あんまりこういうことは書きたくありませんが……。私は怒っています。それは今の自転車メディアにです。
雑誌、ウェブなどを合計すると、10年前とは比較にならないほど増えました。昔はせいぜい三誌くらいしか無く、ムック本がたまに出てくるくらいでした。ハウトゥ本もありましたが、あんまり役に立つのはありませんでしたねえ。でもそれも今となれば懐かしい思い出です。
そんななか日本のメディアは極論すれば、ロードバイクと初心者向けレッスンと商品紹介に終始しています。そういう層があることはもちろん知っていますし、それに向けた記事が大切というのも分かります。
でも、あまりにもロード偏重しすぎではありませんか? MTBはおろか、非常に売れていて、高級フルカーボンも登場したクロスバイクや、気軽に乗れながら走りがどんどん煮詰められている小径車、ちょっと下火ですがトライアル、固定層が居てオリンピック種目にもなっているBMX。競技ではないが自転車の楽しみの本質が眠っているキャンピング、中距離を快適に走れるランドナー、さらに日本の自転車の原点とも言えるトラックバイクなど、頑張っている分野があまりにもおろそかどころか、無視に近い状態です。
これでいいんでしょうか?
私はロードバイクも好きです。でも今の状況は異常だと思います。皆興味がないわけでは決してないと思います。それはこの私の駄文満載のブログにすら多くの人が訪れてくれるのが、なによりの証左かと。
今回のDHワールドカップ第一ラウンド・南アフリカ大会に、今や日本MTBライダーでもっとも果敢に世界に挑戦している日本人が登場し、紹介されています。
昔はダートブロスとして、ヤナギや塚ちゃん、栗瀬などが自腹でコンドミディアムを借りて世界に挑んでいました。機材も今とは比べものにならないくらい煩雑で、調整に時間が掛かるのを自分でやっていました。他にも彼らを頼りに挑戦をしていたライダーがたくさんいました。でもそれも過去の話。内嶋がワールドカップ一桁に入賞下のを機に、心躍るチャレンジャブルな話は聞かなくなりました。そう、彼女を除いては。
末政実緒
ジュニアといえど日本自転車界では片手ほども居ない、世界チャンピオンを獲ったライダー。そして今なお挑み続けているチャレンジャーです。今回は残念ながら9位に終わりましたが、世界トップクラスのライダー達と真正面から戦い続けています。新城や別府ほど取り上げろと言いません。しかしもっと評価されてしかるべきですし、もっともっと頑張っているライダーを応援してしてほしい、みんなに知って欲しいと思うことは間違っているでしょうか?
bikebindは、ささやかながら日本から応援しています。
http://dirt.mpora.com/news/pietermaritzburg-world-cup-bikes-riders.html
こうやってみると圧巻ですねえ……! 本当に勉強になります。
おおよその傾向ですが、男子は小さめなポジションセッティング。女子は大きなめなセッティングをしています。ねじ伏せるとの乗っていくといった感じの違いでしょうか?
男子の巨人体型の人は、29er DHバイクも良いかもしれませんね。インテンスやらトレックやらレンズやらが作っていますし。人がバイクに合わせるのではなく、バイクが人に合わせるのが筋ですから(笑)。
追記
全般を見渡すと、2つの傾向が見られます。
①コンポーネント勝負 スラムvs.シマノ
②サスペンション勝負 フォックスvs.ロックショックス
一時完全にスラムに席巻されたMTBコンポもシマノが急速に追い上げています。あくまで私の印象ですが、どうも直接スポンサーを受けていないと思われる、チームもしくは自分で部品を購入するライダーのバイクにはシマノというかセイントが多いようです。メカニックからするとこれはありがたいでしょう。シマノはセッティングや整備に時間がわずかで済みます。それは精度の高さに由来します。そしてなにより頑丈だからでしょう。今のところ世界で唯一のDH用コンポですから。
そしてスラムはフラッグシップのXXではなく、X.Oですね。私も好きなコンポなんですが、セイントがかなり割り切っているのに対してX.Oはあくまで汎用コンポです。DHもこなせますが、XCもいけます。ちょっと中途半端な立場に成ってしまっているのかもしれません。
そしてフォックスとロックショックス。フォックスは剛性十分。リヤユニットもコイル式で動きを重視。すべてをなぎ倒してキャタピラで走る重戦車的な印象を受けます。実際は結構軽いんですけどね。でも動き(ダンピング)と剛性に重点をお手委居るのは間違いないでしょう。
