その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

2024年夏 高知の旅(最終回)まとめ

2024-09-03 07:30:09 | 旅行 日本

いよいよ最終日。7:40発の飛行機のため、朝6時前にホテルをチェックアウト。まだ朝早すぎで、高知観光の看板でもある日曜市に足を運ぶことは叶わなかった。ただ、3泊4日(実質の現地稼働時間は2日+1/4日程度)の高知旅は、四万十川を始めまだまだ訪ねたいところはたくさん残っているものの、充実した時間で記憶に残る旅となった。


(空港行きバス停から空を見る。今日も暑そうだ)

自分なりの旅行の総括として、高知の良さ・印象を記録しておきたい。

一つは、圧倒的な観光資源の充実である。

高知城などの歴史的名所、仁淀川などの自然、そして何と言っても、鰹、鶏、日本酒と言った食。旅の様々な面白さが凝縮されているのが高知だと感じた。特に、食に関しては、素朴ながらも素材の良さを活かした料理が印象的で、どの飲食店も素晴らしかった。そして、それらが地酒と絶妙にマッチしている。

歴史的名所やその整備、見せ方も、派手な演出ではなく、堅実に歴史・文化を自分たちの遺産としてしっかり伝え、広めて行こうとする姿勢が感じられた。博物館も知的関心を十分に誘うもので、それなりの費用もかけて整理・展示しいる印象で、レベルも高い。

自然に関しては、十二分に堪能する時間もなければ活動もしてないが、少し触れただけでもその豊かさは十分に伝わった。


(高知県庁前から見る高知城)

二点目は、高知の町全体が古き良き地方都市の雰囲気を残しているように感じられるところだ。今、日本の地方都市は人口減やドーナツ化、東京化が進み、その地方ならではの特徴や良さが少しづつ失われている。これは私の全くの感触だが、高知はその点、個性一杯の地方都市だった。

中心地にはエリアごとに商店街が残っている。商店街はシャッター街でなく個人商店も多く並び、学生や町の人が訪れる。生活の足としての路面電車のある風景も、関東の人間には嬉しい。そして、タワーマンションも無い。生活と観光が一体となった活気を感じる。あくまでも私の肌感覚でしかないし、もちろん影の部分もあるのだろうが、例えば同じ県庁所在地でも、(個別名出して恐縮だが)東京の隣県である山梨の県庁所在地である甲府とはその活気度が大きく異なる。そうした点が滞在していて、実に快適で心地よかった。


(帯屋町商店街)


(アンパンマンの路面電車)


(CoCaColaの路面電車)

三つめとして、非常に限られた人としか話してないが、龍馬屋の大将やおねえさん、高知城のボランティアガイドの方、久礼大正市場で取り合わせた室戸からのご夫婦、みなさん自然なホスピタリティのある方々で、記憶に残る一期一会だった。数限られた事例で高知県の人を語るつもりはないが、その他の方々との事務的な会話を含めて、とっても気持ちよく過ごせたのは、偶然では無いような気がする。

高知とは全く関係ない自分の話で恐縮だが、よくよく考えてみると、私自身、全く未踏の地に滞在したのは随分と久しぶりだった。新しい土地を訪ねるのがとっても刺激的で、気づきも多いことを再認識した。日本国内でも未踏の県、土地はたくさんある。もっと、いろいろ行きたいし、行かねばだわ。

最後に、南海トラフ地震の注意報が出た時期であったが、各地で地震/津波の注意喚起がされているのが印象的だった。「天災は忘れたころにやってくる」というフレーズは高知出身の寺田寅彦の言ということも今回初めて知ったが、今や、日本の何処にいても自然災害は常態と考えた方が良い。高知に限ったことではないが、自分事として、災害への備えの重要性を改めて感じさせられた。


(久礼大正市場の無料休憩所には高知県の観光ポスターとともに、小学生作成の地震関連の掲示がある)

いずれにせよ、高知は旅行先としてとってもお勧めです。


(高知出身のレスリングの桜井選手、清岡選手の金メダルの記事を掲示してある高知図書館)


(さよなら、高知)

だらだらと9つの記事にわたって書いてきましたが、読んで頂いた方、ありがとうございました🙇

(おわり)

コメント
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