そして、4マクルーハンは、単純に拡張だけが行われるのではなく、拡張された必然的な帰結として、衰退が生じ、切断をもたらすと主張する。すなわち、拡張は切断と表裏一体なのである。例えば、人間の足の拡張たる車輪というメディアは、人間に対して、一面では、高速移動・高速運搬の能力を附与しているにもかかわらず、他面では、歩くという人間の基本機能を麻痺させ、むしろ人間を歩けなくさせているのである。このように、新しいメディアは、我われに拡張と切断の両方をもたらすというのが、マクルーハンの主張なのである。(http://www.sgu.ac.jp/soc/ssi/papers/58.pdf藤井正希1 Masaki FUJII1 群馬大学社会情報学部情報社会科学科 Faculty of Social and Information Studies,Gunma University論文より引用させて頂きました。)