ここ数年馬路線で好感度を獲得しているバドワイザーですが、興味深い広告分析をアップしてらっしゃるところがありました。(RedRock http://blog.redrock.co.jp/2014/08/18/emmy-award-budweiser/)アメリカのスーパーボールで放映されたCM。バドワイザーで扱っているビールのように、選択する際にあまり注意を払われない商品、好き嫌いのこだわりが少ない商品=低関与度商品は、通常のマーケティング戦略と一線を画す必要があります。
ー1.低関与型商品を購入する際、消費者は「ブランドが好きかどうか」で判断するアメリカでは、日本でいう“アサヒスーパードライ”のような位置づけのバドワイザー。
退役軍人の帰還を歓迎し、“Every soldier deserves a hero’s welcome.(全ての軍人がヒーローとして歓迎されるに値する)”というメッセージを伝えています。
アメリカでは退役軍人は尊敬の対象とされ、田舎町においてはとくに尊重されます。
その尊重の姿勢をバドワイザーがブランドのメッセージとして伝えることで、同じ姿勢や思いをもった消費者は共感します。退役軍人やその回りの家族や友人、また愛国心のある人はこのCMメッージから“バドワイザー=自分たちのブランド”と思い、そのブランドを好きになり、購入につながります。日本で言えば「非説得の説得コマーシャル」サントリーの山口瞳さんの「雁」であり、亡き松尾慎吾監督のアランドロンの「ダーバンのCM」です。
今で言えばちょっと行きたくなってしまう日本人の願望「そうだ京都、行こう。」こういう昭和のちょっといい気分にしてくれる広告は少なくなりました。