さがあります。

MTBチューブラーに積極的な会社はまだまだ少ないのですが、26インチだけでなく29erにもアクティブに対応している数少ないメーカー・DTスイス。はっきり言ってしまえばここだけでも良いのかも……しれません(苦笑)。でもリッチーやリマークス、エンヴェなども頑張っていますからね。健全な競い合いによる成長に期待しましょう。

2、3年前でしたか? DTがやっとJベンドスポークからストレートスポークに踏み出したのは、トライコンハブの登場からでした。また完成品として作るときにリムとして選ばれたのはチューブレスに対応する、片穴タイプのリムでした。チューブレスリムは今は珍しくもなんともありませんが、古い体制のリム生産システムでは作れなかったので、同社も相当苦労したでしょう。トライコンの前はノーチューブ式のフラップ&シーラントで対応していましたね。

DTのリムの歴史はまだ浅いですが、硬くて精度が良い製品を作っています。ロード、MTBを問わず、手組ならDTスイスかマヴィックかなと思います。

そしてロード用ハブもまた進化しました。ダイヤモンドカット、略して『DICUT』と名付けられたハブフランジのカッティングは非常にユニークな形状をしています。……素朴な疑問としてはこんな複雑な形状にしなくてもよかったのではと浅学ながら思います。ただこの形状によって、トライコンでは別体だったフランジが胴部分と一体化しました。これは剛性、軽さの面で有効に働くでしょう。

確かにスポークが引っ張られる方向へ面が向いていれば良いのですから、考え方としては得心がいきます。フランジが別体のトライコンではそこらへんの調整は簡単だったでしょうから、踏み台にして次のステップにうまくつなげたようです。

カーボンの使い方も上手く、良いリムを作ります。フロントショックもリヤショックもカーボンを活用したモデルがありますから、良い技術者が居るのでしょう。

こんな感じで良いことずくめのようなDTのホイールなんですが、やはり問題点は存在します。一つは非常に高額なこと。もう一つは日本でフルラインナップする代理店が存在しないことです。トライコンもほんのわずかしか入荷がありませんでしたし、MTB用にいたっては……(涙)。違う経路で入れている所もあるみたいですけど。展示会では見たりしても、やはり価格のせいかなかなか難しいようです。でも是非手にとって見て欲しいメーカーです。

DTスイスのハブを採用しているメーカーは、エンヴェやレイノルズ、ファストフォワードなど中小を加えればさらに膨大な数にのぼります。この供給体制がどのような未来を作っていくのか……、いやいや面白そうでたまりません! 



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