私の下北沢演劇祭の第2弾として、綾田俊樹 、ベンガル、広岡由里子の3人劇『川のほとりで3賢人』 を見てきた。東京乾電池ゆかりの芝居を見るのは初めて。
多摩川の河川敷で暮らすホームレスの男2人と市の「福祉課」の女性1名が織りなす会話劇である。時たま、多摩川沿いをジョギングし、河川敷のテント小屋やホームレスの方を見かけるので、個人的にとっても身近に感じる設定である。ストーリーは、河川敷と言うのどかな環境の中で、リアルと非現実的世界の境界を渡るような緊張感を伴ったもので、次の展開が気なるままにあっという間に95分が過ぎ去った。
小劇場での芝居をここ数年いくつか見てきているが、やっぱり役者が違うなあと感じた。綾田俊樹、 ベンガル、広岡由里子というベテラン役者が織りなす演劇は、醸し出す雰囲気、間と言い、プロを感じる。自然体だが味がある。舞台がしっかり安定している。
結局最後まで「福祉課」の馬場マチコの謎は私には解けなかったので、観劇後にちょっと残尿感があったが、楽しい祝日の午後のひとときとなった。
綾ベン企画 VOL.14
『川のほとりで3賢人』
『川のほとりで3賢人』
日程:2020年2月21日(金)~3月1日(日)<2月24日観劇>
会場:下北沢 駅前劇場
作:てっかんマスター
演出:平山秀幸
出演:綾田俊樹 ベンガル/広岡由里子(ゲスト)