《新国立劇場HPから拝借》
初めて観るオペラです。ウンベルト・ジョルダーノの音楽も初めて。フランス革命期に断頭台に消えた詩人アンドレア・シェニエと貴族のお嬢様マッダレーナとの愛の物語。
聴きやすいアリアや二重唱が充実しているこのオペラ、題名役のカルロ・ヴェントレ、恋人役のマリア・ホセ・シーリ、恋敵ジェラールのヴィットリオ・ヴィテッリのメインどころの3名がいずれも安定かつ高い声量を持ったハイレベルな歌唱で、舞台を盛り上げました。私的には、特にマリア・ホセ・シーリの美声とヴィットリオ・ヴィテッリの歌と演技の表現力が印象に残ったかな。
ヤデル・ビニャミーニ指揮の東フィルは、美しくドラマティックに音楽を鳴らしてくれました。
演出は賛否両論あるようですが、私にはすべてとは言いませんが好みです。舞台セットも洒落ているし、回転舞台を活用して場の状況がしっかりわかります。ただ、幕の前とかに入る映像は効果的とは思えません。特に2幕にギロチンの模型図が細胞分裂のように増えていく映像はしつこい。
全体的には決して悪くない、むしろ出来の良い公演だったと思うのですが、不幸だったのはこれが2週間前の衝撃的な「ジークフリート」の後の上演だったこと。まだあの時の音や緊張感が耳に残っていて、比較できないまったく違うオペラであるにかかわらず、どうしても見劣りするのは否めません。なんかもったいないというか、申し訳ない感じ。
2015/2016シーズン
オペラ「アンドレア・シェニエ」/ウンベルト・ジョルダーノ
Andrea Chénier/Umberto Giordano
全4幕〈イタリア語上演/字幕付〉
オペラパレス
スタッフ
【指揮】ヤデル・ビニャミーニ
【演出・美術・照明】フィリップ・アルロー
【衣裳】アンドレア・ウーマン
【照明】立田雄士
【振付】上田 遙
【再演演出】澤田康子
【舞台監督】斉藤美穂
キャスト
【アンドレア・シェニエ】カルロ・ヴェントレ
【マッダレーナ】マリア・ホセ・シーリ
【ジェラール】ヴィットリオ・ヴィテッリ
【ルーシェ】上江隼人
【密偵】松浦 健
【コワニー伯爵夫人】森山京子
【ベルシ】清水華澄
【マデロン】竹本節子
【マテュー】大久保 眞
【フレヴィル】駒田敏章
【修道院長】加茂下 稔
【フーキエ・タンヴィル】須藤慎吾
【デュマ】大森いちえい
【家令/シュミット】大久保光哉
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【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【芸術監督】飯守泰次郎
Andrea Chénier
2015/2016 Season
Music by Umberto GIORDANO
Opera in 4 acts
Sung in Italian with Japanese supertitles
Opera Palace
Staff
Conductor Jader BIGNAMINI
Production Philippe ARLAUD
Scenery and Lighting Design Philippe ARLAUD
Costume Design Andrea UHMANN
Lightining Design TASTUTA Yuji
Choreographer UEDA Haruka
Revival Director SAWADA Yasuko
Stage Manager SAITO Miho
Cast
Andrea Chénier Carlo VENTRE
Maddalena di Coigny Maria José SIRI
Carlo Gérard Vittorio VITELLI
Roucher KAMIE Hayato
Un Incredibile MATSUURA Ken
La Contessa di Coigny MORIYAMA Kyoko
Bersi SHIMIZU Kasumi
Madelon TAKEMOTO Setsuko
Mathieu OKUBO Makoto
Fléville KOMADA Toshiaki
L'Abate KAMOSHITA Minoru
Fouquier Tinville SUDO Shingo
Dumas OMORI Ichiei
Il Maestro di Casa/Schmidt OKUBO Mitsuya
Chorus Master MISAWA Hirofumi
Chorus New National Theatre Chorus
Orchestra Tokyo Philharmonic Orchestra
Artistic Director IIMORI Taijiro