<METライブビューイング最新情報サイトより http://met-live.blogspot.jp/2013/02/ny.html>
「愛の妙薬」に続く、今シーズン2回目のMetライブビューイング。大ファンであるジョイス・ディドナートが主演であることと、ツイッタ―上の評判が良かったので、何とか最終日に駆け込みました。ディドナートは、ロイヤルオペラで「セビリアの理髪師」を見て以来、大ファンになりました。公演中に足を怪我をし、その後の公演を車椅子でロジーナを歌い切った「(私の中の)伝説の公演」(こちら→)で、彼女のプロ魂に惚れ込んだのです。
ドニゼッティのこのオペラ、なんとメトロポリタンオペラ初演とのことです。スコットランド女王マリア(メアリー女王)とイングランド女王エリザベッタ(エリザベス1世)の確執を描いた歴史オペラです。
どの歌手陣もよかったのですが、やはりマリア役のジョイス・ディドナートは出色でした。迫力の声量だけでなく、艶のある歌声は本当に素晴らしいです。加えて、体全体から「気」がにじみでる迫真の演技で、舞台上の緊張感がスクリーンからひしひしと伝わってきます。ディドナートに始まり、ディドナートに終わる公演と言っても過言ではありません。
<ジョイス・ディドナート:METライブビューイング最新情報サイトより>
エリザベッタを歌ったエルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァーは美しいソプラノ、レスター伯爵役のマシュー・ポレンザーニは柔らかいテノールで、楽しませてくれました。
イタリアものには定番のベリーニおじさんの指揮で、オーケストラも色彩豊かかつドラマティックな音楽を奏でていました。デイヴィッド・マクヴィカー(David McVicar)の演出は、歴史的な重みとスタイリッシュさが組み合わされてセンスの良さを感じます。
このMETライブ・ビューイングの面白さの一つは、出演者やスタッフのインタビューが幕前、幕間に放映されることです。今回はアメリカ人ソプラノのデボラ・ヴォイトがMC役でしたが、彼女のインタビューや進行はプロのアナウンサー張りに上手なもので、オペラの見所や歌手陣の魅力を引き出してくれます。
なぜ、このオペラがこれまでMETで上演されなかったのが不思議なぐらい、良くできたオペラでした。
指揮:マウリツィオ・ベニーニ 演出:デイヴィッド・マクヴィカー
出演:ジョイス・ディドナート(マリア)、エルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァー(エリザベッタ)、マシュー・ポレンザーニ(レスター伯爵)、ジョシュア・ホプキンス(セシル)、マシュー・ローズ(タルボ)
※フランチェスコ・メーリは降板し、マシュー・ポレンザーニが出演します。
上映期間:2013年2月9日(土)~2月15日(金).上映時間(予定):3時間15分(休憩1回)[ MET上演日 2013年1月19日 ].
特にマリア・ストァルダは英国の時代背景でしたから。テューダー王朝時代にこっているので・・・
今のところ舞台はなかなか行けないのでMETですこし勉強しようと思っています。が次回のものは一番見たいものですが、演出がかなり現代的でアメリカが舞台とか、どうなるのでしょうか?
METライブ・ビューイングはMET最新の演出で、いろんな演目を見られるのが良いですね。次って、リゴレットですよね。演出家のかたはオペラ初演出らしいので、吉と出るか、凶と出るかわかりませんが、そこが楽しみですね。ちょっと私はスケジュール的に行けそうもありません。宜しければ、感想をおしえてください。
ディドナートは、ロイヤルで5月に『湖上の美人」です。なんとかチケットがとれたので、楽しみです。
ロンドンはROH、ENO、夏はホーランドパークオペラと生に事欠かないので、敢えて映画館でMETを見に行く必要性がないですよね~。生のハードルが高い日本の方がMETライブビューイングのニーズはずっと高いと思います。