一方のロックショックスはリヤユニットにヴィヴィッドエアを搭載しているライダーも多く、すでに実践投入されている白いKERONITE加工のボクサーは剛性や内部機構をいじってくるのではなく、軽さと重点を置いてきました。ジャイアントのバイクなどは相当な軽さでしょう。こっちはタイヤで走る装甲車といったところでしょうか。火力、装甲を多少犠牲にしても、機動性をとったという印象を受けます。
体格的に小さな日本人は、ロックショックス的アプローチの方が良いかもしれません。その一方で下りがあまり得意でない人や初心者などは、サスペンションの性能に頼る(悪い意味ではありませんよ?)フォックスの方が適しているかも……。
そこは乗ってみないと分かりませんけどね。
そしてこの中で異端児中の異端児装備のライダーがいます。それは誰あろう、末政です。おそらく180㎜セッティングで使っているでしょうが、なんと36のシングルクラウンを選択しています。たしかダブルクラウンの40よりも700グラム近く軽量なので、理に適っています。
なかなか勇気の要ることだと思いますが、トライアル出身でバイクコントロールに長けた彼女ならではのチョイスですね。
あと、グラシアがハイトアジャストシートポストを使っています! 立ち漕ぎでなく、座りこぎで体力を温存していこうと考えているのかもしれませんね。
雑誌、ウェブなどを合計すると、10年前とは比較にならないほど増えました。昔はせいぜい三誌くらいしか無く、ムック本がたまに出てくるくらいでした。ハウトゥ本もありましたが、あんまり役に立つのはありませんでしたねえ。でもそれも今となれば懐かしい思い出です。
そんななか日本のメディアは極論すれば、ロードバイクと初心者向けレッスンと商品紹介に終始しています。そういう層があることはもちろん知っていますし、それに向けた記事が大切というのも分かります。
でも、あまりにもロード偏重しすぎではありませんか? MTBはおろか、非常に売れていて、高級フルカーボンも登場したクロスバイクや、気軽に乗れながら走りがどんどん煮詰められている小径車、ちょっと下火ですがトライアル、固定層が居てオリンピック種目にもなっているBMX。競技ではないが自転車の楽しみの本質が眠っているキャンピング、中距離を快適に走れるランドナー、さらに日本の自転車の原点とも言えるトラックバイクなど、頑張っている分野があまりにもおろそかどころか、無視に近い状態です。
これでいいんでしょうか?
私はロードバイクも好きです。でも今の状況は異常だと思います。皆興味がないわけでは決してないと思います。それはこの私の駄文満載のブログにすら多くの人が訪れてくれるのが、なによりの証左かと。
今回のDHワールドカップ第一ラウンド・南アフリカ大会に、今や日本MTBライダーでもっとも果敢に世界に挑戦している日本人が登場し、紹介されています。
昔はダートブロスとして、ヤナギや塚ちゃん、栗瀬などが自腹でコンドミディアムを借りて世界に挑んでいました。機材も今とは比べものにならないくらい煩雑で、調整に時間が掛かるのを自分でやっていました。他にも彼らを頼りに挑戦をしていたライダーがたくさんいました。でもそれも過去の話。内嶋がワールドカップ一桁に入賞下のを機に、心躍るチャレンジャブルな話は聞かなくなりました。そう、彼女を除いては。
末政実緒
ジュニアといえど日本自転車界では片手ほども居ない、世界チャンピオンを獲ったライダー。そして今なお挑み続けているチャレンジャーです。今回は残念ながら9位に終わりましたが、世界トップクラスのライダー達と真正面から戦い続けています。新城や別府ほど取り上げろと言いません。しかしもっと評価されてしかるべきですし、もっともっと頑張っているライダーを応援してしてほしい、みんなに知って欲しいと思うことは間違っているでしょうか?
bikebindは、ささやかながら日本から応援しています。
http://dirt.mpora.com/news/pietermaritzburg-world-cup-bikes-riders.html
こうやってみると圧巻ですねえ……! 本当に勉強になります。
おおよその傾向ですが、男子は小さめなポジションセッティング。女子は大きなめなセッティングをしています。ねじ伏せるとの乗っていくといった感じの違いでしょうか?
