その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

映画 『クィーン』

2013-02-07 19:21:07 | 映画


 2006年製作のイギリス映画。1997年8月交通事故で帰らぬ人となったダイアナ妃の死後7日間におけるエリザベス女王の苦悩が描かれます。

 当時、日本のニュースで、イギリス人の悲しみぶりとロイヤルファミリーへの風当たりの強さはある程度知ってはいたものの、ここまでのものだったということが、映画を観ての新鮮な驚きでした。また、ブレア首相が、ロイヤルファミリーと国民の溝を埋めようと努力していたとは初めて知りました。私がロンドンに滞在していた時は、ウイリアム王子とケイトさんの結婚、エリザベス女王在位60周年(ダイヤモンド・ジュビリー)と、ロイヤルファミリー万歳の空気がみなぎっていた頃だったので、当時のここまでの国民の厳しい対王室感情は意外でした。

 映画自体は、これでアカデミー主演女優賞を受賞したエリザベス女王役のヘレン・ミレンの演技が光ります。女王としての威厳を示しつつ、人としての感情も表現する難しい役柄を上手く演じていました。現存する人、それもバリバリの現役の女王を演ずると言うのは、観る人もイメージが明確にある分、とても難しいと思うのですが、全く違和感なくこなしていました。

 現役の女王をネタにこんな映画が作れてしまうイギリスってやっぱり大人の国。と、妙に感心してしまった次第です。
 


出演 ヘレン・ミレン (The Queen)
ジェームズ・クロムウェル (Prince Philip)
アレックス・ジェニングス (Prince Charles)
ロジャー・アラム (Robin Janvrin)
シルヴィア・シムズ (Queen Mother)
ティム・マクマラン (Stephen Lamport)
ロビン・ソーンズ (Equerry)
ジェイク・テイラー・シャントス (Prince William)
ダッシュ・バーバー (Prince Harry)
マイケル・シーン (Tony Blair)
ヘレン・マクロリー (Cherie Blair)
マーク・ベーズリー (Alastair Campbell)
ローレンス・バーグ (Princess Diana)
ミシェル・ゲイ (Dodi Fayed)

スタッフ - クィーン
監督 スティーブン・フリアーズ
脚本 ピーター・モーガン
製作総指揮 フランソワ・イヴェルネル
キャメロン・マクラッケン
スコット・ルーディン
製作 アンディ・ハリース
クリスティーン・ランガン
トレイシー・シーウォード
撮影監督 アフォンソ・ビート
プロダクション・デザイン アラン・マクドナルド
音楽 アレクサンドル・デスプラ
編集 ルシア・ズチェッティ
キャスティング レオ・デイヴィス

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