男子の巨人体型の人は、29er DHバイクも良いかもしれませんね。インテンスやらトレックやらレンズやらが作っていますし。人がバイクに合わせるのではなく、バイクが人に合わせるのが筋ですから(笑)。
追記
全般を見渡すと、2つの傾向が見られます。
①コンポーネント勝負 スラムvs.シマノ
②サスペンション勝負 フォックスvs.ロックショックス
一時完全にスラムに席巻されたMTBコンポもシマノが急速に追い上げています。あくまで私の印象ですが、どうも直接スポンサーを受けていないと思われる、チームもしくは自分で部品を購入するライダーのバイクにはシマノというかセイントが多いようです。メカニックからするとこれはありがたいでしょう。シマノはセッティングや整備に時間がわずかで済みます。それは精度の高さに由来します。そしてなにより頑丈だからでしょう。今のところ世界で唯一のDH用コンポですから。
そしてスラムはフラッグシップのXXではなく、X.Oですね。私も好きなコンポなんですが、セイントがかなり割り切っているのに対してX.Oはあくまで汎用コンポです。DHもこなせますが、XCもいけます。ちょっと中途半端な立場に成ってしまっているのかもしれません。
そしてフォックスとロックショックス。フォックスは剛性十分。リヤユニットもコイル式で動きを重視。すべてをなぎ倒してキャタピラで走る重戦車的な印象を受けます。実際は結構軽いんですけどね。でも動き(ダンピング)と剛性に重点をお手委居るのは間違いないでしょう。
一方のロックショックスはリヤユニットにヴィヴィッドエアを搭載しているライダーも多く、すでに実践投入されている白いKERONITE加工のボクサーは剛性や内部機構をいじってくるのではなく、軽さと重点を置いてきました。ジャイアントのバイクなどは相当な軽さでしょう。こっちはタイヤで走る装甲車といったところでしょうか。火力、装甲を多少犠牲にしても、機動性をとったという印象を受けます。
体格的に小さな日本人は、ロックショックス的アプローチの方が良いかもしれません。その一方で下りがあまり得意でない人や初心者などは、サスペンションの性能に頼る(悪い意味ではありませんよ?)フォックスの方が適しているかも……。
そこは乗ってみないと分かりませんけどね。
そしてこの中で異端児中の異端児装備のライダーがいます。それは誰あろう、末政です。おそらく180㎜セッティングで使っているでしょうが、なんと36のシングルクラウンを選択しています。たしかダブルクラウンの40よりも700グラム近く軽量なので、理に適っています。
なかなか勇気の要ることだと思いますが、トライアル出身でバイクコントロールに長けた彼女ならではのチョイスですね。
あと、グラシアがハイトアジャストシートポストを使っています! 立ち漕ぎでなく、座りこぎで体力を温存していこうと考えているのかもしれませんね。
世界で戦っているわけではないんですし。
媒体なんてほっとけばいいんです。
情報が遅いのは致命的ですし、時代錯誤ですから。
そんな中で思うのが、有名雑誌を読む人がどれだけいるのかということです。
ユーザーだってこういう流れを肌で感じるわけですから大手の情報ばかりに気を取られるということはないと思います。それに大手こそ時代の波を感じられなければいつか淘汰されるんじゃないでしょうか?
ということで長々書きましたが、要はあまり憂いる必要はないんじゃないでしょうか?bikebindさんのように多岐にわたって自転車について記事を書かれる方もいらっしゃるわけですし。少なくとも私にとって貴重な情報源であることは間違いないです。
その高校生だった小娘があれよあれよという間にトレックのワールドの方のチームに入って…
ミオちゃんも30前のイイオンナに成長したもんだ。頑張ってほしいもんだね。
それは確かに。ほっとけば良いとも思っています。
その一方でスポンサーは日本のファンファンシーですから、プロとしては日本でアピールすることも重要かなと。
プロは勝つことも露出することも大切な仕事ですから。そこが欠けてしまい、スポンサードの価値がなくなってしまい、結果として彼女たちが苦しむことを私は危惧しています。
そうですねー。時代ですかねー。
私も本が大切というよりは、ライダー達がスポンサードを受けられないことを心配しているのです。
あんまり人の懐は分かりませんが、日本では他のスポーツより厳しいでしょうし。実際末政もファクトリーチームだったトレック時代のほうが移動とか整備とかは楽だったかと。
それと草の根的な動きと、大手の動きでは影響力も責任も違うと思うのです。それぞれにしか出来ないことがあるはずです。海外の雑誌、ダートやデクラインはこのウェブ情報が氾濫している現代でも魅力があると思いますし。
時代を読めない雑誌とかは悲しいですね。かといってニューサイクリングのような路線でも衰退するだけですし。
まあ自分が昔から見ているものなので、ひいき目に見てしまっているのかもしれませんね(苦笑)。
時の流れの速さなのか、ただ単に我々がおっさんになってしまっただけなのか(笑)。
ラディカルは……、そりゃあかっこいいですよ!
稀代の名車とはああいうバイクのことをいうのですから。
でも最近のDHバイクを見ていると、一時のモトクロッサー的なシルエットから、ラディカルやRTSのような前三角もそこそこ大きめ、後ろ三角は小さめという形式に回帰しているような気がしますね。